【感想・ネタバレ】「思いやり」という暴力 哲学のない社会をつくるもののレビュー

あらすじ

思いやりとは、利己主義の変形である。すべての人を傷つけないように語ることはできない――教師が語りかけても沈黙を続ける学生たち。街には無意味な放送や看板が氾濫する。なぜ私たちは正面から向き合う「対話」を避けるのか? 無意味で暴力的な言葉の氾濫に耐えているのか? 著者は、日本的な優しさこそが「対話」を妨げていると指摘。誰も傷つけずに語ることのズルさや虚しさを訴える。風通しのよい社会を願い、日本人の精神風土の深層に迫る。『〈対話〉のない社会』(PHP研究所)を改題。

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Posted by ブクログ

駅構内などで流れる無駄なアナウンス、冠婚葬祭や学校行事などで使われる形式ばった言葉、なにかと禁止を促す看板など、日本中に蔓延る暴力的な「思いやり」について、欧州文化などとの比較をしたうえで鋭く指摘されている。しかも欧州文化を絶賛するのではなく、あくまで部分的に見習うところがあるということを主張されていて、とても説得力のある指摘だった。

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2020年11月26日

Posted by ブクログ

日本と欧米の対話を比べて、日本がいかに対話という名の過剰な思いやりが跋扈しているのかを指摘する。著者いわく、対話とは他者との対立から生まれるもので、それによって初めて他者を理解するものだという。とはいえ、それまでの過程は非常に困難で、そのことを自認すべきだという。

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2025年09月21日

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