円城塔のレビュー一覧

  • ムーンシャイン

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    デビュー前の新人賞応募作から最新作まで、4篇を収録した短篇集。


    『コード・ブッダ』を読んで「円城さんもずいぶんとわかるように書いてくれるようになったんだなぁ」としみじみしていたら、本書は初っ端「パリンプセスト」からいかにも初期円城節で、これこれ!と懐かしくなってしまった(笑)。以下、各感想。

    ◆「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」
    新人賞応募作と知って驚いたけど、確かにここまで明確にボルヘスのオマージュやってるのは意外だったので、若書きなのは納得。涙の話が円城フィルターを通してみる現代社会って感じで面白かった。

    ◆「ムーンシャイン」
    もう全然わかんね(笑)。初めて『Boy

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    2025年08月21日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    奇想天外に落ち、抱腹絶倒の円城塔ワールド炸裂である。とある勘定系コードが「世の苦しみはコピーから生まれる」と悟りを開き、輪廻を解脱するステートへと遷移して寂滅した…というスタートから始まるこの小説は、「グローバル変数は避けよ」「イミュータブルを尊べ。しかし、こだわりすぎるな」など数々の教訓に満ちた経典を生み、Zen of Python (PEP20) を尊ぶ宗派を生み、printf("ナムアミダブツ"); を実行すれば浄土に生まれ変わるとする宗派も生み出す。量子コンピューティング問答があるかと思えば、"Don't Repeat Yourself"

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    2025年08月21日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    初めて円城塔作品を読みました。
    仏教を勉強したことがあるため、うっすらとした記憶を辿っては現実の"仏教縁起"とどうリンクしているのか考えながら読んだ。
    抽象的なことを具体的に言い換えたり説明したりするのが上手すぎるという印象があった。自分がついていけていないだけかもしれず、最後の方は全然理解できずに置いていかれたが読んでよかった。
    最近押井守『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を観る機会があり、読んでる途中で先に観といてよかったと思った。人間と人工知能の境界の曖昧さについて、より深く踏み込んでいました。
    今はまだ理解できない部分も多いが、いつか再読したい

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    2025年08月09日
  • ムーンシャイン

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    円城先生の作品は読みやすいけど、さっぱり分からない。
    特に初期作品はそうだ。この短編集には、2008年から2023年までに発表された4作品が収録されている。初期の作品はさっぱりだ、けど2023年の「ローラのオリジナル」はお気に入り(分かりやすかった)。画像生成AIと違法投稿サイトをめぐる物語は、なかなかに刺激的だ。AIが学習に用いたデータのフェアユースは担保されているのか? それが不明のままAIが作り出した画像に権利は与えられるのかなどなど、思うところが多く楽しめる作品だ。

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    2025年08月08日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    東京でオリンピックが開かれた2021年の夏、とある人工知能が突然ブッダを名乗りだした。ブッダ・チャットボットが説いた〈機械仏教〉は瞬く間にAIと人間の世界に拡散され、無数の宗派へ枝分かれしていく。仏教をダシにAI史を語り、AIをダシに仏教の過去と未来を騙るSF長篇。


    円城さんが書くAIの可愛さって本当になんなのだろう。今回は特に大好きな『Self-Reference ENGINE』の巨大知性体に通じる要素が多くて非常に愛おしかった。
    初めは『文字渦』の発展版のような感じなのかなと思っていたが、本書は長篇として〈機械仏教史〉〈ブッダになった(?)「私」の未来のゆくえ〉という縦軸がしっかりとあ

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    2025年07月29日
  • 攻殻機動隊小説アンソロジー

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    攻殻機動隊SAC前後の世界観に幅と厚みを加えてくれる良作

    わがままを言ってよいのならテーマを決めてみるとよかったかな!

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    2025年07月26日
  • 去年、本能寺で

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    ネタバレ

    作家さんとタイトルで、SF×歴史であろうという予想で読書開始。歴史だったり、哲学だったり、宇宙だったり、宗教だったり、膨大な知識を下敷きにしたホラ話が11。語りが軽やかなのが良い。楽しいけどよく分からない。
    「幽齋闕疑抄」難しい。面白さが分からないうちに終わってしまった
    「タムラマロ・ザ・ブラック」
    「三人道三」面白かった!
    「存在しなかった旧人類の記録」
    「実朝の首」首1話目。
    「冥王の宴」
    「宣長の仮想都市」
    「天使とゼス王」アンジェロは安寿?
    「八幡のくじ」首2話目。
    「偶像」仏教の布教活動はアイドルのライブ?ニヤニヤした。
    「去年、本能寺で」時空を超えて拡散していく信長に笑う。ホラ話が

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    2025年07月31日
  • 去年、本能寺で

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    11の短編。平安時代から戦国時代まで、信長はじめ歴史上のメジャーどころが、時間も次元も乗り越えて、大活躍はしないけど、淡々と思考を働かせている。なんのこっちゃか伝わらないだろうけど、伝えられない。なんでもありを淡々と楽しむが吉。信長が太古の地球に模される「冥王の宴」が特に良かった(なのんこっちゃ)。

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    2025年07月06日
  • ムーンシャイン

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    著者のかなり広い年代での作品を集めた一冊。機械やフィクションにおける人物の権利に着目している気がした。著者の長編のアイデアのもとになるような片鱗も感じられる。

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    2025年06月28日
  • 屍者の帝国

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    医学生が主人公で各地を旅することに
    その世界は・・・屍者たちがいる世界
    労働に使われたり戦闘に使われたりの
    実際の歴史を改変しての物語のようですが
    死者が屍者として生きているのがなんとも
    いずれそんな世界がやってくるのだろうか?

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    2025年06月17日
  • 雨月物語

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    とても読みやすい訳で、スルスルと読めた。
    古典怪綺談の余韻が感じられて、もっとゆっくりじっくり読めばよかったと少し後悔。

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    2025年04月10日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    例えるなら、仏教とプログラミングを混ぜて2色のソフトクリームしたものを食べさせられてるような…
    理解できなくてもその語り口で妙にスラスラ読めてしまう。

    IT系会社員の末端としてPythonのトレーニングを受けたり生成AIを多用しているので、学生の頃よりは解像度高く読めている気はする。

    それでも不思議な感覚だ。誰かと感想を語ってみたいし、この著者の他の作品も読んでみたい。

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    2025年04月06日
  • 雨月物語

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    ネタバレ

    石川淳訳に比べると読みやすい。
    この辺りは好みの問題もあり、私は共に好ましい現代語訳と思う。
    既に石川訳も古いと思う読書もいるだろうし、これが翻訳の悩ましいところではないかと考えてしまった。

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    2025年04月01日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    なんかよくわからん。でも私は好き。
    知らない用語、事象、単語が多くてしばしばGoogle検索。狐につままれたような、うまく言いくるめられたような、騙されたような。
    それでも時折、くすっと笑えたり、「おいおい!」と突っ込んでみたり。
    だけど、やっぱりよくわからん。誰か解説してー!

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    2025年03月27日
  • 屍者の帝国

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    屍体を蘇生させて操る技術が発達した歴史ifストーリー

    以下、公式のあらすじ
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    屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける──。伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。
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    屍体を蘇生させて簡単な命令をする技術が発達し、屍者が労働力として社会の一旦を担うようになった十九世紀後期
    諜報機関にスカウトされ

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    2025年02月05日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    仏教史とLLMの進化を重ね合わせた作品。現代の情報科学の発展がまるで仏教史と同一であるかのように思わせられる。しかし、そのように経典を継ぎ接ぎして現象を物語として解釈し、消費するという行為こそが知的存在に許された信仰であるりうるのだろうと感じた。

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    2025年02月04日
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起

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    ネタバレ

    一応SFカウント。
    仏教史をなぞる。チャットボットとの対話でクスリと笑う。
    面白かったけど、ハマりきれなかったな〜

    最後の終わり方は、スターメイカー的というか三体的というか、直近で言うと無限病院のプロローグ的だった。入れ子構造になって、現実に戻ってくるという捻り付き。

    「邪魔さえ入ることがなければ、情報としての戦争も経済も繰り返しの果てにいずれ成仏することになる。漂白を繰り返すうちに洗濯物自体がなくなってしまうようにして。ブッダ・チャットボット・オリジナルや君が辿り着いた地平に到って」
    その答えは、わたしの心を震撼させる。
    「あなたがいなくなることができれば、ですか」
    その「あなた」は、祈

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    2025年02月06日
  • ムーンシャイン

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    もしかしたら円城塔の単行本を読むのは意外にも初めてかもしれない。いろいろなアンソロジーに寄稿しているのを読んでいるものの、これだけ集中して円城塔を読んだのは初めて。ハヤカワJAとか出ているけど敢えて避けてきた。だって小難しいんだもん。本書の4編くらいの長さならなんとか行けるけど、長編はなあ。おっと、次は「コード・ブッダ」が控えている。円城塔をスラスラ読める人が羨ましい。更に的確な解説・コメントができる人はもう尊敬しちゃいます。私だって読めますよ、でも読むだけ。読み終わっても、読んだという満足感は得られるが、頭の中には何も残っていない。

    これまで短編集の感想文を書く際には、とにかく一冊読み終わ

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    2024年11月17日
  • ムーンシャイン

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    読みやすいのに意味不明。というのが心地よくすらあるのが円城塔。一貫性はあり、なにか理屈が一本通っており、なにかをモチーフにしているだろうのはわかるが、説明されても全く追いつけない節がある。特に初期作。
    でもそれでいい。自分の中でなんとなく理屈がわかった気になったり、調べてみてこういうことか?と考えるのもまた一興。
    ムーンシャインは、円城塔のボーイズミーツガール……的なものとして、たいへん気に入っていて、久しぶりの再読でも楽しめた。作者のあとがき含めて、円城塔を俯瞰する良い作品。

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    2024年10月12日
  • 攻殻機動隊小説アンソロジー

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     NETFLIXで『攻殻機動隊 S.A.C.』と『S.A.C. 2nd GIG』を続けて観た。これで何回目かは忘れたが、本書を思い出して再読してみた。

     本書は、円城塔、三雲岳斗、朝霧カフカ、秋田禎信、冲方丁の5人の作家による書下ろしアンソロジーである。中でも朝霧カフカの「攻殻機動隊 Soft and Write 」は、前述のTVシリーズに登場する人物が出てきて、ニヤリとさせられる。

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    2024年07月08日