野中郁次郎のレビュー一覧
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購入済み
奥が深いです
一応、経営学専攻分野で、野中郁次郎さんを尊敬している自分は、初めて購入して読んでます。
暗黙知・認識知等、非言語な経営現場の実状を、現代語訳する経営用語を用いて、現状の日本企業の物づくりや、経営現場の解決策を常に希望を持っていける明るい視点から、考察しては、新しい見解を読者に与えてくださっている二人の日本の学識者が放った、現在の社会への処方箋と、思って大切に読み返しています。
少しずつ近づいていけたらと。【終】今です! -
Posted by ブクログ
年齢,性別,職業,地位を問わずにオススメ.
誰が読んでも得るものは多く,大きいとおもう.
分厚く,400ページもあるがそれほど苦にならずに読める.
内容は,日本企業がなぜここまで強いのかということを理論と実例を使って見事に説明したものである.
そんなものがなぜ年齢や職業を問わずにオススメできるのか?
それはタイトルにもあるようにこの本が「知識を創造する」ダイナミズムを初めて扱った本だから.
従来の自然科学的方法論では扱いきれなかった「暗黙知」に焦点を当て,社会科学的手法を用いて見事に分析していることを私は非常に高く評価したいと思う.
私のいる心理学の世界にも,このような流れは明白で,「拡張による学習」「状況論的アプローチ」「状況的行為」「グループダイナミクス」といったキーワードの重要性が増してきている.パラダイムシフトの中にあるといってもいい.15年後サイモン型の人間-情報処理システムを追求する心理学はどうなっていることだろう.
ちなみにこの本は日本人によって英語で書かれたもの(しかも初出はあのハーバード・ビジネス・レビュー)を別の日本人が翻訳した物であって,まずはじめに海外で評価された本である.日本での発売は1996年で,ずいぶん前だが,全く色あせることはない.名著. -
Posted by ブクログ
すっかり経済の低成長が定着し新商品の上市のペースも鈍ったこと、あるいはリストラやアウト・ソーシングによって現場の実務知識が流出してしまったことなどを背景に、最近は日本でもソリューション・ビジネスやナレッジ・マネイジメントという言葉だけはかなり浸透した感がありますが、本書は、そのナレッジ・マネイジメント、そして知識経営がどのような思想のもとで、どのように推進されるべき概念のものか、実際にどのように活用されているか、などを概述しています。
前半は、観念哲学の概念論張りの説明で難しく感じるかもしれませんが、言語哲学のロゴス/パトスのような循環関係を持つSECIモデル、形式知/暗黙知をキータームを使っての説明は分かりやすく、知識経営とは何か、それを実践する為のプロセスや組織はどうあるべきか、などを全体的に見通すには最適の入門書です。 -
Posted by ブクログ
最近出たばかりの本で事例も新しい話題も多く、内容的にも大変有意義な本ではないかと感じました。
「アメリカ型」はもはや古い、情緒的、非効率、ガラパゴスなどなど「だから世界では戦えない」と指弾された日本企業ですが、むしろ今となれば、それが強みであり、「共同体の善」「現場の暗黙知」といった日本の「当たり前」が注目されているとしています。効率化して巨大化してスケールメリットを追うだけでは世界で1~2社しか残らないのは自明です。ならば、むしろ独自性を強調するにはどういう社風にしていくのか、またそのためにはどんなリーダーなりミドル層が必要かは重要な要素でしょう。
本文内に
「創造とは一回性の中に普遍を見ることだ」と言う言葉があります。取るに足りない日常風景や他社とのやり取りのなかに潜んでいる小さな「コト」から、大きな変化の可能性に気づけるかどうか。イノベーションにはそれが重要であり、その気づきはふだんの連続性のなかからしか得られないのです。
とあります。素晴らしい言葉です。全く同感であり、そのためにも社員も経営者も気づく力を強くしないといけないと思っています(もちろん持って生まれた才能もあるのだから、だれもがスティ-ブジョブスと同じになれるわけじゃないけど、同じになることが重要ではなく、同じ方向性を進めることが重要だと思う)
個人の能力が足りないためにチームワークでカバーするという発想ではなく、個々の能力をアップさせてしかも団結力があるチーム作りが必要であり、そのためにもリーダーは夢を語る必要があるのだろう。夢がない経営者の企業はもはや生き残れない時代になりつつあるのかもしれません。しかも夢があっても語らないとといけないのでしょう。
となかなか考えさえられる本でした。 -
Posted by ブクログ
日本軍がなぜ負けたかを組織論から、明解に解説した名著。
ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄戦の戦闘を分析して、①戦略上の要因分析 と ②組織上の要因分析 から分析をしている。
①戦略上の要因分析では、戦略がなくなんとなくいきあたりばったりの戦略性のなさから、失敗につながったと分析している。
②組織上の要因分析では、空気が支配しているように、ロジックではなく、その場の雰囲気で組織が進んでいったことが明らかにされている。
日本文化の以心伝心の文化では、言葉に出してロジックで表現することがないために、いろいろな意味で今の日本社会の病理をも的確に言い表していると思う。
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Posted by ブクログ
この本は、僕が考えている価値創造フレームワークとその仮説検証のアプローチに非常に近い内容で、読んでいて好感を覚えました。
この本と同じような優良企業・長寿企業についての本はそれなりにありますが、この本は知的資本に拠り所を求めつつも、ありがちな自説に偏ることなく、フェアな枠組みに纏め上げ、それを共分散構造分析等、因果関係を可視化可能な方法で検証しているのが素晴らしい。最近の日本での知的資本に関する様々な議論を最も上手く定性・定量分析してみせた本だと思います。
特に、下記の「持続的成長企業を貫く三対の価値基準」という纏め方は圧巻。社会の矛盾中でのバランス感覚を見事に言い当てていると思います。
(1)社会的使命の重視、しかし経済的価値も同時に追求
(2)共同体意識、しかし健全な競争も共存
(3)長期志向、しかし現実も直視
このあたりは、今日的な水準のバランスと・スコアカードの考え方にもそのまま当てはまります。
あえて残念な点をあげるなら、総合的な指標として株価をあげながら、財務的に説明がつく部分以外の説明は殆どなされていない点だろうか。知的資本が大切と言うのであれば、それが総合指標である株価にどれだけ影響を与えているのか、その因果連鎖を説明できれば文句なく100点満点だと思います。 -
Posted by ブクログ
発売当初購入した本だったが、当時はさっぱりわからず。
今になってようやっと7割わかった。笑
SECIモデルという知識創造モデルの構成を、キーワードでメモしておく。
・共同化,暗黙知→暗黙知,経験の知,創発場,西田幾多郎的
・表出化,暗黙知→形式知,対話の知,対話場,プラトン的
・連結化,形式知→形式知,分析の知,体系場,デカルト的
・内面化,経験知→暗黙知,行動の知,実践場,デューイ的
共同→表出 (経験)のときに経験から仮説がぼんやりできて
表出→連結 (概念)のときに仮説がメタファーで表現されて
連結→内面 (模型)のときに★因果関係がモデル化されて
内面→共同 (実践)のときに観察が重要で。。。
この(実践)してはまり込む(経験)の状態のときに
自分の中になんかもやもやができる。
そこでアナロジー(ヒント,導火線)に出会って、
「そう!そういうことがいいたい!」という
ズバリのメタファーを見つけてやりたいことを人に話す。
そのとき、なんでそれが必要で、すごいか、
説得力を持たせて話すために、自分の中で対話がおこる。
他の人が「いいね!それやろうよ」となったら
模型を作りだす。(シミュレーションモデル,バージョン1,試供品)
おお、できた、さっそくそれ試そうよ、となって実験してみる。
そこでしっかり観察してデータを分析して
またもやもやができる。
そしてそのもやもやが。。。
というサイクル。(うずまきの絵がある)
今どの段階にあるのか、
どういうところを強調してリーダーシップとっているか、
何を得られる場を作っているか、
そんなことが分析できるのが、
SECIモデルだ、と解釈した。 -
Posted by ブクログ
自分が大切にしたいこと、理想の組織に向かうためのヒントが多かった。[meno]
企業の役割を「知を創造する組織」としてみる知識創造理論においては、社員は単なる作業工数の単位ではなく、知を創造する主体である。知とは「正当化された真なる信念」と定義され、個人の思いをベースに、絶えずより普遍的な真理へ向かうプロセスに支えられている。個人の思い、主観が、知識の出発点なのである。「こうではないか」「こうしたい」「こうありたい」「これが真実ではないか」という個人の思い、ビジョン、問題意識、仮説、あるいは夢が、知の創造のスタートラインなのである。それゆえ、大切になるのが知識の根幹をなす「主観」である