中島義道のレビュー一覧

  • <対話>のない社会 思いやりと優しさが圧殺するもの

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    日本的スピーチの怒りに関して書かれている頁は痛快だった。私は結婚式とかでよく聞く「諸先輩方を差し置いて誠に僭越ながら・・・」みたいなのが大嫌いなので、読んでて爆笑だった。
    ルール違反者を徹底的に追跡するドイツ人の話、中島先生が違法自転車をぶっ倒して歩く話などは本当におもしろい。

    しかし、子供に対するプールサイドを走るなとかの日本の注意喚起に関しては、事故が起こってからじゃ遅いのでそれはうるさくてもいいんじゃないかな?と思った。欧米(米はわからないが)ではそこも自己責任になるのかもだけど。特にプールの場合、中には泳げない子供だっているわけだし、万が一ぶつかって落ちて溺れたなんてことがあれば大変

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    2019年05月14日
  • 哲学の教科書

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    これは哲学の歴史を教えるのでも、さまざまな哲学の案内書でもない。哲学でないものは何かから、哲学とはどういったものかを感じ取らせる。哲学は子供の問いに似たもので、生きるとは、死とは、存在とは、私とは、心とはと問う。自分の存在をかけて問い詰めるものが哲学者であるとか。七面倒くさいことにを悩みながら言葉を操って精緻に語ることが哲学者か。自分にはなれなことだけは分かった。

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    2018年10月20日
  • うるさい日本の私

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    単なる苦情でなく、行動にうつしている
    また、うるさいことのみに注目するのでなく、
    人間としてこの放送は必要か、とか、
    うるささに鈍感な日本人の様子に対する疑問とか、
    生活の基本を振り返ることができた

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    2018年04月11日
  • 私の嫌いな10の人びと

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    中島先生は繊細でとても優しくて魅力的。でも、中島先生の考え方に染まってしまうと、自分のことを親切だと信じている鈍感で頭の悪い人達と付き合えなくなってしまうし、世の中生きにくくなってしまうので、なんとも難しい。

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    2017年09月29日
  • 私の嫌いな10の人びと

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    偏屈?とういか実は皆心の中に多かれ少なかれ持っているけど、今の風潮には合わないので、何と無く声に出さなかったうちに、自分でもそんな気持ちに蓋をしていたことに気づかせてくれる本。
    オレンジ色の東京タワーが綺麗って、普通の感覚で逆に新鮮だった。

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    2018年01月01日
  • うるさい日本の私

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    著者の中島義道はドイツ哲学を専門とする哲学者で、本書にも出てくる通り、「戦う哲学者」との異名を持つ。
    本書は、「音漬け社会・日本(=うるさい日本)」に対して、著者が様々なところに寄せた告発文を素材にまとめたもので、1996年に発刊され、その後いくつかの出版社で文庫化されている。単行本出版時の反響は大きく、朝日新聞の「天声人語」、NHKのラジオ番組、The Japan Times、Chicago Tribuneなどに取り上げられたという。
    内容は、日本の社会が如何に「音漬け社会」となっているかを、駅、電車、バス、商店街、デパート、銀行、竿竹屋、広報車、海水浴場、プール、防災無線、美術館、京都や日

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    2017年06月11日
  • 不幸論(PHP文庫)

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    読んでいるうちに、気持ちが楽になった気がした。
    共感する部分も多く、確かにそうだと気づかされることもあった。

    『死を忘れるな』私の好きな言葉です。

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    2017年05月13日
  • 哲学塾の風景 哲学書を読み解く

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    理工系にとっては、こういうふうに相手の知性にヤスリを掛けて鍛えるようなゼミのやり方は違和感がある。ロジックがおかしいとかデータが不備だとかいう指導はあっても、物の考え方について「それは違う」とか「何言ってるんだ」というニュアンスのソクラテス・メソッドは使わない。
    人文系の学者は、「お前の理解のやり方より、俺のほうが優れている」ということでマウンティングすることが商売だ、ということかも。

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    2018年10月20日
  • 〈ふつう〉から遠くはなれて ――「生きにくさ」に悩むすべての人へ 中島義道語録

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    語録と知らずに購入。
    カインという本を読もうかしらと思った。

    この人の本は人間をこじれさせる可能性が多分にあるので距離を置いて読むのが良い。

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    2016年12月04日
  • 「人間嫌い」のルール

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    途中にやたら知識をひけらかす感じの酒場で管巻いてるオッサン臭がするが、全体的に同類として強く共感した。
    共感ゲームの中で生き抜くには、それなりのノウハウが必要という話。
    「組織の中で人間嫌いが(比較的)許されるのは、次の場合である。(1)仕事ができること。(2)勤勉であること。(3)誠実であること。」

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    2016年10月14日
  • <対話>のない社会 思いやりと優しさが圧殺するもの

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    賛否分かれるかもしれませんね。
    うちは賛成です。
    悪いことを悪いといけないのは
    おかしいことだと思うんですよね。

    他人をしかられることを嫌と思っているのは
    はっきりいって自己保身なんですよね。
    しかられなければ何がいけないことも
    わからない。

    だから本当にしかってくれる人
    目を向ける「おせっかい」って大事だと思いますよ。
    うちはそういうのがあったから
    見た目はかなりあれだけれども
    しょうもないことはやらかさないですし。

    この本が賛成の理由は
    CMや注意書きの項目。
    こんなん言われなくてもわかるでしょ?
    どれだけ考える力ないのと
    同じ人間としてあきれてしまいました。

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    2016年07月18日
  • 差別感情の哲学

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    ネタバレ

    誠実でありながら、他人が幸福であるように行動するという主張で締められる。要は、差別に関しては怠惰に考えることをやめてはダメで、差別に敏感であり続ける必要がある。

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    2016年05月28日
  • 「時間」を哲学する 過去はどこへ行ったのか

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    過去というものは、あっという間に過ぎ去ってしまう。客観的時間と実感には大きな隔たりがあり、その点を理解することが時間に対する了解の第一歩ともいえる。
    過去における実感を未来に投影した場合、人生とははかないものであるという悲観的な、人生の短さに対する嘆きが生まれてくる。
    客観的時間とは、認識によって生み出されたものであり、認識とは、自己とは他のものに対する態度。つまり、自己の概念を、自分がいま見えているものという風に拡張すると、他者とは今見えていない、実感できないもの、それは不在ということになる。
    過去の認識とは、とりもなおさず、不在への態度によって紡がれる。
    屁理屈のような論理だが、実は人間は

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    2016年04月11日
  • ひとを〈嫌う〉ということ

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    日常的にふりかかる『嫌い』もしくは『嫌う』に罪悪感を感じたり、存在価値がないように感じたりせずに、ただ自分の感情を受け止めるだけでいい。むしろ『嫌』は人生を豊かに味わい深いものにしてくれる、という新しい発見があった本。もう一度読み直したい。

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    2016年02月24日
  • 非社交的社交性 大人になるということ

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    P80 自由意志
    「現実には、ただそのつどさまざまな行為Hが生じているだけである。だた、Hが災いだとみなされる瞬間、ここに報復の図式が被せられ、Hを引き起こした者はHを思い留まることもできたはずだという図式が描かれる。自由意志とは、人間の強迫観念から生まれた壮大なフィクションなのである。

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    2016年02月21日
  • 人生に生きる価値はない

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    びっくりするタイトルだが、読んだら生きる希望がなくなるというわけではない。
    むしろ生きる意味がないからこそ、小さなことにクヨクヨせず楽しんで生きようと言っているように思えた。

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    2016年02月12日
  • カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ―

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    ネタバレ

    初中島作品。
    簡単に人物を批評すれば、この上ない比類ない皮肉屋であり、環境がそうさせた典型例だとも感じた。
    心理学的用語でいえば、離人症、ACである。


    苦しみ続けることによって変化する。自殺してしまったらその苦しみさえ無に帰してしまう。

    106⇒人類には粗野な人種と繊細な人種がいる。全く別に人種。粗野な方が総じて人生というゲームで勝ち続け、繊細な方は負けに負ける。それによってどんどん偏屈な人間になっていく。

    107⇒粗野なものは悩まない強さ、気にしないという鈍感さ、そして忘れるというずるさを持っている。

    繊細なものは粗野にはなれない。


    そして日本に蔓延する思いやり教、優しさ教、気

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    2016年01月31日
  • ひとを〈嫌う〉ということ

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    ネタバレ

    「嫌い」と言う感情には罪悪感が付き物。だから誰かを嫌いになった時、それを自分に誤魔化そうとして、そんなこと無い事の証明を一生懸命しようとして、無理して誰かと付き合おうとしたり、行きたくもない飲み会やら食事会に行ったりして、時間をすり減らし、自分の時間さえもすり減らし、そのことにより自分がストレスでいっぱいになる。

    そういうことに心当たりのある方は、この本を読むと「嫌う」と言う感情に素直になれるかもしれないです。

    「誰かを好き」、と言う感情に理屈が無いのだとしたら、「誰かを嫌い」、と言う感情に理屈が無い筈。通常人は、「嫌い」を表現する時に、「あの人はこうでああで、だから良くない。だから嫌い」

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    2015年09月22日
  • カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ―

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    読後感はあまり良くない。考えさせられる一作。現代社会で暴力的なまでに拡大し、自らの力を及ぼし続けるマジョリティである善良な市民。彼らに対抗するカインと呼ばれるマイノリティー。ニヒリズムの観点から明確な理論で善良な市民を批判しており、現代社会で無条件に善行を崇拝し、他者に強要する善良な市民に読む価値があるだろう。

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    2015年06月20日
  • 怒る技術

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    怒りは自然な感情である。怒れない人は気付かないうちに他人を怒らせているかもしれない。そんな怒れない人のために。

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    2015年06月14日