中島義道のレビュー一覧

  • 私の嫌いな10の言葉
    【本の内容】
    「相手の気持ちを考えろよ!

    人間はひとりで生きてるんじゃない。

    こんな大事なことは、おまえのためを思って言ってるんだ。

    依怙地にならないで素直になれよ。

    相手に一度頭を下げれば済むじゃないか!

    弁解するな。

    おまえが言い訳すると、みんなが厭な気分になるぞ」。

    こんなもっと...続きを読む
  • カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ―
    ほぼ全く違和感がなかったのは、同じ境遇だからかな。やっぱり【幼少期の環境×人格形成】は一番の興味分野なんだろうなぁ(u_u)
  • 醜い日本の私
    沈黙しない正しきマイノリティーである著者の真骨頂。自分がいかに醜いもの不快なものに対し鈍感・無関心になっていたかを突きつけられた。僕も気づかぬうちに「感受性のファシズム」に支配されていたのだ。
    あることを「醜い・不快だ」と思った時、そう感じることがマイノリティーの感覚だと分かっていたとしても、そのこ...続きを読む
  • 私の嫌いな10の言葉
    相当に捻くれている人の至言。
    各々の言葉を嫌悪する裏には確固たるロジックが存在している。
    当たり前の、紋切り型の言葉に潜む自己批判精神、想定力の欠如を批判している。

    ご多分に漏れず、私もひねくれ者なので、大いに共感出来た。
    正しい自己批判、客観性の重要性を再認識出来た。
  • 哲学の教科書
    哲学とは、「自分は何のために生まれたのか。何のために生きるのか」という誰もが一度は疑問に思うことを徹底的に突き詰めて考えてだしたひとつの答えである。

    誰もが疑問に思うが、誰もが答えを出さずに終わる問い。それを考え抜くのが哲学者だと思いました。

    自分の人生にも哲学を持ちたいと思う。
  • 純粋異性批判 女は理性を有するのか?
     『私が哲学を始めた20歳のころから還暦を過ぎたいまに至るまで、なぜ女は「哲学的理性」の片鱗も有していないのか(中略)という問いに押しつぶされてきた。』という非道な文言から始まりますが、内実は平易なカントの解説書。
     実際の女に対する非難という意味では、ステロタイプを勝手に想定して愚痴を言うスタイル...続きを読む
  • 善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学
    中島義道流ニーチェの読み方。特に「善人=弱者」に対する考察。
    「弱者」は「仰向けになるイヌ」であり「加害者」であり「権力と権威を愛す」のであり「安全」を求め「善意の嘘」をつき「群れ」「(弱者にとっての)公正・平等」を求め「エゴイズム」を嫌い、そして「同情して傲る」のである。ニーチェは「超人」ではなく...続きを読む
  • 哲学の教科書
    哲学者列伝の形ではなく、根源的な問いかけを考え続ける姿勢を見せるという形で、哲学に憧れる一般人に、お手軽な教養なんて無いということを伝える。
    小林秀雄も丸山真男も哲学者ではない、ということはアタリマエではあるが、なんとなく教養に憧れるという姿勢でいると、彼らも哲学者だと思い込む可能性は確かにあるだろ...続きを読む
  • 哲学の教科書
    頭がよくない人間の感想として。

    面白い。
    すべてにおいて合点かと聞かれると
    そうではないが、興味がもてる。

    ざっくりと哲学とは、哲学者とは、
    哲学を学ぶには。を書いている。
    おすすめの本も載せている

    でもこれで満足かと言われると、
    謎は深まるばかり。
  • 非社交的社交性 大人になるということ
    たまたま本棚に平積みしていたので、手にとった本。この分野の本をあまり読んでいなかったこともあり、興味深く読んだ。特に現在の若者像。生きにくさを感じて、社会に適応できない学生たちが、魅力的に描かれている。

    タイトルの「非社交的社交性」という言葉は、カントの言葉のようだが、私自身ももう少し一般常識程度...続きを読む
  • 非社交的社交性 大人になるということ
    筆者が思いのままに自説を展開していく。中心テーマの1つに現代の若者の社交があり、彼らが抱える生きづらさをエピソード付きで描写する。
    筆者は生きづらさを抱え、苦しむことで、人生について考えるようになることが出来るんだと言っている。苦しむ若者をそっと後押ししてくれてるように感じられ、また筆者自身が風変わ...続きを読む
  • 怒る技術
    信頼する中島義道先生の哲学エッセイ。

    怒ることができない人は、キレる。

    これは怒りの表現方法が分からないために起こる悲劇です。私自身も怒ることがなかなかできない日本人の一人。
    怒りを正しく表に出せないがゆえ、ためてためてキレる・・・というのは、理解できます。

    本書を読むと、怒りと冷静に向き合う...続きを読む
  • 不幸論
    自分が幸福な者だという錯覚だけを支持する人でないならば、読む価値のあるものである。

    筆者の、不幸を身に染み込ませる考えを完全に受け入れることは難しい。
    だが、同意できる部分が多分にあることもたしかである。

    死は絶対的不幸であり、人は死ぬ。
  • ひとを愛することができない マイナスのナルシスの告白
    中島義道はかなり好きです。
    その社会的不適応さが。
    そして、自分のそうした側面に気づいていて、開き直るのではなく、意外なほど真剣に悩んでたりするところが。

    今回の本は、そんな中島義道の本の中でも、特別にイイ。

    …や、違うかな。
    あたしの好みから言えば、『私の嫌いな10の人びと』とか『偏食的生き方...続きを読む
  • ぐれる!
    「どうせ死んでしまう」という当然だけど、誰も言わないこと。
    その考えに取り付かれた作者が、自分をごまかすことなく、発明した生き方が本書で紹介される「ぐれる」という方法です。

    ごまかさないという強さが、コミカルにすら感じるけれど、説得力を感じ、視野が広くなるような気持ちがしました。
  • 人生に生きる価値はない
    唯我独尊ともいえる発言を連発してもあまり嫌みがないのがいい。
    エッセイなので、哲学書にありがちな小難しさもほとんどなく、あっさりして読みやすい。
  • 生きるのも死ぬのもイヤなきみへ
    正直、イライラする本なんだけど(笑)、読み終わったら死に対しての考えが変化した気がするから良しとします。これが行動に影響するかは分からないけど、得るものは確実にあって、読んで良かったという実感もあります。

    オススメです!とは言えないけど、筆者が正直な物言いをするからある意味爽快なんで、気になったら...続きを読む
  • 人生に生きる価値はない
    中島義道先生による哲学エッセイ集。長年、カント研究に取り組んできた人だけあって、本書全体を覆うニヒリズムが心地よい。(中島先生の書くところによると、ニヒリズムの始祖はニーチェではなく、カントらしい)
    本書を読んで初めて知ったのだが、中島先生と、分析哲学の大家である野矢茂樹先生は同門(共に師匠は大森荘...続きを読む
  • 「哲学実技」のすすめ そして誰もいなくなった・・・・・・。
    宇宙ニヒリズム的な考え、とことん詰めて真理を何よりも優先する、そこらへんが哲学者の条件と思う。けどおれもA君みたいな感じだな、それだけじゃ生きられない。
  • 非社交的社交性 大人になるということ
    この本の肝は後半の「集団生活に溶け込めなかった人たち」のお話です。

    講義中に突然どうでもいいことを延々と質問し続ける生徒、受講料を延滞しても取り立ててこなかった方が悪いと本気で信じる人たち、ルール化されれば守るけどルールにないことは何をやってもいいと思ってしまう事例、怒られても何に怒られるのかがさ...続きを読む