中島義道のレビュー一覧
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彼の著作を初めて読んだのがこれ。
よくぞ言ってくれた!!って衝撃が強くて色々考えちゃった。私もモヤモヤ感じていたことが明らかになった感じ。
表立って言いにくいというか、タブーまではいかないある種のタブーかもね。
・・・・なんか。小学生の私に読ませたい。(笑)
感受性は皆違うのに…相手も自分と同じ感受性・価値観って前提の押し付け。正直疲れることない?w
例をw
・相手の気持ちを考えろよ
→同じ条件・状況でも『感じ方』は様々。
例えば子どもが騒いでいるのを見ても『可愛いなぁ』『煩いガキだ』『あの子好みだ〜襲っちゃおうかなグヘヘ』みたいに人により感じ方は違うはず。(なんて微妙な喩 -
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巷には「幸せになる方法」の本が溢れている。
幸せになりたい、ではなく、幸せについて本気出して考えたいのならば、この「不幸論」がおすすめ。
真理にだいぶ近づけた気がする。
幸せの4原則
1)自分の欲望がかなえられていること
2)その欲望が自分の一般的信念にかなっていること
3)その欲望が世間から承認されていること
4)その欲望の実現に関して、他人を不幸に陥れないこと。
これだけだと抽象的だよね?
そんなわけで、
⇒続きはwebで♪…じゃなかった、続きは本書で♪
・「幸せになりたい症候群」
不幸なこと(例:出世競争に敗れた、失恋した)があってもから目をそらして、 -
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『私の嫌いな10の人々』 を書いた哲学の教授、中島先生の本。まず冒頭に、この本を書く理由が宣言され、その後は祖父母の代からのルーツ、両親や姉など自分をとりまく人々の説明、そして自分史へと続きます。感受性が強すぎて?!他人とのつきあいを社交辞令的にテキトウに流すことができなくて?!周囲の<フツウのひとたち>と違い過ぎ、周りに合わせろと強要されてなお周りに合わせることが出来ずに苦行のような日々を送っていた子供時代の話から、ある教授にいじめ抜かれたという助手時代の話まで、すごく具体的なエピソードとともに、過去の体験が赤裸々に綴られています。その記憶力のすごさはきっと、辛かったという強い感情に裏打ちさ
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愛とはなにかと考えさせられる本。
読んだ後はとても暗い気持ちになった。
私は、愛されて育てられたのではないと、(最初はそれを認めたくなかったが)それを、認め、そして愛を知らない人間は人を愛せないのだと認め、その上で前に進む時だと思い…それでは、愛を知らない人間はこの先どう生きて行けばいいのかと思い手に取った本。
そこに答えはなかった・・・
【詳細】
ひとを愛するとは、いったいどういうことなのだろう? ひとを愛することは当然であり、それができない者はまるで怪物のように忌み嫌われる時代にあって、ひとを自然に愛せない者はいかにして生きればいいのか?愛する能力が絶望的に欠けていた父とそれでも夫から -
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人間嫌いのルール
1.なるべく一人でいる訓練をする
2.したくないことはなるべくしない
3.したいことは徹底的にする
4.自分の信念にどこまでも忠実に生きる
5.自分の感受性を大事にする
6.心にもないことは語らない
7.いかに人が困窮していても(頼まれなければ)何もしない
8.非人間嫌いとの接触事故を起こさない
9.自分を「正しい」と思ってはならない
10.いつでも死ぬ準備をしている
とあって、当てはまることが多く
私は人間嫌いなのか!!???(焦)と思って手にした本。
どの時代にも同じ苦しみを抱える人はいて
結果そういう人が現世まで名を残しているという事実 -
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哲学について全く何も学んだことが無い私には、「何が哲学でないのか」という部分からもう新鮮で面白かった。
混同されがちだが思想は哲学ではない(認識出来ていなかったが、言われてみればしてるな、混同……)。
芸術も人生論も宗教も、言葉にして並べてみればそれは違うだろうなと思えるが、それらの項目を読んでみれば、それらに哲学的な“感じ”を持っていた気もする。
ヘラヘラ覗きに行った専攻外の教室で初手に注意を食らったような、なんだか懐かしいような楽しい気分で読みました。
他の項目も、哲学という学問の厄介さ・途方もなさを感じられて興味深かった。これからも、その端っこをたまに齧ってみたい。 -
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あなたの差別意識についての本。私達が差別と聞いてまず思い浮かべるのは黒人差別、障害者差別などだと思う。しかし差別意識は遠い場所にあるものではなく、ふとした会話や態度など日常生活に深く根ざしているものなのだ。という事を読みやすい文章と構成で書いた本。
個人的に本書で最も重要なのは、人間のあらゆる文化には差別意識が内包されており、差別意識と人間は切り離せないものだという考え方だと思う。誰かを褒める時、その価値観に適応していない人に対して無意識的に差別的になっているし、自らの何かを誇るとき、それを持たない人に差別的になっている。あらゆる価値判断は比較の上に成り立ち、だからこそ差別意識が含まれてしま -
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妻子にひどく嫌われてしまった経験があり、その状況がずっと続いている哲学者の著者。生い立ちもかなり大変だったよう。そういった経験をした著者だからこそ書けたのだろうと納得の一冊だった。どこかで聞いたことのある話、ではなく、著者の考えた完全オリジナルの話、と感じた。〔人を好きになる事と同様、人を嫌いになることの自然性にしっかり目を向けよう〕と呼びかけ、〈嫌い〉の段階や原因を考察している。
部分的に抜き出すと、とても誤解を受けやすい内容だと思うので、安易に紹介するのは怖い一冊だ。なので、気になったり引っかかったりした方は是非通読してみて欲しい。私も途中まで、人を嫌うことをこんなに肯定してどうする -
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幸せでいるために幸せを求めることが、かえって不幸にしてしまうのではないか、そのようなことを考えてしまうような内容であった。人間は何らかの形で不幸に陥ってしまう。どんな工夫や努力をしたところで、生きている間に思わぬ事態にぶつかってしまう。そんな理不尽な世の中で、人間は本当に幸せでいられるのか。著者は幸せのあり方を追求する。しかし、いくら考えたところで、結局のところ、幸せは訪れない.。幸せをもとめることが、人をより不幸へと追いやってしまう。哲学者である著者は、古代と中世の哲学者は、「死」について真剣に考えると評価する一方で、現代に近い哲学者の幸福論には納得がいかないという。何人か哲学者を一部抜粋