円城塔のレビュー一覧

  • Boy’s Surface

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    読むメビウスの輪、かな。

    完全に揺さぶられました。著者の素敵な罠にはまっていることに気づくのに、意外と時間を要したかな。いや罠なんかじゃなくて、別の何かなのかもしれない。
    見たことのない立体図形。四次元図形が浮かぶ。
    言葉なのだが言葉ではない?これは文章なのか。いやそういう問いがナンセンスなのかな。普段の私のしている読み方では太刀打ちできない類の代物。

    そう言えば、「文学には新しさが必要」って友人が言っていました。“文学が、円城塔に追いついた。”と本書の帯に書かれていますね。

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    2013年05月07日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    表題作と「つぎの著者につづく」の2編を収録したもの。

    1年に1度空から人が降ってくる町の話である「オブ・ザ・ベースボール」は円城塔としては意外にも読みやすい。

    なんで人が降って来るのかとか、なんでその救助隊がバットで降ってくる人を打ち返すのかとか、それはそれとして、町のこと、人が降って来ること、主人公を含めた救助隊の活動のことなど面白く読める。

    解説にもある通り円城塔入門と言える作品で、これはこれで難解だとは思うのだが、がっつり難解さを求めているならちょっと物足りなく感じるかも。

    ただそれも大丈夫で、「つぎの著者につづく」が、「オブ・ザ・ベースボール」がなんだったのかと思うくらい難解な内容になっている。

    語り手である私が批評家にR氏なる人物との類似性を指摘され、謎めいたR氏について語られるのだが、これが途中で一体誰のこと、何のことについて語られているのか???になってしまう。
    多くの先行文学を参照している多数の注がより難解さを増しているようにも思える。

    「つぎの著者につづく」はいつも通りに思えるが、珍しく読みやすく感じる「オブ・ザ・ベースボール」を読むだけでも価値がある一冊だと思う。

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    2012年09月12日
  • Boy’s Surface

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    小説というよりは文脈を用いたプログラムのようで難解な感じ。なかなか理解できず、何度も戻って読み返すのだけど、それも意図されたアルゴリズムのような、不思議な本。

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    2012年09月02日
  • Boy’s Surface

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    ネタバレ

    数理恋愛小説がテーマの5編から成る短編集。

    概念や理論を擬人化させ、恋愛を数理的に解釈するというイメージ。

    前作はそれなりに読みやすいと思っていたが、これに手を出して改めて円城塔の難解さを目の当たりにする。

    数学的構造物レフラー球を発見した数学者、レフラーとフランシーヌの恋を描いた表題作「Boy’s Surface」は前回の流れで読み進められたが、それ以降は確かに難しかった。

    作品の雰囲気や流れるような文章で、面白く読めたことは確かなのだが、厳密に理解できたかと問われれば否。

    が他の皆さんも語られている通り、「わからない」は文脈と作者の意図の話で、目の前に展開する異様な光景は、ただそれはそれとして受け入れるだけでも面白いのは確かなので、不思議とこの人の作品には引き付けられてしまう。

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    2012年08月30日
  • Boy’s Surface

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    もちろん癖はありますが、数学も物理学も難しいことはおそらく本当には必要ありません。“白紙地帯”を許せること、それをそのままに置き去りにし、そこに世界の拡がりを感じられること、それさえ出来れば円城先生の世界の出来方を充分に楽しめます。理論で遊んでいるようで、あらゆる理をバットで打ち返す、勢いのある凝ったジョークといった印象です。それも古式ゆかしいインテリが好むエスプリに、今日的な雑味をわざと混ぜたようで、なんとも変な味。それはそれで、好きです。

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    2012年08月26日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    「オブ・ザ・ベースボール」
    ・「何々はこれこれだ。なぜなら何々だからだ。」式の記述。
    ・ポップに不条理で、読後感はほのかな悲哀と決断に伴う勇ましさも残る。なにこの感情。
    ・カム。カムオン。
    ・すべては正しく間違っている。
    ・腹かっ捌く。

    「つぎの著者につづく」
    ・ベコス。
    ・これは手法としては「厭らしい」。

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    2012年10月17日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    表題作では「自分とは何か」どこから来てどこへ行くのかという文学ひいては人間にとっての永遠のテーマを踏まえ最終的に落下する未来をわきまえつつ、いわゆる自分探しの旅に出る姿、つまり作者の姿に期待が持てる。もう一編については大量の予備知識は本質の読解には無用であることを窺わせる。難解。

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    2012年07月11日
  • Boy’s Surface

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    -わたくしという現象は
      仮定された有機交流電燈の
      ひとつの青い証明です-

    『春と修羅』より


    この作品の冒頭部分。
    1ページ目にある言葉。

    宮沢賢治が生前唯一刊行した心象スケッチの一部なのですが、


    私が持っている『春と修羅』では
    -ひとつの青い《照明》-

    とあります。

    証明と照明。


    だいぶ、印象が変わると思いませんか?


    円城さん、あえてでしょうか?

    それとも、ただの誤植でしょうか?


    話の本筋より、
    そちらが気になって仕方ありません。

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    2012年02月14日
  • Boy’s Surface

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    凄い歯ごたえのある小説。

    何度もページを行きつ戻りつしつつ、この小説の本当の姿を見極めようと夢中になっていた。

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    久しぶりに読み返したら、より好きになった。楽園に関するくだりが、震えるくらい好きだ。

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    2013年02月12日
  • Self-Reference ENGINE

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    読んだことを完全に忘れてもう1回読んだ感想(w
    15年前に読んでいただと!?
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    解像度が上がる。
    無を認識した瞬間、無は無でありながら無ではない、的なロジックが理解できるようになってた。哲学パワーか?

    初回感想
    訳が分からないけど、訳の分からない方面に、まだ使ったことのない自分の思考領域を切り開いてくれる、そんな本。面白かった。

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    2026年09月04日
  • Boy’s Surface

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    前作「Self-Reference ENGINE」から、さらに数理の側に舞台を振った中篇小説集。言葉が言葉を駆動して物語が展開していく、このドライブ感がいいです。言語の生成アルゴリズム自身による探索の物語「Goldberg Invariant」と、二つの異なる数理空間が直行する時空で出会った二人の恋愛小説「Gernsback Intersection」が私的には好みです。

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    2014年06月08日
  • Twitter小説集 140字の物語

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    短い文章だからこそ、
    作家の人間性が
    ここぞとばかりに
    浮き彫りになってて
    びっくり。
    予想以上に面白かったー

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    2011年06月13日
  • Boy’s Surface

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    4つもしくは5つから成る短編集。あちこちにトリックがあるように見えてただのブラフだったり、ネタバレされても難しい伏線だったりと、情報量が多い。
    円城塔作品を読んでいると、創造された世界の傍観者として読み始めるのに、いつの間にか読者も作中に取り込まれてしまい、「本」の領域にすっかり包まれてしまったようになる。
    ゴタク文学としての面白さがまずあるが、この「傍観者を取り込もうとする作品世界」が妙に癖になる。

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    2012年01月19日
  • Boy’s Surface

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    どうにも良く分からないことを知的な口調でこねくり回してる恋愛?小説。
    SREの上を行く意味わからなさ。
    円城氏の手の中でまたもや踊らされた。
    分からないなりに面白いんだけど、理解出来そう…と思った瞬間に笑いながら手をすり抜けて走り去ってしまわれて悔しい。
    収録の短編ではYour Heads OnlyとGernsback Intersectionが多少理解出来たようなそうでないような。

    ★つけるなら3.5、というところだけど0.5がないので四捨五入。
    あと、文庫のカバーが可愛い。“I Love you”にニヤリとした。

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    2011年06月16日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    ブッダチャットボット、ブッダチャットボット、ブッダチャットボット…。
    ブッダオリジナルの話もブッダチャットボットの話もブッダチャットボットオリジナルへの道程も難しくて、よくわからなかった。
    けど、サイバーパンクな雰囲気が好き。理解が及ばずとも、読むのは案外楽しかった。

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    2026年09月15日
  • 攻殻機動隊小説アンソロジー

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    買っていたものの積んでいた本消化2
    そのまま攻殻機動隊アンソロジー。
    円城塔、三雲岳斗、朝霧カフカ、秋田禎信、冲方丁の5名
    非常に粒揃い、攻殻機動隊という作品が与えた影響、広がる世界を堪能出来る
    朝霧カフカの作品がズバ抜けていてこれだけ正式にアニメ化してもいいのでは?と思った
    攻殻機動隊はSACが好きという人は多いかと思うが、まさにそういう人にうってつけのアンソロジーでありました

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    2026年09月13日
  • 去年、本能寺で

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    円上塔の作品にしては読みやすかったかも。
    歴史上の人物の解説書として読んで、少しずつぶっとんでSFになっていく。
    細川幽斉、坂上田村麻呂、斉藤道三、源実朝(陳和卿)、本居宣長、ザビエル、山椒大夫、赤松満祐、親鸞(善鸞)、織田信長、氷河期の人類、冥王大
    作者の博学に毎回感心させられる。親鸞のこの教えはこの本の解釈が本当なら判り易かった。知的レベルが上がった気分。
    足利義教を暗殺した事件は全く知らなかったので、ぜひ大河ドラマに取り上げてもらいたい。

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    2026年09月12日
  • 道化師の蝶

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    とっても読みにくかった…

    数人の視点で進む
    道化師の蝶
    たまに誰視点か迷っちゃうことはあったし
    時間軸も現在や過去行ったり来たり
    してて分かりづらさもあったけど
    最後の女性の視点でのお話はこれまでの不思議が
    納得できたような感覚がして一番読みやすかったように
    感じる

    次のお話の
    松ノ枝の記
    は切なさが感じられるお話だったなと思う
    翻訳に対して色々描かれているけど
    翻訳に詳しくない私でもそんなに読みにくさは感じず
    このお話は物語としてスッと入ってきた
    お互いの作品を翻訳してきた二人が
    初めて顔を合わせようと行動した時
    思わぬ事実が少しづつ明らかにされていく

    悲しみというよりかは切なさと少しの心の痛みを
    感じられるお話で
    でも後に残るのは
    嫌な感じではなくむしろ
    良い感情が残った…

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    2026年09月07日
  • 屍者の帝国

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    学生時代に虐殺器官、ハーモニーのあとに読んだが難解すぎて150ページほどで断念。映画も屍者の帝国だけ原作読んでからと思って見れてなかった。時間が経ったのでふと読めるんじゃないかと再挑戦したが読み終わるのに1ヶ月かかってしまった。いろんな用語が飛び交ってなにがなんだかわからないままいつのまにかいろんな国にいってた。屍者となった肉体の魂はどこに行くのか、魂は戻すことができるのか。原作を読み終わりアニメ映画の方も視聴、別物であるも魂に焦点をあて、そのあり方について屍者に思考することはできるのか。
    最後、ワトソンとフライデーは共存することは叶わなかったけど屍者のフライデーに自我がうまれたのは嬉しかった。
    本当に難しすぎた。

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    2026年08月24日
  • 去年、本能寺で

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    タイトルを見て気になったので、読んでみました。

    円城塔による日本史に対する歴史観・解釈の披露、といった印象。
    前半は理解が追いつかず、読み進めるのになかなか苦労しましたが、後半は慣れもあってか、読みやすくなったように思います。

    自分は歴史(日本史)に詳しくないので、詳しい人による評価・感想が気になります。

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    2026年08月18日