円城塔のレビュー一覧

  • これはペンです(新潮文庫)

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    “わたしが計算機室で見出すのは、ループに落ち込み、くるくると虚しく回っている判定プログラム。複数の分岐したルーチンたちが活発に互いを牽制しつつ、分岐の先のどの結論を議決するのか、盛んな言い争いを続けている。計算はそうして続いているが停止をする様子は見えず、結論が導き出される気配はない。健忘症に襲われた登場人物たちが自分たちでは気がつかないまま、堂々巡りの議論を続ける。
    抽出された叔父の特徴たちは互いに互いを論駁しながら、どこかの結論へと落ち込むことを拒否し続ける。
    ドアを蹴破るようにして登場したわたしが突きつけたプリントアウトを乱雑な机の上に放り出し、教授は降参するように両手を挙げる。
    「二十

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    2017年05月04日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    SFのSはStoryのS。
    SFのFはFunctionのF。
    直訳すれば「物語的関数」、または「物語性のある関数」とでもなろうか。
    変数としての文字列に任意の読み方を代入することで、
    あらゆる意味を持ち得るのである。

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    2014年09月23日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    大好きな時間SFですが、これはちょっと?
    時間ループに陥った主人公ユウがある本を頼りにループから脱出しようとする。その本が「SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと 」。主人公が書いた(らしい)本が鍵となり、脱出出来る(らしい)、と何とも曖昧な話。パラドックスを捏ね繰り回してる感があり、SF的高揚感より文学的な趣きが濃厚。
    それよりも物語の設定の方が面白い。
    スターウォーズが実際に行われた数年後の世界、Lスカイウォーカの息子がタイムマシンを故障させたり、主人公の親戚がデススターの経理部に勤めてたりする。
    経理部!確かにあれだけデカいと人事部も総務部もシステム部(忙しそう!)も土木課も水道局も有り

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    2014年09月08日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    僕(チャールズ・ユウ)は電話ボックス大のタイムマシンTM-31で、OSの少女タミー、非実在犬のエドと、タイムマシンの修理工として暮らしている。
    タイムマシンを開発した父は失踪、母は一番幸せな1時間をタイムループし続ける生活を送っていた。
    ある日、僕は未来からやって来た自分と遭遇し、光線銃で撃ってしまう。
    TM-31でその場から逃げ出した僕は、未来の僕から託された本「SF的宇宙で
    安全に暮らすっていうこと」を手にタイムパラドックスから逃れる方法を探っていく。

    久々に本格SFを読んだ。
    module αは面白いけど読みづらくて、どうなるかと思ったけど、それ以降はスイスイ読めた。
    予想外な話の展開

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    2014年08月20日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    タイムマシンものは読みにくい。更に訳者が「円城塔」ときては、読み易くなる筈が無い。
    自分を殺してしまうというタイムパラドックスを解決するため1冊の本を頼る。果たしてパラドックスは解決できるのか?
    論理的な部分を読み込もうとするも途中で断念。その部分を理解せずともストーリーは面白かったが、読みにくい。

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    2014年08月13日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    イメージがなかなか結びつかず、難しかった、というのが正直なところ。理解しようとしすぎず、無理やり読み切るのがよいと思う。

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    2014年07月30日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    タイムマシンでずっと考えことをする話。自分殺したり異世界いっちゃったりするけど、結局のところ何なのだといわれると、第三者から見れば何も起こってない。主人公以外の生身の人間が全くと言っていいほど出てこないので、文字通り私小説か…。ゆっくり読んでわけわからなくなるけど、何故かすこし感動する良い小説。いったいどこからどこまでがチャールズ・ユウで円城塔だったのかが問題?

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    2016年01月17日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    「パラダイス行」★★★
    「バナナ剥きには最適の日々」★★★
    「祖母の記録」★★
    「AUTOMATICA」★★★★★
    「equal」★
    「捧ぐ緑」★★★★
    「Jail Over」★★★
    「墓石に、と彼女は言う」★★
    「エデン逆行」★★★★
    「コルタサル・パス」★★★

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    2014年07月22日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    理解しきることはたぶんできない。けれど、面白い。よくわからない言葉の渦の中で、ずっと迷っているのも楽しいかもしれない。新しい感覚だ。

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    2014年07月06日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    うーん、これは何と言ったらいいのか、タイムトラベルもののSF小説であり、同時に、家族(特に父子)小説でもある。前者としては非常に面白く読んだのだけど、私はどういうわけか後者はきわめて苦手で、サーッと気持ちが引いちゃうんだよね。クールなSF部分に比して、家族部分はかなりベタに語られるのがつらい。そこがいいという人も多いだろうけど。

    出だしはまるきり円城塔。チャールズ・ユウって、円城氏の英語でのペンネームでは?という疑惑が頭をかすめるほど。シャープで、でもどこかとぼけていて、好きなタッチだ。いったいこれってどこまでが原文の味わいなんだろう。合わせ鏡の中にいるような自己言及の連続や、物語のメタ構造

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    2014年07月04日
  • SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

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    SF脳持ってないので、読むのに時間はかかるのですが、後半以降の、あの日を思い出す父と子が苦しくて気に入りました。でも構造的には、理解できてないな…。
    円城塔も読んだことないので、気になりました。

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    2014年06月24日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    年に1度空から人が降ってくる町、ファウルズで警戒にあたる主人公の長い独白。

    空から降ってくる人を助けるために、野球のユニフォームを着てバットを担ぎ町に出る9人の日々。

    なんで人が降るのかもバットを持っているのかも分からない。
    不条理を受け入れつつ読み流せるかというところかもしれない。

    全てのことは無理矢理でも意味づけられるけど、そんなに学びを得るために読書をしていないので頑張る必要はないなと思ってしまった。
    同時収録の話はまったく意味がわからず途中でやめた。

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    2014年05月22日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    まぁ円城塔である。二回読んだけどわかったとはよう言わん。わからんのと、わかった気くらいになるのと。いや、別にわかりたくて読んでるわけでもないので、わかった気になっておもしろかったりわからんけどおもしろかったりでいいのだ。
    ということで、わかった気になっておもしろかったのがまず表題作。うん、頭使わずにぼんやり読んでもおもしろい。
    「祖母の記憶」ノリ的にちょっとバリー・ユアグローっぽい。悪趣味さと乾いた感触。ユアグローに比べると長いだけおもしろいのとダレるのと。アイディア一発ではないのだな。
    「捧ぐ緑」何だよゾウリムシ。といいながらこういうなんちゃって生物学みたいなの好き。石黒達昌とか。

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    2014年04月10日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    “おめでとう、おめでとう。
    何世代か前に、超光速航法を編み出した祖先たちが入植した土地に、僕はようやく辿り着いたというわけだ。骨董品の長い旅を労おうと、僕を迎えるためのびっくりパーティーを用意しておいてくれたのだ。まあその前に電波の様子で僕の方にも知れるだろうが。
    あなたは別に何かをみつけたわけでもないですし、我々の知識に何かをつけ加えたわけでもないですが、とにかくこうして裸一貫、大海原を越えてやってきてくれたことが偉大です。おめでとう。おめでとう。とか言われるのだ。”[P.32_バナナ剝きには最適の日々]

    「パラダイス行」
    「バナナ剝きには最適の日々」
    「祖母の記録」
    「AUTOMATIC

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    2014年03月18日
  • バナナ剥きには最適の日々

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    円城塔の短篇集。
    「ゾウリムシは信仰を持つか調べています」と、バナナ星人の対立のくだりは最高に面白いw
    個人的には上記の『捧ぐ緑』、『バナナ剥きには最適な日々』と、『パラダイス行き』、『コルタサル・パス』あたりが好きです。

    円城塔のナンセンスとまでは行かないけど、よくわからない絶妙な感じが好きですね。
    言葉選びのセンスと設定の作り方が上手い。
    まともな文章も書けることは『屍者の帝国』でも証明済みなので、たまにはこれらの巧みな設定を活かした普通の文章の普通の作品を書いて欲しいと切実に願っています。
    でもそうすると円城塔の味が薄れて、没個性・大量消費型の作品になってしまうんでしょうね・・・。

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    2014年03月13日
  • Boy’s Surface

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    残念ながら僕には読み解ける脳味噌も、感じ入る感性も、意味がないオチしかないと思った時点で読み続ける甲斐性もなかったみたい。
    コードを共有してない言葉をただ発しつづけるのはただの自意識過剰というのだな。こっちからすればただのナンセンス小説。文章自動生成アルゴリズムを模した作品だからそれでもいいのだろう。それだけに滲み出る自意識が鬱陶しい。
    人間はプログラムになりきれない。プログラムは人間になりきろうとしてるのにね。

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    2014年01月26日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    『オブ・ザ・ベースボール』一人称で語られる「空から人が降ってくる町の話」。
    様々な考察を経て淡々と進んでいくが、「俺」が空にひとつの点を見つけてからの展開はアツイ。
    『つぎの著者につづく』とにかく不条理で意味不明で難解だが魅力的。3回読んだ。

    MVP:なし

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    2013年08月30日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    膨大な量の言葉が入っている袋の中から、
    単語を適当に掬い出してばばばっと並べる。
    少し眺めたら集めて袋に戻してかき回して、
    また掬って眺めて戻して…みたいなイメージ。

    ものすごい頭のいい人なんだろうけど、とにかく難解。
    表題作の方は比較的読みやすくて、
    安部公房とか星新一みたいなニュアンス。
    “つぎの〜”はリタイアしたドグラ・マグラを思い出しました。

    と に か く 難 解 。

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    2013年02月26日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    『人が降るっていうのは人が降るってことで、つまり文字通り人が降る。』

    『たしかに俺はよくやっているのかも知れないが、よくやったところでどうしようもないことも世の中には存在する。』

    『オールライト、オールライト、オールライト。大丈夫。全ては正しい。正しいに決まっている。』

    『オール。ライト。全ては正しく間違っている。』

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    2013年01月03日
  • オブ・ザ・ベースボール

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    1年に1回程度、空から人が降ってくる街。原因は全く分からない。レスキュー隊が結成されているが、支給されるのは何故かユニフォームとバット?
    表題作は設定が奇妙で面白い。それ以上に眈々と進む物語に引き込まれる。ただしオチはない。
    もう一作はあまりにもメタでついて行けなかった。

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    2012年11月15日