能町みね子のレビュー一覧

  • うっかり鉄道
    私も自称乗り鉄なので、大変興味深く読みました。鉄分補給にちゃんとテーマがあるところが素晴らしいです。能町さんに同行している担当編集さんも楽しんでいるのが感じられて、一気に読み終わりました。
    鉄道専門の本と一線を画しているのは、文章のコミカルさと、乗車のみならず駅舎や駅名標や切符など切り口が様々である...続きを読む
  • 慣れろ、おちょくれ、踏み外せ  性と身体をめぐるクィアな対話
    クィアは本来強烈な侮蔑の言葉。
    それを逆手にとって、森山先生と能町さんがクィア・スタディーズを語り合う。
    かなり踏み込んでいるから、LGBTなどのベースになる知識がなかったら読み進めるのが少し難しいかも。でもとても面白く意義深い対談なのでぜひ読んでほしい。
    今まで思いもしなかったLGBTQ+だけでは...続きを読む
  • 慣れろ、おちょくれ、踏み外せ  性と身体をめぐるクィアな対話
    “みんな”から取りこぼされるものとしての“クィア”
    易々と包摂されなどしないのだということ

    ままならない心と身体と共に生きる違和感を手放さないっていう話が面白かった。「ありのままで良い」のもそれはそれで違うだろって。
  • 私以外みんな不潔
    主人公のもりなつきは、言葉遊びをしている点で、太宰治の『人間失格』を思わせるところがあった。また、カフカの『変身』のように不条理なところが垣間見られた。

    さくらももこの『ちびまる子ちゃん』にも通ずる大人チックな観察や表現も持っていた。ただ、ほとんど、もりなつきの目線から世界が広がっているので、作者...続きを読む
  • 週刊文春 2023年11月9日号

    伊藤理佐先生

    伊藤理佐先生の【おんなの窓】の単行本が大好きで、何度も読んでます。
    文春にどんな感じで載ってるんだろう?と思って初めて文春を購入!
    伊藤理佐先生はもちろん、ほかの読み物もおもしろかった。
    【おんなの窓】の単行本は2017年から出てないけど、いつ続きが出るのかな〜
  • うっかり鉄道
    各地の鉄道の旅をした記録。能町さん独特の視点で、各地でローカルさの中に身をおいて堪能してる感が伝わってきて読んでてすごい楽しかった。
  • 慣れろ、おちょくれ、踏み外せ  性と身体をめぐるクィアな対話
    めちゃくちゃ良かった!!!!!色んな話をしているので感想はひと言では言えないけど。
    なんかその言説ひっかかるんだよなーと思っていたことを、それキモいよなー違うよなーと言ってくれている感じがして爽快だった。
  • 結婚の奴
    旦那さんとの結婚生活についてのあれこれ、的な内容かと思ったら違った。

    みんなが普通に、何の疑問も持たずにやっていること、それが私にはできない。だからどうしようもなく生きづらい。

    なぜ自分はこうなんだと堂々巡りのように考えてしまう。これは自虐だったのか。そりゃそうだ、考えても考えても解決しないこと...続きを読む
  • 結婚の奴
    能町みね子さんがサムソン高橋さんと擬似夫婦(と言っていいのだろうか)になるまでのものがたり。私はどうしても「こんな相手がいて羨ましい」というところに帰結してしまうのだが、能町さんにとってそのように受け取られるのは本意ではなさそう。
    とにかくこの本には自分の内面をまじまじと見つめさせられるようなパワー...続きを読む
  • 逃北 つかれたときは北へ逃げます
    観光ではないと思う。逃北して、その地域の住民になりきりながら旅をしている。
    →私も一人旅する時はやってみたい

    東京の自分と北の自分を乖離させているようだ。疲れた時に第二の自分がいる北へ逃げて、そこで気持ちを入れ替えているんだと思った。
    最後の章で「本来は自分は封建的な人間」と言っていたが、普段生き...続きを読む
  • 結婚の奴
    能町さんの文章は、そこにいろんな感情がたっぷり乗っかってるのにとても読みやすい。
    読み終わって、自分にはどれだけの「普通」や「常識」が無意識のうちに刷り込まれてしまっているのか、そしてこのさき生きていく中でそれをどれほど自覚できるんだろうと思って少し絶望的になったりもしたけど、読んでよかった。
  • 結婚の奴
    MtFでAロマンティックAセクシャルと思われる能町さんと、ゲイのサムソン高橋さんの偽装結婚の話etc.
    世間が「普通」に経験している恋愛だとか結婚だとかを早く済ましてしまいたいと足掻いたりもしつつ、最終的にたどり着いた「互いに恋愛感情性欲を持ち得ない相手との偽装結婚」は、すごく憧れる。
    独身女性を「...続きを読む
  • 結婚の奴
    いいなぁ〜。この感じ。
    たぶん、ほぼ実話。ちょっと脚色…くらいだろう。
    小説風でストーリーとか感情の変遷とか面白い。
    映像化してほしい。

    恋愛やセックス、周囲が思う『常識』に対する価値観にめちゃくちゃ共感した。恋愛やセックスに対する憧れわかる!周りの友人達のように自分もその枠にハマっていけたらいい...続きを読む
  • そのへんをどのように受け止めてらっしゃるか
    能町さんの文春連載「言葉尻とらえ隊」いきなり文庫化3冊目。
    前回よりスペースが倍になったせいか、休載してたわりには早かった。

    今回も面白く、時に爆笑しながら読む。
    (外で読んでニヤついててもバレない、マスクって便利)。
    最終話がよりによってアベノマスク……。
  • 結婚の奴
    初めて読む作家。大相撲関連とTwitterで知っている気になっていたが、それ以上に強烈だった。私的な日々の探究を明晰に著していく。ちょうどラジオで「歴史って、誰にでもある男女の恋愛が大きなターニングポイントになったりするじゃないですかぁ」というゲストの語りがあり、これを読んでなければ引っかからなかっ...続きを読む
  • 結婚の奴
    能町さんは文章が上手。
    結婚についての本はたくさんあるけど、
    こちらは万人にお勧めしたい。

    好きな人と結婚したい、という婚活中の人も
    なんで結婚するのかわからない、という迷える独身者も

    ぜひ一読してほしい。
  • 結婚の奴
    72ページの名前の誤変換のところ、とても親切だ。「結婚とは恋人ではなく、親友とするものだ!」と十八歳くらいの頃に気づいたが、どっちもムツカチイ。
  • お家賃ですけど
    能町さんの加寿子荘での暮らし。
    私ではこう感じたりすることはないだろうなあと思うくらい、能町さんの、人や街やお店に対する感度はあたたかくて、どれも誰も愛おしい気持ちになります。
  • 私がオバさんになったよ

    一貫して人生を肯定してくれる

    スーさんの著書はどれも人間賛歌で
    元気がもらえます。
    こちらも色々な角度から面白く、また深く、
    金言も散りばめられていました。
    行き詰まった時は、何度も読み直したい!
    私も宇多丸先輩が欲しい!
  • 文字通り激震が走りました
    某週刊誌のコラムをまとめたもの。

    2014年6月〜18年2月にかけての約4年分。

    “揚げ足取り”と捉えるか、“鋭い視点・着眼点”と捉えるかは。人それぞれ。

    自分は、後者。

    時事ネタが多いので、「ああ、そういうこともあったなぁ」と。

    言葉の違和感を感じ取る。そして、そこに流れる時代の空気。
    ...続きを読む