円城塔のレビュー一覧

  • 去年、本能寺で

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    円上塔の作品にしては読みやすかったかも。
    歴史上の人物の解説書として読んで、少しずつぶっとんでSFになっていく。
    細川幽斉、坂上田村麻呂、斉藤道三、源実朝(陳和卿)、本居宣長、ザビエル、山椒大夫、赤松満祐、親鸞(善鸞)、織田信長、氷河期の人類、冥王大
    作者の博学に毎回感心させられる。親鸞のこの教えはこの本の解釈が本当なら判り易かった。知的レベルが上がった気分。
    足利義教を暗殺した事件は全く知らなかったので、ぜひ大河ドラマに取り上げてもらいたい。

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    2026年09月12日
  • 道化師の蝶

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    とっても読みにくかった…

    数人の視点で進む
    道化師の蝶
    たまに誰視点か迷っちゃうことはあったし
    時間軸も現在や過去行ったり来たり
    してて分かりづらさもあったけど
    最後の女性の視点でのお話はこれまでの不思議が
    納得できたような感覚がして一番読みやすかったように
    感じる

    次のお話の
    松ノ枝の記
    は切なさが感じられるお話だったなと思う
    翻訳に対して色々描かれているけど
    翻訳に詳しくない私でもそんなに読みにくさは感じず
    このお話は物語としてスッと入ってきた
    お互いの作品を翻訳してきた二人が
    初めて顔を合わせようと行動した時
    思わぬ事実が少しづつ明らかにされていく

    悲しみというよりかは切なさと少しの心の痛みを
    感じられるお話で
    でも後に残るのは
    嫌な感じではなくむしろ
    良い感情が残った…

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    2026年09月07日
  • 屍者の帝国

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    学生時代に虐殺器官、ハーモニーのあとに読んだが難解すぎて150ページほどで断念。映画も屍者の帝国だけ原作読んでからと思って見れてなかった。時間が経ったのでふと読めるんじゃないかと再挑戦したが読み終わるのに1ヶ月かかってしまった。いろんな用語が飛び交ってなにがなんだかわからないままいつのまにかいろんな国にいってた。屍者となった肉体の魂はどこに行くのか、魂は戻すことができるのか。原作を読み終わりアニメ映画の方も視聴、別物であるも魂に焦点をあて、そのあり方について屍者に思考することはできるのか。
    最後、ワトソンとフライデーは共存することは叶わなかったけど屍者のフライデーに自我がうまれたのは嬉しかった。
    本当に難しすぎた。

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    2026年08月24日
  • 去年、本能寺で

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    タイトルを見て気になったので、読んでみました。

    円城塔による日本史に対する歴史観・解釈の披露、といった印象。
    前半は理解が追いつかず、読み進めるのになかなか苦労しましたが、後半は慣れもあってか、読みやすくなったように思います。

    自分は歴史(日本史)に詳しくないので、詳しい人による評価・感想が気になります。

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    2026年08月18日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    前半≧ラスト>>後半、という順番で内容が充実していたと思う。

    前半部分は電気羊をオマージュしたような設定。説明を基調とした展開。虚構が実体になり、実体が虚構となり、実体と虚構が混じりあっていく、そんな雰囲気を楽しめた。

    後半部分はシンプルにダレている。特に東洋哲学に寄せた部分が東洋哲学ありきすぎる。機械には機械の考え方があるだろうし、機械の宗教の変遷を仏教歴に無理やり合わせている雰囲気がする。この本のテーマが機械の哲学である以上、追うのは仕方がないとして、追い方が無理やりというか、見せかけ感があった。

    ラストもこのままダレるのかな、と危惧していたのだが、ここに来てオリジナリティを復活させる。神格、情報、それらに思考を左右される私、というのが虚構でありながら自分の身も重ねてしまい、おもしろかった。

    全体的に伝えることを放棄し、ついてこれるならついてこい然とした本だった。後半部分をつまらなく感じたのは、ただ単についていけなかったからかもしれない。

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    2026年07月19日
  • 屍者の帝国

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    アニメを視聴して分からないところがあったので原作を読んでみた。
    が、原作とアニメは別物だと分かり、アニメをもう一度見返せば良かったのかもしれない

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    2026年07月09日
  • Self-Reference ENGINE

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    全体通じて20編くらいあり、短編として一話で完結するものかと思いきや、各話同士で微妙な繋がりがある。

    数学や科学理論をベースにした小難しい話が多く、どの話も独特のユーモアが溢れておりくすっと笑える。
    ただ、理解できそうでできないというもどかしさを感じる作品でもあった。
    (話によっては全く理解できないものもあった)

    「床下から大量のフロイトが出現」する話は、発想がいかれすぎていて、笑いと共に狂気を感じた。
    次は長編の作品も読んでみたい。

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    2026年06月10日
  • 土人形と動死体

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    魔法とは何か?手動で現象を起こすのと何が違うのか?
    魔法を使えない人間は人間未満と見做される世界で、魔法を使えない弟子の為に魔法を破壊しようとした魔術師の物語。
    それまで性別は明記されていなかったのに終盤で急にノーシュが女性だと判るので、逆に他のメンバーはどうなのか気になってしまう。
    名前の長い竜はワシって言ってるからたぶんオス。
    ちなみにアレグラと聞くとどうしても紫の全身タイツの連中が脳内で踊り出してしまうのですが著者はあの薬の存在を知っているのだろうか?

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    2026年06月10日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    人が空から降ってくるというあらすじから、子どもが小さい頃に好きだった絵本「晴れときどきミートボール」みたいな愉快なかんじを想像して読んだら全然違ってもっとシビアだった。まあそれはそうなるよね。

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    2026年05月29日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    概念や死生観などを主に書いた?ものが多い。
    あえてなのだろうが、主語がなかったり語り手の立ち位置がなくて混乱するものが多かったかな。
    短編ゆえ視点が全く違い、切り替えも難しい。
    面白い話もありました。

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    2026年05月27日
  • 土人形と動死体

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    世界観はコテコテのファンタジーだけど、ド派手な戦いなどはなく、理論や概念的な話しで物語が進んでいく。かなり特殊なファンタジー。
    世界観も特殊で、至る所で頭の中に疑問が浮かぶし、理解しきれない部分も多い。
    好き嫌いがかなり分かれる作品だと思う。

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    2026年05月17日
  • 屍者の帝国

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    ネタバレ

    うーーーん、、
    設定はすごく面白いけど、終盤の展開に対してはそれありなの?と連続して思ってしまった。
    ワトソンのラストについてどうなるかわからない、で急に丸投げするのと、フライデーに意識が生まれたのはほんとに解せなかった、、私の読解力のせいもあるんやろけど、、
    どうしようもないけれど、伊藤計劃先生の二作品が本当に衝撃的だったからちょっとだけ肩透かし
    でも、こういう声があるのを承知の上で書き上げてくださった円城先生には感謝しかないです。
    ワトソンとフライデーを世に出していただき本当にありがとうございます。

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    2026年05月12日
  • Self-Reference ENGINE

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    最初の方はややこしい短編だな…という印象だったものが途中から「さっき見たぞこれ」となる
    第二部のFarsideからいよいよ始まっていくので第一部はなんとなくわかれば進んでいってよし…
    最後まで読んでなるほど。と納得のいく、且つなんだったんだ。という謎も出る不思議な本だった
    現実でもn次元がありn人分の自分がいるのかもしれない

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    2026年05月04日
  • 怪談

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    耳なし芳一、ムジナ、ろくろ首、雪女。
    これぞまさしく“怪談”って感じだわ。
    子供の頃によく読んでたなあ、と懐かしい気持ちになった。
    処刑前の罪人とのやり取りを綴った『かけひき』は、知らない話だったけれど面白い。
    それにしても、同時収録されている“虫の研究”って何なんだろう。
    八雲の趣味??

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    2026年04月26日
  • 雨月物語

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    ネタバレ

    かわいい男の児にはまりすぎて骨までしゃぶってたら鬼になっちゃった坊さんとか、仲良しになった弟分に会いたいから霊体になることを選ぶ兄貴分とか、くせが強い人ばかり出てくる

    普通に読み物として面白いのすごいよね
    10年ほど前に別の訳文を読んだはずなのに全然覚えてなかった
    この訳文はすごくわかりやすいし、わりかし淡白な書きぶりなのにしっとりした雰囲気を醸しているあたりはすごく日本文学っぽい

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    2026年03月31日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    短編集
    表題作の「バナナ剥きには最適の日々」が一番好き
    分かるような気がするところと本当に分からないところがある
    わかった気がした部分にはすごく面白さを感じた
    全体的に難しいけど、語りの柔らかさとか、テンポの良さがあって嫌いではない
    他の作品も読んでみたいと思えるぐらいには面白かったし、好きだと思う
    全体的に無機質な感じがした その中に寂しさとか不安感とか爽やかさみたいなのがある
    意味論とか概念論みたいなことを言ってるのかなと思ったりする
    それまでの常識を疑ってかかるというか、可能性と作者のアイデアが入り交じっているのかなと思った

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    2026年03月29日
  • 屍者の帝国

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    ネタバレ

    やっと、読み終わった。最初の100ページくらいまではそれなりに楽しかった気がしますが、難しすぎて、途中から置いてきぼりになりました。映画に惹かれて読み始めたものの、キャラの設定が違う。映画では親友となっている屍者のフライデーは、原作では仕事のための支給物。映画は友情がテーマとして描かれるようなので、もう少しわかりやすい話であることを願います。正直、疲れました。

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    2026年03月23日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    タイトルに惹かれたが、難解すぎて理解が追いつかず。底知れない知識と教養を背景に痛烈な仏教、文明批判。円城さんらしさ溢れるSFだけど…
    なんか広大な宇宙と地球誕生からの歴史を旅したような心地よい疲労感残った。

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    2026年03月13日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    アルゴリズムに制御された機械が悟りを開く、という設定に様々な角度から検討を加えた哲学書のような小説。

    魅力的なキャラクターが活躍するわけでもないし、あっと驚くような出来事が起きるわけでもない。
    観測されえない「教授」と「わたし」の境界線、という本書の核心的な謎も最後まではっきりせず消化不良感は強い。

    とはいえ、随所に作者の鋭い見識が散りばめられており、この手のテーマに興味のある読者なら楽しく読めると思う。

    たとえば
    ≪非理性的なものを理性的に実装することは容易で、理性的なものを非理性的に実装することは困難である。≫p159

    ≪(ゲームの)戦闘に上達することは容易だったが、下手になることは難しかった。学習は容易で、脱学習は困難だった。銃一丁でバトルロワイヤルを勝ち抜くのは容易だが、初心者の放つ弾丸に当たりに行くのは難しかった≫p19

    ≪バグとは一体何であるか。それは仕様から外れたふるまいである。しかし、ソフトウェアとしては実装の通りに動いているに過ぎない。そこにあるのは仕様と実装の差であって、「誤った挙動」ではないのである。機械は間違えることができない。間違いというものがあり得ないがゆえに自然である。≫p65

    バグはない。すべてが正しく挙動している。あるのはただの「差」だ。

    木村が人間の動きを「リアリティ」と「アクチュアリティ」に分類し、統合失調者が見る「リアリティ」と健常者の見る「リアリティ」の差を実証しようとしたのは、「バグ」に対する違和感をもっていたからではないか。

    ではそれが「バグ」ではなくて「差」だとすれば、われわれはそこに肉薄できるのだろうか。

    ヒントは「場」にある。
    「リアリティ」に断層があったとしても、物理的に共有できる「場」を消すことはできない。「アクチュアリティ」の種はそこに芽生える。

    ≪射撃の精度を向上させるためには、各種センサーとの連携が不可欠だ。自機の速度は無論、傾きだって、パイロットの癖も重要だ。人間に理解しやすいようにまとめられたデータより、各センサーからもたらせられる生の信号のほうがより多くの情報を持つことはいうを待たない。≫p147

    「アクチュアリティ」の局面では、扱いやすいデータよりも刻々変化する外部から入力される情報が利用される。
    結果、外部とわたしの「境界線」が活性化し、わたしと外部は部分的に溶け合う。

    ≪紙とインクの集積物である書物は本来、あなたにページをめくらせたり、本を閉じさせたりする物理的な機能はない。にもかかわらず、書物は自らの内容をあなたに開示することにより、ページをめくらせ続けることが可能だ。あるいは一目見た瞬間に閉じさせることも可能だ。その存在を読み手の意識と相互作用する生命と呼んではいけないのか、ということだ。≫p91

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    2026年03月01日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    なんかよくわからないけど、ちょっとだけわかった気がする。

    『ゴジラS.P』の脚本を手がけた円城塔先生の小説。『ゴジラS.P』の時も「大概にせぇ」と思ったが、本作も当たり前のように難しい。傍らに相棒のGeminiを待機させながら読解に臨んだ。

    ただ、自分なりに、本作では「成仏」を「差異が無く、特別ではない状態」に至ることと定義しているのではないかと思った。特別ではないから人間も機械もその他のものも有機・無機問わず成仏できると説いているし、差異の無い平坦な世界にする過程で、グラウンドの凹みを出張った土を持ってきて整地するように、さまざまな教えが説かれている。そのグラウンド整備こそが「方便」なのだろうなぁと考えてみた。
    そして、「差異の無い平坦な世界」が舞台であるからこそ、唯一の特異点である、オンリーワンな「教授」がキーパーソン(?)になるのであろう。

    相棒のGeminiの協力をもってしても、自信を持って読解できたとは言えない。でも、何か新鮮で大切なものをインプットできた気がしている。

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    2026年01月31日