中島義道のレビュー一覧

  • <対話>のない社会 思いやりと優しさが圧殺するもの
    大勢に語りかけても意味がない。名指しで注意すべき。
    私語をするのは言語道断。みんなに人の話を聞く権利がある。
    聞くふりをすることだけ上手くなることは無意味。抗議すること、聞きたくないと主張すること、自分の言葉に責任を持つことが大切。

    「わからない」と発言することを我慢してしまう。など理由を伝えるの...続きを読む
  • 哲学塾の風景 哲学書を読み解く
    哲学書はおおよそこういうことが書いてあるという理解ではダメで、これ以上読み込めないというところまでいかないといけない。
    ただ一つの真理がありそれを言語化できると信じる者が哲学者である。
    ロックはあらゆる物事は経験により得られるとするウルトラ経験論者である。経験により得ることすら生得的ではないとする。...続きを読む
  • 差別感情の哲学
    ウーマンリブや障害者解放運動については、言いたいこともあるが、最後の息子を誤って引きこ…してしまった母親が自責に耐えながら自死せずに生きているとしたら、どんな勲章もこれに及ばないという考察は本当にその通りやと思った!
  • カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ―
    ①100人いれば100通りの考え方がある
    ・著者中島義道の考え方は非常に独特だと感じた
    ・少なくとも自分とは異なる
    ・人と群れるのが嫌い、勉強やテスト好きなど
    ・そしてあまり共感できるものは多くなかった
    ・しかし、マジョリティが単にマイノリティを制圧するのは良くないと感じた
    ・100人いれば100通...続きを読む
  • 「時間」を哲学する 過去はどこへ行ったのか
    某所読書会課題図書.過去が重要だという主張は理解できないわけではないが、次々と関連引用が飛び出して、さっきまで何を議論していたのか分からなく場面が続出.読書会のメンバーも解読に苦慮していたようでしたが、哲学者がこのような思考をすること自体、並みの人にとっては理解できないことも含めて、その存在を認識す...続きを読む
  • 私の嫌いな10の人びと
    哲学者的だなぁと。社会の掟に、なぜ?を突きつけていくと、それを考えずただ掟に従って生きていくような人達は好きになれない。
  • さようなら、ドラえもん 子どものためのテツガク教室
    なんで?という疑問を持つことがなくならない。そうやって生きている大人が少ないことも実感してきて、子どもの疑問に私もなんでか分からないから一緒に考えようよと誘ってはヘンだと言われ逃げられたりしているこの頃。この本を読んで少しでもマシに答えられるようになったかと言えば、より相手に疑問を持たせるような答え...続きを読む
  • 私の嫌いな10の人びと
    まとめると、大衆的に受け入れられてる慣習に無思考に従う人種が嫌いということです。
    そういう考え方もあるのかくらいの感覚で読むと面白いです。
  • 晩年のカント
    カント。難解な哲学。堅物で頑固。そんな堅苦しいイメージだけしか知らず、でもなんとなく気になって手にした本。
    いい意味で期待を裏切られ、カントに親近感が湧く。教科書の中のカントから、人間味溢れる高齢者カントへ。時代的に仕方ないのは分かっているけれど、やはり女性と人種に対する高慢と偏見は酷すぎる。笑って...続きを読む
  • 不幸論
    この種のテーマコミュニティは居心地がいい。徹頭徹尾、ブレなく繰り返される論理(ちょっとくどい)。まあ最終的には平坦なのであるが...。
    マジョリティが読み「まあそういう考え方もあるよね」と承認される程度には成熟した社会だと思いたい。
    PHPが出す逆説(笑)
  • 晩年のカント
    ◯日々年老いていって、死を意識しないことがない。そういえば学生時代に机にへばりついてプロレゴメナ、純粋理性批判、道徳形而上学原論などを読んだな、と思いながら読み進めたが、書かれた頃のカントの焦りや環境などは当時全く気にしてなかった(なんでこんなに分かりづらいのか!という思いでいっぱいだった)ので、大...続きを読む
  • 私の嫌いな10の言葉
    世間でよく聞くが内容がよく吟味されていない、半ば欺瞞的な言葉を分析する本。
    著者の中島義道氏がこうした分析を行う理由は「いつでも生き生きとした自分固有の感受性を保っていたいから」であり、「定型的な干からびた感受性に収まって安心したくないから」だそうである。

    特徴としては、彼の嫌いな10の言葉の持つ...続きを読む
  • 哲学の教科書
    ■著者が扱っているメインテーマ
    哲学そのものとは何か?

    ■筆者が最も伝えたかったメッセージ
    本来役に立たない、答えがないところに対して、子供のような素朴な問いを発して、自分なりにそれを求め続ける態度。

    ■学んだことは何か
    哲学は他人が苦しみもがいて得た考え、プロセスを学ぶこと、つまり知識を得るこ...続きを読む
  • 「人間嫌い」のルール

    楽になりました、

    自分は人間嫌いだと思っていましたが、こんな立派な方でも、かなりの人間嫌いで、ある意味安心しました(笑)
  • 差別感情の哲学
     差別感情を軸に「繊細で自己批判的な精神を常に持ち続けること」を一貫して主張している。なお、本書の主張は殆どが著者の経験に依るので、評論というよりかはエッセイに近い。(もっとも、感情という極めて主観的なものを対象としているので仕方ないことではあるが)
     そうなると必然的にこの主張は納得できる/できな...続きを読む
  • ひとを〈嫌う〉ということ
    自分でもそうだと思い込んでいたものを全て剥ぎ取って、綺麗事で守っていた嫌な感情を丸裸にしてくる。人生を豊かにする本というよりは「嫌い」という感情について考え抜かれた本。
    「嫌い」という感情が湧き上がる原因を様々上げて、容赦なく切り込んでいる。自分の本音に気がついて心が痛くなったが、読んでよかった。
  • 「時間」を哲学する 過去はどこへ行ったのか
    ■メインテーマ
    過去と未来の正体とは?

    ■筆者が最も伝えたかったメッセージ
    過去とは、過去の出来事を現在想起することで、
    未来とは、現在の心の状態。

    ■感想
    過去を知っている、過去が自分の中に生きているから、現在は支えられている。
  • 哲学の教科書
    哲学の入門というと哲学史から勧めることは多いが、この本はそういう慣習と離れて哲学が私たちの身の回りとどう繋がるかから踏み込んでいて大変わかりやすかった。
    私たち存在の根源にもつながる、死だったり時間をそれに答えを出すのでなくて考えることに哲学がある。
    それは小難しいことでなくとも考え続けること。

    ...続きを読む
  • エゴイスト入門
    過去作で紹介されていたエピソードは斜め読み。相変わらずマジョリティに果敢に挑む著者の切れ味に脱帽。“Ⅲ エゴイストの戦い”の後半は特に面白おかしくも、自身にナイフを突きつけられる...。最後の解説は...いらないので読まないか、その部分だけ切り取ることをお勧めする。
  • ひとを〈嫌う〉ということ
    ひとを嫌う理由は
    嫉妬、軽蔑、期待したことに応えてもらえなかったときなど

    ひとを好きになるのと同様に
    ひとを嫌うことも自然なことなのだから
    それを受け入れる方が、
    嫌いを排除しようとする人生より豊かになるということ。