中島義道のレビュー一覧

  • 私の嫌いな10の言葉
    私の嫌いな40〜60の事柄では?「俺は嫌いだ!」がほとばしっていて好感を持ちつつ、これを真に受けてたら大変だなと思った本。
  • 哲学の教科書
    10年前に読んで腑に落ちなかったものが、10年経った今、腑に落ちない。。。
    その間に、色々な哲学書を読んだが、結局、解答なんてないのだろう。そういう意味では、いつも「出発点」に戻らされる良書。

    それとは反して、哲学に「教科書」がないということ。
    更には、一般的な「解答」などないということ。

    哲学...続きを読む
  • 「人間嫌い」のルール
    自分もベタベタした人間関係が嫌いで、この本を手に取った。
    著者の「人間嫌い」は筋金入りで素人には実践は難しい。ただ、憧れる。
  • 男が嫌いな女の10の言葉
    中島さんの女性に対する「偏見」と紙一重の女性論。全てを面白く読めたわけではないけれど、あることを理論的に理解しようとした時「単純化」というのはその助けになる。そう考えると、この本の魅力はグッと増す。
    「10」に絞って女性論を展開するのはそもそも強引だし、だから多分これは「確信犯」なのだ。
    この本を「...続きを読む
  • 観念的生活
    06~07年にかけて文學界で連載された、氏の日記風思考記録。
    死とは、無とは、私/他者とは、時間/今とは…etc
    デカルトやカント、サルトルやその周辺の先行研究を踏まえつつ、論が進んでいく。

    うーん…基底となる知識・教養や物事を論理的に追っていく力が無いと、難しかったなー
    けど面白かった。 ...続きを読む
  • ぐれる!
    他の本を読む時にはない感覚で本を読めました。中島さんは生き辛いだろうなと読んでいて思います。こういう価値観で生きている方もいるんだなと思います。とても好きです。しかし、私はきっと嫌われるタイプだろうし、自分もぐれたいとは思いません。笑
    しいて言えば、神様に対してはぐれたいかもしれません。
    面白かった...続きを読む
  • 私の嫌いな10の人びと
    よんこんなタイトルつけるな、と思って手にとってみた本。
    この人、ちょっとひねくれ者なんだけど、感受性はなかなか鋭い。皮肉っぽく書いているけれど、基本、自虐的なのでさほど嫌味じゃない。

    ただ後半にいくにつれておもしろみがなくなってきたので読み飛ばした。
  • 善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学
    ニーチェのアンチクリスト論に感銘を受けたため、とりあえず手に取った1冊。
    一般人の普通感覚における見せかけ上の道徳に秘められたラク・トクを求めているだけの卑劣な本性を暴き出しているため、読後は世の中が曲がって見える。

    以下要約
    ・善人とは自分が弱いことを認めているが、そのことに対して責任も取らず、...続きを読む
  • 哲学の道場
    「哲学する」とはどういうことか、そしてそれがいかにむずかしいかを語った一冊。あとがきで著者はこう締めます。「いいかげんな気持ちで哲学するなら、まったくしないほうが(世のため人のため、家族のため、そして何よりも本人のために)よっぽどいいのです……。」
  • 私の嫌いな10の言葉
    ○○だから××。

    ○○が問題なのではなく、××が問題なのではなく、「だから」で答えを導きだそうとしていることが問題なのです。

    そこに、傲慢と無神経が含まれていると。

    あと、以下は印象に残った言葉。

    「わかってもらえない」苦しみは、人間の苦しみのうちで一等級のもの

    言葉を何のために使うのか考...続きを読む
  • 不幸論
    とても刺激的な本である。一言で言うなら、人間はどうやっても不幸なんだってこと。幸福とは、思考停止であり、錯覚であるということだ。そして幸福であることを求めるのではなく、不幸であることを受け入れ、自らを知ることの大切さを説く。僕には、とても説得力のある正論に感じた。

    やや自嘲的に感じる作者の文章は...続きを読む
  • 善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学
    弱さを誇る部分、たしかに世に散見される。
    自分はどうか、と教訓的読みもあり。

    騒音の話は必ず出てくるな、氏の著書には。
  • 怒る技術
    怒る技術とは怒らない技術。意思をコントロールすることが大切、のようなことが書いてあった。俺にはまだ程遠い道のりだな。
  • 純粋異性批判 女は理性を有するのか?
    いい意味でも悪い意味でもカント的。カント哲学が根本的に男性中心主義的な代物であることにはもう少しいろんな人々から糾弾されてほしいものである。それが本書でよく暴かれていると言える。
  • どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?
    生まれてもどうせ死ぬ。
    世界もいつか終わる。
    周りの人もみんないつか死ぬ。
    どんな哲学も、きっとこの問いにどこかでぶつかるんだと思う。
    それに「神の国があるさ」「悪いことしないと地獄に堕ちちゃう!」だとか、誰も知らない部分を作り上げることでその恐怖を見ないようにしちゃったのが宗教なのかな。 ...続きを読む
  • 私の嫌いな10の言葉
    「私の嫌いな10のひとびと」の後にこちらの「私の嫌いな10の言葉」を読みました。
    わたしにとっては2冊目だったので前者ほどの新鮮さや刺激や爽快感はなかったものの、中島節は健在(というか出版はこちらが先ですね)。

    1.相手の気持ちを考えろよ!
    2.ひとりで生きているんじゃないからな!
    3.おまえのた...続きを読む
  • 「時間」を哲学する 過去はどこへ行ったのか
    過去は今では存在しない、それではかつては間違いなくあったのか? 私自身も子どもから今にいたるまで、不思議な気持ちにとらわれることが多くあります。夢と人生、時間の短さと速さ、今は存在しない過去とは何で、現在とは何の繋がりが?そして未だ来ない未来は本当に来るのか?時間は未来から押し寄せてくるのか(ハイデ...続きを読む
  • 孤独について 生きるのが困難な人々へ
    新聞記事で中島義道氏を知りました。

    東大卒の哲学者で記事はニーチェブームに疑問を呈していました。

    面白うそうな人だなぁと思ったので買ってみました。


    本の内容は自伝です。

    言葉のタッチがハッキリしているので気難しく厳しい人の様に感じますが実際はとても繊細な人で優しい人なんでしょうね。

    そう...続きを読む
  • ヒトラーのウィーン
    哲学者である筆者が、自身の人生において意味が深いウィーンを舞台に、同じくそこで青年期を過ごしたヒトラーの足跡や心情を、数々の場所をキーワードにして考察した本。

    芸術家を志したが、ウィーンという都市にことごとく拒否された頃のヒトラーの惨めさが、生々しく伝わってきた。
    ただ、特段、ヒトラーだからという...続きを読む
  • 非社交的社交性 大人になるということ
    哲学者って真面目な変人だと感じられた。
    「哲学塾 カント」を主宰する著者の主張する非社交的社交性は、カントの言葉。
    生きる意味や人生についてなどの本質的な思考を避けて社会におもねる、あるいは社会に有益なことを追及することを優先するマジョリティの生き方ではなく、そこに生きにくさを感じ悩んでいる人々に哲...続きを読む