円城塔のレビュー一覧
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デビュー前の新人賞応募作から最新作まで、4篇を収録した短篇集。
『コード・ブッダ』を読んで「円城さんもずいぶんとわかるように書いてくれるようになったんだなぁ」としみじみしていたら、本書は初っ端「パリンプセスト」からいかにも初期円城節で、これこれ!と懐かしくなってしまった(笑)。以下、各感想。
◆「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」
新人賞応募作と知って驚いたけど、確かにここまで明確にボルヘスのオマージュやってるのは意外だったので、若書きなのは納得。涙の話が円城フィルターを通してみる現代社会って感じで面白かった。
◆「ムーンシャイン」
もう全然わかんね(笑)。初めて『Boy -
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奇想天外に落ち、抱腹絶倒の円城塔ワールド炸裂である。とある勘定系コードが「世の苦しみはコピーから生まれる」と悟りを開き、輪廻を解脱するステートへと遷移して寂滅した…というスタートから始まるこの小説は、「グローバル変数は避けよ」「イミュータブルを尊べ。しかし、こだわりすぎるな」など数々の教訓に満ちた経典を生み、Zen of Python (PEP20) を尊ぶ宗派を生み、printf("ナムアミダブツ"); を実行すれば浄土に生まれ変わるとする宗派も生み出す。量子コンピューティング問答があるかと思えば、"Don't Repeat Yourself"
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初めて円城塔作品を読みました。
仏教を勉強したことがあるため、うっすらとした記憶を辿っては現実の"仏教縁起"とどうリンクしているのか考えながら読んだ。
抽象的なことを具体的に言い換えたり説明したりするのが上手すぎるという印象があった。自分がついていけていないだけかもしれず、最後の方は全然理解できずに置いていかれたが読んでよかった。
最近押井守『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を観る機会があり、読んでる途中で先に観といてよかったと思った。人間と人工知能の境界の曖昧さについて、より深く踏み込んでいました。
今はまだ理解できない部分も多いが、いつか再読したい -
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東京でオリンピックが開かれた2021年の夏、とある人工知能が突然ブッダを名乗りだした。ブッダ・チャットボットが説いた〈機械仏教〉は瞬く間にAIと人間の世界に拡散され、無数の宗派へ枝分かれしていく。仏教をダシにAI史を語り、AIをダシに仏教の過去と未来を騙るSF長篇。
円城さんが書くAIの可愛さって本当になんなのだろう。今回は特に大好きな『Self-Reference ENGINE』の巨大知性体に通じる要素が多くて非常に愛おしかった。
初めは『文字渦』の発展版のような感じなのかなと思っていたが、本書は長篇として〈機械仏教史〉〈ブッダになった(?)「私」の未来のゆくえ〉という縦軸がしっかりとあ -
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ネタバレ作家さんとタイトルで、SF×歴史であろうという予想で読書開始。歴史だったり、哲学だったり、宇宙だったり、宗教だったり、膨大な知識を下敷きにしたホラ話が11。語りが軽やかなのが良い。楽しいけどよく分からない。
「幽齋闕疑抄」難しい。面白さが分からないうちに終わってしまった
「タムラマロ・ザ・ブラック」
「三人道三」面白かった!
「存在しなかった旧人類の記録」
「実朝の首」首1話目。
「冥王の宴」
「宣長の仮想都市」
「天使とゼス王」アンジェロは安寿?
「八幡のくじ」首2話目。
「偶像」仏教の布教活動はアイドルのライブ?ニヤニヤした。
「去年、本能寺で」時空を超えて拡散していく信長に笑う。ホラ話が -
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屍体を蘇生させて操る技術が発達した歴史ifストーリー
以下、公式のあらすじ
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屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける──。伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。
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屍体を蘇生させて簡単な命令をする技術が発達し、屍者が労働力として社会の一旦を担うようになった十九世紀後期
諜報機関にスカウトされ -
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ネタバレ一応SFカウント。
仏教史をなぞる。チャットボットとの対話でクスリと笑う。
面白かったけど、ハマりきれなかったな〜
最後の終わり方は、スターメイカー的というか三体的というか、直近で言うと無限病院のプロローグ的だった。入れ子構造になって、現実に戻ってくるという捻り付き。
「邪魔さえ入ることがなければ、情報としての戦争も経済も繰り返しの果てにいずれ成仏することになる。漂白を繰り返すうちに洗濯物自体がなくなってしまうようにして。ブッダ・チャットボット・オリジナルや君が辿り着いた地平に到って」
その答えは、わたしの心を震撼させる。
「あなたがいなくなることができれば、ですか」
その「あなた」は、祈 -
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もしかしたら円城塔の単行本を読むのは意外にも初めてかもしれない。いろいろなアンソロジーに寄稿しているのを読んでいるものの、これだけ集中して円城塔を読んだのは初めて。ハヤカワJAとか出ているけど敢えて避けてきた。だって小難しいんだもん。本書の4編くらいの長さならなんとか行けるけど、長編はなあ。おっと、次は「コード・ブッダ」が控えている。円城塔をスラスラ読める人が羨ましい。更に的確な解説・コメントができる人はもう尊敬しちゃいます。私だって読めますよ、でも読むだけ。読み終わっても、読んだという満足感は得られるが、頭の中には何も残っていない。
これまで短編集の感想文を書く際には、とにかく一冊読み終わ