野中郁次郎のレビュー一覧
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Management By Belief
経営者の想い、トップの想いが下を引っ張るマネジメント。
普段、今いる事業部のビジョン、方向性、将来性が見えないと、文句ばかり言っているが、自分がトップだったらどんな世界観にしたいのか、それが無いのも問題だよな、と思った。
あと、MBO=Management By Objectives、論理的なマネジメント、左脳のマネジメントには限界があって、「想い」がないと動かないのにも共感。
MBO的発想では柔軟な発想が出てこず、意外に抜け漏れがある人の方が良い発想がでてくるケースもというのは、大いに思い当たる節がある。笑
ギッチギチのカッチカチな考え方になってないか、心に余裕持って物事に取り組んでいるか、振り返るいいきっかけになった。
※流し読みのため、ほとんど読んでないに等しい。 -
Posted by ブクログ
日本が大東亜戦争で敗戦したことは知っていても,なぜ負けたのかということまでは,なかなか歴史の授業で学ぶことはないと思います。
敗戦の原因はどこにあるのか,将来にいかすべき教訓は何かということを研究したのが本書です。
文章が読みにくいということはありませんが,出来事や人物に馴染みがないので,やや読み進めるのに苦労しました。
私は自分の仕事や生活にどう活かしていくかということを考えながら読みました。
本書を読んでの私なりに得た教訓ですが,
・成功体験ばかりでもそのことだけに囚われて,視野が狭くなってしまい,そのことが大きな失敗を招く。それゆえ,失敗も貴重な経験。
・帰納的思考を大切に。経験から知識を得,それを実践しながら知識を修正していく。トライアル&エラーが重要。
失敗を取り上げることは,ともすれば当事者を非難するように受け止められ,取り上げること自体をやめさせようとすることもあるようです。しかし,責任追及という視点ではなく,何が起こったのか,その何が良くなかったのか,今後どうすべきかということは,たとえ失敗に目を向けることに気が進まないとしても,臭い物に蓋をするという姿勢ではいけないと思いました。
この本を読んでいる最中に,身近にそのような話を聞き,歴史を学ぶ姿勢は重要だと改めて認識した次第です。
本著の先駆けとなる「失敗の本質」も読んでみる予定です。 -
Posted by ブクログ
●知識創造の3つの特徴
1)表現しがたいものを表現するために比喩や象徴が多様される。
2)知識を広めるためには、個人の知が他人にも共有されなければならない。
3)新しい知識は曖昧さと冗長性のただなかで生まれる。
●個人知から組織知へ
我々は組織的知識創造という言葉を使うが、個人の自発的行動とグループ・レベルでの相互作用がない限り、組織それ自体では知識を創ることはできない。
●知識創造の主役
知識創造はだれが責任をもって行なうのだろうか?日本企業の特徴は、知識創造の任務を独占する部署や専門家グループがいない、ということである。第一線社員、ミドル、役員の全員がそれぞれの役割を果たすのである。しかし、それは役割が同じということではない。新しい知識は、彼らのダイナミックな相互作用の成果なのである。
知識創造プロセスにおけるミドル・マネジャーの役割は重要である。彼らは、第一線社員の暗黙知とトップの暗黙知を統合し、形式知に変換して、新しい製品や技術に組み入れるのである。日本企業で実際に知識創造プロセスを管理しているのは、ミドルマネジャーなのである。
●日本企業の知識創造の特徴は、せんじつめれば、暗黙知から形式知への変換にある。ある個人のきわめて主観的な洞察や勘は、形式知に変換して社内の人たちと共有しないかぎり、会社にとっては価値がないに等しい。日本企業は、とくに製品開発でのこの暗黙知から形式知への変換が得意なのである。 -
Posted by ブクログ
知を担ったナレッジワーカーが自在にネットワーク化して融合していく事が価値の創出にとって不可欠になる。
企業優位でもない、国家優位でもない、多層的なモデルで経営を考える事。社会とのかかわりでの企業のあり方を考える事。
サステナビリティ活動を贖罪的にとらえ、利益より優先されると考えるようなCSRに替わって、サステナビリティ自体を軸とする美徳の経営への変化が訪れている。そこで求められるのは、知識プロデューサーとして機能する社会的リーダーシップの発揮。
「宗教や政治信条、価値観の多様化する多元的社会では、市民の義務や社会の共通善とは何か、すなわち、より良い生き方とは何かを世界的視野で問い、公共の場で議論し、わかりあう事によって相互尊重が成り立ち、公正な社会が実現する。」マイケル・サンデル
リバタニアリズムからコミュニタリアニズム経営への転換。
リバタニアリズム:
・人間は他人の権利を侵害しない限り、自由という基本的権利を持つ。
・正義が善に先行する。善の価値判断をせず、万人に共通する正義を論理的で不変の命題として前提におく。
コミュニタリアニズム:
・人間は社会の一員として生まれ、生きる。
・善が正義に先行する。個別具体の状況の社会的関係性の中で、生き方(善の価値観と目的)を問う。
1990年から2010年にかけての日本経済、例えばGDPについて、1990年には米国の半分だったのが2010年には1/3に。中国は1990年には日本の1/6未満だったのが2010年には日本を追い越す。
可処分所得に占める貯蓄率も1992年には15%ほどだったのが2009年には3%にまで落ちている。
高度成長期の名残のような経済政策や経営戦略には限界が見えている。社員の豊かさや利益よりも売り上げの優先順位が高い。この転換には独自性と創造性、存在意義に基づく新たなイノベーションシナリオが不可欠。そしてその根底には共通善が必要。
身体性や場は、かつて物理学や数学が経済や経営に果たしたような役割を21世紀の経営に果たす。
戦略は大理石彫刻のようにフォーマルに論理分析によって精錬に刻まれて完成されるのではなく、ロクロの上で回る粘土細工のように、混沌とした対話や状況に応じて、アート的なプロセスを通じて生まれてくる。
いかなる仕事であっても存在理由がある。企業はその存在理由を見出し、組織や仕事の意味を再発見し続けなければならない。そうしなければ、人は自分のやる事に意味や価値を見出せない。
創造的経済とは、コンテンツやアイデア、経験を通じて創造性が人と人を結びつけ、コミュニティを回復させたりサステイナブルな社会を生み出したりする事。
知識創造経営が生態系(社会)を構成する主軸となるのは、社会的な存在目的。社会にとって我々は何の為に存在するのかを言い表すものであり、どの会社にも通ずるような言葉にとどまらない。自社なりの存在を深く問うもの。底流にあるのは、社会にとっての思惟、真善美など絶対価値の希求。決して手段にならない企業にとっての究極の志(目的)。
全世界の企業100社の研究開発費と業績を調査した結果、研究開発投資の増加が業績向上にはほとんど繋がっていない。
知識創造経営の基本は、エコシステム(社会)における発見と創造の過程にある。
現場の認識に基づく対話を通じた概念化、その概念の共有、具現化という実践。
知識創造企業は、あらゆるステークホルダーからなる生態系に自社が存在していると考える。
賢慮とは実践知、共通善を実践する思慮分別、実践的行動力の事を言う。
知識創造経営とは、個人が企業という場を媒介にしながら社会的存在として生きるような経営。
知識創造経営に関連する7要素
1.共通善に基づく存在目的、、、社会から見た存在理由は何か?
2.価値命題、、、提供する本質的価値は何か?
3.知識資産、、、基本的な価値を具現化する、提供する為の知識資産は何か?
4.場における対話と発見的実践過程、、、いかなる場によって知識創造がどのように行われているか、特徴的なプロセスは何か?
5. 事業当事者の関係性、、、自社は知識創造、顧客価値の提供の為にどのようなパートナーシップを企業、大学、NPOなどと形成しているか?
6.顧客、ステークホルダーとの関係構造、収益構造、、、自社はどのように知の生態系に関わっているか、どのような位置・役割を占めているか?それは将来どのような意味を持つか?どのようなビジネスモデルか?
7.賢慮のリーダーシップ、、、エコシステムをいかに自社と共通善の為に戦略的に認識し、能動的にデザインしていこうとするか?
利益だけを追い求めて持続しようとする企業は、世界の内にただなんとなく将来に期待しながら存在している。
賢慮のサイクル
1.善い目的を作る
2.場をタイムリーに作る
3.ありのままの現実を直観する
4.直感の本質を概念に変換する
5.概念を実現する
6.実践知を組織化する
イエズス会の司祭とカルヴァン派の牧師は重要な事を行うときには、期待する成果を書き留めておく事になっていた。そして9ヶ月後、実際の成果と比べ、何がよくできるか、何が強み、弱みかを知った。
組織の賢慮度調査
1.SECIプロセス
2.知識ビジョン、駆動目標
3.トップの賢慮度
4.組織の賢慮度
5.個人の賢慮度
6.場
7.知識資産
8.組織パフォーマンス
9.従業員満足度
19世紀文明は、バランスオブパワー、金本位制、自己調整的市場、自由主義国家の4要素で出来てきた。20世紀文明は、冷戦体制の終焉、ドル基軸の不安定化、市場主義経済の限界、民族主義、原理主義の台頭である。
フォーチュン500の内、日本企業は60数社を占めるが、その多くは1930年代創業。つまり、日本企業は第二次世界大戦以前の時代精神(エートス)がマジョリティを占める。 -
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継続的かつ組織的な知識の創造こそが持続的なイノベーションにつながるとして「知識創造理論」を提唱する著者の集大成的な一冊。
客観的分析に基づく科学的・合理的アプローチによる意図的戦略論に対するアンチテーゼとして、個人の主観を基点に、組織的な対話を通じた弁証法的アプローチにより、暗黙知と形式知の相互変換から創発的な戦略が生まれ、実践につながると説く。
経営学の範疇に留まらず、哲学や現象学、生物学等を引用した理論も重厚だが、日本企業の豊富な事例紹介によって「実践知経営」の要点が整理されており、理論と事例の相関に多少無理を感じる部分もあるが、実践的ノウハウとしての読み応えは十分にある。 -
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自分の組織への適用エクササイズ。
狭義のナレッジマネジメント:知識の共有・移転・活用
+知識ベース事業
+知識経営組織、組織デザインとリーダーシップ、組織改革
・知識創造プロセス
暗黙知
↓ 共同化 (創発場)
暗黙知
↓ 表出化 (対話場)
形式知
↓ 結合化 (システム場)
形式知
↓ 内面化 (実践場)
暗黙知
以上を、個人、集団、組織の各レベルで
・分類
知識資産の把握、議論、活用のための分類
構造的分類
機能的分類
ビジョンの把握、議論、活用のための分類
意味的分類
・観察→定義→分類→仮説(測定のための)→活用→検証→フィードバック
・ハイパーテキスト型組織
自律的な知識創造プロセスをまわす
発展的、多元的、動態的 -
Posted by ブクログ
今までの知っている知識の再整理という意味合いを
感じる内容ではありましたが。再度いろいろ勉強に
なった本です。
事例が書かれてあって、そのあとに解説という形式で
いろいろな会社(全員経営を成し遂げられている
事例)が紹介されている本です。
こういう本(事例を参考にする本)について、いつも思うのは、うまくいかなかった事例とその解説。タラレバの
ポイントなどを解説する本ってないのかなあと
思います。太平洋戦争の日本軍の内容はよくありますが
○SECIモデル(組織的知識創造の一般原理)
表出化・連結化・内面化・共同化の流れにおいて
暗黙知を形式知に、個人と組織の間で流れを作る
○フラクタル組織の形成
○『何が(人間として)正しいか』という共通善の創出
と共通感覚とコモンセンスの形成
○ホンダの『試す人になろう』
最後に一番あたまに残った文章
『同じ失敗を2度起こせば発見になり、安定的に繰り返せれば製品になる』!!!! -
Posted by ブクログ
日本における…というか、世界的なナレッジマネジメントの巨匠・野中郁次郎氏。
本書はその古典であり教科書的位置付けのもので、読んでおくべき一冊だと思います。
…とはいえ、自分は本書の核となる内容がまとめられた「ナレッジ・クリエイティング・カンパニー」という論文(ハーバード・ビジネス・レビュー掲載)は熟読したものの、本書は拾い読み程度ですが。
知識創造理論は、1990年代に野中氏らによって提唱されたもので、日本企業のイノベーション事例の成り立ちを分析したことから始まりました。
調査の結果、欧米的な考え方では日本のイノベーションの説明が十分にできないという疑問が生じ、欧米的組織は形式知を用いる情報処理型であるのに対し、日本的組織は暗黙知から形式知への変換を行う知識創造型であると結論付けました。
このような経緯から、知識創造のスパイラル・プロセスを示した「SECIモデル」が生まれます。
そこでは、知識には「暗黙知」と「形式知」という二つのカテゴリーに分けられ、両者の相互作用(暗黙知⇒暗黙知:共同化、暗黙知⇒形式知:表出化、形式知⇒形式知:連結化、形式知⇒暗黙知:内面化という4つの段階)を経て、新たな知識が生み出されると指摘しています。
また、知識創造の特徴として、①表現しがたいものを表現するために、比喩(メタファーやアナロジー)や象徴が多用される②個人の知識が他人にも共有される③新しい知識は曖昧さと冗長さのなかで生まれるということです。
哲学的な内容を多く含む上、400ページにもなる書籍ですので、読むのは結構大変だと思います。
なお、本書の“ケーススタディ”編として、「イノベーションの本質」が大変読みやすく、知識創造のプロセスが具体的に13事例紹介されており、ミドルアップダウンの重要性なども理解できると思いますので、そちらと合わせて購読されることをオススメします。 -
Posted by ブクログ
計画から実行まで2年2ヶ月、合計39個師団、将兵300万人、6000隻の艦艇、1万4千台の車両を投入して行われたノルマンディ上陸作戦。この"史上最大の作戦"において発揮されたリーダーシップ、決断をアイゼンハワー、チャーチル、あるいはヒトラー、それぞれの観点から捉え分析をしたかなりマニアックな本。
まずは、改めてノルマンディ上陸作戦の大規模さ(上記の規模を半年近く続けた)、複雑さ(多国籍軍であった)を初めて詳細に知ることができた。いやあ、これはすごい偉業だ。その上で、上記3名のほかにもパットン、ロンメル、モンゴトメリー他の将校の行動も含めそれぞれのリーダーシップを詳細に見た上で、終章でアイゼンハワーのリーダーシップの分析に移る。そこには具体的に6つのリーダーシップにおける重要な要素を導き出すわけだが、特に「善い目的を作る能力」を哲学用語の"フロネシス"という概念を用いて説明し、結局はこの能力がアイゼンハワーは決定的に高く、そして重要であったと結論づける。
アイゼンハワーは常に「善い目的」を構築し、それで場の文脈を作り上げ、実践的知恵で実現、物語っていったことにより、史上最大の作戦を勝利に導き、その後大統領となり、近年再評価されつつある"第三次世界大戦から人類を救った男"になったと分析する。
途中、野中さんの戦史好きが発露されてか、作戦の詳細に記述が行き勝ちであるが、終章のリーダーシップ論は、何か困難な挑戦や大きな組織を率いる等に際して、とても参考になるはずです。
本当は「戦略の本質」の1つの章として書こうとしたらしいので、上記の本が好きな方にもオススメ。