中島義道のレビュー一覧

  • 私の嫌いな10の人びと

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    ネタバレ

    よんこんなタイトルつけるな、と思って手にとってみた本。
    この人、ちょっとひねくれ者なんだけど、感受性はなかなか鋭い。皮肉っぽく書いているけれど、基本、自虐的なのでさほど嫌味じゃない。

    ただ後半にいくにつれておもしろみがなくなってきたので読み飛ばした。

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    2014年09月15日
  • 善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学

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    ニーチェのアンチクリスト論に感銘を受けたため、とりあえず手に取った1冊。
    一般人の普通感覚における見せかけ上の道徳に秘められたラク・トクを求めているだけの卑劣な本性を暴き出しているため、読後は世の中が曲がって見える。

    以下要約
    ・善人とは自分が弱いことを認めているが、そのことに対して責任も取らず、努力もせず、更には弱いから害を与えていない、弱いから悪くない、弱いからこそ思いやられるべきだと弱者の権利を主張し、ラク・トクを自分以外の強者(才能のある人間、お金のある人間、社会的に立場が上の人間)から与えられることを望み、それが叶えられずに自分のラク・トクが侵害されるど目の色を変えて自分と違う立場

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    2014年07月31日
  • 哲学の道場

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    「哲学する」とはどういうことか、そしてそれがいかにむずかしいかを語った一冊。あとがきで著者はこう締めます。「いいかげんな気持ちで哲学するなら、まったくしないほうが(世のため人のため、家族のため、そして何よりも本人のために)よっぽどいいのです……。」

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    2014年04月14日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    ○○だから××。

    ○○が問題なのではなく、××が問題なのではなく、「だから」で答えを導きだそうとしていることが問題なのです。

    そこに、傲慢と無神経が含まれていると。

    あと、以下は印象に残った言葉。

    「わかってもらえない」苦しみは、人間の苦しみのうちで一等級のもの

    言葉を何のために使うのか考えさせられた。

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    2014年03月27日
  • 不幸論

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    とても刺激的な本である。一言で言うなら、人間はどうやっても不幸なんだってこと。幸福とは、思考停止であり、錯覚であるということだ。そして幸福であることを求めるのではなく、不幸であることを受け入れ、自らを知ることの大切さを説く。僕には、とても説得力のある正論に感じた。

    やや自嘲的に感じる作者の文章は、好みが分かれるようにも思う。またぬるま湯のような当たりのいいだけの人生論とはー線を引いているので、反感に近い感情を持つ人もいるだろうなと思う。しかし、「人は自分の見たいものだけを見る」生き物であり、そういうものを選び集めておいて「ほら、みんなそうだ」と納得したがる生き物なのである。こういうガツンと

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    2014年02月17日
  • 善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学

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    弱さを誇る部分、たしかに世に散見される。
    自分はどうか、と教訓的読みもあり。

    騒音の話は必ず出てくるな、氏の著書には。

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    2014年01月11日
  • 怒る技術

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    怒る技術とは怒らない技術。意思をコントロールすることが大切、のようなことが書いてあった。俺にはまだ程遠い道のりだな。

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    2014年01月07日
  • 純粋異性批判 女は理性を有するのか?

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    いい意味でも悪い意味でもカント的。カント哲学が根本的に男性中心主義的な代物であることにはもう少しいろんな人々から糾弾されてほしいものである。それが本書でよく暴かれていると言える。

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    2014年01月04日
  • どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?

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    生まれてもどうせ死ぬ。
    世界もいつか終わる。
    周りの人もみんないつか死ぬ。
    どんな哲学も、きっとこの問いにどこかでぶつかるんだと思う。
    それに「神の国があるさ」「悪いことしないと地獄に堕ちちゃう!」だとか、誰も知らない部分を作り上げることでその恐怖を見ないようにしちゃったのが宗教なのかな。


    著者は、題名の問いに、「どうせ死ぬなら、今死ななくてもいいじゃない」と言う。
    むしろ「どうせ死ぬんだから、誰かのためではなく、自分の為にぐれながら生きればいい」と。
    なかなかそれも難しいけど、そういう考え方もあるよね。うん。
    そんな感じの哲学書。


    やっぱり、悲しむ人がいる、というの

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    2013年11月26日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    「私の嫌いな10のひとびと」の後にこちらの「私の嫌いな10の言葉」を読みました。
    わたしにとっては2冊目だったので前者ほどの新鮮さや刺激や爽快感はなかったものの、中島節は健在(というか出版はこちらが先ですね)。

    1.相手の気持ちを考えろよ!
    2.ひとりで生きているんじゃないからな!
    3.おまえのためを思って言っているんだぞ!
    4.もっと素直になれよ!
    5.一度頭を下げれば済むことじゃないか!
    6.謝れよ!
    7.弁解するな!
    8.胸に手をあててよく考えてみろ!
    9.みんなが厭な気分になるじゃないか!
    10.自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!

    言葉が「暴力」になるときとは、自分で発した

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    2013年10月04日
  • 「時間」を哲学する 過去はどこへ行ったのか

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    過去は今では存在しない、それではかつては間違いなくあったのか? 私自身も子どもから今にいたるまで、不思議な気持ちにとらわれることが多くあります。夢と人生、時間の短さと速さ、今は存在しない過去とは何で、現在とは何の繋がりが?そして未だ来ない未来は本当に来るのか?時間は未来から押し寄せてくるのか(ハイディガー)、過去から充ちていくのか(ベルグソン)?興味深いことを分かりやすく独特の考えで説いていきます。芭蕉「つわものどもが夢の跡」、邯鄲一炊の夢、荘子胡蝶などの文学にも言及し、私たち人間が昔から思ってきたことの普遍性もさりげなく触れてくれます。浅田次郎「活動寫眞の女」の不思議な世界を読んだ後でピッタ

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    2013年08月25日
  • 孤独について 生きるのが困難な人々へ

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    新聞記事で中島義道氏を知りました。

    東大卒の哲学者で記事はニーチェブームに疑問を呈していました。

    面白うそうな人だなぁと思ったので買ってみました。


    本の内容は自伝です。

    言葉のタッチがハッキリしているので気難しく厳しい人の様に感じますが実際はとても繊細な人で優しい人なんでしょうね。

    そうなんですよね…一見柔和で物腰やわらかい人っていざとなると逃げちゃったりするけど、普段は素っ気ない態度で近寄り難い人が以外に見ていてくれて危機の時に手を差し伸べてくれたりしてくれるのよね。

    疲れている人に、こんな生き方もあるよと教えてくれる本です。

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    2022年07月24日
  • ヒトラーのウィーン

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    哲学者である筆者が、自身の人生において意味が深いウィーンを舞台に、同じくそこで青年期を過ごしたヒトラーの足跡や心情を、数々の場所をキーワードにして考察した本。

    芸術家を志したが、ウィーンという都市にことごとく拒否された頃のヒトラーの惨めさが、生々しく伝わってきた。
    ただ、特段、ヒトラーだからというエピソードは無く、才能と努力を否定された一人の青年の姿があるだけ。
    この男が、並外れた何かを持っているとは、このウィーン時代を見る限りは、到底思えない。

    筆者も最後に書いているが、人間が何を駆り立てるか、そして、その行動に対する、運命の符合の奇妙さというものを、これほど思わせてくれる人生も、確かに

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    2013年07月29日
  • 非社交的社交性 大人になるということ

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    哲学者って真面目な変人だと感じられた。
    「哲学塾 カント」を主宰する著者の主張する非社交的社交性は、カントの言葉。
    生きる意味や人生についてなどの本質的な思考を避けて社会におもねる、あるいは社会に有益なことを追及することを優先するマジョリティの生き方ではなく、そこに生きにくさを感じ悩んでいる人々に哲学を薦める書。
    13-89

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    2013年06月28日
  • 孤独について 生きるのが困難な人々へ

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    これは、人間嫌いで自分勝手、優秀で努力家で妥協ができない頑固者、そんな著者の自伝。
    考えすぎてしまうからこそ何もできなくなる。そんな部分に共感した。
    私は、考え無いことにした。感じるがままにあることを選んだ。
    著者は考え続けることにした。思考の袋小路で孤独であることを選んだ。
    何かを訴えるわけでもなく、教鞭をたれるわけでもなく、自身の半生について潔いまでに正直に書き連ねている。正直であるがゆえに、著者のズルさ、強かさがリアルに感じられる。
    私は彼から何かを得るわけでも、師として仰ぐわけでもない。
    ただ、彼の不幸な人生を嘲笑い、けれどもその一部に深く共感し、安心して己の孤独にはいらんとするだけで

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    2013年06月16日
  • 非社交的社交性 大人になるということ

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    中島義道さんの著書が読みたくて、ってひとが読むもんではないかなあ。
    半分くらいは私塾で起きたことの愚痴、としか言いようがなかった。
    けっこういろんなひとがおってええやんって思える人間のつもりやけど、さすがにこれは共感できへんかったなあ。
    授業を受けにくる生徒の行動も行動やけど、もうちょっと、それこそ「大人な」対応をしてほしいと思った。
    ただ、前半部分の哲学について書かれているところはなかなかおもしろかった。
    「非社交的社交性」って、嫌いなひとともなんとか楽しく距離を取りつつも接するという認識でよいのかな。とりあえず、他の著書を読んでみたい。

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    2013年06月14日
  • 非社交的社交性 大人になるということ

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    よくも悪くも哲学者なので、書いてあることが難解。2度、三度と読まないとなかなか理解できないと思う。他にも読みたい本や聞きたいCDもあるので、そうそう付き合っていられない。科学は突き詰めれば哲学に到達し、哲学は突き詰めれば信仰(宗教とは限らない)に行き着くのだ。ここ最近買った本はすべて不満足だ。

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    2013年06月18日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    面白い。けど、『私の嫌いな10の人々』には負けるな!
    言いたいことはよーーーくわかるし、共感もするけど、そのようには生きれない弱いわたし(笑)

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    2013年05月25日
  • 孤独について 生きるのが困難な人々へ

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    「私は他人に執着することが嫌いである。」と始まるが、父親や留学生たち、Y教授に対する述懐は、執着そのものである。筆者の溜飲が下がるだけだ。
    積極的に孤独な時間を作ることは、必要であると、歳を重ねるにつれて思う。しかし、それだけを追うことは、自分にはできない。
    人生のある期間に、孤独な時間にどっぷり浸かることで、他者との関わりに幸せを感じることができるのだと思う。

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    2013年05月22日
  • 非社交的社交性 大人になるということ

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    この本は中島義道ファンでないひとにはおすすめしません。後半はひたすらコミュ障の若者と中島義道とバトル話が続きますが、そういう人が増えたのか、哲学を志向するひとにそういう人が多いのか、わかりかねますが… 生きづらい方達であることは確か。嫌にならず受け入れている中島義道はある意味やはり
    すごい。

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    2013年05月19日