野中郁次郎のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
第二次大戦時の帝国陸海軍が犯した数々の失敗を、個別の事例の丁寧な調査と解説で分析してくれている。この手の本の中でもとてもわかりやすいものだと思う。何を読んでも当時のお粗末な意思決定や視野の狭さに呆れるが、やはり他人事ではない。特に戦艦大和の特攻にあたっての意思決定では、米国留学経験のある知性派でさえ、今考えれば合理的でない決定をしている。本書の分析によれば、「敗戦が濃厚な状況で、大和を温存しておくことは、臆病者のレッテルを貼られるだけでなく、終戦後に大和が敵国の実験などに使用されることになり、これらを何より恐れた」とされている。当時のその立場であれば当然の意思決定かもしれないが、そのせいで数千
-
-
-
Posted by ブクログ
本書は、共著者に野中郁次郎が入っていることからもわかるように、システム開発に従事している人でなくても、経営視点でアジャイルとスクラムについて解説している。やや抽象的なところが多いが、この分野で初めて読むにはお薦め。しかし、米国で始まったスクラムが実は竹内・野中が日本の製造業でのイノベーションの手法として名付けた「スクラム」から来ているとは驚きであった。また、実際にスクラムを採用した、リクルート、楽天、富士通の方のインタビューも興味深かった。
・アジャイル開発が浸透してきた背景には、ビジネスの変化の速さがある。
・アジャイル開発では、すばやくユーザーや顧客のフィードバックを得ることで、ムダな機 -
Posted by ブクログ
▼調べた単語
・翻って(ひるがえって):1 反対の面が出る。さっと裏返しになる。「裾が―・る」2 態度・説などが、急に変わって反対になる。「評決が―・る」
・賢慮(けんりょ):賢明な考え。すぐれた考え。
・コンテクスト:文脈
・プラグマティズム:思考の意味や真偽を行動や生起した事象の成果により決定する考え方。19世紀後半の米国に生まれ、発展した反形而上学的傾向の哲学思想。
・涵養(かんよう):水が自然に土に浸透するように、無理をしないでゆっくりと養い育てることを意味する。「読書力を―する」
・インフォーマル:公式でないさま。形式ばらないさま。略式。
・逡巡(しゅんじゅん):(スル)決断できない -
-
Posted by ブクログ
著者は野中郁次郎氏と紺野登氏。紺野氏は博報堂を経て、多摩大学教授。
2003年初版出版、2016年第9刷出版という歴史ある感じの本。野中郁次郎ブランドと、「ナレッジワーカーの作法」という働き方改革的なテーマに誘われて手に取る。
感想。僕には読むハードル高い。哲学から入り、大枠の話から最後に個社事例。古い本だからかもしれないが、暗黙知から形式知へ、という話は今やもっと平易な本もあるだろうし。僕如きでは消化しきれず。
問題の分解→並び替えや組み換え→コンセプト化という事が精一杯。
備忘録。
・個人的価値観と科学がせめぎ合うのが経営学。哲学に始まって、多様な学問分野が実践において総合的に立ち回れ -
Posted by ブクログ
大東亜戦史上の失敗例としてノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、レイテ、沖縄の戦いを例に解説した本、多くの経営者の支持がある本。
私にとっては、何やら失敗の事例はシュチュエーションや感覚が違いすぎて、身にすることは難しかったが、改めて二次大戦がどのように進んだのかを知らなかったなと自己認識できた本。私にとってはその見方で興味深い一冊。
【学】
ノモンハン
日本陸軍にとって初めての本格的な近代戦となり、かつ初めての大敗北
自軍の優秀さを数字的裏付けも無く、過信。敗北後も部隊長が非難され自決したので、経験が後に生かされない。
・ミッドウェー海戦
本部は守備的戦争の方針だったが、連合艦隊司令