【感想・ネタバレ】怒る技術のレビュー

あらすじ

この国には怒れない青年が多い。時折キレることはあっても、個人的な怒りを言葉にできない。ひとに嫌われることを恐れるし、個人の感受性をあからさまに表現することを忌避する文化でもある。著者自身も33歳で単身ウィーン留学するまでは怒れなかったが、ウィーンでヨーロッパ人特有の怒り方を身につけ、帰国すると並の人以上に怒る、戦う哲学者になっていた。それを身につけなければ、彼の地では生きていけなかったから。本書では著者の体験に基づき、怒る技術を教える。怒りは形の定かでないまま腐敗させず、正確に精緻に言語化しておき、どう表現するのが効果的か、冷静に計算して爆発させるのがよく、それができるようになると、やがて怒らなくてもよい境地も開けてくるのである。職場で家庭で学校で、あなたが思っていることを言葉ではっきり伝えるために。

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Posted by ブクログ

怒りは自然な感情である。怒れない人は気付かないうちに他人を怒らせているかもしれない。そんな怒れない人のために。

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2015年06月14日

Posted by ブクログ

著者の怒りの経験などもコミカルに描かれていて所々笑ってしまう箇所も多かった。

口論になった際、相手に無条件の辛抱強さを求めることまではできないのならばこちらが受け止めればいい。相手の語る内容を承認しなくてもいいけれど、相手が「語ること」それ自体を承認しなければならない。いかに相手の主張が一方的で、偏見に満ちており、傲慢至極であろうと、語ることそのものの対等の権利を尊重すべきである。
自分がいくら正しくて相手が間違ってると思っていても、別の人から見ればその逆、あるいは両方とも間違ってる、両方とも正しいということもあるわけだし、「語ること自体の対等の権利を尊重すべき」という意見には、新しい視点だなと感じた。
”自身が猛烈に不愉快になることも覚悟し、そんなものを飛び越えてコミュニケーションをとことんやり合って破綻し、そこからまた回復すればよい。”
これは私が理想としているコミュニケーション像だと思った。
(とはいえ怒りは余程のことがない限り出さないのがいいですけどね)

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2015年04月25日

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