中原尚哉のレビュー一覧
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★5 ラストの感動は理屈じゃない! 海洋冒険小説と思いきや想像のナナメ上を行く衝撃SF #反転領域
■あらすじ
小型帆船の船医であるサイラスが乗船するデメテル号は、ノルウェーの沿岸部を航行していた。彼は航海に疲労しながらも、船員たちの怪我を治癒していた。さらに彼は趣味で小説を書き、娯楽のない船員たちの海上生活に好評であった。
船員たちはフィヨルドの裂け目を見つけると、目的地である大建築物を発見。しかし同時にこの情報をもたらした船、エウロパ号も残骸となって発見されてしまう。そんな中、強い波の揺れに襲われたサイラスは…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 評判を聞いてた作品、予想通りおもろか -
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物語の登場人物には、中国の歴史上の人物の名前が使われている。主人公の少女・則天(ゾーティエン)もその一人で、中国史上唯一の女帝・武則天から名を取っている。
この世界では、人類を滅ぼそうとする「混沌」に対抗するため、巨大ロボットで戦い続けている。そのロボットは男女ペアで操縦する仕組みで、ペアの「気」が拮抗していないと、弱い方の「気」が吸い尽くされて死亡してしまう。犠牲になるのは、ほとんどが女性。「女は弱く、男は強い」という価値観は、コックピットの中だけでなく、社会全体に浸透している。男尊女卑が根深く、巨大生物との戦いの傍ら、彼女は理不尽な社会構造にも立ち向かっている。
ロボットが登場するSF的な -
ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)
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ネタバレイギリスの作家、アレステア・レナルズの単発SF作品。結構なベテラン作家らしく、過去にはシリーズものが邦訳されていたらしい。
19世紀、太古の大建築物を調査するため、ノルウェー近海を進む調査隊。船医であるサイラス・コードは、小説を書きながら一行に帯同するが…
これはネタバレ厳禁。正直、何も見ずに読んだ方が良い。とんでもないところに連れて行ってくれる作品。
もちろん、SFレーベルから出版されているので、そういった要素を身構えて読むと思う。ところがこの作品は極上の冒険小説。素晴らしい。
登場人物も少なく、また非常に読みやすい。あっという間に読めると思う。爽やかなラストで読後感も良い。おすすめ。 -
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ネタバレこれはネタバレ厳禁です。
気になるなぁーと思ったら何も見ずに買って読んで欲しい。
自分はネタバレを食らったので他の人はまっさらな状態で楽しんでほしいです!!あのサイトむかつく!(笑)
気になる人はすぐ読もう!
展開とか仕掛けだけの話じゃなくて、主人公含めた登場人物たちのやり取りがいいです。
この小説の構造上同じ登場人物たちとのやり取りが後半に生きてくる話が大好物なので、終盤あれもこれもって畳み掛けてくる感じが幸せすぎました。
死ぬごとに違う場所、乗り物なのに目的地や登場人物は同じってノベルゲーではよくありますよね。違うルートを辿って行ってトゥルーエンドに行く。ひぐらしのなく頃にとか -
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表題作は、時系列的には「ネットワーク・エフェクト」以前に起きたプリザベーションでの殺人事件を描いたもの。人間の警備ユニットへの偏見にぼやきつつも、時に正義感を漂わせながら捜査に協力していくマーダーボットだが、捜査のためにメンサー博士の身辺を離れてしまったこともあって、常にメンサー博士の安全を気にしているのが微笑ましい。
「義務」は、メンサー博士たちと出会う前、統制モジュールをハッキングした後に、マーダーボットが関わった「現場猫案件」を描く短編。マーダーボットはシャイだが、雇い主の意向に反してでも人命は大事にする。
「ホーム(以下略)」は、初期作「マーダーボット・ダイアリー」での事件を経てプ -
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何をどう書いたらいいのかさえも困ってしまうのですが、〈不条理〉な世界に踏み込んだ先で、どこまで連れて行かれるのか分からない、そんな安心のできない物語が好きなひとにおすすめの作品です。
存在さえも曖昧な石造りの大建築物を探すためにノルウェー沿岸を北上するデメテル号に乗船しているサイラス・コードは、田舎の外科医。個性的な仲間との冒険小説が幕を開けた、と思っていたら、なんだか様子はおかしくなっていき……。ネタバラシをするわけにもいかないので詳しくは語れない上に、展開の複雑さもあって、後半はかなり混乱してしまったので語ることもできないのですが、物語であることに自覚的な物語、みたいな作品が好きなひ -
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ボットはロボットのことらしい。マーダーボットすなわち殺人ロボットと自称するのは、過去に暴走させられて殺人を犯したが記憶をリセットされ再利用されている警備ロボット。自分の身は自分で守る、と、統合システムをハッキングしている。あくまで機械であることにプライドを持ち、第一人称は弊機を使用する。(第一人称へのこだわりって、最近の会議等での名前表示を連想する。弊機、原語での表記はどうなっているのだろう。なんとなく彼と思って読んでいたが、解説者は彼女としていて、それも面白かった。)その癖、趣味はTVドラマの視聴なので、人間に興味がないわけじゃない。上下巻で4つの中編で構成されている。それぞれ独立しているが
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暴走警備ボットの弊機はその原因を突き止めるために所有者の元を離れるのだが。
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SF好きのみなさんには知られたマーダーボットシリーズ、最近SFを読んでないので手に取りましたが、大変面白かったです。ストーリーそのものというよりは、主人公のマーダーボットの引きこもりがちでシャイで人間嫌いな性格がとても楽しく、その人柄(ボット柄)によりそうように変化する、人間との距離感がちょっとしたラブストーリーを読んでいるようで、それを一人称で綴っている体裁が大変よかったです。
また、主にネットワーク上で事態が展開し、それがリアルの状況に反映されてストーリーが進むのも今風(というかこれから -
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面白いし読みやすい。ラノベでも読んでるのか思うほど読みやすい文章でスラスラ読めた。後書きでは中国語表現が多くて読みづらいかもと書かれていたが、そんなことは特に感じなかった。登場人物の名前も結構あっさりと中国語読みで覚えられたし、日本語読みで書かれるとむしろ違和感を覚えるほど。
「銀河在上」はなんとなく雰囲気で読んでたけど、自分思っていた意味合いで大体合ってたみたいで、これはこのままの表現で出してくれたのは正解だったと思う。
天垂星での戦いがメインだからそこでの戦いを描いていて、そればかりに気が向いていたけど、ここから銀河の深部を目指してまた舞台が広がっていくと思うと、次巻以降の展開が楽しみだ。 -
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魂が愛で繋がる世界。そうなる前に科学文明が進歩しきると…
クローンと機械を合体させた殺人ボットや警護ボット、セックスボットが生産される。
有機素材と非有機素材をもつボットは、有機素材では人間的な感情感覚を感じながらもモノとして扱われる。
そしてそのロボットは人間とのコミニケーションを避けている。自分を人間と扱おうとする人がいると気まずいと感じたり、主人公の警護ボット目線での話の展開、世界の見え方、とにかくこんなパラレルもあったんだろうな。と没入してしまう。作者完全に見てきてるなって感じ
人間のクローンとロボットがミックスしたみたいなロボットだから人間ぽさもあるけど、ロボットっぽい所もあ