中島義道のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
巷でコミュニケーションとか
コミュニケーション力が大事とか言うけど、
なんかその言葉嫌いでした。
とっても違和感持っていた自分にとっての謎解き本。
この著者はあくまで<対話>のみをコミュニケーションとして
認めるというものだったけど、とっても勉強になった。
「真理を求めるという共通了解をもった個人と個人とが、
対等の立場でただ「言葉」という武器だけを用いて戦うこと、
これこそ<対話>なのだ」
中島さんの本を読むのは2冊目だけど、
ここでも中島ワールド炸裂で、ほんと痛快です。
ある意味とてもグローバルに生きた方だし、
学術的にも権威のある方だし、(たぶん)
生き -
Posted by ブクログ
大学教授だった著者が、社会人としての引退を認められる定年を契機に、社会人としての世間つきあいをやめて、「共感ゲーム」から降りるとか「他人に何も期待しない」など堂々宣言。その後の何年かを経た実体験をベースに「人間嫌いのルール」としてとりまとめた、そういう人向けの指南書。
本書を購入する際、そもそも売り文句や序文に「なるほど感」があったので、読んでいて共感する点は多々あったのですが、自身もそろそろ社会人を降りても許される年に近づいてきたので、こういう先輩もいたんだなぁ、と勇気付けられたの感。この先はもう少し我儘に暮らしてみようかと、思うところありでした。
ただ、自分自身は、「人間嫌い」というよりは -
Posted by ブクログ
歯に衣着せぬタイプの口の悪い人が好きな私は、この本を読んで本当に気分爽快になったのだけど、人によっては不快になるだろうなぁ、と思える「日本人が好きな言葉」徹底批判本です。「相手の気持ちを考えろよ!」
「ひとりで生きているんじゃないからな!」
「おまえのためを思って言っているんだぞ!」
「もっと素直になれよ!」
「一度頭を下げれば済むことじゃないか!」
「謝れよ!」
「弁解するな!」
「胸に手をあててよく考えてみろ!」
「みんなが厭な気分になるじゃないか!」
「自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!」
著者がなぜ、この10の言葉が虫酸が走るほど嫌いなのかを追求しているのですが、暴走している -
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Posted by ブクログ
中島節がたっぷりと味わえる。
本書を読めば、哲学の道へ行こうなどという甘い思いをきっぱりと断ち切ることができる。あるいは、本当の哲学へ導かれることができる。
哲学者ではない「偽者」とは何か。中島さんは実に明快だ。
”偽者はすぐにわかります。つまり、素朴な疑問を封じる人、対等に人間として尊重してくれない人、権威のにおいがプンプンする人は偽者です”(p280)
続いてこんな記述。
”真の哲学とはまさにソクラテスやニーチェがそうであったように、同時代から処刑されるか狂気に陥るか、そのように危ういもの、安穏と権威の上にあぐらをかいているものではないのです。”(p280~281)
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