円城塔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ3.5。ちゃんと読めばもっと面白いと思う。それが証拠にこの作者の他の本も読みたい。それくらいならちゃんと読めばよかったのだが、貸出期限をとうに過ぎて、途中の章を丸ごと飛ばし読み終えた。短編集ということになっているが、一連の作品として成立しているように思う。
「去年マリエンバードで」を文字で追わされているような小説。
「この文章を理解していく困難さ自体にはそれほど意味はなく一つのビジョンを見せようとする布石にすぎない」とすることにして意味を完全に理解しないまま読み進めるがそれでも辛い。出てくる単語、事物、人物に意味や付随するイメージがあり過ぎ(それこそが狙いであるのだろうが)、どうしても文章の途中で止まってしまう。しまいに諦めて、途中の章(短編)をすっ飛ばし最終章(最後の短編)を読んで、ひとまず読み終わったこととした。果たして、それでも物語は繋がってきちんと閉じる。全章(全編)しっかり読めばもっと深く感動的だった気もするし、これでも十分な気もする。独特の魅力があって、提示するビジョンは美しく、この作者に受賞歴が多いのはよくわかる。 -
Posted by ブクログ
なかなか難しい短編SF。時代背景、及びその周辺を理解していないと面白みがわからない。
そういう意味では「三人道三」「実朝の首」「去年、本能寺で」辺りは面白かった。
「三人道三」の中で昭和48年が強調されるが、これはNHKで「国盗り物語」が放映された年だ。コレが判る識者はなかなかいないのでは?斎藤道三は実に興味深い人物だ。2人掛かりで斎藤道三に成り上がったとの説もあるし3人掛かり説もあったかな?源実朝も鎌倉幕府成立時のややこしい話だ。数限りなく信長が存在している設定は正にその通りだからクスリと笑える。トンデモ設定を理解するのに難儀する短編もあるが総じて面白かった。たまにはこーゆーのもいいかな。 -
Posted by ブクログ
とある人物が世間のしがらみから逃れて、再生技術を用いた屍者の軍隊を束ねて、中央アジア奥地で独自の王国を作る……そんな伝聞を確認する任務のために、主人公ワトソンはアフガニスタンへ向かう。
その様子は、小説「闇の奥」または映画「地獄の黙示録」を彷彿させる。
その後、新型の屍者の謎を追い、明治初期の日本、南北戦争ののち勢いづくアメリカへ。
時代は19世紀、設定は“屍者の行動再生技術”のあるSF設定。
死者と生者の違い
屍者と生者の違い
死者と屍者の違い
科学は時に混沌を産み出す。
人物名が「カラマーゾフ」「フランケンシュタイン博士」「ヴァン・ヘルシング」「ナイチンゲール」「レッド・バトラー」などなど、ちょっと捻って登場する。
こうしたSF小説の読み方として、本来は書いてあることを“直感的”にイメージして取り込んでいくことで、本来の物語を楽しむことができる。
ところが、どうしても文字や文章を“理論的”に咀嚼しようとしてしまい、ひどく疲れた。
歳をとったということか…… -
Posted by ブクログ
表紙の質感が良くかっこいい表紙。
禅に興味を持ち、そこからブッダという名がタイトルに目がいき手に取った。
何より「AIは悟りの夢を見るか?」というキャッチコピーが単純に面白そう!って思って早速読む。
う〜ん難しい!意味不明なところがいっぱいで理解が追いつかない。新しい概念が突然身体に入ってくるような感じもあれば、人類と仏教の歴史を機械が悟りを開く道中になぞられながら描かれているように感じる。
考え方やSF的な発想に読むのがかなり大変で、何を読まされたんだろう。読み終えた結果自分の中に何が刻まれたのか全然わけがわからない。
とてつもない疲労感とまだ自分には早過ぎた、、、と感じずにはいられない難解さ。
何か言葉に出来ないが仏教の考え方がぼんやり血肉として刻まれた気もすれば自分の最後の一文字まで「読んだ」という行動を行っただけな感じもする。
色々仏教の知識やAIの知識とかを前情報として取り入れていればきっと違う感想になっていたんだろうなと思う。
とにかく難しい一冊 -
Posted by ブクログ
現代よりもちょっとAIが進んで、意思表示的なことをするようになって、それが仏教と出会ったらどうなるのか。そんな話。
現実における仏教の特徴を捉えながら、それを機械に置き換えたらどうなるのか、ここの本みたいになるのかもしれない。いや、ならないかもしれない。
いや、そうはならんだろう。と思わされるけど実際の仏教の流れに沿ってたりするから面白い。
別に理解はできた気もしないけど、そもそも仏教自体理解できる代物ではないし、それが機械だったらという重なっているのだからそりゃ理解はできなくてしょうがないでしょう。面白かったのでよしです。
ラストは全然分からなかったので、誰か教えて欲しい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ円城塔3つ目。
前の短編集に比べると私でも読めた。
文字でしか交流できない叔父と、あらゆる全てを記憶してしまう父。家族や親類という近しい人間を、このように特異に描くことで、物理的な距離を感じるとしても、精神的なつながりは強固にあるというように感じた。
文字の叔父さんはかなり捻くれてるなと思うだけだった。なんやら色んなもので文字を書いて手紙として送る。意図はよくわからない。
超記憶のお父さんは辛いだろうな。確かに、なんでも鮮明に覚えているということは、自分は一体今どこに存在しているのかが分からないんだろうな。間違いをも記憶し続けるなら、これは間違いだと記憶しておく二重の作業がいるな。キツイね。