平野啓一郎のレビュー一覧

  • 本心

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    思っていた展開と違った。
    問いかけの答えはなく、ただただ考えさせられた。
    AIがどれだけ進化しようとも、人の本心は分からない。

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    2025年04月06日
  • 本心

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    死んだ後に自分の本心なんて
    子どもに探られたくない
    ましては自分でも自分の本心って
    わからない時がある

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    2025年03月31日
  • 本心

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    近未来SFとまでは言えない、現在のつい先に繋がっていそうな世界。
    現在の諸問題が更に大きくなっていて、明るい時代ではない。
    その状況でもがく青年の物語。

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    2025年03月24日
  • 葬送 第一部(下)

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    試験勉強のため暫し読書をやめていましたが、終了したらこの人から読もうと決めていたので…2025年の初めは平野さんからです。

    ショパンとサンドの関係は知ってはいたけれど、詳しくはなかった…小説なので…どこまでが、とも思うけれども、詳細な取材があってのことだと思うので、この物語りで語られるあり様から思うこと。

    ドラクロワの芸術論は、正直難しい…ただ、かれの描く絵画から、その性格であったり思想を読み解くと、当時の画壇では異端児的ない扱いでサロンでも悪評があったにも関わらず、ロマン主義の旗手として第一線で活躍し続けたこと、そして比類なき仕事量を思うに、やはり仕事に対する理想と、それに向かう情熱が抜

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    2025年03月09日
  • ドーン

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    分人思想についての本を読み、こちらを読んだ。
    「結局、なんの話だったんだろう」というのが正直なところ大雑把な感想。
    だけど、宇宙船内の様子などまんまコロナ禍の時に起こった事だ。
    密室に同じ人間が長時間いると軋轢が生まれるその様は、コロナ禍を体験した身からするととてつもないリアリティがあった。
    分人思想についても物語を通して理解が深まった。

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    2025年03月08日
  • 本心

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    ひとことで言えば、
    母の死別により成長する息子の話。
    2040年の未来設定。
    AIが当たり前になれば、
    可能になるかも知れないな、この話。
    仮想とリアルの区別ができなくなる、怖さを感じる。

    自分とは何か
    人間とは何か
    幸福の感じ方
    自由死の選択は許されるのか
    貧困差別社会

    どう生きるのがよいのか、
    考えてしまう作品。
    作家の深い思考に敬服する。

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    2025年03月03日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    上巻のミステリーわくわくな感じと違って、
    下巻は分人の話が主。
    ミステリーのわくわくの着地を期待してたので、
    これが書きたかったんかよ…とちょっとずっこけた。分人の考え方に救われる人は読んでみてもいいかも。

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    2025年02月16日
  • 文明の憂鬱

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     芥川賞受賞作家、平野啓一郎の2000年頃の時事に対する随筆。流石に二十年以上も前のことなのでAIBOや狂牛病の問題など、些か古くはあったものの、気付けば忘れ去られていたことの中に、結局のところ何だったのかと、その本質も知ることがいかに難しく、またそういった物事に対して考えるということが、いかに大事なのかと知らされた。
     個人的には「錠と鍵とを巡るイメージ」、「新しい身体」などは共通点が垣間見えて興味深かった。しかし平野啓一郎は、こういった時事の随筆よりは小説の方が断然その表現力が圧倒していると思うのは私だけであろうか。

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    2025年02月12日
  • 透明な迷宮

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    ネタバレ

    不思議な話だったな。
    非現実的でふわふわした感じが村上春樹っぽいなと思った。



    「消えた蜜蜂」
    人間は自分が気にな物事の確証や反証を得るために、
    人生をかけるところがある。それを感じる話だった。

    Kは実家の養蜂場が廃業して、兄が出て行っちゃったことが悲しかったんじゃないのかなと思った。

    証拠不十分で敗訴になったこと、それ以降近隣住民が同情的だったこと全てが納得いかなくて、
    ずっと怒っていたんじゃないかな。

    はがきを真似して書いて、「クレームがこない」という事を体験することで、敗訴にした世間だったり同情的だった住民の無知を確認して自分を納得させているように感じた。

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    2025年01月08日
  • 本心 分冊版 プロローグ/第一章 <母>を作った事情

    購入済み

    語り口が昔っぽい

    作中にも言及しているように 三島由紀夫や川端康成が書いたような現代の日常では使わない言い回しが多用されている。しかし読者に与える印象は、三島のように鮮烈華麗でもなく川端のように凄みがあるわけでもない。この作者の文体からはやや沈んだ古風な印象を受ける。
    ストーリー展開はいま大流行しているAIや一昔前に流行したVRの近未来版でSFであることになる。テーマや展開は面白いのだが、文体がどうも馴染めない。

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    2024年12月04日
  • 空白を満たしなさい(上)

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    前半サスペンス要素強くどんどん読み進めたが、後半(下巻)ちょっと精神的な話がメインすぎてトーンダウンしてしまった。
    小説そのものの感想ではないが、分人思考という考え方は納得。父親が死にそうになったとき、あぁ娘としてはもう生きられないんだな、と感覚的に思った。
    友達にも、この人といると素直になれるという人がいる。
    本当の自分というより、厳密に言えば関わる人の数だけ分人がいるということだ。

    自分の価値観と自分が合致してると幸せ、みたいな文章がありなるほどと感じた。

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    2024年11月29日
  • 本心

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    久々に死生観に問いかけるような内容のものを読んだ。
    主人公の己の気持ちへの問いかけ部分が多くて、重ねて自分はどうだろうと考えているうちに読むのに時間がかかった。難しい議題がたくさん。

    「最愛の人の他者性」は知りたくとも、その人が亡くなってしまえば相手の周りの環境から読み取ることしかできなくて。それもまた最愛の人が他者に向けて見せていた一面を認識するだけでその本心を知ることはできない。

    生きている間も相手の本心は分からないけれど、もし自分に対して剥き出しの感情を伝えてくれることがあるとするのなら、常に真摯に相手の気持ちに向き合うことが大事だなと思いました。

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    2025年10月07日
  • サロメ

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    難しかった。
    サロメと首だけの知識で読み始めたが、比喩、詩的表現が続き物語が進むようで進まない。
    解説を読んでようやく理解できた。
    推理小説のようであり、大学の授業を思い出すようであり。

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    2024年11月10日
  • 高瀬川

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    読んでみて感じたのが、実験的な小説だなという
    印象でした。
    表題作の「高瀬川」は、ある男女の一夜を舞台に
    繰り広げられる生と性の物語です。
    物語の中で森鴎外の「高瀬川」が出てくるのですが、本作との共通点が見られるのか分からないが
    気になりました。
    「追憶」は言葉がバラバラに散りばめられいて、最初は意味が分からない印象だったが、ページを進むにつれて、文章がまとまっていくので、最後の
    ページでスッキリしました。

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    2024年11月04日
  • 日蝕・一月物語

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    芥川賞受賞作の「日蝕」よりも、もうひとつの「一月物語」の方がストーリーとしては面白かった。

    高子を貰い受けた坊主が山奥の庵で実際には何を行ったのかは、はっきりとは書いてないが、流れ的には、光源氏的生臭坊主なのかと思ってしまった。

    前半は、夏目漱石の「草枕」と雰囲気が似ていた。文体は当時読もうとして苦しんだ明治文語体風だし、場面設定も似た感じだし。

    二篇ともルビだらけなので、一頁あたり15行と空間がとってあって、その点は配慮があるつくりだった。

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    2024年10月08日
  • 本心

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    すごく面白いわけではなかったけど、
    時折感じていたような疑問が言葉になっていた
    行き止まりさえ想像できないような、時間の連綿とした流れの中で、終わりとは何なのか
    経時的に絶えず微細な変化を繰り返し続ける世界において、ある一瞬の存在とその次の瞬間の存在は同じと言えるのか
    生きている間も死後も正体は絶えず変化し続けるような気がする、一瞬一瞬別の存在っていうのも言い過ぎな気はするけど。
    特に他者の認識のもとでの存在なんてブレが大きいわけで。

    宇宙のvrの章がすごくよかったなあ

    格差について取り上げていたが、
    生きる意味を問うことが、無意識か意識的かは定かではないものの、豊かな者が、持たざる者を徐

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    2025年10月12日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    全体的に横文字が広く多く使われていた印象。
    それなのに文学代表の平野啓一郎さんの文章はスッと入るし、本人の半生を知れてファンとして棚ぼたでした。
    最後の人類学代表の山極寿一さんの話は為になった。猿になる前に村に定住しようかなと思った

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    2024年09月27日
  • 透明な迷宮

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    6篇が収められているんだけど、それぞれ設定がさまざまで、それぞれの文体がその時代を感じさせて、そういうテクニックは、すごいなーと思います。本のタイトル通り不穏な感じがまた怖いのであります

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    2024年08月21日
  • かたちだけの愛

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    美しさに翻弄され、いつのまにか誰もが愛してしまう久美。でも彼女にとっては相手の配慮より、相手の無我夢中の自己満足を通してでないと、信用できない。だからやたらと試してみたりする。
    このひとたちは、なんなの?と眉ひそめながら読み進める。幻痛、分人、そして愛。理解することは難しいです。でもこの文章はなんか沁みた!
    「彼はその金瘡のように眩しい光を放つ痛みに眩暈を感じた。そして全身に戦慄の波紋が幾重にも広がって交わり合うたびに鈴のような恍惚が響いた」
     すべての登場人物が甘美な悪夢を見ているようなそんな印象を残しました。

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    2024年07月30日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    付箋の回収には、あまりにも詳細すぎた印象がある。復生は、ひょっとするとあるかもしれない。と思いつつ「命は恐らく、一つだけだから尊い」この言葉が、本作で最もグットきたワードだ。
    生きる喜びと苦しさを感じる一冊。

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    2024年07月30日