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Posted by ブクログ
上下巻の構成とは知らずに上巻だけ買って一気読みしてしまい、待ちきれず途中駅でわざわざ下車して下巻を買った。本当に面白かった〜〜
一つ一つの描写で、自分が日々当たり前に見ている景色、考えていることがよりクリアに的確に表現されていく感じ、読んでいて気持ちいいなと思う。
分人主義についての本を読んだことがあったので考え方自体は元々知ってはいたけど、自殺についての見方は新しくて、且つ納得感があった。
あと、直前に原田マハの『たゆたえども沈まず』を読んだおかげで、ゴッホの肖像画のくだりがより一層深みを増したように思う。
佐伯は結局何者だったんだろう。
平野啓一郎の本、好き!
Posted by ブクログ
すごく面白い小説でした。
前半と後半が別の話のような展開ですが、最初から最後まで展開が多くて一気に読み進められました。
「死」とは何か?
「肉体的に無くなること」「人の記憶や様々な記録から無くなること」など、色々と定義されますが本の中でも登場人物が様々な解釈をしています。解釈は人それぞれで答えなんて無いのかもしれないですね。
主人公ほど若い頃ではないものの、私も父親を亡くしています。大切な人が死ぬことで悲しみ苦しみますが、それを最初に癒して慰めてくれるのは作品でも言及がある通り「ある程度の時間」でした。そして、いつまでも悲しんでいられずに、大切な人の死を受け入れて普段通りに仕事をしなければならない。強引に戻した日常に揉まれて、少しずつ大切な存在が薄れていく。
残酷な現実の中で働いて生活していかなければならならい、感情のコップに水が溢れそうなときに大切な人の死を思い出すと水が溢れてしまいます。
上手く言えないけれど、思い出すタイミングは残された人が決めて良いのだと思います。何かに迷ったときは「あの人ならどうするか?」、少し心細いときは「あの人なら何て言葉をかけてくれるか?」、生きている日常で感情がいっぱいいっぱいのときは思い出すトリガーとなりそうなものから少し距離をおいておく事も大事なのかもしれないです。
そうやって死者との距離感が上手くなっていくことで、人はやっと大切な人の悲しみや苦しみを乗り越えられるのだと思います。
Posted by ブクログ
人にはいくつかの分人が存在する。
家族や友達、同僚、上司と。
それぞれと接する時の自分はテンションや気の使い方も異なっていていろんな自分がそのにいる。
どれが本当の自分なのか。
幸せであっても疲労は溜まるし嫌いな自分は消したくなる。
この装丁はなぜゴッホなんだろうという謎も納得。
ゴッホのいろんな顔と自殺の真実が物語と結びついて後半はかなり面白くなってきました。
そして、終わり方に鳥肌、、。
りっくんを抱きしめる直前に消えちゃったってこと、、?
彼の悔いが残った空白が満たされたから消滅したのかな。
2回も大切な人がいなくなるなんて耐えられないけど、これを読みきって生の尊さが身に染みました。
死んだものは蘇らないから生は尊い。
今を大事に噛み締めた生きなければ。
Posted by ブクログ
衝撃的なストーリー
哲学的であり、心理学的であり
その都度納得の内容にため息が出る
ゴッホの絵の繋がりもたっぷり盛り込まれている
ただ、切ない
分人という考えにも納得ではあるが
すべてひっくるめてのその人で
自分でも考えれば
何個の分人を抱えているか数えきれない
なんともせつない
生き返った意味があったから
生き返ってやることがあったから
生き返ってきたのだろうか
そうでなければ
危険人物も蘇ってしまうわけで‥
閻魔様の悪戯なのか
だとしてもせつない
璃久ちゃんのどんぶらっこは
はたして父を運んできたのか
これからの父への暗示なのか?
今もどこかでこんなことが
おこっているのではないかと
思わずにはいられない
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