能町みね子のレビュー一覧
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怒涛の幼少期の感覚
自分の幼少期の記憶で強く残っているものはなんだったか思い出すきっかけをくれる作品。
幼少期の記憶というのは大人になって繰り返し思い出すたびにちょっとずつ改ざんされたりしていくものだと思う。
この小説では5歳の男の子のお話だけれども、改めて
ああ、自分の幼少期にもこんな感覚になった、と思い起こさせてくれるところがある。
解説にもあったが、身体の感覚を伴ってが書かれている文章なので、
比較的(もう確認しようがないので)改ざんされていない、無垢に近い思い出がよみがえるのかなと思った。
自分も幼少期、こんな風に感じたことがあったな、と思いだせる、
まだ人生経験が浅いのでわからなかったけれ -
Posted by ブクログ
1ページからとんでもない滑り出しで「これは一体どう着地するんだろう…」とドキドキしながら読み進めましたが、感情の起伏が激しいこと激しいこと。
ジェットコースターに乗ってるような気分で、ハイテンションなところから一気に沈んでしまうような重たい章もあり、ある意味で体力削られる一冊でした。
『人は極力恋愛を楽しむべきである、と刷り込まれている』という一文はかなり共感した。
「ウニが食べられないなんて人生の半分損してる!」理論と同じという解説はすごく腑に落ちました。
「早く恋人つくりなよ!」「どうして結婚しないの?」とか、こんなこと言ってくる奴らに「うるせーバカ!」と言ってやりたくなりますね。
能