中島義道のレビュー一覧

  • 哲学の教科書

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    ネタバレ

    原因や結果とは、「こうしたことは二度と起こってほしくない」とか「この現象は回避したいものだ」とかの原始的なわれわれの欲求にしたがって、自然現象をさらにとらえなおすことです。P163
    因果関係とは、「起こってほしくない」という思いを込めて、ある現象を見るところに発生する概念です。原因とは、ある現象が、われわれが期待している通常のあり方から逸脱したとき、はじめて問うようなものなのです。P165

    過去の出来事に興味を抱く態度全体が、じつはもはや取り返しのつかない意思行為をいかにとらえるかという態度に支えられています。過去の出来事の原因を問うのは、第一に、過去の出来事がもはや取り返しのつかないことを

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    2020年05月05日
  • 女の好きな10の言葉

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    女性が読んだら激怒しそうな本。納得するかはともかく、女性がよく半ばヒステリー気味に発する言葉をテーマに、関連する映画や小説の引用を交えて、それらがどういう心情のもとに発せられたのかを考察するといった内容です。
    それらは、男性ならまず言わない言葉であるところ、それらの言葉について考えることは、男女の違いのヒントになり得ると思われます。
    さらに、小説や映画でも、そういった差異は強調すべきポイントなので、今後作品を楽しむ上でも参考になるのだろうと思います。

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    2013年04月22日
  • ひとを〈嫌う〉ということ

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    好きと嫌いは表裏一体、蓋をするのではなく、正確に見届けることは、豊かな人生を築く一環である。

    好きが強いと嫌いも強い、好きが弱いと嫌いも弱い。そんな気がします。

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    2013年06月02日
  • カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ―

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    私は「カイン」と「善良な市民」の狭間にいる人間のように思います。
    だから共感する部分、そうでない部分があり、結果的に評価としては★★★となりました。

    共感する部分に関しては、引用にてまとめてあります。

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    2013年03月23日
  • 哲学の教科書

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    ねっとりとした語り口だ。哲学への愛憎なんだろうな。哲学というのは本質的な問、生と死とか、を取り扱ってもそこにいつまでの手続き論がぐるぐる回っているということなんだろうか。

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    2013年03月17日
  • 不幸論

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    ぶっ飛んでる中島さんの話が新書で読める幸せ。

    ぶっ飛んでいながらも、権威もあるからだろうけど。

    中島さんの本を読むと安心する。

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    2013年03月10日
  • 孤独について 生きるのが困難な人々へ

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    明るく元気で、前向きに、人に囲まれて快活に生きてる人は、この本を手に取ることはないでしょう。逆に、こういう陰気なタイトルに惹きつけられるのは、著者と同類(または近い)の暗さを持ってるってことでしょう。そういう、ごく一部の人にとっては、胸にズキッとくる痛みと一緒に、共感と勇気を感じられる本じゃないかな。

    最近は、ポジティブ・シンキングが徹底してて、ネガティブなことをちょっとでも考えると害になる、ネガティブ発言をする人には近寄らない、みたいな雰囲気があったり、仲間を大切に、家族を大切にっていう傾向も強まってる気もするんですが、素直にそう思えている人にとっては、異次元の内容でしょうねぇ、きっと。

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    2013年03月09日
  • ぐれる!

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    ブズについての部分は、笑ってしまいました。中途半端じゃないのが良い。読んでスカッとしました。しかし読む人にもよるかな、といった感じです。

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    2013年03月05日
  • 私の嫌いな10の人びと

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    “マイノリティ”である著者の口調が気持ちいいほど潔い。
    共感できるところもあったが、著者のいきすぎた(ように感じた)語りに驚いた。でも全て読み終えると、もっとこの著者、中島先生の著作を読みたいと思った。

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    2013年02月06日
  • ひとを〈嫌う〉ということ

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    ネタバレ

    人を嫌ってはいけないことは、学校や家庭で何となく教えられた気がします。しかし、嫌うことっていけないことでしょうか?
    僕個人の考えだと、嫌うことそのものは別に構わないと思っています。逆説的ですが、それは自分が嫌われてもいいと思っているからです。
    当たり障りのない、無難な人生を送ってもいいかもしれませんが、僕はそうじゃあない方が好きです。誰かに嫌われるようなことをしても、それが世のため人のためを思ってやったことであればいいじゃないかと。
    人を嫌うということは、人から嫌われることを考えるのと同じことで、共感できる部分が多々ありました。

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    2013年01月17日
  • エゴイスト入門

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    本編は明瞭でわかりやすい。
    でも最後の勝間和代の寄稿で興醒め。著者の言う哲学者、エゴイストを勘違いしているような気がする。本編の余韻が一気に吹っ飛んでしまう。あれはない方が良い。

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    2013年01月03日
  • さようなら、ドラえもん 子どものためのテツガク教室

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    ”幸福”になる為、俺は生きてる。あなたは何のために生きてる?難しく考えないで。「よいこと」って自分が心の底から本当に望む’こと’だよ。あと、のび太君はドラえもんの道具にたよってばかりじゃないよ。

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    2012年10月22日
  • 「人間嫌い」のルール

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    著者は、人間のある面がひどく嫌いという。いわゆる「よいこと」を絶対の自信を持って、温かい眼差しを持って強要すること。とりわけ、他人が喜んでいるときに喜ぶように、他人が悲しんでいるときに悲しむように共感することを強要する、他人の鈍感さと傲慢さが嫌いなのだという。

    共感は演技を呼び起こし、共感する者は賞賛され、共感しないものは非難されるがゆえに、人々は必死になって演技する「共感ゲーム」が繰り広げられる。誠実さに対する神経が異常に発達した人間は、こうした共感ゲームにコミットすることが無性に不愉快なのだ。

    他人からはどんなに馬鹿げて見えようと、自らの欲望にごまかしがないこと。著者は、世間体や金銭な

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    2018年10月31日
  • 人生に生きる価値はない

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    75点。人生に生きる価値はない。と言われたら「は?それってどういう意味?」となるし、「だから意味も価値もないってこと」っていわれてもよくわからない。
    無意味だということを自分が理解したとすれば、十分に有意味な行為だしなぁ。
    無意味である、とはいったい、どういう意味で「ある」のか。
    無意味さを、意味を経由して理解する以外の方法はない。
    じゃあ、どうすればいいのだろう。
    このひねくれた著者は一生をかけて、先のけっこうどうでもいいような問題について考え続けている奇特な爺さんです。
    小さい頃、死が怖かった人は多い。私もそうであった。私の場合は死ぬという行為にではなく、死後を想像することに恐怖を覚えた。

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    2012年10月11日
  • さようなら、ドラえもん 子どものためのテツガク教室

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    中学生との『テツガク』授業の内容を、分かりやすくまとめた本。
    語り・口調で読みやすい。
    生きることとは?良い事、悪い事とは?大人の私にもいろいろ考えさせられる内容。
    155ページ中146ページでやっとドラえもんの話が出てくる(笑)

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    2012年06月12日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    無念の拳を振り上げながら、彼はまた新たに言葉を押しつぶすことを学んだのです。彼は「こんなことってあるものか!」と叫ぶでしょう。しかし、その彼が銃数年後、同じようにして他人(部下)から言葉を暴力的に奪わないとは限りません。37
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    多くの女性は「この人、私がいなければ何もできないの」と思い込みたいのでしょうが、それは夫を恋人を人間としてひとり立ちさせたくないから。精神のてん足をして、ひとり占めしたいからです。こんなことをしていると、いつかツケは自分に回ってくる。120
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    2012年06月12日
  • ひとを〈嫌う〉ということ

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    金沢の21世紀美術館で衝動的に買った本。言われてみれば至極当たり前のことが書かれている。どこかで誰かに嫌われるのは仕方ないと割り切れると思う。でも本当に仲良くしたいひとから嫌われるのは、どう理屈をつけたってつらい。頭で割り切れない感情があるってことが初めて実感としてわかった。。。

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    2012年08月22日
  • 私の嫌いな10の言葉

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    マジョリティの暴力的全体主義に徹底的に抗戦している。
    本音と建て前の建て前が突出していてあいかわらずある種の痛快さと不愉快さが織り交じった文章である。

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    2012年05月04日
  • 「人間嫌い」のルール

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    虚礼的な共感ゲームが今の日本に蔓延っている
    というのには大いにうなずいたけれど、
    やはり完全に(家族を含めた)他人に、100%期待しない生き方は
    難しいな〜と思った。

    この本にすっかり共感できるという人が、私にはまぶしい。

    読み終わった後も自分の頭の中で猛烈に自問自答中。

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    2012年05月03日
  • 人生に生きる価値はない

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    屁理屈ともとれもすつけど、ここまで徹底しているとある意味すがすがしいともいえるか。理屈は自分の哲学に根ざしている点はよいか。

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    2012年04月30日