野中郁次郎のレビュー一覧

  • 日本企業にいま大切なこと

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    日本企業の強みやあるべき組織運営、ミドルの在り方など、参考になりました。
    効率化や合理化、法令遵守で窮屈になるばかりで、新しい発想や付加価値が生み出しにくくなっていないか?ちょっとした遊び心やノリで柔軟な発想(アイディア)が生まれ、付加価値創出につながる事例は印象に残った。

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    2012年11月11日
  • 日本企業にいま大切なこと

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    野中郁次郎さんの「暗黙知」理論を踏襲した内容の一冊。

    昨年の震災直後に書かれた一冊だけあって、日本の中央のリーダーシップの弱さと、それに比べた現場力の強さのコントラストをはっきりと浮かび上がらせながら、日本企業の本来の強さも、欧米型合理主義ではなく、従来の現場力と深いコミュニケーションがら生まれると説く。

    確かに、日本企業からイノベーションが失われ、活気がなくなってきたのと、MBA的な欧米流の合理的経営の導入とは時期を同じくする。その過程で従来の日本の現場力が失われたということはあるだろう。しかし同時に、合理的判断の弱さが日本企業の弱点でもあり、現在も進むグローバル化に乗り遅れてきたという

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    2012年09月12日
  • 失敗の本質

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    太平洋戦争における日本軍という組織の問題点をターニングポイントとなった戦い毎に解析し、問題を振り返るもの。
    全般に、ほぼ「組織内融和」、「二重目的」という2つの要因に集約している。

    ① 「組織内融和」とは、是非の判断を行う際、人間の感情(特に「面目」や「恥」)を使用して実施する「優先度判定」である、ととらえた。例えば、ある進軍の是非をとらえる際、「あいつは関係が深い後輩だから『無条件に』後押ししてやろう」とか、そういうものであろう。
    それが組織を運営する上で問題だったか、というと、「根拠なく後押ししたらいけない」、ということなのだと思う。信頼関係が構築できていれば、後押しすることはよくある。

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    2012年08月27日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    最初の「失敗の本質」を読んだのは何時だろう。手許にある本の奥付には"昭和60年2月15日 20版発行"とある。おそらく大学時代に紛争論か何かのつながりで落手したのだろう。
    あれから幾度読み返しただろうか。少し難解だか、戦史に基づいた論証は、その後の様々な局面で、幾度勇気付けられただろうか。
    今回の新版は、随分読み易くなったなぁ、というのが第一印象だ。このシリーズに触れていない人は、まずこの新版を読んでから、「戦略の本質」、そして「失敗の本質(初版)」を読まれることをお勧めする。
    ともかく、初学者にとっても勇気付けられる一冊だ。

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    2015年05月17日
  • 日本企業にいま大切なこと

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    世界的な経営学者、野中さんの日本企業に対する応援メッセージのつもりで読みました。米国企業の物まねでは勝てないこと、日本企業は独自の強さがあること。今度野中さんの話を伺う機会があるので、予習のつもりで。

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    2012年05月27日
  • 失敗の本質

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     学術的な本なので難しい部分はあったけど、組織論に少しでも関心のある人は読むべきだと思う。組織論のバイブル的な扱いも受けているし、日経でもこの本を解説するコーナーがある。
     日本軍がなぜ大東亜戦争(第二次世界大戦)で敗北したのかを組織論的な観点から論じている。読み進めていると、「こりゃあ、酷いな」と日本軍の実態に驚くはずだ。陸軍では奇妙な人情主義がまかり通り、作戦で大失敗した指揮官が「かたき討ちさせてくれ」と懇願すれば、重要な作戦に再び起用する。海軍は日露戦争での日本海海戦の大勝利の経験が忘れられず、古くなってしまった決戦思想に執着する。
     単に日本軍を批判する本ではない。日本軍の失敗から、組

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    2012年07月17日
  • 日本企業にいま大切なこと

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    日本企業の独自の生き方を際立たせ、もっと自信をもってやれということか。確かにここんところずっとネガティブムードではあった。

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    2012年02月14日
  • 日本企業にいま大切なこと

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     どんな難しい内容の本かと思って手に取りましたが、あにはからんや、ラーメン屋さんで読む週刊プレイボーイレベルの読みやすさでした。1冊30分で楽勝です。15分でも可。

     教養として読んでおいて損はない内容です。「こないだ読んだ野中郁次郎の本でさ~」ってカッコいいじゃんね。

     ★4は、著者のこれまでの業績に敬意を表して、おまけしています。
     

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    2012年02月11日
  • 知識創造企業

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    分かりやすく先行研究を説明しながら鋭い批判、そして豊富な事例と丁寧な検証など、学術書としては非常に読みやすく(読みやすいがビジネス書ではない)、楽しめた。

    内容としては非常に学際的で、経営学はもちろん、哲学から認知科学、教育学、組織論まで幅広く取扱いながら、企業(特に日本)における知識創造のプロセスを説明する。

    丁寧に読めば様々な示唆に富む一冊である。私見だが、興味深くてそして新しいコンセプトを次々と展開しわくわくさせられた。これが第一版から15年以上経っているとは思えない。

    色々なジャンルの新書を読む方、学際的な考え方に興味を持つ人にはお勧めの本である。

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    2012年02月06日
  • 日本企業にいま大切なこと

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    日本の著名な経営学者である、野中郁次郎氏と遠藤功の雑誌Voice誌での対談を基に発行された本書は、失われた20年のなかで欧米へ傾倒してきた日本企業に対し、それまでの反省を論じるとともに、これまでの日本企業の経営への回帰を呼び掛けています。

    本書は、経営者を対象として書かれているものかもしれませんが、一介のサラリーマンが読んでも、自身が働く職場が欧米に傾いているか、日本企業に傾いているかという視点で、考えさせられるものとなっております。

    今後の働く方向性について、自省させられます。

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    2012年01月29日
  • 日本企業にいま大切なこと

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    もともと日本企業が持っていた強み―現場力―近年の欧米化で薄れてしまった考え方、文化を日本企業はもう一度取り戻すべきだ。日本は体格では勝てない。でも体質なら勝負できる。日本は日本の強さがあり、自分たちの良さを見失うほどに欧米化の波に飲まれることはない。
    悪いところは見習えばいい。いいところはお手本となればいい。

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    2012年06月01日
  • 日本企業にいま大切なこと

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    米国流の価値観が全てではない。日本人の価値観にマッチした日本型経営の「強み」を自覚して欧米企業との差別化を図るべきである。

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    2011年08月28日
  • 日本企業にいま大切なこと

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    「日本の経営者は『実践知のリーダー』である」「意思決定のスピードをいかに上げるか」「優秀なミドルをどう育てるか」「賢慮型リーダーの条件」など、改めて考えさせられる奥深い内容が綴られた書籍である。最後の記述である「現場を労り、勇気づけ、そしてその底力を発揮させることが出来るリーダー」が今最も求められているとする著者の考えに共感する。

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    2011年08月19日
  • 知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法

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    知識の方法論についての本。知識経営についての指南本。
    相互継続的な学習 検証につながり、発見・体得につながる。

    ドラッカー指摘の知識労働の生産性向上の条件
    ・タスク定義(仕事の目的は何かを主体的に考える)
    ・自律性(働く者自身が生産性向上の責任を負う。自らをマネジメントする)
    ・継続的イノベーション(継続してイノベーションを行う)
    ・継続的学習とコーチング(自ら継続して学び、人に教える)
    ・量より質(生産性は量よりも質の問題である)
    ・自己選択(知識労働者は組織にとってのコストでなく、資本財であることを理解)

    日本人は無思想で技術がある。日本は暗黙知を駆使してテクノロジーを取り入れる反面概

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    2011年08月15日
  • 知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法

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    面白かった.
    学生の頃は斜めから見ていたSECIモデル。
    もう一度読んでみると、たしかに納得。
    前半の哲学の解説もとても勉強になっておもしろかった。

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    2011年08月09日
  • 日本の持続的成長企業 「優良+長寿」の企業研究

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    優良+長寿企業の特徴を「組織能力」「価値基準」の視点で大企業を例に出しながらまとめられた本。いわゆる企業の組織論がまとめられている。最初の50ページまでが研究の前提条件説明がメインとなるため、読みづらい。花王、本田、トヨタ、三井物産などの企業例が出てからがサクサクと読めたが。逆に言うと、そこより先に進んでも興味を感じない人には向かないかも。私は面白かったですが。

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    2012年07月08日
  • 知識経営のすすめ ――ナレッジマネジメントとその時代

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     本書はナレッジ・マネジメントの導入書である(といってよいと思う)。ナレッジ・マネジメントは、この本の著者の1人である野中郁次郎が提唱した企業マネジメントの方法論であるが、この本では、ナレッジ・マネジメントの胆となる概念である「知識」と、組織の成員が集まって知識を創出する「場」の重要性を説いている。

     私自身が本書を読んで重要だと感じた点は、以下の3点である。

     (1) 「知識」と「情報」は、曖昧な形ではあるが、ある程度は区別することができる概念である(著者はあまりこのことを重要視していないようではあるが)。「知識」は「個人や組織(集団)が認識・行動するための、道理にかなった秩序(体系・手

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    2011年04月26日
  • 失敗の本質

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     客観的事実が容認されず、トップが絶対であるという組織の論理と精神的なもの(気合とか心構え)が絶対なのだという空気が支配するとき破滅に向かうことになる。

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    2011年03月21日
  • 失敗の本質

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    古く悲しい印象。

    いわば戦争研究からでた日本の敗戦の記録とその考察。

    本というよりは論文に近い、それもあいまいな。
    昔の事を蒸し返すのだから確かな言及はできなさそう。

    日本が負けた原因はおそらく物量だろうけど、それ以外に関してもよくまとまっている章がある。

    そして結構今の日本の組織ってこの当時から変わってないんだなって思って悲しくなった。

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    2011年01月08日
  • 失敗の本質

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    太平洋戦争を戦った日本人と現代の国際社会で戦っている日本人の基本的な思考構造はかわっていないことがわかった。
    当時から日本人は空気を大事にし、現場の自律対応は得意だが、大局的な戦略目標を持つことが苦手。ダブルループの学習ではなく、シングルループ的な学習等。
    先の対戦でもそのような思考では生き残れないということがわかっているので、その教訓を今後活かしていきたい。

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    2010年08月18日