あらすじ
カトパンの結婚報告FAXに書かれていた「皆様、関係者の皆様」は、頭の「ファンの」を慎み深く抜いたために変な呼びかけになってしまった? 政治家や著名人の発言のみならず、芸能人の手書きFAXの筆跡までとらえて、褒めたり怒ったり分析したり茶々を入れたり……。「言葉」をテーマに今の日本を読み解く「週刊文春」人気連載時事コラム「言葉尻とらえ隊」を一冊に!
カバーの絵は漫画家の松田洋子さんが担当。
ジャンポケ斉藤がいじめ被害者に呼びかけた「何かの機会を見つけて僕に直接、相談してほしい」
森喜朗が問題発言で批判された翌日に言った「今朝は娘にも孫娘にもしかられた」
平井卓也、丸川珠代が好んで使う「ステークホルダー」
……ほか計67ワードを収録!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
文庫化は2022年だが、中身はコロナ騒動のまっただなか、2020年の4月から始まる。
もとは週刊雑誌の連載で、文庫化していった同じシリーズのうち、すでにいくつかは読んでいるが、たいていは私にはあまり興味のない芸能人たちのセリフや、時間が経っているためもう忘れかけている政治家や企業人のセリフが並び、能町さんの文が楽しいのでときどき読んでいたものの、へー、の域を出なかった。
が、さすがに今回、コロナ禍ではみんなの関心が集中していた&ほかに話題が少なかったのもあり、たいていの時事エピソードを知っていたので興奮しながら読む。
能町さんを最初に知ったのは06年ごろのブログで、オカマだけどOL〜をリアタイで読み、くすぶれ!モテない系で周囲の人と爆笑させてもらっていた。
すでに切れ味鋭く、上手いこと言う人だなあと思っていたけど、このコラムは、対象物と、彼女の視点や言語センスがピタリと噛み合っていますね。
おもしろーい!うわ、ホントそれ!と、痒いところに次々と手が届く思いだった。
p46の20/7/16、ネットメディア、Abemaテレビの大相撲や将棋の取り上げ方についてのまとめの一文
〈ネットメディアって、テレビより新しいふりをしながら、むしろ旧来のテレビ的演出をさらに下世話に強化しているだけなんですよね。〉
p67の2020/9/10、SNSインフルエンサーに影響を受けた若者のノリからの過激な振る舞いについて
〈SNSのいちばんの問題は、高め合ってはいけない方向性で人が徒党を組めること〉
この本を、今回は半日人間ドックに連れて行き、検査と検査のあいだにパラパラと読ませてもらった。
ちょうどいいチョイスだったなと我ながらニンマリ。
Posted by ブクログ
巷で話題になった政治家や芸能人の発言を鋭い洞察で分析。
星野源さんの「うちで踊ろう」を使った安倍晋三さんの動画、「 何かの機会を見つけて僕に直接相談してほしい」 ジャンポケ斎藤、「あれは漫才じゃない」 M 1王者マジラブ に批判など、「そういえばそんなこともあったなー」と思い出しながら読ませていただいた。
ツッコミが秀逸で痛快。
政治関連も多く登場したが、置いてけぼりにされない分かりやすい文章。
石原さとみさんの自筆FAXのお話が特に好き。
「女優」が詰めて書かれているという些細な点からここまで妄想を広げられるとは…。
Posted by ブクログ
政治化や著名人の発言のみならず、芸能人の手書きFAXの筆跡まで…。鋭い観察眼と言語センスで巷に溢れる「言葉尻」をとらえる。『週刊文春』の連載「言葉尻とらえ隊」を選抜・改稿して文庫化。
何故苦笑い。
Posted by ブクログ
能町さんの文春連載書籍化、なんと4冊目!
文字数が増えてから、刊行が早いな。
そして、最後のコラムが去年の9月末で、けっこう前だった。