野中郁次郎のレビュー一覧

  • ワイズカンパニー―知識創造から知識実践への新しいモデル

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    前著「知識創造企業」の続きで、前著で紹介したSECIモデルを発展させたSECIスパイラルについて、その軸となる共通善と実践を抽象化したフロネシスを中心に解説し、SECI行き詰まり症候群を打破するための6つのリーダーシップ実践について提案している。
    事例が豊富でかつ25年前に出版された前著と比べて新しくなっているのでより腹落ちしやすいのではないかと思う(JALの再建や東日本大地震のときの企業の実践などが事例として挙げられている)。
    メインテーマでもあるワイズリーダーの理想が高すぎる気がするが、9章で述べられている自律分散型リーダーシップをもって相互補完するというのであれば納得できる。
    一つ残念な

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    2023年10月07日
  • 知識創造企業(新装版)

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    SECIモデルとしても有名な知識変換モデルを中心に個人の知識創造をどのようにして組織として増幅し、組織的知識創造を行なっていくのかという理論の提示と実践方法の提案を行っている。
    この本を読むと「どのような知識変換に基づく知識創造が行われているのか?」という目線でさまざまなものを見れるので面白い。
    一方でいくつか出てくる事例が90年代の日本企業であるため2023年現在から見ると隔世の感がある。ただ、それについても現在世界のトップを走る企業ではどのような知識が創造されているのかという視点で見ればそのような事例はものの見方の具体例ととらえられると思う。
    全体のうち4割程度は理論の裏付けのための事例や

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    2023年09月26日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    「失敗の本質」の本を読んだことがあり、その後に久しぶりに野中先生の本が読みたいと思い読んでみた。非常に興味深い内容で、今まで通り日本軍の戦争を研究材料としつつ、戦場でのリーダーシップについて大量の論文とデータを元に分析されて納得感のある内容であった。

    個人的には第8章の辻政信の内容に思うところがあった。幼い頃から文武両道で部下の信頼も厚く飲み会や風俗などが大嫌いで教科書に載るお手本のような軍人であるのにも関わらず、組織として何故上手く立ち回ることができなかったのか?日本人が目指すべき人物に限りなく近いはずなのに何故同世代のエリートには嫌われていたのか?そもそも日本の学問における優秀な人材は何

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    2023年09月22日
  • 知識創造企業(新装版)

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    野中郁次郎先生の代表的な著書。
    日本発で世界的に広まったマネジメント理論ということで読んでみた。
    有名なSECIモデルについてと、それを活用するための組織作りの仕方や事例が書かれている。

    500ページあるので後半は若干冗長な感じはあることと、30年前の話であるため読む人を選ぶところはあるが、今にも通じる内容である。

    一方で、30年間で実際にうまくこのシステムを実装できた企業はほとんどないだろう。
    続編のワイズカンパニー(2020発行)も読んでみて、それも含めて改めて評価したいところ。

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    2023年08月29日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    リーダーは実践し、賢慮し、垂範せよ
    理想のリーダ像はかくあり、その実現するが難なることを痛感する日々です。

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    2023年06月27日
  • 知的機動力の本質 アメリカ海兵隊の組織論的研究

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    組織論の第一人者である野中郁次郎氏の労作

    第1部 「米海兵隊の知的機動力」の解説
    第2部 海兵隊のドクトリン「Warfighting」の全訳 である。

    野中氏は、伝統的に機動作戦を遂行してきた海兵隊の本質とは何かを、暗黙知と形式知の「SECI」モデルに比べて解説されています。
    独自で陸海空での複合作戦を遂行できる海兵隊は、陸軍・海軍・空軍と並んで、独立の軍種である。すべての海兵隊員は、過酷なブートキャンプを勝ち抜いてきた、ライフルマンであり、アメリカン・サムライを自認している。武士道に比する精神がライフルマンシップなのである。
    武士の魂が刀なら、海兵隊員の魂は、ライフルである。ライフルで銃

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    2023年05月05日
  • 国家戦略の本質 世界を変えたリーダーの知略

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    権力の「悪魔性」を自覚しながら善用し、「共通善」を実現する「戦略」を物語る。
    失敗の本質シリーズに脈々と流れるテーマですね。
    言うは易しですが、かくありたい。

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    2022年10月23日
  • アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

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    たしかにスクラムの概要や導入のための具体的な手法を求めて読むには物足りない内容かも知れないが、スクラムのスケーリングのための手法 LeSS, SAFe, Nexus, Scrum@Scale の各手法の解説は、スクラムの全社的な展開の選択肢を広げる際の参考になる。関連して、終盤の自己相似的な組織の拡大の話も新鮮で刺激になった。

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    2022年10月03日
  • 失敗の本質

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    名著だというので読んでみましたが、めちゃくちゃよかったです。

    まず大東亜戦争の失敗エピソードが興味深く、日本軍の組織構造がそのまま現代の企業や政治組織のまんまだということに、ゾクゾクとした恐怖や危機感を味わいながら読みました。今もし仮に戦争になったら、また多くの犠牲者が出るような失敗をまさに今現代の組織でも行われていると思うと。。。

    アメリカ軍の合理的行動と対比させていたのもとてもわかりやすかったです。

    失敗エピソードを自身の組織に当てはめて考えてみるのがおすすめです。現場と本部での作戦の目的が共有されていないなど、あるあるですね。

    また、私自身も日本独特の「プロセス重視」「人情論」「

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    2022年08月24日
  • アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

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    スクラムをフレームワークとしてだけではなくて、人々の活動と捉えているところに著者たちの熱い気持ちを感じました。

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    2022年08月05日
  • 野性の経営 極限のリーダーシップが未来を変える

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    タイでアヘンまみれになっていたある村が復興したストーリー。
    野性の経営の理論編から実践編といった形で非常に明快。

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    2022年06月04日
  • 知識創造企業(新装版)

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    ネタバレ

    私が2020年に読んだ本の中ではベスト。
    SECIモデルは有名だが、それでも以下の理由によりこの本は読む価値があるといえる。

    ・日本人の経営学者が日本企業の事例によりモデルを確立していること。
    ・いずれの事例もいきいきしていること。
    ・この本をよむことによって初めてナレッジマネジメントの本質を会得でき、SECIモデルを意識した活動ができること。

    私も対して経営書を読んでいるわけではないが、それでもこの本は現在出ている経営書の10指には必ず入るはず。

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    2022年05月08日
  • 共感経営 「物語り戦略」で輝く現場

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    VUCA時代のイノベーションの進め方。
    様々な会社の実例を元に書かれており、とても参考になります。
    共感を元に進む力、近年のキャリア自律の話ととてもマッチしている内容です。

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    2022年04月07日
  • 共感経営 「物語り戦略」で輝く現場

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    ワイズカンパニーからの連続して読んだ。企業ビジョンについて日本の企業を例にして書かれた本はあまりであったことが無いが、組織のビジョンづくりを考えている方にはぜひおすすめしたい。(野中氏はビジョンという表現は使っていないが)

    経営において、「高次の目的」を掲げることの実感が持てない方や、そもそもそういった経営の指針とはいかに組織に浸透していくのかの理論と実践を両方知ることができる本だった。
    実例紹介と、野中氏の丁寧な理論補足が各章セットで書かれているので、非常に読みやすい

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    2021年10月17日
  • 知徳国家のリーダーシップ

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    1.リーダーシップ=責任を取る(気構え)
     本質への深い洞察 未来のダイナミックな構想 現実の課題対処
     オペレーショナルではなく、国家観・歴史観
    2.プロジェクト・リーダーを育成
     実践重視 ビジョンを明示 チームに高い負荷・人材の成長を
     京セラ「アメーバ」 アイリスオーヤマ「商品開発決定会議」
     vs官僚組織 法務・財務・人事でコントロール ビジョンはない
    3.4.5.

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    2021年09月23日
  • アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

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    スクラムが元々経営学・企業研究から出発していることはあちこちで話題になるが、完全に一方通行で今はシステム開発領域に閉じたものと思い込んでいた。
    この考えを、また元の分野に返す、往復と相乗効果についてまとめられていることで、双方の理解とやはりスクラムというフレームが日本発を誇れるものであることを再認識できた。

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    2021年09月14日
  • 知識創造企業

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    日本企業の成功は「組織的知識創造」、つまり組織的に新しい知識を創り出し、内部で広めた上で製品やサービスとして具体化させる能力、にあるとするのが主旨。
    中で紹介される形式知と暗黙知の概念、四つの知識変換モデルは非常に有名。主題理論だけではなく、西洋哲学史からの「知」の変遷についても解説されており、勉強になる。
    内容がそもそも難解な上に実例の紹介にもたっぷりと紙幅が使われているために長い。読むにはかなり気合いがいるが、20年以上前の本とは思えないほどに鮮やかな理論。読んで良かった一冊。

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    2021年08月11日
  • アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

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     文句なしの★5つの本です。 というのも野中先生の『知識創造企業』は本当に僕の中でのビジネス人生において一番大事にしている本だというところもあります。 

    知識創造企業への想いについては、当時の読書レビュに詳細は委ねますが、その中の「ラグビーアプローチ」にものすごく感動しました。 そして、この本は、20年以上前にはじめて社会人としてビジネスパーソンになる際に、内定者への課題図書として会社から提供された本でした。 当時まだ学生だった私としては、会社っていうところはすごい本を読ませるところなんだな、と、青二才ながら大変感動していたことをよく覚えています。

     そういう、僕のビジネス人生の基礎を築い

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    2021年05月23日
  • アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

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    ネタバレ

    アジャイル開発やスクラムをソフトウェアの開発手法だけにとどまらず、組織構造や文化といった観点で記載している

    一部はアジャイルとはスクラムとはと言った基本的な話から始まり、二部では実際の事例と、三部は組織論。

    SECIモデルの理解とアジャイルとの親和性について深く理解できる。

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    2021年05月22日
  • 知識創造企業(新装版)

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    世界的な権威、野中郁次郎先生の名著。
    海外で生まれた経営理論が多いなか、本著は日本人の経営学者が提言した、日本の文化に根ざした経営理論というところに価値があります。またそれは、私たち日本人が世界に誇れるものでもあると感じます。

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    2021年04月18日