円城塔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
SNS上の知人が好きな作家、ということでこの人を知り、どうやら「シュールな」系の作風らしいと興味を持ち、読んでみることにした。
フランツ・カフカを嚆矢とする「シュール」文学は、日本ではまずは安部公房だが、安部公房の初期の作品はやたらに饒舌でドタバタで、奇想の背後には、現代音楽の作曲家で言うと三善晃さん辺りに近いような「熱い魂」が持続していた。
その点では、円城塔氏の文章はもっとクールで情動をあまり前面に出さないことからカフカに近い感触だ。どことなくボルヘスのような寓話的な雰囲気も感じるが、もっと「意味が無い」。
各国のホテルを転々としつつテクストを残していく多言語作家・友幸友幸や、虫取 -
Posted by ブクログ
円城塔のデビュー作。
個人的に、彼の作品を読むのは、道化師の蝶に続いて2冊目。
まず、読み進めるうちに短編集だと感じたが、更に読み進めると前に出てきた登場人物がチラホラ出て…と、章ごとに連関があるのをなんとなく察した。が、深い関係があるわけでもなく…
一言で言ってしまえば、因果律がめちゃくちゃになってしまった世界線を素直に書いているために、普通の小説の形態を取っていないのだ。
その掴めなさ、何でも有るし何でも無い感じが非常に新鮮であったし、因果律の崩壊した世界観の描写が非常に技巧的で有ると感じた。
これを読んでいた同時期に、クリストファー・ノーラン監督の『TENET』が公開されており、あ -
Posted by ブクログ
アメリカの文化なりキリスト教についての知識なりがないため、ニュアンスがわからないところもありつつ、糸井重里氏の「目と心にしみる」と解説の円城塔氏の「声」の概念は読んで腑に落ちる感じがした。
読む人によって心に残るところは違うだろうが、自分は「私も生まれたばかりだ」という考え方、「これで駄目なら、どうしろって」と物事がうまくいっている時に声に出してみること、の2つ。
後者は英語のニュアンスを完全には理解できてないが、日本語でこれはこういうことだと書くのも違う気がする。
ヴォネガットの「声」によってなんとなくわかる気がしていればいいのだと思う。 -
Posted by ブクログ
まだSTAND ALONE COMPLEXしか観られていないけど大好きな攻殻機動隊のアンソロジー。
面白かったです。
バトーやトグサ、荒巻がアニメの声で喋って、楽しい読書でした。
作家さんは5人ですが、それぞれの攻殻機動隊の世界でした。
一番好きだったのは朝霧カフカさん。
笑い男が出てきて嬉しかったです。島での戦闘は映像で観てみたくなりました。
セリフで、中原中也など文学作品を引用するキャラがいるのが朝霧先生っぽかったです。
この世の全ては電気信号が作り出した虚像で、(本物だと思ってる)その誤解が「心」や「意識」なのか…?ううむ。ぐるぐる。
三雲岳斗さんのお話の、少佐に会いたいが為にテロリスト -
Posted by ブクログ
ネタバレ終盤に「でも、そろそろお前の言葉も頭も、この意味がわかるくらいには変化していたっていい頃さ」とあるのは読者への語りかけでもあるが、うーん、そこまでテキストVS私において「理路整然とやわらか頭」にはなれなかったので、検索してネット上のあれこれを拾ってみよう。。。
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東浩紀「円城塔が『エピローグ』でOTCと呼んでいるのは要は虚構の想像力のことだということに気が付いて、すらすら読めるようになった。」
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退転、というのは、物理的現実を捨てて、ソフトウェア化することなのだが、次第に、退転とはメディアを乗り移ることだということが分かってくる。コンピュータだけとは限らず、書物だったり石版だったりオー -
Posted by ブクログ
冬期休暇のため長くて分厚い本が読める!と、気になっていた日本文学全集シリーズ。
現代語訳のため相当読みやすく、休み前半で読めた。
【井原西鶴「好色一代男」 新訳:島田雅彦】
光源氏、在原業平の流を汲む色好みの世之介さん、幼少のころから60歳までに遊びに遊んだ女3,742人と男725人、使ったお金は現在価格で500億近く。
そんな世之介さんの一代記(まさに一代限り。何も続かない、何も残らない)を
7歳から60歳までを1年ごとに54章で書いたもの。
昔増村保造監督、市川雷蔵主演の映画を見ました。
映画での世之介役の市川雷蔵は実に自由で前向きで明くて良かった!
光源氏や在原業平はいじいじグダグダ