中原尚哉のレビュー一覧

  • 第六ポンプ

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    今注目している作家の一人。SF作家さんだけど、学生時代は東アジア学を専攻し、経営コンサル経て、環境専門雑誌の編集をしながら執筆を続けているそう。
    『ねじまき少女』から思っていたけど、場面の空気を描くのがすごくうまいと思う。『ポケットの中の法』や『イエローカードマン』なんかは読んでいると自分の周りすらジトジトしているような気になる。土地のにおいがしてきそう。
    環境問題にも造詣が深く、そのせいか物語もディストピアが多くて若干気が滅入るかも。でも目が離せない。
    SFをやっと数作読んできたけど、科学技術単品を軸に進む物語より、その技術で社会や人間がどう変わったか、みたいな部分の割合が多めの作品が好きみたい。
    にしても作者のデビューは27才かぁ。いろいろ考えるなぁ

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    2014年04月18日
  • 巨獣めざめる (下)

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    ネタバレ

    エロスを襲った悲劇。謎の細菌に襲われたエロス。感染していく住人。住人を監禁する偽の警官隊と戦うホールデン、ミラー。本格化する火星と地球の戦争。大企業プロトジェンの発見した地球外生命体の残した最近の謎。フレッド・ジョンソンと協力してプロジェトンの研究施設を襲撃するホールデン、ミラー。プロジェトンの副社長ドレスデンの言葉。ホールデンとミラーの対立。ミラーに囁きかけるジェリーの声。地球に向けて降下するエロス。破壊作戦を展開するOPA。何者かの意思で動くエロス。エロス内部に残るミラーの行動。

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    2013年05月23日
  • 巨獣めざめる (上)

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    ネタバレ

    木星から小惑星帯に氷を運ぶカンタベリー号。途中救難信号を受けて救助に向かったカンタベリー号に仕掛けられた罠。副長ホールデン、ナオミ、エイモス、アレックス取り残された4人。火星の攻撃の可能性を示唆したホールデンの声明から起きる火星と小惑星帯の対立。月の大富豪の娘ジュリーの失踪事件を捜査中の小惑星ケレスのミラー刑事。カンタベリー号に救難信号を送ったスコピュリ号に乗り込んでいたジュリー。ケレスから消えた犯罪組織の謎。火星の戦艦に救助されるホールデン。ホールデンに接触したOPAの代表フレッド・ジョンソン。攻撃され撃沈された火星の戦艦。宇宙ステーション・エロス合流したホールデンとミラー。エロスで進行する陰謀。

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    2013年05月23日
  • クリプトノミコン1 チューリング

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    オタクと天才と脳筋マッチョの大冒険。
    こんなにわくわくする冒険譚はひさしぶり、いや初めてかも。
    4巻まで一気読みでした。

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    2009年10月04日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    マーダーボットが人と話すときに、実際2秒くらいだけど、体感3時間くらいに感じるみたいに表現してるところが、本当に人見知りなんだなと感じさせてクスッと笑えた
    ARTとの不思議な関係も良い

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    2026年09月25日
  • 冒険者カールの地球ダンジョン2 銀河生配信! デスゲームでめざせフォロワー爆増

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    地球ダンジョンの第2層に辿り着いたカールとドーナツ。
    フォロワー獲得のため配信番組に出たり因縁を持つ相手との邂逅、ペットを手なづけたりしつつ下層を目指し第2層を攻略していく。

    ・感想
    やっぱめっちゃ面白いわ。
    軽いなろうものとは違ってかなり設定がエグいしグロい…。
    巻末に「このシリーズがどんなに暗い展開になっても(いや、まじでダークになるから)」という作者謝辞があったけど、伏線もそういう展開のためにバシバシ張ってるので期待しかない!!

    カルマエ(カール✖️マエストロ)のカール攻めの成人向け二次創作動画のくだりで声出して笑ってしまった。
    カール…あまりにも不憫すぎる…。
    変態AIに気に入られて弄ばれ、人間性が削られる環境にいても「屈服しないぞ」というカールの信念のもとに頑張ってほしい。

    アガサの謎やカールの宿敵?マギー(このPTとの対決は絶対に重い展開になるだろうな)も気になるから、今後も続刊の邦訳をお願いします!

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    2026年09月08日
  • 最終人類 下

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    前巻の肉体をもってしての話ではないので、下巻はおしゃべりが多い印象。
    でも、それでも面白かった!
    15歳頃に見た夢に似てて、この著者も同じような夢を見たのかな〜と思ったり。

    おしゃべりの多い下巻でしたが、久々に面白い作品に出会えた。

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    2026年08月26日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    ネタバレ

    警備ユニットである‘’弊機‘’が主人公のSF小説。統制モジュールをハッキングし自由を手に入れているものの、自分の業務に従事し人間たちを危険から守る弊機の内なる声が面白い。
    読み始めは弊機視点の文章やSF特有の専門用語の多さに読みにくさを感じたが(私がSF初心者という問題が多々ある)、慣れてしまえばどんどん読み進めたくなる1冊だった。
    弊機のことを知れば知るほど可愛らしく、愛おしくなる。構成機体と呼ばれる有機パーツを持つロボット?のため、人間と機械の中間に位置する存在?人間的な要素を兼ね備えたロボット?と解釈したが、間違えているかもしれない...。
    基本的に機械のように合理的な考えを持ち、人間の非合理的で感情的な考えや行動に嫌気がさしたり振り回されたりしつつも、ドラマ好きだったり、人を守る自分の仕事が好きで、自分を尊重するような行動や言動をする顧客に出会うと嬉しくなってしまったり、そんな顧客を傷付ける存在には怒りを抱いたりと人間らしい部分も大いに見せてくれる弊機への好感度が読んでいるうちに鰻登りしていった。
    ‘’弊社‘’から離れ、自分の過去も判明した後、弊機は今後どうするのか。彼のこれからの旅もとても気になるので続編も読みます。

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    2026年08月13日
  • システム・クラッシュ

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    『マーダーボット・ダイアリー』シリーズの4作目だが、時系列的には2作目の『ネットワーク・エフェクト』の直後のエピソード。
    刊行の間があいているためか、冒頭に『ネットワーク・エフェクト』のあらすじが載っているのがありがたい。
    これ、日本語版だけなのかな?

    相変わらず愚痴とぼやきが止まらない”弊機#の語り口調に笑わされるし、ピンチに次ぐピンチ、これ以上悪くなりようがない状態からあっさりさらに悪くなっていく展開など、読んでいて楽しくってしょうがないのだが。
    今回はちょっと、今までとは違う。

    ずっと危険にさらされた状況で、弊機の集中力が時々切れる。
    集中力だけではなく、身体がフリーズしたり、意識を失って倒れたり。
    こんな警備ユニットはあり得ない。
    ログも時々編集されているので、読み手としても何が起こっているのかわからずに不安。

    なぜ弊機がこのような状態になったのかというと、どうも過去の戦いにおけるトラウマがフラッシュバックしているから、らしい。
    もうね、弊機、人でいいよ。
    トラウマがフラッシュバックするような機械なんてないでしょう。

    暴走する企業倫理が人間の命や尊厳を上回り、選択の自由を奪って支配下に置こうとする動き。
    流される映像の真偽など考えず無条件に信じ込み、簡単に流されていく大衆。ああ、現実ってなんてオロカで情けない。

    ”うれしくて、悲しくて、ほっとした気持ちの組みあわせ。積もり積もったなにかが解消した感じ。そう、カタルシスです。こういうのをカタルシスというのでしょう。”
    いや、君もう、人間でいいから。

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    2026年07月30日
  • 最終人類 上

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    近しい未来のSFじゃなくて、がっつり異星人の出てくるSF。
    まだ上巻だけど面白かった!
    このまま下巻も駆け抜けてほしい。

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    2026年07月30日
  • システム・クラッシュ

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    《マーダーボットダイアリー4》
    逃亡テレメトリーより先に読めばよかった。
    弊機の自分ツッコミが面白かった。
    翻訳モノならではなのだが、ジョークらしき物だとは分かるのだけど、面白さが理解できないところもあり。海外文学があまり得意ではない理由の一つ。

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    2026年07月22日
  • 第六ポンプ

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    パオロ・バチガルピの短編・中編をまとめた全10篇。

    その中でもディストピア作品の「ポップ隊」は素晴らしい。永遠の命が当たり前の世界で、子を成すことが罪になっている。それでも隠れて子を産もうとする人々がおり、その子供を抹殺する事を生業としている主人公。
    とある子供を手にかけてから、考え方や行動に変化が見られ始める。

    どの作品も魅力的で独特な世界観を形成しており、一編毎にとても新鮮な気持ちで楽しめた。

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    2026年07月21日
  • 最後の宇宙飛行士

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    スペースホラー。文章は読みやすく、するする読める。やや既視感のある展開ではあるが、ラストが予想の斜め上だった。

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    2026年07月14日
  • 鋼鉄紅女

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    中国世界観+SF+ロボットのごった煮なんですけど、家父長制社会とジェンダーロールに三行半突きつけて、全部殺してぶった斬ってる所が、大変爽快。主人公に躊躇がないのが良い。
    状況はかなり過酷なんですが、それを覆していく主人公の暴れっぷりが気持ちいい。ラブロマンスも従来の一対一の形を取らない所が大変面白かったです。
    何より既存の社会への怒りと呪詛が溢れ返っていて、元来女性はこれ位怒っていいんだよ!と肩を叩いてくれるかのようでした。しかし、その行きつく先が希代の悪女とは、社会の理不尽を思わずにはいられない。
    最後の展開に、ちょっとご都合主義かなと思ってたら、事態がひっくり返って終了。これは、続編気になりますね。
    登場人物に中国の歴史上の人物の名前を使ってて、中国史好きの方も楽しめるのではないかと思います。
    いやー、しかし勢いのある作品だった。

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    2026年07月04日
  • ネットワーク・エフェクト

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    ネタバレ

    《マーダーボットダイアリー2》
    ARTがどうなってしまったのか知りたくてがまんできずに50ページ先を読んでしまった。次作は新しい仲間も入って話が進むのかしら。楽しみ

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    2026年07月03日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    《マーダーボットダイアリー1》
    ドラマ鑑賞が趣味のアンドロイドが主人公。そして人間はあまり好きではない。が、なんだかんだで人助けをして、交流が広がっていく話。面白かったー。

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    2026年06月23日
  • 反転領域

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    挫折した『イヴリン嬢は七回殺される』風の展開にてこずることもなく読み進めた
    終盤の友情・医師としての倫理・患者に寄り添う姿勢が良かった
    ハッピーエンドでは無いはずだが、ツンデレ姐さんとの「その後」の情景が良かった

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    2026年06月12日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    重大事件に関わり、記憶を消された警備ユニットは自身を『弊機』と呼び、内部では自身を『マーダーボット』と呼称する。
    この弊機が、内気でちょっと自虐的で、そして善良でかわいかった。人間が好きで、嫌いで、だから苦手で、……読んでいるこっちとしては、色んな人と関わるところが見たくなってしまう。下巻も読みたい。

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    2026年06月06日
  • 反転領域

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    ネタバレ

    ストーリーは面白いし、エピソードも味わい深い(哲学的な数学的な一連の考察から組み上がっている)。エピローグが「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」みたいで心地よかった。
    一方で、言葉を言葉で置き換える翻訳の限界を感じる。字面は合っているのかもしれないが、伝えたい手触りが変わってしまっていると思う。作者の温もりと文章の不一致がとても気になる。著作のあらが、翻訳すると明快になるというところもあるのだろうが、翻訳ってなんなんだろう。原書で読みたおす能力と根気と時間があればいいのに。やるべき優先順位リストに載せておこう。

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    2026年05月31日
  • AI 2041 人工知能が変える20年後の未来

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    ネタバレ

    2041年はもう15年後ですね。

    AIをはじめ、技術がわたしたちの暮らしをどのように変えていくのか、

    あり得る日常や事件、出来事について、短いストーリーとして紹介されていました。

    舞台は世界各地で、それだけでも博識ですが、

    今の現状がどこまで進んでいるかということを知らずには、未来なのか、すでにどこかでは起きていることなのか、判断もできないし、こうして未来のストーリーを作ることもできないよなーと。知識や経験、日常の差もこうしてどんどん広がるんだろうなと思ったりする一方、今のAIのように大衆化されるものもあるから、やっぱり一般の人々も含めて、生きている人たちの日常をどんどん塗り替えていくことになるんだろうなーとも思ったりしました。

    各ストーリーの後の解説もありがたいですがまったく頭は追いつきません。

    日本はバーチャルアイドルのテーマで書かれていて知ら沁み深かったです。

    第転職時代、The Job Saviorは、ほんとどうなるのかな、と

    私も考えたら15年後はまだ普通に働いていないといけない年齢ですが、

    キャリアプランとかできたもんじゃないよなーと…。

    いや、でも解説ではやはり、個人レベルでは再学習が必須とのことでした。すぐに役立てられるスキルの習得はいいのかもしれないけれど、すぐにロボットに取って代わられてしまったりするようなスキルかもしれないなら意味がないし、何をしたらいいんだろう、っていうところもある気がしますが、

    再調整、では、AIと人間の共生関係を刷新していくことが必要とのことで、優しさや同情を求められる部分を人間が担当する、新たに登場する職種を見つけ、それに合わせて臨機応変に訓練する、など、なかなか一人でできることではないのかもしれないけれど、社会の動きや技術環境については一定程度敏感でいないといけないなーと思いました。

    ルネサンス…は公平に享受できるものなのか…

    そして、幸せや夢についての最後の2章とも合わせて、

    働くことから生み出される自尊心や尊厳や、人とのつながり、自己実現という希望など、

    技術の発展に対して私たちが避けて通ることのできない解決すべき本質的な課題が大きく提示されていました。

    既にそうですよね。これまでもそうだったのだろうと思いますが、これからも、どうにかしていくことになるということですね。

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    2026年05月31日