【感想・ネタバレ】哲学の教科書のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年07月27日

中島ワールド全開。
哲学者とは何者か、
自分のこの哲学的な問いは如何なるものなのか、自分の哲学の素質は相対的にどの辺りのポジションなのか、
がよく分かる一冊。

第5-6章で急に著者の思想が垣間見えるのも面白い。

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Posted by ブクログ 2019年01月22日

哲学に対してテレビ的な誤ったイメージを持っている人、哲学に興味のない人、哲学にインテリなイメージを持っている人、とにかく読んでみたほうがいい。
哲学は何の役にも立たない、が、哲学の問いを心の片隅に置いて生きるのとそうでないのとでは、何かが違う、かも?

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Posted by ブクログ 2016年02月29日

今まで多くの哲学書を読んでさっぱり理解できなかったが、この本を読んで理解できなかったのも仕方がないということが理解できた。所詮、哲学は言葉遊びであり、しかしながらその言葉遊びをしなくては人間は生きていけないということだろう。途中の哲学的考察はそれでもやっぱり難解。

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Posted by ブクログ 2014年06月05日

この人の本、もう読まないでおこう、哲学なんかもうやめようと思うのですが、ついつい引き摺り込まれて読んでしまう。
悟りや救いや信仰を持ち出せば一瞬で済んでしまうところを、したら負け、という緻密な問いかけ。
早く、哲学書は捨てよう、と言い聞かせるのですが、重力のような麻薬のような。

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Posted by ブクログ 2012年03月21日

タイトルのまんま、『哲学』とは?と云う問いから、あらゆる『哲学的』な事柄が書かれている作品。
筆者の中島義道氏は、かなり虚無的なタイプの人間だと随所に感じられる。
個人的に、大好きな作品。
哲学が哲学たらしめるひとつのコタエを示してると思います。

また、読み返す時が来そう。

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Posted by ブクログ 2012年01月29日

哲学に対する姿勢について考えさせられる.哲学者と哲学思想家との違いは言われてみればその通りである.
哲学的中身の取り扱いについては単純に賛同できないところもあるものの,この本の最も重要なところは「読者に哲学的思索を想起させようとしている」ところかと思う.

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Posted by ブクログ 2011年11月10日

初めての「哲学」の本だったが、予想以上にのめりこめた。哲学は、おもしろい反面「深入りは危険」という狂気を孕んだ領域だということが少しながら感じた。
本書では、死とは、存在とは、言語とは、心とは・・・etcという哲学の命題を著者の経験を踏まえながら伝えているし、多くの示唆を与えてはくれるが、いかんせん...続きを読む難しい。内容はもちろんだが、哲学独特の表現は慣れないと読んでいくのはしんどい(自分だけかもしれないが)。
しかしながら、教科書と銘打っているだけあって、思想と哲学の違いや哲学研究者と哲学の違いなど興味深いテーマでひきつけてくれた。
巻末には引用文献やオススメ本なども載っており入門書としては十分だと思う。

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Posted by ブクログ 2011年07月03日

第三章がおもしろく、ためになった。

・「今があるのみ」であり、自責の念は不要。
・「思うこと」と「意志」の違い。

形や行動となって表れるものでしか、他人からみて、その人の「意志」は推察できない。

腑に落ちる本でした。

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Posted by ブクログ 2011年03月16日

平易な言葉で<哲学>を語る。違和感や問題意識がなければ、ただ知識としての哲学を学んでも意味がない、という指摘は頷ける。これは哲学以外の学問にも通じる部分だが、人が生きるにあたって、哲学以上に真摯な姿勢が求められるものはないということでもある。

以下、気になった記述。
・理想社会が現実化にあたって、...続きを読む現実化される前、現実化された後の人の死は問題にならないだろうか。
・哲学と思想の違い=主観的と客観的の違い
・宗教の中心部にはこうした排他性があると思っており、救済そののの語りにくさ以上にこうした言語的コミュニケーションを最終的には拒否するところ、言語的コミュニケーションを最終的には信頼していないところに哲学との大きな差異を嗅ぎつけます。
・哲学は科学ではない(科学は個物の個物性に正面から向き合わないから)
・哲学とはあくまでも自分固有の人生に対する実感に忠実に、しかもあたかもそこに普遍性が成り立ちうるかのように、精確な言語によるコミュニケーションを求め続ける営み、と言えましょう。
・原因とは結果が何であるかに依存し、その結果との「関係」においてはじめて意味づけられるような概念だからです。
・因果関係の「原型」は意志行為のうちにある
・他者問題とは、他人に乗り移ることではなく、他人と一体になることでもなく、自分であり続けながら異質な他人を理解することです。
・哲学の議論は他人に同調することを抑制するところ、自分と他人との差異を精確に測定するところに、はじめて開かれてくるように思います。
・真の哲学とはまさにソクラテスやニーチェがそうであったように、同時代人から処刑されるか狂気に陥るか、そのように危ういもの、安穏と権威の上にあぐらをかいているものではない。
・西洋哲学における言語の不平等構造
・西洋哲学から学ぶこと--それは「言葉」に対する信頼、個人と個人が向き合って「弁論」によって真理に至るというソクラテス以来西洋哲学の硬い基層をなしている信念です。
・ソクラテスと利休の死に際の違い

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Posted by ブクログ 2021年03月06日

■著者が扱っているメインテーマ
哲学そのものとは何か?

■筆者が最も伝えたかったメッセージ
本来役に立たない、答えがないところに対して、子供のような素朴な問いを発して、自分なりにそれを求め続ける態度。

■学んだことは何か
哲学は他人が苦しみもがいて得た考え、プロセスを学ぶこと、つまり知識を得るこ...続きを読むとではない。
自分なりに素朴な問いを発して、それにとことん追求し続ける態度にある。

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Posted by ブクログ 2020年12月23日

哲学の入門というと哲学史から勧めることは多いが、この本はそういう慣習と離れて哲学が私たちの身の回りとどう繋がるかから踏み込んでいて大変わかりやすかった。
私たち存在の根源にもつながる、死だったり時間をそれに答えを出すのでなくて考えることに哲学がある。
それは小難しいことでなくとも考え続けること。

...続きを読む明日が次がどうなるかわからないだとか、それこそ思考実験のようで普段は想起しないことー明日、世界が破滅するかもしれない…目覚めないかも知れないーそういったことについて思いを巡らすきっかけにもなった。
かといって難しいことはなく、また形式的だったり権威的な文章で語られていないため読みやすい。
時たま抽出される実例…死刑囚の手紙だったり著者の体験談も瑞々しく効果的なものを心象に加えていた。
考えること疑問に思うこと、そこに哲学的な何かがある。
ある程度学んだ末に読んでも初心を思い出させ新たな発見もさせうる書物だった

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Posted by ブクログ 2018年10月20日

これは哲学の歴史を教えるのでも、さまざまな哲学の案内書でもない。哲学でないものは何かから、哲学とはどういったものかを感じ取らせる。哲学は子供の問いに似たもので、生きるとは、死とは、存在とは、私とは、心とはと問う。自分の存在をかけて問い詰めるものが哲学者であるとか。七面倒くさいことにを悩みながら言葉を...続きを読む操って精緻に語ることが哲学者か。自分にはなれなことだけは分かった。

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Posted by ブクログ 2014年12月01日

これは哲学であれは哲学じゃないっていう振り分けはこの人の哲学に反してる。全てを疑うところから哲学ってスタートするらしいから、まずは自分を疑えっていうデカルトの哲学から言っても矛盾しとるよね。だけど、この人は本当に哲学が好きなんだと分かる。何よりこの人の哲学を読み解く力や、それをさらに分かりやすく卑近...続きを読むな例を用いて説明する力はすごい。なかなか難しい印象の強い哲学だけど、様々な哲学書を脇に挟んで、この人にこれはどういうこと?あれは?と質問してみたい。この人がアリストテレスにそうしたいと言っているように。主観もそこそこに、だけど哲学の教科書と銘打つだけの手に取りやすさと、奥床さがある一冊。

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Posted by ブクログ 2014年11月07日

【速読】「哲学とは何でないか」という導入はユニークだし分かりやすい。哲学が広く開かれた学問だと思い込んでいたのは、これも、あれも哲学と、比較すべきもののないままにその言葉の便利さを享受してきたからだと思います。死やシュールさを取り扱う文学、芸術、思想…そのほとんどが、子どもの直観が捉える哲学とは相容...続きを読むれない。児童文学も大人社会を批判する限り、哲学的ではないだろう、ってことですかね?結構飛ばし読みしてましたからねヽ(^◇^*)/

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Posted by ブクログ 2014年01月20日

哲学とは、「自分は何のために生まれたのか。何のために生きるのか」という誰もが一度は疑問に思うことを徹底的に突き詰めて考えてだしたひとつの答えである。

誰もが疑問に思うが、誰もが答えを出さずに終わる問い。それを考え抜くのが哲学者だと思いました。

自分の人生にも哲学を持ちたいと思う。

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Posted by ブクログ 2018年10月14日

哲学者列伝の形ではなく、根源的な問いかけを考え続ける姿勢を見せるという形で、哲学に憧れる一般人に、お手軽な教養なんて無いということを伝える。
小林秀雄も丸山真男も哲学者ではない、ということはアタリマエではあるが、なんとなく教養に憧れるという姿勢でいると、彼らも哲学者だと思い込む可能性は確かにあるだろ...続きを読むう。
大森や廣松をもち上げているので、一度取り組んでみたいものだ。
また、カント純粋理性批判の読み方についてサラッと触れているが、これが良かった。

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Posted by ブクログ 2013年12月25日

頭がよくない人間の感想として。

面白い。
すべてにおいて合点かと聞かれると
そうではないが、興味がもてる。

ざっくりと哲学とは、哲学者とは、
哲学を学ぶには。を書いている。
おすすめの本も載せている

でもこれで満足かと言われると、
謎は深まるばかり。

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Posted by ブクログ 2012年04月28日

どのような哲学があるかを論じるものではない。哲学とはどういうものか、どういうものではないかを論じるものではない。特に混同されがちな思想と哲学の違いについて説明している。

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Posted by ブクログ 2012年04月06日

「哲学の教科書」というタイトルだけれど、哲学の入門書かと思ったら大間違い。ものすごくシニカルな哲学的思考の指南書。
哲学という特別なようで当たり前の「フィルター」を通して物事を捉え直した時、目の前にどんな世界が広がるか、そしてその世界のなんと豊かなことか!
活字を読むというより、活字に引っ張られるよ...続きを読むうにして読み進めたこの本。世の中のあらゆることを全て当たり前に受け入れ、それらを前提として喜怒哀楽と共に生きる多くの人にぜひ読んでもらいたい。
あなたが自分だと思っているその「自分」を、何故にあなたは自分だといいきれるのですか?

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Posted by ブクログ 2012年02月26日

この「私」を通じてしか、哲学できないことの絶望を感じさせてくれる本。
哲学とは何ではないか、哲学者になるにはどうすればいいか、という項目はなかなか目新しく、新鮮に読めた。

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Posted by ブクログ 2010年11月19日

批判的に読むことはまだ自分には難しいが、
少なくとも自分がいかにものを考えていなかったかを気づかせられた。

読者の人生体験によっていくらでも得るものが変わると思う。

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Posted by ブクログ 2020年11月11日

哲学の読書会の課題本で読みました。
わたしは、哲学ができる環境ってことがすごく恵まれていて特権階級的だって意見があって面白かったです。

中島義道さんがなぜこのような本を書いたか。ほとんどの入門書に書かれていないこと、お行儀のいいことではありません。迷走している人にはおすすめかも。
あ、していないよ...続きを読むうにみえる人かそかな。

第四章
哲学は何の役にたつのか。

哲学は何の役にもたたない
で、無用の用という荘子の教えがとても良かった。散木となりたい。

哲学とはなんぞや。迷い続けてもわかるもんでないなとかんじました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年01月03日

 哲学の大きな特徴は、時間や自我、物体、因果律などについて徹底的な懐疑を遂行することであり、この点で、これらに拘泥せずに前提とした上で論じられる思想や文学、芸術、人生論、宗教とは異なっているのである(なお、哲学でないことがこれらの価値を下げることはない)。また、物理学、社会学、心理学などの諸科学では...続きを読む、私固有の意味付けや印象は排除され、客観性が求められるが、哲学は、自分固有の人生に対する実感を忠実に、しかもあたかもそこに普遍性が成り立ちうるかのように言語化する営みである点で異なっている。ゆえに、科学には客観的な答えはあるが、哲学は、人類の歴史が終わるまで終わりはなく、問い続ける運命にあるのである(哲学の一番の敵は、「分かったつもり」になることである)。
ところで、「死」を全くの「無」と仮定することは、我々の実感に合わない。すなわち、我々は死を不幸でかわいそうな状態というマイナスの了解事項として捉えているである。そしてこのことが、我々が日常的「死」を直視しないようにして生きている原因の一つなのかもしれない。しかし、われわれが死ぬことよりも確実なことはない以上、「死」について恐れず考えるべきであり、自分が一滴もいない世界について思いを寄せることほど欺瞞的なことはないのである。
 この他にも、哲学が取り組んでいる固有の問いには、時間、因果関係、意志、存在、他者、善などがあるが、これらの問いに答えようとする哲学は、医学や法学のように技術や道具として役立つものではない。ただ、哲学は徹底的に疑うところから出発するため、前提とされている了解事項や、我々に押し寄せる不幸(様々あるが、究極的には「死」)をごまかさずに直視する目を養うことにつながる。つまり、哲学とは、「死」を宇宙論的な背景によって見つめることであり、それによって、小さな地球上のそのまた小さな人間社会のみみっちい価値観の外に出る道を教えてくれるものなのである。

 おそらく本書は、様々な例を挙げることで、哲学の感触を読者に届けようとして書かれたものであると思われる。そのため、哲学に関する本にしては、特に中島義道にしては、分かりやすい本になっていると考えられる。
哲学的な問いとはどういうものか理解でき、勉強になった(例えば、「近代とは何であったのか」は哲学的な問いではなく、「過去はいかに存在するのか」は哲学的な問いである)。また、日頃から哲学的視点を持ち合わせていることは、言葉の意味に敏感になったり、因果について深く検討したりすることにつながり、自分の視野や思考が広がると感じた。

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Posted by ブクログ 2017年11月29日

みずからの死について恐怖を抱えながら少年時代をすごした著者が、「哲学とは何か」という問いに答えています。

著者は、「最大の哲学問題は「死」である」といい、「死」や「私」、「他者」、「存在」といった問題についてとことん理性的に考察をおこなっていく態度が、哲学と哲学でない思想や文学、芸術との違いをなし...続きを読むていると主張します。

「哲学の教科書」というタイトルで、しかも巻末には読書案内まで付されており、やさしい哲学案内のような装いですが、みずからの「死」にこだわり抜く著者一流のセンスが基調に流れています。

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Posted by ブクログ 2014年12月15日

10年前に読んで腑に落ちなかったものが、10年経った今、腑に落ちない。。。
その間に、色々な哲学書を読んだが、結局、解答なんてないのだろう。そういう意味では、いつも「出発点」に戻らされる良書。

それとは反して、哲学に「教科書」がないということ。
更には、一般的な「解答」などないということ。

哲学...続きを読むはセンスであり、病である。
ある意味、この本で扱われている諸問題が気になり続けるのでないのならば、それは、「捨てられるべき梯子」であり、「快癒」である。。。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月05日

原因や結果とは、「こうしたことは二度と起こってほしくない」とか「この現象は回避したいものだ」とかの原始的なわれわれの欲求にしたがって、自然現象をさらにとらえなおすことです。P163
因果関係とは、「起こってほしくない」という思いを込めて、ある現象を見るところに発生する概念です。原因とは、ある現象が、...続きを読むわれわれが期待している通常のあり方から逸脱したとき、はじめて問うようなものなのです。P165

過去の出来事に興味を抱く態度全体が、じつはもはや取り返しのつかない意思行為をいかにとらえるかという態度に支えられています。過去の出来事の原因を問うのは、第一に、過去の出来事がもはや取り返しのつかないことを知っているからであり、第二に、それにもかかわらず「腹の虫がおさまらないか」からです。われわれは過去のとりかえしのつかない出来事に、現在何らかの「決着」をつけたいと願うのです。われわれがこうしたこと一切を今から遡って「なかったこと」にすることができるような存在者なら、人をいささかも恨まないような存在なら、そもそもいかなる原因を問うこともないということです。P169

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Posted by ブクログ 2013年03月17日

ねっとりとした語り口だ。哲学への愛憎なんだろうな。哲学というのは本質的な問、生と死とか、を取り扱ってもそこにいつまでの手続き論がぐるぐる回っているということなんだろうか。

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Posted by ブクログ 2012年04月29日

中島義道さんの本は
基本的には好きなんだけど
今回はあまり
はまれなかったなあ

一語一語が
頭の中で上滑りしていく感じ

でも もしかしたら
あたしの頭の中に
哲学用の回路が
できあがっていないから
かもしれない

とりあえずは 簡単そうな
哲学ものを
あんまり選ばずに
さくさく読んで

回路を作...続きを読むろうかなあ

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Posted by ブクログ 2011年10月10日

本屋に行って、見つけるとニヤニヤしながら買ってしまう中島義道の本。

感想を書くのも結構骨が折れる内容です。

「あの人には哲学がない」

なんて人物評をしたことがある方は是非ご一読のほどよろしくお願いいたします。

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Posted by ブクログ 2011年07月29日

講談社現代新書にしては、文面が硬くなく柔らかいために、読みやすいと思う。

今回は自分の目的にあわずに読書を避けたが、哲学全体を再構成するには良い本でないかと思う。いつか、読んでみたい。

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