中原尚哉のレビュー一覧
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ネタバレシリーズ第3話、4話収録。第1話の事件に関係する調査のため弊機は惑星ミルー星へ行き、証拠集めをする。その証拠を手渡しするためメンサー博士のところへ向かうが、ニュースで博士の所在が確認できないことを知る。第1話の仲間たちと合流し博士の奪還に向かう。
主人公である弊機、相変わらず人間との関係はあまり得意ではなく、人間に触れられることを嫌っているものの「まあ、どうしても必要なら弊機のことを抱き締めてもらっても構いません」って(笑)。超優秀な警備ユニットであるが、精神年齢は男子中学生並みか。人間と深く関わる場面を避けるようなところがあったのが、4話ラストは従来と少し違う流れになりました。入れ物はSFだ -
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かつて大量殺人を犯した、保険会社所有の人型警備ボットが主人公。大量殺人の経歴は削除されているが、その後統制モジュールをセルフハッキングしており、統制下にあるふりをして仕事をしている。自我が覚醒したAIとでもいうのだろうか。
上下巻で中編4話。上巻最初の話は惑星資源調査隊の警備。業務終了後、痕跡を消しつつ行方をくらまし、その途上で鉱物資源探査の技術者グループとの短期契約での仕事の話が2話目。
この主人公、仕事も能力も警備レベルではなく、関係各所をハッキングし自分の痕跡を消しながら業務を遂行する超優秀なスパイアンドロイドというイメージなんだが、連ドラが大好きで、メンタルバランスを崩すとお気に入りの -
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ネタバレ小学生の頃に子ども向けの作品は読んだことがあったものの、どんな話だったのかを忘れていたのと『新訳版』だったために購入。
作品が書かれた当時、種として認定された恐竜は少なかったためか、登場する恐竜は少なめ(イグアノドン、ステゴサウルス、謎の肉食恐竜)で、のろまなトカゲであると書かれているのが、当時の認識であることが分かり、面白い。
(イグアノドンに至っては家畜扱いもされていた。)
物語は読んでいて子ども心を思い起こさせるワクワクするものであった。
SF小説の始まりとも言える作品であり、これからもたくさんの人を魅了し続ける作品にもなると感じた。 -
ヴィナ・ジエミン・プラサド / ピーター・ワッツ / サード・Z・フセイン / ダリル・グレゴリイ / トチ・オニェブチ / ケン・リュウ / サラ・ピンスカー / ピーター・F・ハミルトン / ジョン・チュー / アレステア・レナルズ / リッチ・ラーソン / アナリーニューイッツ / イアン・R・マクラウド / ソフィア・サマター / スザンヌ・パーマー / ブルック・ボーランダー / ジョナサン・ストラーン / 市田泉 / 小野田和子 / 佐田千織 / 嶋田洋一 / 中原尚哉 / 古沢嘉通 / 細美遙子3.7 (6)
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弊機さん!待ってました〜
マーダーボットのシリーズ4冊目。溜息つきながらも人間を全力で助ける弊機がまた見られて嬉しい。
中編「逃亡テレメトリー」では殺人事件の犯人捜査に協力する弊機。ミステリドラマの知識は…あんまり使わなかったみたい。今回もクスッと笑える表現が多くて楽しい。「焼き菓子」はネタとして外せない(笑) 個人的に好きなグラシンとラッティの出番も多くて良き良き。
時系列的には「ダイアリー」最終話と「エフェクト」の間。プリザベーション連合のステーションで、暴走警備ユニットの扱いをどうしようかってしてる段階。弊機のハイスペックぶりがいつもながら小気味良い。うまくいかずに落ち込む時の自虐的な言 -
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ネタバレ弊機のご帰還というだけで星5確定。
弊機視点で物語を見てるから、人間が警備ユニットだとわかった途端に襲ってくるところとか怒りが湧くが向こうからしたら相当な恐怖なのか。
それにしても弊機が周囲の信頼を得るためには一人ひとりが窮地に陥ったところを救わなければ無理なんじゃという感じ。無茶言うな。
ジョリーベイビーに苛つくところも良かった。
プリザベーションの善性が羨ましい。
ご飯と医療が保証されてて通り魔という言葉がわからないなんて楽園だな〜。
この本を読んだ上で改めてネットワークエフェクトの序盤を読み返すと見方が少し変わりそう。
SFの知識がないので想像できない所も正直あって、ラノベばりにイラスト -
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ネタバレ相変わらず可愛かった、弊機。そして面白かった!
タイトルの「テレメトリー」の意味が良くわからず、解説を読んでもあんまりピンと来ず。バリンの暗喩と思うと、ミステリ的タイトルでしっくりくるかも。
警備ユニットが能力を活かして殺人事件の捜査をするっていうのもミステリファン的に楽しかったけど、謎解き要素はそこまででもなく。警備ユニットをその過去故に警戒して忌まわしく思っていた人間が、物語を通じて少しずつ警備ユニットを理解し、最後に打ち解けて終わるっていうこの物語の流れが好きだな。お約束的かもしれないけど。弊機に対して保護者のような視点になってしまうから、ああよかったね、本人(本機?)はそこまでうれし -
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最強AI船のARTに危機、マーダーポットが絶体絶命!
スリル満点の「吉本新喜劇」的宇宙大活劇
抜群だった前作……。
まるでゲーム「メタルギア・ソリッド」のような潜入に、ひとりで「アヴェンジャーズ」のような処理能力と戦闘能力を発揮する爽快感は、やや減少してしまった。
また、ブリザベーションとの関係が深まっていて、前作に漂っていた「孤独感」もなくなったうえに、少し「友情もの」の匂いがしてしまうので、好き嫌いがある。
でも、面白い。
相変わらずの「弊機」と、輪をかけて偏屈な「ATR」との掛け合いは息の合った上方漫才のよう。
放置され、ただ立ち止まっていた警備ポットに「弊機」が「なにをしたい?」 -
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ネタバレマーダーボットダイアリーからしばらく後の時間軸。長編なので読み応えがあった。前作が連続ドラマなら、こちらは映画って感じかな。
初っ端は惑星調査の話で始まり、スター・トレックっぽさが私は好き。弊機さんはプリザベーションの人たちの中で警備ユニットとしての居場所を得たみたい。良かったなぁーと思いながら読んでいるうちに、ピンチと危険とナゾがどっと押し寄せ、先が読めない展開になってきてワクワクした。情緒不安定になる弊機や、頑固で人間臭い弊機や、人間に嘆息しながらも全力で助ける弊機がたくさん見られて良い! 機械たちの存在や描かれ方に読み応えを感じるけど、人間たちも魅力的。やっぱりスター・トレック感があるな -
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「エンダーのゲーム」続編にして、前作同様ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞作品。今作はミステリー色が強く、上巻が出題編とすれば、下巻は解答編。エンダーが行う『代弁』はまさに犯人を暴く名探偵さながら。真実を知って愛と赦しを抱けるか。魂の救済をめぐる人間模様に引き込まれる。
後半のピギー族との交渉は、言語やメンタリティの壁で四苦八苦する、ファーストコンタクトものの緊迫感がある。また生態学SF、時間遡行SFとしても面白い。
全体的に宗教や倫理にからむ要素が強く、かなり考えさせられた。作者がモルモン教信者ということで、ちょっと興味もわいたし。斉藤由貴……。