ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白

ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白

小説・文芸
671円 (税込)

3pt

果たして、ほんとうの愛とは何なのだろう? 愛に不可欠の条件、愛という名の暴力や支配、掟と対峙し、さらには自己愛の牢獄から抜け出すために――。闘う哲学者の体験的「愛」の哲学!

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白
  • タイトルID
    :
    243494
  • 電子版発売日
    :
    2014年02月10日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    このテキストはなんだろう? たしかに哲学的であるが、同時に私小説のようでもあり不思議な感じがする。エッセイにしては重すぎるし、哲学にしては個人的な経験に基づいたものが多い。自分のことをここまで、掘り返して断じることはなかなかできないし、そういった作業が普通では無いことを感じさせる。己のことを徹底して客観的に語ることは恐ろしいことであるという意味で、哲学ホラーと評した解説森岡正博の言葉は頷けるものがある。内省の徹底と疑義を挟んでの自己認識がどういうものであるか。明るい気持ちにはならないし、完全には沿えないにしても、徹底のもたらすものを客観的に見直す事ができると思う。

    0
    2017年12月18日

    Posted by ブクログ

    鬱屈した自己愛ゆえに、他人を自然と愛することができない・・・
    そんな「マイナスのナルシス」なる者の心理を、筆者自身の経験を織り交ぜながら解説し、そもそも「愛とはなにか?」についてとことん追求している本。

    0
    2015年03月07日

    Posted by ブクログ

    途中、読みながら森岡正博のことを思い出していて、そしたら解説が森岡正博で凄くビビったし適任だと思った。

    0
    2013年08月05日

    Posted by ブクログ

    愛とはなにかと考えさせられる本。
    読んだ後はとても暗い気持ちになった。
    私は、愛されて育てられたのではないと、(最初はそれを認めたくなかったが)それを、認め、そして愛を知らない人間は人を愛せないのだと認め、その上で前に進む時だと思い…それでは、愛を知らない人間はこの先どう生きて行けばいいのかと思い手に取った本。
    そこに答えはなかった・・・


    【詳細】
    ひとを愛するとは、いったいどういうことなのだろう? ひとを愛することは当然であり、それができない者はまるで怪物のように忌み嫌われる時代にあって、ひとを自然に愛せない者はいかにして生きればいいのか?愛する能力が絶望的に欠けていた父とそれでも夫から愛されることを望みつづけた母との確執を間近に見ながら、身を削られるような劣等感と病的な自己愛と格闘しつづけた著者が巡り着いた凄絶なる「愛」の哲学。

    ○序章  ひとを愛することは難しい
    ○第一章 「ほんとうの愛」とは
    ○第二章 愛に不可欠の条件
    ○第三章 愛という暴力
    ○第四章 愛という支配
    ○第五章 愛という掟
    ○第六章 自己愛という牢獄
    ○終章  私は私でしかない

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    中島義道はかなり好きです。
    その社会的不適応さが。
    そして、自分のそうした側面に気づいていて、開き直るのではなく、意外なほど真剣に悩んでたりするところが。

    今回の本は、そんな中島義道の本の中でも、特別にイイ。

    …や、違うかな。
    あたしの好みから言えば、『私の嫌いな10の人びと』とか『偏食的生き方のすすめ』の方が、断然あたし好みなのだけど。

    だから、この本がイイっていうのは、好みというより、共感、って感じ。

    今までの本の中でも共感できる部分っていうのは、確かにあったのだけど(あたしも中島義道の嫌いな10の人びとのうち、8人は確実に嫌い)、それでも、中島義道は(少なくとも、おそらく)あたしの数倍はエキセントリックなので、「やっぱ中島義道は違うなぁ」みたいな感じだったのですが、この本は、全然、そんなことなく。
    うわぁ、あたしと同じだ…って。

    ただし、読み始めは微妙。
    というのは、あたしも確かにひとを愛することが極端に不得手だけれども、というか、そういうのが実感としてほとんどわからないのだけれども、それでも、そういうことは言明してはいけないこと、だと思っていたからです。
    なので、そういうことをタイトルにしてしまう正直さに、ちょっと戸惑ったり。

    でも読んでみると、かなりイイ。
    実感にぴったり。

    ……。
    これ以上感想を綴ると、不必要に、不用意に、いらないことまで書いてしまいそうなので、今日はこの辺でやめちゃいます。

    0
    2013年10月16日

    Posted by ブクログ

    愛する、愛される、ことに対して一般人と違う性質を持った、マイノリティの告白。同じような性質を持った人々に、とてつもなく安心感を与えるのでは。と、思う。ただ、そのように生まれ持った器質というよりは、父母の愛のあり方に罪悪感や自責の思いが桁外れに強く、そんな自分を見つめて、言語化した本であると思う。途中、あなたのせいじゃないよ、そりゃ。と、言いたくなるほど。赤裸々に語って、本にすることは、なかなかできない内容だと思う。

    0
    2026年05月22日

    Posted by ブクログ

     この本には、人を愛することができない人間が、家族をどのように傷つけていくことになったのかが淡々と記述されている。

     自分や、理解したいと思っている相手が、作者や、作者の父親のような「人を愛せない」タイプであれば、この本はとても参考になると思う。でも、そうでなかった場合は、作者の自叙伝を読んでいる気分になるかもしれない。

     頭が良い作者にこのことはわかっているだろうから、それでもこの本を書いたということは、両親の確執、妻子との確執に心をえぐられ、哲学者として理性的に分析して消化しようとする執念のようなものが感じられる。

     解説に森本正博さんが、「自分の人生こそが、中島さんの出発点であり、終着点である」と書いている。私が感じたことを哲学者はこんな風に、一文で上手く言い得るのだと感心した。

     ある時、作者はテレビで、若い男女五十人が愛について語る番組を見たそうだ。ゲスト出演していた、当時都知事だった石原慎太郎氏が、若い男女たちに「こいつの為なら、死んでもいいと思ったことのある人は?」という質問を投げかけた。回答の数は忘れたが、その後の石原都知事の発言に作者は大きな衝撃を受けたそうだ。「そんな経験のない奴は自殺してしまったほうがいい!」

     学問の喜びを知らない奴は、自殺したほうがいい、ひきこもっている奴は自殺したほうがいい、性転換手術を受けたいと思う奴なんか自殺したほうがいい、…等々、もしこんなことを言えばただでは済まない。しかし、それが愛となるとすいと通過してしまう。それが現代日本の象徴的な事態だと作者は言う。

     そして、その事態から解放されることを勧めている。
    ○善人は「家族教」を狂信しているから、それが欠如しているものは、自分を人間的欠陥であるように思い、激しく悩む。自分の生きにくさを両親に愛されなかった体験になすりつけて片付けている人をアダルトチルドレンと呼ぶ。(そのような人は)現代日本に蔓延している「家族教」から、「愛の賛歌」から解放され、もっと自由な空間にはばたこう。そうすれば、救われる人も少なくないように思うのであるが。123

    ※作者の傷ついた心の内がよく感じられた箇所

    ○(手術後に、意識が朦朧として夢と現実の区別がわからなくなっている母に対して)……涙が出てくる想いである。この人の一生は何だったのか。「あなたの人生、それもみんな夢だよ」と言ってやりたい気持ちである。この人は、幸福を拒否し続けて生きてきた。父に愛を期待しさえしなければ、幸福になれたのに。父が死ぬまで愛を期待し続けた。そして結局報われなかった。160

    ○父の独特の冷酷さは、私が歳をとるにつれてわかることが多くなってきた。自分の体の中に彼の血が流れているからである。自分が歳を重ねるにつれて、ああはなりたくないと思ってきた父に自分が酷似していることがわかって、冷や汗が出てくる。私は父をいわば内側からわかってしまうのだ。

     最終章の「私は私でしかない」は、強烈に心に響いた。作者の息子さんが、中島さんにとっている態度は、姉や私が母にとっている態度と似ていて、埋めようがない、諦めや憎しみを介在させてしまった親子の哀れさ、悲しさ、不毛さに、しばし呆然とした。

    「私は私でしかない」より
    ○私に愛を教えてくれなかった、あるいはその醜さを独特の形で教えてくれた両親は死んでしまった。私の体内には、愛を巡る、母と父とのおぞましい関係が鉛のように埋め込まれている。長い間、これから解放されたかった。しかし、むしろこれを糧にして生きていこうと思うようになった。これこそ、苦しいけれど、私を私自身にしてくれるものなのだから 205

     解説に、哲学者の森岡正博さんは、この本を、エッセイと見るべきか、自叙伝と見るべきか、哲学書と見るべきかわからない。と書いている。
    ○ここにあるのは、人々が漠然と信じている不動の大地を揺るがし、彼らを不安の大海に投げ込もうとする渾身の知の営みである。愛というものを、普通では考えられないような視点から残酷にえぐり出し、それがどのような不毛な世界を形作るのかを論理的に再構成しながら、善良な人々に突きつけるという、哲学にのみ可能な試みがこの本ではなされている。

     解説に、中島さんが、[自分のような非常に自己愛の強い人間は、その愛すべき自分が消滅すること、つまり死ぬことはこれ以上ない恐ろしさだ]と書いていたと述べられている。これを読んで、もしかすると、中島さんや中島さんの父、親に近いのは、私の母かもしれないとやっと思い至った。そうすると私は、中島さんの母親や妻のような立場と重なり、そこを起点とすると自分が今のようになっている納得が行きき始めた。

    読んでいる間、「あー、これは私とはあまり関係のないお話みたいだなぁ」と思い、読むのを途中でやめようかとすら考えたが、最後の最後でやや道が開けた。その道を進んで行って、これからの人生に活かせればと思う。

    0
    2023年10月02日

    Posted by ブクログ

    交換不可能な人を好きになるというのは、なかなか難しいと私は思う。
    人を愛するとは何かについて、書かれているが読んでいてなかなか疲れた。

    0
    2017年03月12日

    Posted by ブクログ

    まぁぁ暗くて捻くれてて湿っぽい、重い重い愛に関する哲学エッセイ。
    愛とはなんと利己的で暴力的で理不尽で人を醜くさせるものなのか!
    利己的な自分の愛を底の底まで考え抜き「愛とは何か?」という問題を自らの歪んだ愛をモチーフに考察した奇妙かつ深く興味深い一冊。
    愛に疲れた人、愛を信じられない人、愛とは何かが分からず人を愛せない人必読の書……かな。

    0
    2012年04月10日

    Posted by ブクログ

    「われわれは相手の『人格』を愛するのであって、相手の属性の束を愛するのではない。だが、全ての属性を切り捨てた人格に対する愛のみが、『ほんとうの愛』というわけではない」
    「愛の対極にあるものは憎しみではない。ある人を憎んでいる者はその人を愛しうる」
    「より多く愛している者は、いかにしても相手を失いたくないという一点で、すでに敗者である」
    「恋愛とは自己から脱出しようとする快楽である」
    「愛する者は愛される者の表象を支配できるが、その存在を支配することはできない」

    等々。

    0
    2013年07月20日

ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白
  • タイトルID
    :
    243494
  • 電子版発売日
    :
    2014年02月10日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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