円城塔のレビュー一覧
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見るからに前衛的だけど、ある意味で分かりやすく宇宙を飛行しそうなロケットを指差して
「これは花火です」
という。
こちらは「そうかこれは花火か」と思いつつ、宇宙空間を飛んでいくこの不思議な物体を想像する。
発射直後くらいから飛行物体はその結合を失っていく。見方によっては更なる加速のための意図的な分離にも映るし、見方によっては設計者の意図しない分解にも思える。
時に蛇行し、時に回転し、時には一瞬姿を消してみせ、すぐその先に現れる。そんな花火ともロケットともつかない不可思議な動きをみせる。何人かはこの辺りで背を向け帰っていくが、なぜか目を離せない。
だんだんと分離は加速していき、分離したパーツは華 -
Posted by ブクログ
ネタバレ思えば初期「Self-Reference ENGINE」「Boy's Surface」「オブ・ザ・ベースボール」から約10年なのだ。
作風は拡がったり膨らんだりしているとも言えるし、堂々巡りしているとも言える。
文体の実験、メタ意識、抒情。
すべて筒井康隆を連想してしまい、円城塔自身は筒井康隆を敢えて避けていると言うが、短編ではどうしても共通するものがある。
しかし筒井のドタバタハチャメチャコミカルとは違うリリカルコミカルな味付けなのだ。
もっとはっきりいえばエモい。
また、所々に差し挟まれるハリウッド映画的な身振り手振りの小気味良さは、人物を記号的に扱う思い切りの良さがあるからこそ -
Posted by ブクログ
ひと月ほど昔の読書内容が、当該の書籍のページを繰りな押しても全く浮かばないのは、私がぼけたからだろうか。
「イグノラムス・イグのラビムス」の章に「言葉そのものの問題ではない。まさに『君』が、その発言をするという所が問題なんだ。人間が『自分はキリンだ』といったとしても別に問題は起こらない。キリンが『自分はキリンだ』と言い出したとしてもまあいいだろう。しかし、カバが『自分はキリンだ』といいだしたなら、事態は戦慄的なものとなり、森の仲間も大宴会だ」
この部分で、大いに笑い納得したはずなのだが、なにも浮かばない。この浮遊感はなんだろう。これが円城君なのだろうか。とわけわからんことをつぶやいて -
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ネタバレ2018年2月10日第一刷。
「文學界」連載も楽しみに読んでいた。
私小説とは概ね徒然なる日常を書くもの。随想からの跳躍ありき。
本作もまさに徒然なる日常と、その都度考えたことを徒然に書いているらしい。
が、そこは円城塔。凡人の思考ではない。
私小説では語り手は単純に「わたしは云々」と書き始めるが、この小説の「わたし」は「小説そのもの」のことだから、不用意に「わたしは云々」と書き出せない。
そのうちに著者の要素がいろいろなキャラクターに分散、分身、仮託、委託、されていく(?)
さらには堂々たる「わたし対わたし問答」も生起し、それが詰まらないトートロジーに堕さない。
私小説を刷新するのか~、 -
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『プロローグ』(文春文庫)と『エピローグ』(ハヤカワ文庫JA)の同時刊行という異業(笑)に、つい、手を伸ばしてしまった……。
あらすじとしては、こうある。
「小説の書き手である「わたし」は物語を始めるにあたり、日本語の表記の範囲を定め、登場人物となる13氏族を制定し、世界を作り出す。」
そうして始まるや否や、『千字文』が渦巻く21ページ目にして、笑いが生まれる。
これは、凄まじい。
けれど、同時に日本語とは一体どこまでを見通せる可能性を持った言語なのか、と考える。
私はその、何パーセントを語彙として所持していて、残りは存在さえ知らないのか。
ストーリーとしては正直、分かりやすくない。
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といいつつ、早速辛い評価をしてしまっている訳ですが(苦笑)。「屍者の帝国」は、あくまで伊藤ケイカクの作り上げた世界観があったからこそ、傑作に仕上がったんですね、きっと。もちろん円上塔に、突拍子もない発想を十全に広げる力があるからこそなんでしょうが、少なくとも本作は、そんな期待を満足させてくれる内容とは言い難かったです。正直、難しくて理解出来ていないだけって言われればそれまでなんですが、いかんせん物語が… 読み進めるのがちょっとしんどかったです。ちなみに表題作で力尽きてしまい、もう一方の作品は読めませんでした。当然、ここのコメントも表題作に対してのものです。
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Posted by ブクログ
正直、表紙の糸井さんの言葉がずるい。
「ヴォネガットは目と心にしみる」って言われたら読みたくなるよ笑
僕は知らなかった人なんだけど、小説やら劇やらを書いていた人で、いろいろなところでスピーチしていたらしい。
その人の思う人生について、書かれているので、メモメモ。
金を稼ぐコツは、一生懸命に働くこと。
愛を勝ち得る秘訣は、いい服を着て、微笑むこと。
夫婦喧嘩の種は、金かセックスか主導権の問題。そしてもう一つ、あなただけじゃ孤独は紛れず、十分じゃない時。
大切なものはお金じゃない。あれば良いけどね。本当に大切なものは、隣人からの助言。自分を見てくれているということ。自分は満たされていると認識