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「幸せになろうね」「私はほんとうに幸せ者です」……。世に蔓延する「幸福でありたい症候群」。だがその幸福感は、他人の不幸や「死」の存在を「知らないこと」「見ないこと」で支えられている。本書では、古今東西溢れる「幸福論」とその信者たちの自己欺瞞を鋭く指摘。さらに「他人(自分)を傷つけないために真実より嘘を語ること」を優先する特殊日本的幸福論者の傲慢さ、怠惰さを赤裸々にする。著者は、長年の哲学的考察の果てに――どんな人生も不幸である――という結論に辿りつく。この恐ろしく理不尽な「真実」をトコトン見すえて不幸に留まってはどうか。そのほうが「よく生きる」ことができるのではないか、と提案。著者の人生哲学が凝縮した、世界初の「不幸論」。
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Posted by ブクログ
巷には「幸せになる方法」の本が溢れている。
幸せになりたい、ではなく、幸せについて本気出して考えたいのならば、この「不幸論」がおすすめ。
真理にだいぶ近づけた気がする。
幸せの4原則
1)自分の欲望がかなえられていること
2)その欲望が自分の一般的信念にかなっていること
3)その欲望が世間から承認されていること
4)その欲望の実現に関して、他人を不幸に陥れないこと。
これだけだと抽象的だよね?
そんなわけで、
⇒続きはwebで♪…じゃなかった、続きは本書で♪
・「幸せになりたい症候群」
不幸なこと(例:出世競争に敗れた、失恋した)があってもから目をそらして、「私は幸福なんだ」(例;左遷されたから早く帰れる、失恋もいい経験だ等)と思い聞かせている。
「惨めさ。われわれの惨めなことをただ慰めてくれるただ一つのものは、気を紛らわすことである。しかし、これこそわれわれの惨めさの最大のものである。」byパンセ
この言葉に、幸せとは何かが詰まっているんじゃないかな。
巷に溢れている幸福論の類は、大抵「物事にはいい面悪い面あるので、いい面だけ見ましょう」というような、「幸せと思いこめ」ということが書かれている。
だけど。
自分では「不幸」だと感じることを、「幸せ」だと結論づけること。
それって、幸せを追い求めること、いや、追い求めなければならない、と感じてしまうのではないか。
普段は幸せだ、と思い込んでいても。
実は満足していないんだ…っていう真実を垣間見た瞬間、そのギャップに疲れを感じる。
昔日記にも書いたけど、一人ぼっちでいるより、
気の合わない人と無理やり一緒にいるほうが、
余計に孤独を感じるんじゃないかな、と。
「幸せ」ってならなきゃいけないものなの?という疑問を常に抱えていたけど、答えが出た感じがする。
・「幸福でありたい症候群」
「私は幸せ」という人は、他人にも幸せと思われたい。
相対的な幸せとは見栄も含まれているんじゃないかなぁ…と日ごろの自分の考えと見事に合致。笑
・「日常の小さなことにも目を向ければ、幸せは必ずあるはずよ」のような、マジョリティの「悪意なき」感受性の押し付けについてもこの本でも書かれている。
・恋をしたての頃って、やたらふわふわして満たされた気分になる。こういう「幸せ」って感じるのは、真理を追究するセンサー(?)が鈍感になっている状態だから。
恋をすると脳内麻薬が出るって聞いていたから、納得。
…まぁかくいう私も、いざとなれば人の5倍くらいは脳内麻薬が出ますけどww
幸せって結局、自分の感情をどれだけコントロールするか、なのかな。
この本全部には共感できないし、とてもここまで割り切れないわー、というのも正直思った。
ただここまで、いわゆる「ネガティブ」系の考え方が書いてあっても、不思議と後味いいんだよね。
自分でももやもや感じていたけどうまくあらわせなかったことを、すっきり言語化してくれるからかな。
哲学者の言葉をたまに引用してはいるけど、
専門用語を極力使わないようにしているし、
一般論のあとにいくつも具体例を述べてくれるからわかりやすい。
中島義道さんの本は好きだけど、その中でも1,2位を争うほど、自分の中でしっくりと来た本。
私がよく幸せについて本気出して考えていること(笑)と、かなり似ていた!!
Posted by ブクログ
幸福アピールする人や幸福ばっかり考える人は、実は幸福の中にいるのではなく、不幸や不安から逃げ出そうとしているだけ。かといって、不幸と向き合ってしまって解決策があるか、逃れられるかといえば、そうでもない。
やはり幸福というのは求めるものでもない。
本当は、幸福も不幸も相対的な感覚で実体はないのかも。
幸福も不幸も分離されるものではなくて、心の中に絡みついて天気のように入れ替わる。
ある時は、神に愛された確信や良き出会いの幸福を噛みしめるが、現実に悪い意味をつけていくことで自ら不幸を作り出してしまっている時もある。
不幸というのは、「嫌だ」と思う脳の働きにしか過ぎない。
不幸の正体を見極めることで、不幸ってそんなものでしかなくなる。
そして、幸福という幻想も、受け入れて、幸福や不幸よりもより深い生の領域に生きることが肝要だと知る。
人生の目的は幸福ではなくて、幸福というのは影のようにしてついてくるオマケみたいなもの。
Posted by ブクログ
幸福のための条件を
①自分の特定の欲望がかなえられていること
②自分の一般的信念にかなっていること
③その欲望が世間から承認されていること
④その欲望の実現に関して、他人を不幸に陥れない(傷つけない、苦しめない)こと
と置き、歴史的な幸福論ではこれらの諸条件を満たすことができないことを述べた上で、最後は絶対的不幸である『死』について考察した本。
条件④に関しては、他人を不幸に陥れないことのくくりを追求しすぎていて、若干やりすぎで現実とかい離しているのではないかと思った。しかし、変わる線引きとその正当性も、今の自分に出せないのが現実である。
ただ、こういった不幸論を乗り越えるような、幸福論があってほしい、創りたいでなければ、なんかさみしい気持ちにかられてしまうと思った。
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