中島義道のレビュー一覧

  • エゴイスト入門

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    【本の内容】
    倫理的に生きるとは、個人の信念と美学を貫くことである。

    大勢と違う行動の人を見るとヒステリックに「ジコチュー」とわめきたてる「日本型エゴイスト」は、日和見主義の事勿れ主義だ。

    生きにくさを抱えつつも、世の中にあふれる不快さとの戦いをやめられない哲学者の日常をユーモア交じりに語りながら、「倫理的エゴイスト」の道を説く。

    [ 目次 ]
    1 「哲学する」という生き方(それでも地球は回っている;醜く・賢く・狡猾なカント;無用塾閉鎖宣言 ほか)
    2 快か不快か(ならず者が旅をすると…;「有用塾」?;放蕩オヤジの帰還? ほか)
    3 エゴイストの戦い(日本型エゴイスト;大学教授であること

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    2014年09月19日
  • どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?

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    【本の内容】
    所詮人生は、理不尽で虚しい。

    いかなる人生を営もうと、その後には「死」が待っている。

    「どうせ死んでしまう」という絶対的な虚無を前にしながら、なぜ私たちは自ら死んではならないのか?

    生きることの虚しさを徹底的に見つめ、それをバネにたくましく豊かに生きる道を指南する、刮目の人生論。

    無気力感に苛まれる時、自分に絶望し苦悩する時の必携本。

    [ 目次 ]
    1 死だけを見つめて生きる(K君へ;なぜ苦しくても生きていかなければならないのか;自殺してはいけない理由 ほか)
    2 幸福を求めない(根本悪について;金に対する原罪;テロと哲学 ほか)
    3 半隠遁をめざそう(どんな仕事も虚し

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    2014年09月05日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    自分が思うことを素直に表現しにくい社会で、特異なアイデンティティは排除され、また非常識とみなされる。さらにひどい場合は「配慮を欠いた発言」などと非難される。そんな社会でも、自分のアイデンティティを保つべきと教わる本。
    もちろん、著者の価値観に完全同意するわけではないが、自分の表現方法や他人への真の配慮を考えさせられる。

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    2015年07月20日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    【本の内容】
    「相手の気持ちを考えろよ!

    人間はひとりで生きてるんじゃない。

    こんな大事なことは、おまえのためを思って言ってるんだ。

    依怙地にならないで素直になれよ。

    相手に一度頭を下げれば済むじゃないか!

    弁解するな。

    おまえが言い訳すると、みんなが厭な気分になるぞ」。

    こんなもっともらしい言葉をのたまう大人が、吐気がするほど嫌いだ!

    精神のマイノリティに放つ反日本人論。

    [ 目次 ]
    1 相手の気持ちを考えろよ!
    2 ひとりで生きてるんじゃないからな!
    3 おまえのためを思って言ってるんだぞ!
    4 もっと素直になれよ!
    5 一度頭を下げれば済むことじゃないか!
    6 謝れよ

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    2014年08月27日
  • カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ―

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    ほぼ全く違和感がなかったのは、同じ境遇だからかな。やっぱり【幼少期の環境×人格形成】は一番の興味分野なんだろうなぁ(u_u)

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    2014年07月07日
  • 醜い日本の私

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    沈黙しない正しきマイノリティーである著者の真骨頂。自分がいかに醜いもの不快なものに対し鈍感・無関心になっていたかを突きつけられた。僕も気づかぬうちに「感受性のファシズム」に支配されていたのだ。
    あることを「醜い・不快だ」と思った時、そう感じることがマイノリティーの感覚だと分かっていたとしても、そのことの正当性においてマイノリティーが潜在的、あるいは倫理的マジョリティーであることはありえるのだということを忘れずにいたい。

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    2014年04月23日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    相当に捻くれている人の至言。
    各々の言葉を嫌悪する裏には確固たるロジックが存在している。
    当たり前の、紋切り型の言葉に潜む自己批判精神、想定力の欠如を批判している。

    ご多分に漏れず、私もひねくれ者なので、大いに共感出来た。
    正しい自己批判、客観性の重要性を再認識出来た。

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    2014年03月01日
  • 哲学の教科書

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    哲学とは、「自分は何のために生まれたのか。何のために生きるのか」という誰もが一度は疑問に思うことを徹底的に突き詰めて考えてだしたひとつの答えである。

    誰もが疑問に思うが、誰もが答えを出さずに終わる問い。それを考え抜くのが哲学者だと思いました。

    自分の人生にも哲学を持ちたいと思う。

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    2014年01月20日
  • 純粋異性批判 女は理性を有するのか?

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     『私が哲学を始めた20歳のころから還暦を過ぎたいまに至るまで、なぜ女は「哲学的理性」の片鱗も有していないのか(中略)という問いに押しつぶされてきた。』という非道な文言から始まりますが、内実は平易なカントの解説書。
     実際の女に対する非難という意味では、ステロタイプを勝手に想定して愚痴を言うスタイルなので、キレのある批判では全くないので期待なさらぬよう(そんなものあっても困りますが)。それどころか、著者の繰り出す女への悪口にいい気になって乗っかっていると、後半で「西洋哲学は女性と同様非西洋男性もまともに扱っていませんよ」としっぺ返しをされる、とも読めます。

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    2014年01月06日
  • 善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学

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    中島義道流ニーチェの読み方。特に「善人=弱者」に対する考察。
    「弱者」は「仰向けになるイヌ」であり「加害者」であり「権力と権威を愛す」のであり「安全」を求め「善意の嘘」をつき「群れ」「(弱者にとっての)公正・平等」を求め「エゴイズム」を嫌い、そして「同情して傲る」のである。ニーチェは「超人」ではなく、そう生きられなかった柔和で、品行方正で、臆病で、弱気で、善良で、卑劣で、素直である「反対物」。
    「2ちゃんねる云々」のくだりは、そういった「叫び」を「自分の都合の良い解釈」として畜群を罵る状況をかぶせた説明。

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    2014年01月01日
  • 哲学の教科書

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    哲学者列伝の形ではなく、根源的な問いかけを考え続ける姿勢を見せるという形で、哲学に憧れる一般人に、お手軽な教養なんて無いということを伝える。
    小林秀雄も丸山真男も哲学者ではない、ということはアタリマエではあるが、なんとなく教養に憧れるという姿勢でいると、彼らも哲学者だと思い込む可能性は確かにあるだろう。
    大森や廣松をもち上げているので、一度取り組んでみたいものだ。
    また、カント純粋理性批判の読み方についてサラッと触れているが、これが良かった。

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    2018年10月14日
  • 哲学の教科書

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    頭がよくない人間の感想として。

    面白い。
    すべてにおいて合点かと聞かれると
    そうではないが、興味がもてる。

    ざっくりと哲学とは、哲学者とは、
    哲学を学ぶには。を書いている。
    おすすめの本も載せている

    でもこれで満足かと言われると、
    謎は深まるばかり。

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    2013年12月25日
  • 非社交的社交性 大人になるということ

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    たまたま本棚に平積みしていたので、手にとった本。この分野の本をあまり読んでいなかったこともあり、興味深く読んだ。特に現在の若者像。生きにくさを感じて、社会に適応できない学生たちが、魅力的に描かれている。

    タイトルの「非社交的社交性」という言葉は、カントの言葉のようだが、私自身ももう少し一般常識程度の哲学を知っておかねばいけないなと改めて考えさせられた一冊。

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    2013年12月22日
  • 非社交的社交性 大人になるということ

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    筆者が思いのままに自説を展開していく。中心テーマの1つに現代の若者の社交があり、彼らが抱える生きづらさをエピソード付きで描写する。
    筆者は生きづらさを抱え、苦しむことで、人生について考えるようになることが出来るんだと言っている。苦しむ若者をそっと後押ししてくれてるように感じられ、また筆者自身が風変わりであることもあり面白かった。

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    2013年11月30日
  • 怒る技術

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    ネタバレ

    信頼する中島義道先生の哲学エッセイ。

    怒ることができない人は、キレる。

    これは怒りの表現方法が分からないために起こる悲劇です。私自身も怒ることがなかなかできない日本人の一人。
    怒りを正しく表に出せないがゆえ、ためてためてキレる・・・というのは、理解できます。

    本書を読むと、怒りと冷静に向き合うことができ、さらにバカバカしく思えてくる。
    最終的に救われます。

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    2013年11月21日
  • 不幸論

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    自分が幸福な者だという錯覚だけを支持する人でないならば、読む価値のあるものである。

    筆者の、不幸を身に染み込ませる考えを完全に受け入れることは難しい。
    だが、同意できる部分が多分にあることもたしかである。

    死は絶対的不幸であり、人は死ぬ。

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    2013年10月31日
  • ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白

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    中島義道はかなり好きです。
    その社会的不適応さが。
    そして、自分のそうした側面に気づいていて、開き直るのではなく、意外なほど真剣に悩んでたりするところが。

    今回の本は、そんな中島義道の本の中でも、特別にイイ。

    …や、違うかな。
    あたしの好みから言えば、『私の嫌いな10の人びと』とか『偏食的生き方のすすめ』の方が、断然あたし好みなのだけど。

    だから、この本がイイっていうのは、好みというより、共感、って感じ。

    今までの本の中でも共感できる部分っていうのは、確かにあったのだけど(あたしも中島義道の嫌いな10の人びとのうち、8人は確実に嫌い)、それでも、中島義道は(少なくとも、おそらく)あたし

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    2013年10月16日
  • ぐれる!

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    「どうせ死んでしまう」という当然だけど、誰も言わないこと。
    その考えに取り付かれた作者が、自分をごまかすことなく、発明した生き方が本書で紹介される「ぐれる」という方法です。

    ごまかさないという強さが、コミカルにすら感じるけれど、説得力を感じ、視野が広くなるような気持ちがしました。

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    2013年10月13日
  • 人生に生きる価値はない

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    唯我独尊ともいえる発言を連発してもあまり嫌みがないのがいい。
    エッセイなので、哲学書にありがちな小難しさもほとんどなく、あっさりして読みやすい。

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    2013年09月28日
  • 生きるのも死ぬのもイヤなきみへ

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    正直、イライラする本なんだけど(笑)、読み終わったら死に対しての考えが変化した気がするから良しとします。これが行動に影響するかは分からないけど、得るものは確実にあって、読んで良かったという実感もあります。

    オススメです!とは言えないけど、筆者が正直な物言いをするからある意味爽快なんで、気になったら読んでみて下さい。

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    2013年09月21日