中原尚哉のレビュー一覧
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今注目している作家の一人。SF作家さんだけど、学生時代は東アジア学を専攻し、経営コンサル経て、環境専門雑誌の編集をしながら執筆を続けているそう。
『ねじまき少女』から思っていたけど、場面の空気を描くのがすごくうまいと思う。『ポケットの中の法』や『イエローカードマン』なんかは読んでいると自分の周りすらジトジトしているような気になる。土地のにおいがしてきそう。
環境問題にも造詣が深く、そのせいか物語もディストピアが多くて若干気が滅入るかも。でも目が離せない。
SFをやっと数作読んできたけど、科学技術単品を軸に進む物語より、その技術で社会や人間がどう変わったか、みたいな部分の割合が多めの作品が好きみたい。
にしても作者のデビューは27才かぁ。いろいろ考えるなぁ -
Posted by ブクログ
ネタバレ木星から小惑星帯に氷を運ぶカンタベリー号。途中救難信号を受けて救助に向かったカンタベリー号に仕掛けられた罠。副長ホールデン、ナオミ、エイモス、アレックス取り残された4人。火星の攻撃の可能性を示唆したホールデンの声明から起きる火星と小惑星帯の対立。月の大富豪の娘ジュリーの失踪事件を捜査中の小惑星ケレスのミラー刑事。カンタベリー号に救難信号を送ったスコピュリ号に乗り込んでいたジュリー。ケレスから消えた犯罪組織の謎。火星の戦艦に救助されるホールデン。ホールデンに接触したOPAの代表フレッド・ジョンソン。攻撃され撃沈された火星の戦艦。宇宙ステーション・エロス合流したホールデンとミラー。エロスで進行する陰謀。
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ネタバレ・あらすじ
地球ダンジョンの第2層に辿り着いたカールとドーナツ。
フォロワー獲得のため配信番組に出たり因縁を持つ相手との邂逅、ペットを手なづけたりしつつ下層を目指し第2層を攻略していく。
・感想
やっぱめっちゃ面白いわ。
軽いなろうものとは違ってかなり設定がエグいしグロい…。
巻末に「このシリーズがどんなに暗い展開になっても(いや、まじでダークになるから)」という作者謝辞があったけど、伏線もそういう展開のためにバシバシ張ってるので期待しかない!!
カルマエ(カール✖️マエストロ)のカール攻めの成人向け二次創作動画のくだりで声出して笑ってしまった。
カール…あまりにも不憫すぎる…。
変態AIに気に入られて弄ばれ、人間性が削られる環境にいても「屈服しないぞ」というカールの信念のもとに頑張ってほしい。
アガサの謎やカールの宿敵?マギー(このPTとの対決は絶対に重い展開になるだろうな)も気になるから、今後も続刊の邦訳をお願いします! -
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ネタバレ警備ユニットである‘’弊機‘’が主人公のSF小説。統制モジュールをハッキングし自由を手に入れているものの、自分の業務に従事し人間たちを危険から守る弊機の内なる声が面白い。
読み始めは弊機視点の文章やSF特有の専門用語の多さに読みにくさを感じたが(私がSF初心者という問題が多々ある)、慣れてしまえばどんどん読み進めたくなる1冊だった。
弊機のことを知れば知るほど可愛らしく、愛おしくなる。構成機体と呼ばれる有機パーツを持つロボット?のため、人間と機械の中間に位置する存在?人間的な要素を兼ね備えたロボット?と解釈したが、間違えているかもしれない...。
基本的に機械のように合理的な考えを持ち、人間の非合理的で感情的な考えや行動に嫌気がさしたり振り回されたりしつつも、ドラマ好きだったり、人を守る自分の仕事が好きで、自分を尊重するような行動や言動をする顧客に出会うと嬉しくなってしまったり、そんな顧客を傷付ける存在には怒りを抱いたりと人間らしい部分も大いに見せてくれる弊機への好感度が読んでいるうちに鰻登りしていった。
‘’弊社‘’から離れ、自分の過去も判明した後、弊機は今後どうするのか。彼のこれからの旅もとても気になるので続編も読みます。 -
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『マーダーボット・ダイアリー』シリーズの4作目だが、時系列的には2作目の『ネットワーク・エフェクト』の直後のエピソード。
刊行の間があいているためか、冒頭に『ネットワーク・エフェクト』のあらすじが載っているのがありがたい。
これ、日本語版だけなのかな?
相変わらず愚痴とぼやきが止まらない”弊機#の語り口調に笑わされるし、ピンチに次ぐピンチ、これ以上悪くなりようがない状態からあっさりさらに悪くなっていく展開など、読んでいて楽しくってしょうがないのだが。
今回はちょっと、今までとは違う。
ずっと危険にさらされた状況で、弊機の集中力が時々切れる。
集中力だけではなく、身体がフリーズしたり、意識を失って倒れたり。
こんな警備ユニットはあり得ない。
ログも時々編集されているので、読み手としても何が起こっているのかわからずに不安。
なぜ弊機がこのような状態になったのかというと、どうも過去の戦いにおけるトラウマがフラッシュバックしているから、らしい。
もうね、弊機、人でいいよ。
トラウマがフラッシュバックするような機械なんてないでしょう。
暴走する企業倫理が人間の命や尊厳を上回り、選択の自由を奪って支配下に置こうとする動き。
流される映像の真偽など考えず無条件に信じ込み、簡単に流されていく大衆。ああ、現実ってなんてオロカで情けない。
”うれしくて、悲しくて、ほっとした気持ちの組みあわせ。積もり積もったなにかが解消した感じ。そう、カタルシスです。こういうのをカタルシスというのでしょう。”
いや、君もう、人間でいいから。 -
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中国世界観+SF+ロボットのごった煮なんですけど、家父長制社会とジェンダーロールに三行半突きつけて、全部殺してぶった斬ってる所が、大変爽快。主人公に躊躇がないのが良い。
状況はかなり過酷なんですが、それを覆していく主人公の暴れっぷりが気持ちいい。ラブロマンスも従来の一対一の形を取らない所が大変面白かったです。
何より既存の社会への怒りと呪詛が溢れ返っていて、元来女性はこれ位怒っていいんだよ!と肩を叩いてくれるかのようでした。しかし、その行きつく先が希代の悪女とは、社会の理不尽を思わずにはいられない。
最後の展開に、ちょっとご都合主義かなと思ってたら、事態がひっくり返って終了。これは、続編気になりますね。
登場人物に中国の歴史上の人物の名前を使ってて、中国史好きの方も楽しめるのではないかと思います。
いやー、しかし勢いのある作品だった。 -
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ネタバレ2041年はもう15年後ですね。
AIをはじめ、技術がわたしたちの暮らしをどのように変えていくのか、
あり得る日常や事件、出来事について、短いストーリーとして紹介されていました。
舞台は世界各地で、それだけでも博識ですが、
今の現状がどこまで進んでいるかということを知らずには、未来なのか、すでにどこかでは起きていることなのか、判断もできないし、こうして未来のストーリーを作ることもできないよなーと。知識や経験、日常の差もこうしてどんどん広がるんだろうなと思ったりする一方、今のAIのように大衆化されるものもあるから、やっぱり一般の人々も含めて、生きている人たちの日常をどんどん塗り替えていくことになるんだろうなーとも思ったりしました。
各ストーリーの後の解説もありがたいですがまったく頭は追いつきません。
日本はバーチャルアイドルのテーマで書かれていて知ら沁み深かったです。
第転職時代、The Job Saviorは、ほんとどうなるのかな、と
私も考えたら15年後はまだ普通に働いていないといけない年齢ですが、
キャリアプランとかできたもんじゃないよなーと…。
いや、でも解説ではやはり、個人レベルでは再学習が必須とのことでした。すぐに役立てられるスキルの習得はいいのかもしれないけれど、すぐにロボットに取って代わられてしまったりするようなスキルかもしれないなら意味がないし、何をしたらいいんだろう、っていうところもある気がしますが、
再調整、では、AIと人間の共生関係を刷新していくことが必要とのことで、優しさや同情を求められる部分を人間が担当する、新たに登場する職種を見つけ、それに合わせて臨機応変に訓練する、など、なかなか一人でできることではないのかもしれないけれど、社会の動きや技術環境については一定程度敏感でいないといけないなーと思いました。
ルネサンス…は公平に享受できるものなのか…
そして、幸せや夢についての最後の2章とも合わせて、
働くことから生み出される自尊心や尊厳や、人とのつながり、自己実現という希望など、
技術の発展に対して私たちが避けて通ることのできない解決すべき本質的な課題が大きく提示されていました。
既にそうですよね。これまでもそうだったのだろうと思いますが、これからも、どうにかしていくことになるということですね。