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知識から知恵へ、イノベーションから持続的イノベーションへ。
世界のビジネス界に多大な影響を与えた経営学の世界的名著『知識創造企業』の著者両氏による25年ぶりの続編。
イノベーションを起こし続ける企業の秘訣はどこにあるのか。企業が絶え間なく繰り返し、新しい知識を生み出し、組織全体に知識を広め、知識を行動に変えなくてはならない。そのためには、SECI(セキ)モデルで説き明かした「暗黙知」と「形式知」に加えて、「実践知」が不可欠である。
本書では、その知識を絶えざる実践を通じて知恵(wisdom)にまで高めることの重要性と、その知恵を獲得・活用するための方法を示した。実践を積み重ねていくと、実践知が得られる。なおも繰り返していくと、実践知が豊かになり、次第にスケールが大きくなる。企業の枠を超えて社会までも巻き込んでいく。こうした実践知を備えたリーダーを「ワイズリーダー(賢慮のリーダー)」、ワイズリーダーに率いられた企業を「ワイズカンパニー(賢慮の企業)」と呼んでいる。
本書では、学問を超えた理論と、著者が長年にわたって収集した多くの数多くの企業事例をもとに、イノベーションを起こしていくリーダーや企業を描き出し、デジタル時代の人間の生き方と経営を考える。
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Posted by ブクログ
知識的創造企業を読んでこんなに、会社組織の仕組みをわかりやすく説明されているものはないと思っていたが、その続編とのことで読みました。
内容は、470ページに及ぶ大作で知識的創造企業に実践を加えた新しいモデルの説明です。
哲学の視点も多く盛り込まれていて、改めて哲学を学ぶ大切さを感じました。
今回も理論だけでなく、トヨタ、ホンダ、JAL、シマノ、エーザイ等の具体的な事例が多く挙げられており理解も深まりました。
経営学の本を読むならばまずこの本と言える本です。
キーワード
共通善の追求
いま、ここで判断をする
身体的な経験から本質をつかむ(現場主義)
本音で話せる複数の場をつくる
矛盾を受け入れ、チャンスとする
Posted by ブクログ
前著「知識創造企業」の続きで、前著で紹介したSECIモデルを発展させたSECIスパイラルについて、その軸となる共通善と実践を抽象化したフロネシスを中心に解説し、SECI行き詰まり症候群を打破するための6つのリーダーシップ実践について提案している。
事例が豊富でかつ25年前に出版された前著と比べて新しくなっているのでより腹落ちしやすいのではないかと思う(JALの再建や東日本大地震のときの企業の実践などが事例として挙げられている)。
メインテーマでもあるワイズリーダーの理想が高すぎる気がするが、9章で述べられている自律分散型リーダーシップをもって相互補完するというのであれば納得できる。
一つ残念なこととしては後半の6章がSECI行き詰まり症候群への対策として挙げられているが、実際に対策を実行した事例がないこと。
とはいえ、事例が豊富でボリュームの割に読みやすく、前著から一貫してミドルマネージャの重要性を説いているため、今ここで自分から実践することの背中を押してくれる。
Posted by ブクログ
われわれの研究では、形式知と暗黙知を用いるだけでは不十分であることが示されている。リーダーはもう一つ別の知識も使わなくてはいけない。それはしばしば忘れられがちな実践知である。実践知とは、経験によって培われる暗黙知であり、賢明な判断を下すことや、価値観とモラルに従って、実情に即した行動を取ることを可能にする知識である。
(引用)ワイズカンパニー 知識創造から知識実践への新しいモデル、著者:野中郁次郎、竹内弘高、訳者:黒輪篤嗣、発行者:駒橋憲一、発行所:東洋経済新報社、2020年、39
野中氏によって著された「知識創造企業」からおよそ四半世紀、ついに待望の「ワイズカンパニー(東洋経済新報社、2020年)が刊行された。サブタイトルは、「知識創造から知識実践への新しいモデル」とある。本書では、知識創造の世界から実践を繰り返し、知恵にまで高めることの重要性を示している。
野中氏が提唱し、もはや知識創造・実践モデルとして世界でも受け入れられている「SECI(セキ)モデル」。本書では、新しいSECIモデルが示されている。そこには、個人から始まり、チーム、組織、そして環境という要素を加え、存在論的な次元で生じる相互作用を加えた。そして、いまや伝説となっている京セラの創業者である稲盛和夫氏によるJALの再建を事例として、本書ではSECIモデルをやさしく説明してくれる。当時、私は、稲盛氏が難なくJALを経営再建していく姿を目の当たりにし、まさに、稲盛氏の「実践知」の凄さに感銘を受けた。と同時に、本書を読み、稲盛氏によって、JALの再建がSECIモデルに沿って実行されたこと、またSECIモデルの有効性が実証されたのだと感じた。
SECIモデルでは、共同化、表出化、連結化そして内面化のスパイラルを発生させることにより、拡大していく。最近、私は、シティプロモーション関連の本を読んだが、そこにもSECIモデルが紹介されていた。なにもSECIモデルは、企業だけのものではない。私は、まちづくりやNPO、行政など、様々な組織で活用ができると感じた。
本書の前半で「知識実践の起源」が紹介されていることも興味深い。時代は、アリストテレスの時代まで遡る。そのアリストテレスが唱えた「フロネシス(実践的な知恵(実践知)(本書、59)」は、2400年の時を経ても色褪せることがない。普段、私も仕事をしていて感じることは、「何事も実践してみること」だと思う。ときには、失敗を繰り返すこともある。しかし、実践を繰り返さなければ、「実践知」を得ることはできない。本書には、YKKの創業者、吉田忠雄氏の語録も紹介されている。
「何しろ、私は理屈抜きにして働かない人を好きじゃないですね。どれだけ頭がよくてもね(本書、172)」
この言葉に、私は強く共感する。いま、私が自分の仕事を通じて感じることは、「働きたくても働けない人」がいるということだ。それは、吉田氏が言われる「頭のよさ」に関係しない。私が言う「働けない人」というのは、今までの自身の仕事で、実践を繰り返さず、実践知が足りないということだ。ときには、「綱渡り的な仕事」も存在する。この仕事が失敗すれば、自分の地位を失うと感じ、チャレンジを諦める人たちがいる。私から言わせれば、「もったいない」の一言だ。新型コロナウイルス感染拡大時において、北海道や大阪府の知事が脚光を浴びた。これは、その危機から逃げず、前面に立ち、道民や府民を守るというリーダーの姿を見せたからであろう。私は、「ピンチはチャンス」だと思う。その危機的な状況においては、さらに貴重な「実践知」が得られると私は思う。そして、リーダーとしての自信にもつながるのではないかと思う。
少し脱線したが、本書では、私の敬愛するピーター・F・ドラッカー氏や稲盛和夫氏をはじめ、ホンダの創業者の本田宗一郎氏、ユニクロの柳井正氏、トヨタの豊田章男氏などが登場する。本書を読み進めると、「どこかで聞いたエピソードだな」と思うところが随所に出てくる。そのため、この1冊で、ビジネススキルの要点が網羅されているような感じも受けた。それらのエピソードは、ワイズ(Wise)リーダーになるための心得にもつながる。
今後、SECIモデルを用いて自身の事業や公共的な施策などを拡大していきたいかた、また一流のリーダーシップを学ばれたいかたに、本書をオススメしたい。
Posted by ブクログ
感想
新しいSECIモデルは、コトだけでなく、人間という不確定変数の多い部分のプロセスを示すことで、現場で使えるものに解釈されている(実践から生まれたものをまさに形式知にしたようなイメージ)
評価
内容
知識創造理論を現在目線で捉えなおすこと
【今までの知識創造との変化】
存在範囲の概念が加わった(個人なのかチームなのか)
←知識理論を実体化することには、人と人との相互作用が非常に重要な観点である
①共同化
個人同士が暗黙知を共通する(考えを話し合う)
組織内の各メンバーが暗黙知を獲得
※身体的・感情でも理解が進む→相互信頼
②表出化
個人がチームレベルで、共同化された暗黙知を統合(共通言語や事象とする)
暗黙知のエッセンスが言葉やイメージ、モデルになる
③連結化
形式知が組織内外から集められる(集合知マニュアル)
組み合わせや整理、慧さんを通した複合的で体系的な知識になる
④内面化
連結化によって増幅した形式知が実行に移される
個人がそれぞれのチームの中で行動を起こす
→個人の血肉となるとともに、組織の業績が上がる
【JALの再生】
稲盛さんが考えていたことは、
・個人が能力を引き出せて、生きがいをもって働けるようにするにはどうしたらいいか。 ➡創業時に戻ること(全員経営と業績連動の高速化)
・好業績の処遇はステップがある。まずは自分の満足・周囲からの感謝や称賛。そして、処遇。まずは人間として感情で得られる最高の報酬を味わう。
★従業員の信頼関係と考えの共有と能力の集結が実現する
①共同化 稲盛さんとの2way、幹部会議、幹部のコンパを通して破綻の原因、再生への想いなどの表出が行われ理解が一人一人JALのメンバーとしての進んだ
②表出化 その結果、JALフィロソフィのガイドをリーダーシップを持ってまとめるに至り、全社員チームの言葉に変換された。チーム制をとることで、それぞれの利益がどれだけかを正確に把握できることとなった
③連結化 表出した知識とチームの相互関係によって初年度のコストダウンは数百億円となったほか、新たな形式知となったフィロソフィは続々と自主的な勉強会に発展
④内面化 これらの活動を通して、個人の具体的な行動に移されることとなった。手袋を捨てない・上司に意見を言う、フライトが満席であることが笑顔につながる(今までは仕事増で不満) など、多くの行動が変化した。
重要なのは、従業員の心に触れること(プロセスに踏み込む)。そうしないと個人の行動は変わらない。
【そもそも知識創造理論】
新しい知識はある知識を別のものに変換すること。
知識とは、二つの相互作用プロセスを踏むことで創造される。
一つは、知識の種類として ①暗黙知②形式知 の間で生じる認識の壁を越えていくこと
もう一つは、人と他人の存在の中で生じるプロセス。ただし、これは多くを語られていなかった
【第7章】
ワイズリーダーは、あらゆる隠喩、比喩、物語を駆使して、
効果的に意思疎通を図る。
カギとなるのはレトリック。
相手のこと、受け止めを理解した上でレトリックを
うまく扱うこと。
その前提には、共感できる力と、本質を見抜くこと。
・共感、見抜く
・表現
・意思疏通する
本田宗一郎のマン島TTレースの文面のように、
【誰にでも分かる言葉で、ここの状況の本質を捉え抜いて表現】すること。
【第8章】
人を動かすには政治力
政治力は、機転が効き、狡猾であること
チームを動かすのはスクラム
組織のメンバーに権限を与えて、
分散的に進めつつもある一点で集まり、
チームでプロセスを完了させること
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ビジネス・実用
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