円城塔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なかなか難しい短編SF。時代背景、及びその周辺を理解していないと面白みがわからない。
そういう意味では「三人道三」「実朝の首」「去年、本能寺で」辺りは面白かった。
「三人道三」の中で昭和48年が強調されるが、これはNHKで「国盗り物語」が放映された年だ。コレが判る識者はなかなかいないのでは?斎藤道三は実に興味深い人物だ。2人掛かりで斎藤道三に成り上がったとの説もあるし3人掛かり説もあったかな?源実朝も鎌倉幕府成立時のややこしい話だ。数限りなく信長が存在している設定は正にその通りだからクスリと笑える。トンデモ設定を理解するのに難儀する短編もあるが総じて面白かった。たまにはこーゆーのもいいかな。 -
Posted by ブクログ
一体、何を読まされたのか。
それこそこちらの頭蓋骨をガシッと開かれ、ニューラリンクの電極でも埋め込まれながら、画面に流れるスクリプトを延々流された気分だ。相変わらず、円城塔は分かりにくい。
これを「芸術だ!」なんて本音では言いたくなくて、悪文も悪文、私だけは裸の王様がヌードであることを大声で叫ぶ人間でありたいのだが、喉の奥に躊躇いがあって身体が震える。イライラとモヤモヤと、よく分からない達成感と。
明快なストーリーはない。登場人物も、起承転結も、感情的なカタルシスもない。仏教とコード。悟りとアルゴリズム。概念の並走。
読者は“理解”することを拒まれる。
その代わりに、“考える”ことを強い -
Posted by ブクログ
とある人物が世間のしがらみから逃れて、再生技術を用いた屍者の軍隊を束ねて、中央アジア奥地で独自の王国を作る……そんな伝聞を確認する任務のために、主人公ワトソンはアフガニスタンへ向かう。
その様子は、小説「闇の奥」または映画「地獄の黙示録」を彷彿させる。
その後、新型の屍者の謎を追い、明治初期の日本、南北戦争ののち勢いづくアメリカへ。
時代は19世紀、設定は“屍者の行動再生技術”のあるSF設定。
死者と生者の違い
屍者と生者の違い
死者と屍者の違い
科学は時に混沌を産み出す。
人物名が「カラマーゾフ」「フランケンシュタイン博士」「ヴァン・ヘルシング」「ナイチンゲール」「レッド・バトラー -
Posted by ブクログ
表紙の質感が良くかっこいい表紙。
禅に興味を持ち、そこからブッダという名がタイトルに目がいき手に取った。
何より「AIは悟りの夢を見るか?」というキャッチコピーが単純に面白そう!って思って早速読む。
う〜ん難しい!意味不明なところがいっぱいで理解が追いつかない。新しい概念が突然身体に入ってくるような感じもあれば、人類と仏教の歴史を機械が悟りを開く道中になぞられながら描かれているように感じる。
考え方やSF的な発想に読むのがかなり大変で、何を読まされたんだろう。読み終えた結果自分の中に何が刻まれたのか全然わけがわからない。
とてつもない疲労感とまだ自分には早過ぎた、、、と感じずにはいられない難 -
Posted by ブクログ
現代よりもちょっとAIが進んで、意思表示的なことをするようになって、それが仏教と出会ったらどうなるのか。そんな話。
現実における仏教の特徴を捉えながら、それを機械に置き換えたらどうなるのか、ここの本みたいになるのかもしれない。いや、ならないかもしれない。
いや、そうはならんだろう。と思わされるけど実際の仏教の流れに沿ってたりするから面白い。
別に理解はできた気もしないけど、そもそも仏教自体理解できる代物ではないし、それが機械だったらという重なっているのだからそりゃ理解はできなくてしょうがないでしょう。面白かったのでよしです。
ラストは全然分からなかったので、誰か教えて欲しい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ円城塔3つ目。
前の短編集に比べると私でも読めた。
文字でしか交流できない叔父と、あらゆる全てを記憶してしまう父。家族や親類という近しい人間を、このように特異に描くことで、物理的な距離を感じるとしても、精神的なつながりは強固にあるというように感じた。
文字の叔父さんはかなり捻くれてるなと思うだけだった。なんやら色んなもので文字を書いて手紙として送る。意図はよくわからない。
超記憶のお父さんは辛いだろうな。確かに、なんでも鮮明に覚えているということは、自分は一体今どこに存在しているのかが分からないんだろうな。間違いをも記憶し続けるなら、これは間違いだと記憶しておく二重の作業がいるな。キツイ