野中郁次郎のレビュー一覧
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本質(それがそうあるためには欠かすことのできない性質であり、時代や国の違いを超えて妥当する普遍的な性質)直観(それが絶対に間違いなく意識に明白に与えられていること)、一人称―二人称関係による事例収集、意識の0.5秒遅延説、ミラーニューロン(相手の行動の意図、感情の動きを正確に写し取る鏡のような脳神経細胞群)と共感能力、故意・過失といった自由と責任に関わる「意味と価値」を含む物事・人間の行動の本質に到達する、自由変更(共感の生じる条件を考える、思考実験(色と空間、音と持続、運動感覚と視覚像の連合(感覚素材と潜在的志向性が相互に呼び覚まし合う相互覚起)))
現象学的還元(ありのままの経験にたち戻る -
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われわれの研究では、形式知と暗黙知を用いるだけでは不十分であることが示されている。リーダーはもう一つ別の知識も使わなくてはいけない。それはしばしば忘れられがちな実践知である。実践知とは、経験によって培われる暗黙知であり、賢明な判断を下すことや、価値観とモラルに従って、実情に即した行動を取ることを可能にする知識である。
(引用)ワイズカンパニー 知識創造から知識実践への新しいモデル、著者:野中郁次郎、竹内弘高、訳者:黒輪篤嗣、発行者:駒橋憲一、発行所:東洋経済新報社、2020年、39
野中氏によって著された「知識創造企業」からおよそ四半世紀、ついに待望の「ワイズカンパニー(東洋経済新報社、20 -
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感想
新しいSECIモデルは、コトだけでなく、人間という不確定変数の多い部分のプロセスを示すことで、現場で使えるものに解釈されている(実践から生まれたものをまさに形式知にしたようなイメージ)
評価
内容
知識創造理論を現在目線で捉えなおすこと
【今までの知識創造との変化】
存在範囲の概念が加わった(個人なのかチームなのか)
←知識理論を実体化することには、人と人との相互作用が非常に重要な観点である
①共同化
個人同士が暗黙知を共通する(考えを話し合う)
組織内の各メンバーが暗黙知を獲得
※身体的・感情でも理解が進む→相互信頼
②表出化
個人がチームレベルで、共同化された暗黙知を統 -
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時代の流れのなかにいるときは見えてこないことがある。
見えていても、カタチを伴ったものとして全体を捉えることができないので、時代の片隅にいた自分が見ていたものだけで、無意識にその時代を記憶に留めている。
自己の記憶はそういったもので、その記憶が己が生きる世のなかを造っていく。だから、人それぞれに見えている世のなかは違う。
でも、時代というのは、今を通り越すことによってその時間経過とともにカタチを現してくる。そしてそのなかで時を過ごした自分の記憶が、そのカタチのなかに位置付けられると、自分の記憶もまた朧気にカタチを伴ってくるし、違った存在になる。
もうすぐ8月が来る。また今年も日本 -
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改めて20年以上前の本を再読、やはり良書はさすがだと思う。 文句なしの★5つである。
この本は僕が会社に内定した際に会社側から提供された本の中の一つで当時あまりに感動して、そのままずっと保持している本である。学生から社会人になる際に「こんな知的な本を読むのか、知識創造とはすごいプロセスだ」とものすごく感動したことを今でもよく覚えているし、それは再読した本日も改めて思った。
野中郁次郎先生は、「失敗の本質」を書かれた共著者であったり、スクラム開発の考え方の根本を提示された方であったり、本当に自分の人生に大きな影響を与えた方ですが、先日読んだ「直観の経営」にもありましたが哲学の話、失敗の本質の -
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独ソ戦、バトル・オブ・ブリテン、ベトナム戦争、イラク戦争を題材に、勝者に共通する知略について解明した本。『失敗の本質』をはじめとする本質シリーズの最終巻である。分析が精緻で、勉強になった。役立つ記述が多かった。
「『失敗の本質』の最も主要なメッセージは「過去の成功体験への過剰適応」ということであった。日本陸海軍は戦略の本質を洞察せず、日露戦争で成功した戦い方に固執したために、大東亜戦争という異なる情況では失敗してしまった、ということになろう」p5
「ドイツ軍は70個の装甲師団を有し、各地で展開している。もはや歩兵師団といえども、多数の機械化部隊を持っていなければならない。ただドイツ軍の弱点は、 -
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ネタバレ仕事の現場でここ数年感じていた会社の将来の閉塞感が、「数学化による生活世界の危機」と表現されていて、まさに生きることの意味と価値を、会社の一人一人がそれぞれが見直そうとしていたところ。
会社の中で変人、ガキ、宗教っぽいと囁かれながらも、自分の夢を語ってきた自分の過去を意味付けながら歩んできた方向性は、確かなゴールに続いている事を再認識した。
・二項動態:①相反の補完、②両極の幅、③フラクタルな形態、④銅的均衡
・フロシネス:①善い目的、②ありのままの直観、③タイムリーな場、④本質の物語、⑤実現する政治力、⑥実践知の組織化
・本質直観:①類似性、②潜む同一性、③自由変更と本質 -
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P.111 筆者(平鍋)は2000年にXPとケント・ベックに出会い「ソフトウェアは人が人のために作っている。『技術』と『人と人との関係性』、その両方がソフトウェア開発の本質だ」とはじめて気づき、ソフトウェア開発現場を改革していくことを、それ以降の仕事の中心とした。
ワンチームマインド
「何としてでもやってもらわないと困る」という100%のコミットメントを求められると答える側の開発者も慎重にならざるを得ない。このため「この件に関しましては持ち帰って検討いたします」となって検討と後日回答の繰り返しが常態化しプロジェクトが進まない。そこで思い切って「可能性80%ならOKと答えてよい。そのかわり持 -
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アリストテレス
3つの知識
エピスメーテ、テクネ、フロネシス
・エピスメーテ=形式知。科学的、認識論的な知識。
・テクネ=暗黙知。実用的なスキル、ノウハウ
・フロネシス=実践知。形式知と暗黙知を組み合わせイノベーションを生む知恵。
フロネシスとは、多くの人が共感出来る「善い目的」を掲げ、個々の文脈や関係性の只中で、最適かつ最善の決断を下すことができ、目的に向かって自らも邁進する人物が備えた能力。
そうした実践的リーダーの特徴が次の6つの能力
1.善い目的を作る能力
2.ありのままの現実を直観する能力
3.場をタイムリーにつくる能力
4.直観の本質を物語る能力
5.物語りを実現する能力(政 -
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本書は歴史の専門家と組織論、社会学の専門家6名がそれぞれの英知を結集し、組織論の側面から数々の無謀とも思える勝算の低い作戦がどのようにして策定、意思決定され、そして実施されていったかを検証したものである。ケーススタディとして、ノモンハン事件、ミッドウェー海戦、ガダルカナル、インパール、沖縄戦 の6つの事例を抽出し、それぞれから導き出される共通性と、その背後にある組織としての普遍的な行動原理をあぶりだし、一般化を試みている。日本国民のみならず周辺各国にあれだけの多大な犠牲を強いた戦争からなにかを学び生かしていくことは、後世に生き、平和を教授しているる我々にとって責務であろう。
情緒的な人間関係 -
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日本におけるアジャイル開発の第一人者の平鍋さんと、スクラムの父と呼ばれる野中郁次郎先生によるアジャイル開発の解説本。 アジャイル・スクラムとは何ぞや、から始まり、貴重な比較的大規模開発の事例の紹介とキーパーソンへのインタビュー、そして対談形式でアジャイル・スクラムの成り立ちや背景となっている思想が語られている。 アジャイルに限らず、方法論が語られることが多いが、本書では考え方や思想が強調されているところが非常に興味深い。 特にスクラムに大きな影響を与えているSECIモデルによる暗黙知→形式知のループの考え方は自分の思考方法について考えされられた、と同時に実践しないといけないと感じた。 今回、