中島義道のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【本の内容】
倫理的に生きるとは、個人の信念と美学を貫くことである。
大勢と違う行動の人を見るとヒステリックに「ジコチュー」とわめきたてる「日本型エゴイスト」は、日和見主義の事勿れ主義だ。
生きにくさを抱えつつも、世の中にあふれる不快さとの戦いをやめられない哲学者の日常をユーモア交じりに語りながら、「倫理的エゴイスト」の道を説く。
[ 目次 ]
1 「哲学する」という生き方(それでも地球は回っている;醜く・賢く・狡猾なカント;無用塾閉鎖宣言 ほか)
2 快か不快か(ならず者が旅をすると…;「有用塾」?;放蕩オヤジの帰還? ほか)
3 エゴイストの戦い(日本型エゴイスト;大学教授であること -
Posted by ブクログ
【本の内容】
所詮人生は、理不尽で虚しい。
いかなる人生を営もうと、その後には「死」が待っている。
「どうせ死んでしまう」という絶対的な虚無を前にしながら、なぜ私たちは自ら死んではならないのか?
生きることの虚しさを徹底的に見つめ、それをバネにたくましく豊かに生きる道を指南する、刮目の人生論。
無気力感に苛まれる時、自分に絶望し苦悩する時の必携本。
[ 目次 ]
1 死だけを見つめて生きる(K君へ;なぜ苦しくても生きていかなければならないのか;自殺してはいけない理由 ほか)
2 幸福を求めない(根本悪について;金に対する原罪;テロと哲学 ほか)
3 半隠遁をめざそう(どんな仕事も虚し -
Posted by ブクログ
【本の内容】
「相手の気持ちを考えろよ!
人間はひとりで生きてるんじゃない。
こんな大事なことは、おまえのためを思って言ってるんだ。
依怙地にならないで素直になれよ。
相手に一度頭を下げれば済むじゃないか!
弁解するな。
おまえが言い訳すると、みんなが厭な気分になるぞ」。
こんなもっともらしい言葉をのたまう大人が、吐気がするほど嫌いだ!
精神のマイノリティに放つ反日本人論。
[ 目次 ]
1 相手の気持ちを考えろよ!
2 ひとりで生きてるんじゃないからな!
3 おまえのためを思って言ってるんだぞ!
4 もっと素直になれよ!
5 一度頭を下げれば済むことじゃないか!
6 謝れよ -
Posted by ブクログ
『私が哲学を始めた20歳のころから還暦を過ぎたいまに至るまで、なぜ女は「哲学的理性」の片鱗も有していないのか(中略)という問いに押しつぶされてきた。』という非道な文言から始まりますが、内実は平易なカントの解説書。
実際の女に対する非難という意味では、ステロタイプを勝手に想定して愚痴を言うスタイルなので、キレのある批判では全くないので期待なさらぬよう(そんなものあっても困りますが)。それどころか、著者の繰り出す女への悪口にいい気になって乗っかっていると、後半で「西洋哲学は女性と同様非西洋男性もまともに扱っていませんよ」としっぺ返しをされる、とも読めます。 -
Posted by ブクログ
中島義道はかなり好きです。
その社会的不適応さが。
そして、自分のそうした側面に気づいていて、開き直るのではなく、意外なほど真剣に悩んでたりするところが。
今回の本は、そんな中島義道の本の中でも、特別にイイ。
…や、違うかな。
あたしの好みから言えば、『私の嫌いな10の人びと』とか『偏食的生き方のすすめ』の方が、断然あたし好みなのだけど。
だから、この本がイイっていうのは、好みというより、共感、って感じ。
今までの本の中でも共感できる部分っていうのは、確かにあったのだけど(あたしも中島義道の嫌いな10の人びとのうち、8人は確実に嫌い)、それでも、中島義道は(少なくとも、おそらく)あたし