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ぼくはすごく不幸な少年・青年時代を送ってきた。親や先生の「いい子」だったぼくは「自殺してはならない」と自分に言い聞かせ、強く生きようと決意し、長い間、修行してきた。そして、30年間「なぜ生きるのか?」と悩んで見出したのは、「そのことを知るために生きるのだ」という回答だった。自らの苦い経験を振りかえりながら、いま不器用に生きるすべての読者に捧ぐ、「生き方」の訓練。
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Posted by ブクログ
血が吹き出すような青春時代の苦しみを思い出す一冊。自分では言葉にできない苦痛を的確に表現してくれたように感じます。
結局死ぬっていう大前提がある。だからその絶対的不幸に比べたら生きている間に起こることなんて問題じゃないし、なにも興味がわかない、感動しないとしても問題にはならない。 まずそのスタンスを忘れないようにしたい。そこでなんで自分はなにも感じないんだ!と悩む必要はないんじゃないか、ということ。 みんな仲良...続きを読むくというマジョリティの生き方に違和感を感じるということは、その生き方が自分にあっていないということか。 この先強く生きるのか弱く生きるのかはわからない。一つだけ確かなことは、その生きる意味を探し続けるのがいいんじゃないかってことか。結局なにもわからないかもしれない。でも純粋にいろいろ学んでたら何か見つかるかもしれない。
読み手を選ぶ本だと思うが、個人的には9章~あとがきの文章が非常に好みで、何度も読み返している。 p.210 さあ、ぼくを離れて、ぼくがきみに言ったことをすべて忘れて、きみはひとりで生きていきなさい。きみは、きみの人生をきみ自身の言葉で彩ることを決心したのだから、それをどこまでも続けることだよ。
中島先生は生の無意味さと死の避けられなさに怯えと焦りを隠さない。本書でもそれは徹底的に踏襲されており、読む者の共感を呼ぶとともに深い絶望へと誘う。 一方で永井均は対照的に「存在の祝祭」、つまり長い歴史のなかで己が現在の社会に存在することの驚きを表明する。自己という存在の奇跡を高らかにうたいあげる。同...続きを読むじ現象がこれほど正反対に評価されるものなのかとしみじみ思う。 対照をなす二論のうち、中島先生はどうしても険しい方を選ばざるを得なかった。あえて苦しい道に進まざるを得なかった。それは自分には、あえて弱さを選択するという強さのように見える。気のせいだろうか。
親や世間の常識に従って「いい子」として生きることしかできなかったK君に著者が 「親を棄てろ、精神的に殺せ」と力強く言う。 「常識などマジョリティのエゴにしかすぎない」と。 僕は、「そうだそうだ」と頷き、「あぁ、なんて力強く言いたいことを堂々と語っている本なのだろうか」と感動さえ覚えた。 そこま...続きを読むではよかったのだが、 後半はひたすらマジョリティに対する皮肉と戦いに終わり、僕の方向と決別した。 僕は新しい何かを作りだそうとした。つまり「哲学のようで哲学でない何か」なんだろう。 そしてそれでいい。何が悪い。 中島義道氏の本のおすすめの読み方は彼の文章と「戦う」ことだろう。それもただ一人で。単なる共感や受け売りに終わっていてはならない。彼を信奉してはならない。
テーマについて言えば、村上春樹の『海辺のカフカ』と全く同じ。そして、結論的に不幸そのものを受容する決断を下して生きる選択をする点も共通している。ディテールが全く異なるのは当然だが、内容的な差異を指摘するなら、村上春樹が究極的に不幸を受容していくカフカ少年をわざと僅かながらの希望をもたせる様な描写をし...続きを読む、奇妙というより姑息というべきレトリックを用いた(僕自身はこういう書き方をしたところに春樹の人間に対する諦念が表れていると思うが、多くの読者に誤解をされかねない)のに対し、中島義道は飽くまで不幸というものに誠実に向き合ったという点に尽きると思う。ここまで誠実に不幸を直視し、それをわかりやすい言葉で、余計な修辞を用いずに描いた作品はないと思う。
本書は、著者である中島義道氏が、その繊細さ故に人生に悩み苦しみ死にたいとさえ思ったT君という若者に向けて語られる手紙のような内容である。内容を読んで自分自身のことを言われているようで心が痛くなった。半分うつっぽくなった。中島義道という中毒にかかったような感じがした。この本から汲み取れたことは次の二つ...続きを読む。一つ目は自分自身について。一度きりの人生なんだから、自分に正直に、自分らしく生きたいと思った。世間はそれを認めないだろうけど、自分のやりたいことを我慢して、自分を殺して人生を過ごすなんて、なんのために生きてるのかわからないじゃないか。二つ目は他人について。普段から無駄に粗野、粗暴にふるまって他人に迷惑とか嫌な思いをさせてる人は、実は自分の弱さを否定したくて、それであの不自然な体裁をとっているのかなと思ったりする。他人の心はわからない。この本を読んではっきりわかった。世界でわかるこころは自分のこころだけ。だから、他人の常日頃からの振る舞いがそのままその人の性格だとかこころだと決めつけてしまわないようにしたい。
いい子から抜け出せなくてもがき苦しんでいた自分を変えてくれた大事な一冊。 自分のことを言われているようだったのと、読んでいて作者が作者自身の言葉で話しているので入ってきやすかった。 この本を読んでも救われないとあったけど、私はカインを読んでから息をするのが楽になったという意味で救われたのかもしれない...続きを読む。
マジョリティでない人間はどのように物事をとらえるのか、何を求めるのかについて書かれている。 この本に登場する人物は、初めて読んだとき「俺だ!俺がいる」と感じるまでに自分そっくりだった。
①100人いれば100通りの考え方がある ・著者中島義道の考え方は非常に独特だと感じた ・少なくとも自分とは異なる ・人と群れるのが嫌い、勉強やテスト好きなど ・そしてあまり共感できるものは多くなかった ・しかし、マジョリティが単にマイノリティを制圧するのは良くないと感じた ・100人いれば100通...続きを読むりの考えがあって、それを知った上で合意を取っていく必要があるのではないか ②人が抱える闇を綺麗に文章化している ・誰もが陥る闇を文章に落としている ・それも、難しい表現や哲学用語を使わずに ・なぜ自分が闇を抱えなくなったのかも分かる気がした ・きっと歳を重ねる中で、鈍感さ、という技を磨いたからだ ・都合よく闇には目を閉し、常に先を見て走れるようになったからだ ・これは自分の成長ではないだろうか ③何のために生きるのかを考えさせられた ・何のために生きるのか、それを知るために生き続ける ・この言葉には、説得力があった ・たしかに20年行きただけでは何も分からなかった ・28年生きて、初めて生きる意味を少しずつ感じるようになった ・この言葉や本は自分を振り返らせてくれた
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カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ―
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