円城塔のレビュー一覧

  • 屍者の帝国

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    『虐殺器官』の言葉による社会の崩壊,『ハーモニー』の意識の喪失という2つのテーマを合わせたような作品.歴史改変モノの一種で,所々に実在の歴史上の人物が登場する.十分に複雑な文字列はすべての可能性をはらむなど,円城塔らしいエッセンスも盛り込まれている.

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    2021年03月17日
  • これはペンです(新潮文庫)

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    どこかで筆者の“時間”に関するエッセイを読んで、短い文章だったけどすべてが自分の知らないことで、衝撃を受けた。
    そしてこの小説。この人の頭の中はいったいどうなっているのだろう。
    小説なのか、ただの文字なのか、すべてがでたらめな気さえする。

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    2021年02月28日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    ネタバレ

    が書いてあるのか分からない。分からないんだけど面白い。何なんだこれは。
    まるで、宇宙空間に漂っている様な、ふわふわとした浮遊感に包まれた。

    多分これは、分かるとか分からないとかそういう話じゃなくて、分からないこと、そして文章のリズムを楽しむのがいいんじゃないだろうか。

    私が面白かったのは、表題作と捧ぐ緑、equal。
    表題作に関しては、宇宙人の話とかしてるんだけど、全然出てこない。唯一出てくるのが、僕が想像するバナナ星人。皮が3枚に剥けるか4枚に剥けるかで争ってるんだけど、どちらか判明するのは、死んでからという。
    読んでいる間は何が何だかさっぱり分からないんだけど、後から考えるとじわじわく

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    2021年02月13日
  • これはペンです(新潮文庫)

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    何について述べているのか、何がどうなるのかなんともわからないままひたすらページを捲り、本も後半になった頃急にわかった!と思った次の瞬間、やっぱりよくわからんとなりました。
    他人の頭の中はよくわからないことを久しぶりに思い出し、他人を無理に理解しようとするのはよくないなと再認識出来た一冊です。

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    2021年02月02日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    煩わしさから逃避して時制から逃避してそれで良いと思ってたけどループの中に閉じ込められてそう遠くない未来の自分からメッセージを受けとる。過去は変えられない。繰り返すたび記憶がなくなることは幸か不幸か
    ちなみに、本の内容ではないけど、久しぶりに紙で本を読みました。電子よりも世界に入れる気がしてよかった。

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    2021年01月04日
  • 屍者の帝国

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    読むの時間かかる〜
    言葉が私には難しいかった…本の横にスマホを待機させ…Wikipediaで調べながら…
    いわゆるスチームパンク小説。
    パスティース小説でもあるので、あちこちの引用されてるんやけど、教養なくて…^^;
    屍者が、いっぱい出てくる世界(屍者蘇生技術が普及)で、主人公のお供も屍者(o_o)
    魂のない屍者とは?
    意識とは?魂とは?ってのを考えさせられる。まぁ、分かったのは、重さが21gって事か(ーー;)
    もう一回読まんと実体が分からん気がする…それもじっくりと。

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    2021年01月03日
  • 屍者の帝国

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    謙虚な人たちが考える屍者の世界は、
    躍動感と戦争と理論に溢れかえっていて困る。

    (以下抜粋)
    ○原理はあくまで単純だが、自然は入り組む。(P.112)
    ○進化論はあらゆる事柄に適用できる議論ではない。骨があくまで白いのは白さが種の存続に有利だったからではなく、骨の強度に白さがたまたま伴っていただけにすぎない。白さは強度に随伴しただけだ。(P.164)
    ○ニュートンの力学やウォレスの進化論は確かに偉大な業績だが、彼らが早死にしていたとして、他の誰かがいつか気づいたことだろう。誰にでも理解できる理屈は、誰にでも発送することが原理的には可能な以上、ザ・ワンは単に時間を早回ししているにすぎないことも

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    2020年12月27日
  • コロナ禍日記

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    緊急事態宣言真っ只中の日記なので、仕方ないけれど、先の見えない日々を辛い辛いと書いている日記が多くて、読んでるうちに苦しい気持ちに。
    職業や住んでいる場所も偏りがあるように感じて、コロナ禍の日記集としては、「仕事本」の方が私には面白く感じました。

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    2020年11月24日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    ・体調不良のなか読んだのでふらふらと夢幻をさまようような気分に陥った。
    ・独特のわかりにくさはお話の到達しようとする先が見えにくいことと無用な情報がいっぱい付与されていることに由来するか? これは今たまたま並行して読んでいる森博嗣さんの「水柿助教授」シリーズにも共通されるところでいっときの流行りやったのかもしれない。だらだらと低調のまま続いてくヤマなしオチなしイミなしのある意味やおい系? 高校生、大学生の作家志望の人が書くようなうっかりすると独りよがり系の作品ではあるかと。この手のを読むのは慣れてるので意外に抵抗感がなかった。
    ・Speculative FictionとしてのSF、あるいはあえ

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    2020年10月24日
  • Self-Reference ENGINE

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    ちょっとごめん何を言っているのかわからない、と思うところも多いわけで、いちいちイラッとするかと思いきや、まぁ嫌いではないんだけどね。だからといって、何を言っているかを理解できたとは思えないんだけども、こういう言葉遊びというか、ああ言えば上祐、的な言い回しを覚えておけば、実生活でも役に立つ瞬間があるかもしれないけど、ほとんどの場合は、かみさんがブチ切れて終了〜ってわけだけどね。
    それにしたって、この超絶知性体みたいなやつは、そろそろ出るか出るかと思いながら、なかなか出てこないねぇ。

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    2020年08月22日
  • これで駄目なら

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    ヴォネガットの大学卒業生にむけた講演集。

    そこまで面白い内容ではありませんが、有名作家が卒業式に来て、これからの人生への励ましの言葉を述べてくれたら、やっぱり印象深いでしょうね。そんな場面でシニカルなことばかり言っておられないので、ヴォネガットの言葉も、基本、前向きで暖かいです。

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    2020年07月12日
  • 屍者の帝国

    購入済み

    伊藤計劃原案、円城塔著

    こちらの小説は伊藤計劃さんの書かれた物語ではないですが、小説としては前作の「虐殺器官」「ハーモニー」よりエンターテイメント性があります。伊藤計劃さんが書かれていたらどんな物語になっていたのか•••2つの作品が素晴らしいだけに悔やまれます。しかし、ご本人が1番悔しかったと思いますし、円城塔さんも大変な思いをして書かれたと思います。

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    2020年06月26日
  • シャッフル航法

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    表題作、シャッフルシャッフル訳が分からなかった。
    円城さんは頭で考えて書いている気がする。発想は独創的で面白いけど、表現と語彙がいまいちしっくりしない。

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    2020年05月04日
  • 攻殻機動隊小説アンソロジー

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    ネタバレ

    2017年発行。あの攻殻機動隊の世界を土台にした、全編書き下ろしのアンソロジー。
    このアンソロジーの中では円城塔の「Shadow.net」が一番好きな作品だったけど、これは『年刊日本SF傑作選 プロジェクト・シャーロック』に再録されているので、個人的にはそちらを購入するほうがオススメかなと。

    ===

    Shadow.net 円城塔 ★★★★☆
    * 相貌失認症を持つ「わたし」は、プライバシーの観点から街の監視を行うシステム一部としての役割を担っている、という設定が、なるほど、と。近年(リアルの世界の近年)のAIによる顔認識技術は監視システムを強化したり、あるいは相貌失認症の人を支援したり、とい

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    2020年02月17日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    表題作を含む短編集。著者の頭の中の構造が常人と違いすぎて、難解なものが多い。南の島のプールサイドでパラパラめくるにはちょうどよかった。

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    2020年01月01日
  • Boy’s Surface

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    それぞれが数学的図形や定理に基づいてその哲学的原理の想像を飛躍させた先に恋愛小説として描かれている。一読した時は意味不明な定理の羅列に見え、また各章間の論理的つながりも全く不明に思えた。それに耐えて、最後まで読み切り、また解説も加えればある程度理解できた気がする。(といっても解説も一癖ある。)数学、情報科学、科学史、文学の引用が多いので、それらの基礎知識を有した上に、SF耐性が付いてる人であればすぐにこの面白さを完全に理解できるのだろう。

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    2019年12月07日
  • エピローグ

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    あーしんどかった。
    普段僕がめったに本の感想には使わない言葉で感想を述べるなら。きっと作者もその言葉を望んでいる気がするし、称賛と降伏を含意させて言うのであれば『意味がわからなかったよ』。

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    2019年10月09日
  • プロローグ

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    見るからに前衛的だけど、ある意味で分かりやすく宇宙を飛行しそうなロケットを指差して
    「これは花火です」
    という。
    こちらは「そうかこれは花火か」と思いつつ、宇宙空間を飛んでいくこの不思議な物体を想像する。
    発射直後くらいから飛行物体はその結合を失っていく。見方によっては更なる加速のための意図的な分離にも映るし、見方によっては設計者の意図しない分解にも思える。
    時に蛇行し、時に回転し、時には一瞬姿を消してみせ、すぐその先に現れる。そんな花火ともロケットともつかない不可思議な動きをみせる。何人かはこの辺りで背を向け帰っていくが、なぜか目を離せない。
    だんだんと分離は加速していき、分離したパーツは華

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    2019年08月23日
  • シャッフル航法

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    ネタバレ

    「内在天文学」★★★
    「イグノラムス・イグノラビムス」★★★★
    「シャッフル航法」★★
    「Φ」★★★★
    「つじつま」★★★
    「犀が通る」★★
    「Beaver Weaver.」★★★
    「(Atlas)^3」★★★
    「リスを実装する」★★★
    「Printable」★★★

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    2021年10月07日
  • シャッフル航法

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    ネタバレ

    思えば初期「Self-Reference ENGINE」「Boy's Surface」「オブ・ザ・ベースボール」から約10年なのだ。
    作風は拡がったり膨らんだりしているとも言えるし、堂々巡りしているとも言える。
    文体の実験、メタ意識、抒情。
    すべて筒井康隆を連想してしまい、円城塔自身は筒井康隆を敢えて避けていると言うが、短編ではどうしても共通するものがある。
    しかし筒井のドタバタハチャメチャコミカルとは違うリリカルコミカルな味付けなのだ。
    もっとはっきりいえばエモい。
    また、所々に差し挟まれるハリウッド映画的な身振り手振りの小気味良さは、人物を記号的に扱う思い切りの良さがあるからこそ

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    2019年05月22日