【感想・ネタバレ】人生に生きる価値はないのレビュー

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Posted by ブクログ 2013年06月12日

鬱病チェックにかならず入っている項目が、「人生に生きる価値はないと思える」であり、それにマルをつけると、すぐに「精神科受診」となるのですが、私としては「そう考えるのは異常なことなのだろうか?」と。
中島義道氏は、自分という存在(錯覚)も含めて、世界のすべてがいずれ確実に消滅してしまう中で、世の中の「...続きを読む意味はある」というゲームに没頭して、「意味はあるかもしれない」と自己欺瞞を続ける人々に対して真っ向から批判を突き付ける。
とにかく、中島氏の文章はニヒリズムのようでありながら、病気のように見えながら、その「諦念」とも言えるべきものは、むしろどこか極めて健康的で、人生にとって潔い態度でもあり、スッキリとしたものを覚える。

高校生に、雑談にでも、とこの本の「死を克服する」の一節を読ませたら、まるで現代文の解読のような真面目さをもって「わかりません」の嵐で、すっかり1時間の「勉強」になってしまって、辟易した覚えがある。

笑えたのは、電車の中で化粧をしている女子に水鉄砲で戦うとかいうもの(笑)

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Posted by ブクログ 2012年02月13日

とある本のコラムを読み、著者に惹かれ本書を購入したのだがますます彼の魅力にハマった。彼の「自分勝手」な生き方は本当にカッコいいと思う。

本書は「五目ご飯」のような様々なテーマを混ぜ合わせた日記のまとめみたいなものだが、その中でも哲学の専門的な話も日常のいらっとした話も含め中島節が見えてきて面白い。...続きを読む

確かに人生には生きる価値も意味も目的も無いと思うし、みんな薄々気づいているが深く考えていないように思う。それか無理矢理意味を見いだしているように思える。

だが、巻末の野矢さんの解説も非常に的確なツッコミをしており、このツッコミに対する回答はまだ私の中ではまとまっていない。

私も著者のような魅力的な「自分勝手」な人間になりたい。

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Posted by ブクログ 2012年01月15日

これまで本を読んでほぉほぉと納得して読むことはあったが、この本は読んでいて「やっぱりそう思うよねぇ」と共感した箇所が多かった。哲学的な話については、あまり私に教養がないのでよく理解できなかったが、普段のものの感じ方などがあまりにも私と似ていて驚いた。哲学に興味をもつのがもっと早くて、大学で哲学を専攻...続きを読むしていたらなぁ…と妄想しないでもないが、後悔はしていない。この本を読んでいなければ、そもそもそんな考えに至らなかっただろうし、この本を読んだことで哲を今後の人生の趣味にできれば、と思えたのは収穫だった。

私には後悔する過去も、あるべき未来もなく、ただ“今”しかないのでR。

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Posted by ブクログ 2016年02月12日

びっくりするタイトルだが、読んだら生きる希望がなくなるというわけではない。
むしろ生きる意味がないからこそ、小さなことにクヨクヨせず楽しんで生きようと言っているように思えた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年11月02日

現代日本、思いやりのある社会を
実現したら 百万単位の心の病
戦国時代には戻れないので道は一つ
他人にはもっと優しく
もっと思いやりをもち
そして自分はもっと病気に
なりましょう!
抜粋したのでひどく聞こえますが
自己欺瞞の思想家や哲学者が言う
優しさや思いやりではなく
ホントの意味で 優しさ 思い...続きを読むやりを
普通教 みんな一緒主義の日本では
心の病に悩む方が正常だと
そういうことなのかと

戦う哲学者 中島義道さんは
女性から非難されかねないことも
言いますが 一理あるともとれる
キツいことも言うけれど
嘘偽りのない言葉で
誠実で 優しく 愛情溢れる方だと
感じます。
誠実でないことに
怒りっぽいけど(^-^;

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Posted by ブクログ 2013年09月28日

唯我独尊ともいえる発言を連発してもあまり嫌みがないのがいい。
エッセイなので、哲学書にありがちな小難しさもほとんどなく、あっさりして読みやすい。

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Posted by ブクログ 2013年09月02日

中島義道先生による哲学エッセイ集。長年、カント研究に取り組んできた人だけあって、本書全体を覆うニヒリズムが心地よい。(中島先生の書くところによると、ニヒリズムの始祖はニーチェではなく、カントらしい)
本書を読んで初めて知ったのだが、中島先生と、分析哲学の大家である野矢茂樹先生は同門(共に師匠は大森荘...続きを読む蔵先生)とのこと。このお二方、共通点がまるで見いだせないのだけど、実際、野矢先生は本書の解説で「人生に生きる価値はないとは、いったいどういう意味なのだろう」と記述している(汗)。でも、きっと仲は悪くないのだと思うが。
話が逸れたが、私も、あと何十年か「生きる意味」とか「人生の目的」を探し続けて、見つからないまま墓に入ることが目に見えるようで、何とも虚しいことこの上ない。この虚しさを心から楽しめるようになりたいものだね。

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Posted by ブクログ 2012年09月27日

生きる意味を見失っていた時に読んだこの本。
人生がいかに意味がないかを書いていて気分が落ち込む本なの
ではないかと思うが、そうでもない。
生きることに殆ど意味はない、なら縛られず自分のやりたいように
やろうっと思ったよりも前向きな内容だ。それ以外は
作者の回顧録が多い。内容がぎっしりと詰まっているこ...続きを読むとを
期待していた読者はがっかりしただろうが、新しい見解を取り入れると言う点ではいい本だと思う。

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Posted by ブクログ 2014年11月05日

タイトル通り人生に「生きる価値はない」と思う。価値があると思うから、人は自らの人生に可能性を見出そうとし、夢を持とうとし、何かのために生きようとする。
けれど、生きるべき価値などハナからないのだ。そこを受け入れてはじめて「人生」というものを真っ正面から見つめることができる。
未来などどこにもない。過...続きを読む去は記憶の中にしかない。どちらも「有」ではなく、瞬間としての「今」しかないとすれば、そこにどうして価値を見出すことができるのか。
人生に生きる価値があると思うから、人は不器用に生に執着する。戦争も虐めも醜い政争も、価値があるという幻想から産まれるのかもしれない。
人生に生きる価値はない。僕らはそこからリスタートしなくちゃいけない。

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Posted by ブクログ 2012年08月07日

人生に価値はない、とか言っておいて意外と上手く中島さんは生きているように思う。中島さんは一般人とは違う人なので、考え方が独特でとても面白い。

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Posted by ブクログ 2012年01月09日

中島義道先生のエッセイ。御大もだいぶ丸くなったようで…というか、以前ほど極論を言わなくなった(押し付けなくなった?)せいでまろやかな口当たり。

とは言いつつも、中島節は健在。知性的でない人や暴力的に善良な人を徹底的に忌み嫌うその姿勢、変わってない。ついつい共感してしまう。時折(全体の三分の一くらい...続きを読む)出てくる哲学的な話も、サラリーマンやってる身としては読みやすいライトな議論なので楽しく読める。先生の哲学的思索も深まっているようで、今後にも期待。

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Posted by ブクログ 2012年02月20日

哲学と心の病
キレるオヤジ
死を「克服」する?
他人の幸福
コミュニケーション力?
ニーチェの季節
明るいニヒリズム

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Posted by ブクログ 2020年09月04日

頭の粗雑な人間には著者が生きる価値はないと言うことが結局価値になっているような気がしなくもない

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年07月05日

オーストリア帝国の最後期の皇太子ルドルフは偏執的に緻密な動物のデッサンをしたと、当書には記述されている。その先不幸の人となってゆく少年ルドルフのデッサンに没頭する姿を想像すると、胸を突かれるような感覚になる。人がその人の風合いの残るものを手がけているときの姿に、ときどき物悲しい感覚を憶える。これはど...続きを読むうしたことだろう。

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Posted by ブクログ 2015年06月04日

こういう事を言うひとに好感を覚えるのはなぜなのか。とはいえ著作を3作読んでみて、テーマは違えど言っていることが同じなのでもう分かりました、とも思う。「私の嫌いな10の言葉」にあらかた書いてあるので、それだけ読めば良さそうです。

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Posted by ブクログ 2012年10月11日

75点。人生に生きる価値はない。と言われたら「は?それってどういう意味?」となるし、「だから意味も価値もないってこと」っていわれてもよくわからない。
無意味だということを自分が理解したとすれば、十分に有意味な行為だしなぁ。
無意味である、とはいったい、どういう意味で「ある」のか。
無意味さを、意味を...続きを読む経由して理解する以外の方法はない。
じゃあ、どうすればいいのだろう。
このひねくれた著者は一生をかけて、先のけっこうどうでもいいような問題について考え続けている奇特な爺さんです。
小さい頃、死が怖かった人は多い。私もそうであった。私の場合は死ぬという行為にではなく、死後を想像することに恐怖を覚えた。でも歳をとると、なんかどーでもよくなっちゃうことが増えて、鈍感さ具合に磨きがかかり、そのような恐怖を感じることは少なくなった。しかし、この爺さんは還暦を迎えてもなお死の恐怖について正面から向き合う。そして、こう言う。
「すべては意味のないこととそのまま潔く認めて、心の安寧を得るという生き方は、ずいぶん私の信条とは異なるものだ。だいたい、私は何事に関しても、単純に諦めるということがない」
なんてギラギラした爺さんではないか。かくして、明るいニヒリズムに通じるわけだが、この人の言う事は嫌いではないです。
いくつか、つまらない話題があるのでこの点数。

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Posted by ブクログ 2012年04月30日

屁理屈ともとれもすつけど、ここまで徹底しているとある意味すがすがしいともいえるか。理屈は自分の哲学に根ざしている点はよいか。

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Posted by ブクログ 2011年11月06日

相変わらず、この人の異常に攻撃的なところがどうしても好きになれない。むしろ大嫌いである。信念を持つのは構わないが、そのことによって他者に大きなダメージを与えるのは、どのように説得されてもやはり受け入れられない。
しかし、それでもこうした首尾一貫した主張を続ける彼の著作をいつも買って読んでしまう。気に...続きを読むなる。
それは、おそらく自分が幼い頃から思索していたことと共通する内容がところどころに散りばめられているからだろう。本書のタイトル文についても、小学生の頃からずっと思い続けていることだった。
だから、これからもう少し反感を抑えられるような文章で思索を綴って貰えないものだろうか、と願ったりするが、そうすれば彼ではなくなるのだろう。
次も我慢して読むだろう。

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