平野啓一郎のレビュー一覧

  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    比喩が認識のあり様と密接にくっついているのは当然ではあるのだが。分人は生きやすくしてくれるのだろうか?うーん。なんか引っかかるってる。

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    2026年07月05日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    ネタバレ

    これ読んでると、マジで自分の分人について深く考えるし、みんなの分人についても考えるし、私の好きなみんなの私に対する分人が、その人にとってかけがえのない好きといえる分人だといいなと思う。結局何のために生きてるか、なんのために生き返ってるか、命は尊いものとこ自殺はダメとかそんなことを言いたいんじゃなくて、自分の好きと思える自分を生きることとか、そこに他者をうまく介入させなきゃいけないとか、どんなふうに生きたら良いのかなってことを深く考えさせられる。

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    2026年06月28日
  • 本心

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    一番心に残った言葉は「もう十分」。自分も孤独感に襲われた時、口にしていたかもしれないのでどきっとした。未来に期待することをあきらめた言葉ではないか。それを家族が聞いたら悲しむにちがいないと気付かされた。もし近くにいる人からその言葉を聞いたら、その人がその言葉を口にする原因を社会の中に探したい。そして私にもできることがあれば社会を変える活動に参加したい。

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    2026年06月27日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    2人が出逢ったのはたった3回だけなのに、人生で最も愛した人として、それぞれの男女の心に深く刻まれていく。しかし、相手を思いやるあまりに別々の道を選択してしまう2人。そこには、若さあふれる恋愛とは、ひと味もふた味も違う大人の恋愛の深さがある。

    一度は離れてしまった男女がまた巡り逢えたのは、魂の部分で通じ合うものがあり、それぞれに自分の人生を真摯に生きていたからこそ。神様から2人へのプレゼントのように感られる、最高のラストシーンだ。

    (2019.10.1 ノートに書いた感想です。)

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    2026年06月26日
  • マチネの終わりに

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    なんてドラマチックな大人のラブストーリー!今までで1番の恋愛小説だった。イラク戦争、PTSD、金融市場、音楽業界、広げ過ぎというくらい複雑な設定を丁寧に点と点を結んでいく、深くて緻密なプロットが凄まじい。平野さんからは世界がこんな風に見えてるのか。本物の教養ってこれか、、、。文章は抽象的な形容詞をわかりやすく使って描写されていて、読みやすいのに圧倒された。
    一階の奥の席に座る洋子に幸福の硬貨を贈る場面、大泣き。これは泣くなと言われても無理!!!
    心がぴったり合う、運命的な出会い憧れるなぁ。現実は違うにしても、物語で追体験できるならこれ程幸せなことはない。平野さんありがとう。 そして洋子が終始素

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    2026年06月25日
  • ある男

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    ネタバレ

    まず掴みが強烈、掴みだけじゃなくてそこから展開も早く、物語としてもとても面白い。

    ミステリーとしての面白さだけでなく社会問題にも切り込んでいたり、凄い作品。推理、社会問題、愛……これ本当に1冊で良いんですか?といった内容。1冊に詰まってる内容が濃く、満足度が高すぎる。

    あと気付いたのは表現が細かいこと。人の身なりとか、感情に関しても細かく詳しくて絵が浮かびやすい。

    恥ずかしながら、死刑囚の個展が実際にあるのも知らなくて調べて驚きました!絵も考えさせられたり。

    ゆっくり読んでるつもりが後半読む手が止まりませんでした。

    「生まれ変わることで生きられる人生」がとても感慨深い。他の人生を一か

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    2026年06月27日
  • 空白を満たしなさい(上)

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    ネタバレ

    死んだ人が生き返る、あるはずないのにもしかしたらあるのかもしれないと思わせてくれるような作品。平野さんの分人思考がよく伝わる。何も判明しないまま下巻へ。本当に自殺?悪いのは誰?鳩を殺してたのは?奥さんが隠してることって?本当に生き返ってるの?回収楽しみ~~

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    2026年06月21日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    『ある男』『私とは何か』を読んでようやく平野啓一郎さんの代表作『マチネの終わりに』を読むことができた。私はこの作品の放つ美しさと哀しさに心を動かされた一方で、うまく感想がまとまらないままでいる。だけど、あえて書いてみようと思う。

    平野啓一郎さんの作品はいつだって表面的ではない、人間自身について考えたくなるような本質を問うてきて、深く心が掴まれる。そしてその圧倒的な知性に敬意を感じている。そんな平野作品を読む時間は私にとってすごく特別で、好きな時間だと再認識した。

    小峰洋子と蒔野聡史からは、愛を超えたような深い魂からのつながりを感じた。お互いがお互いで安らぎを得るのは。そしてお互いでしか得ら

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    2026年06月17日
  • ある男

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    親が殺人犯になってしまった幼い男の子、一生懸命生きて、少年から大人になり他人の名前、戸籍を手に入れてその人になりきって少しでも幸せな時間が持てたのは良かったと思う。そして、その子供(まだ小さい娘)が大人になって父親や祖父の過去を知ることになるのが辛い。まだ何も知らずに明るく生活している可愛い妹、優しい母親と兄がいてくれるのが良かったと思った。

    そのまだ思春期の兄は、父親(血は繋がっていない)の親の事件、他人の名前や戸籍を使って自分の母親と結婚して妹ができたことを知った時の様子に涙が止まらなくなった。きっとこれからは母親やまだ幼い妹を守って強く生きていくのだろうな、そうであってほしいな。と、思

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    2026年06月16日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    ネタバレ

    普段恋愛小説はあまり読まないが、なんとなく題名に惹かれて手に取った。この本は心が揺さぶられる大人の切ない物語だった。
    蒔野と洋子が会う予定だった日、二人はほんの小さなすれ違いが重なって、更に早苗が洋子に送った別れを告げる偽メールによって一緒に歩むはずの二人の道が分たれてしまった。
    この時、蒔野も洋子も精神的にダメージを負っていたために、相手のことを想い、また自分が傷つかない方向に進んでいったのだと思う。
    早苗は大変なことをした、との自覚がありながらも自分の行為を自分の中で正当化していく。
    早苗には全く共感はできないが、自分の間違いをなんとか正当化しようとする心理は多少は理解できる。
    蒔野と洋子

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    2026年06月11日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    ネタバレ

    映画鑑賞時も馬に蹴られろ!と心底思っていたのだが、原作を読んだことでより詳細に深く彼女の心情や思想がわかった今でも、やはりわたしは三谷早苗という人物が嫌いだ。
    仕組んだ事そのものより、2人が許すしかなくなる要因を得た後に全て自白しているあたり、本当にタチが悪い(意図していないなら余計に)。せめて墓場まで持っていく気概は見せてくれよと思ってしまう。
    それはそうとして、「過去の意味合いは変えられる」という主題をニューヨークでの再会をもってして表現し締め括るストーリー構成がとても良いし、平野さんが綴る物語には心揺さぶられるなぁと改めて感じた。
    映画サウンドトラックは作中でキーとなっているクラシックギ

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    2026年06月11日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    天才クラシックギタリストの蒔野、国際ジャーナリストの洋子、のちに蒔野の妻となるマネージャーの三谷の3人が主な語り手。
    40代に差し掛かり落ち着いた思慕の想いを交わし合う蒔野と洋子を、若い三谷が蒔野への執着のあまり引き裂いてしまう。それぞれ想いを募らせ、苦しむ様子に引き込まれて読む手が止まらない。
    作中にもあったように「過去は変えられる」ラストで、まるで映画をみたような没入感でした。

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    2026年06月08日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    1. 「過去は変えられる」という発想について
    作中の核心的なテーマである「未来が過去を変える」ということへの共感。
    人それぞれに様々な過去があるけれど、その「過ぎ去った過去を、今とこれからの未来によって『良いもの』へと変えていくために努力すること」、その営み自体が人生そのものなのではないか、という気づき。

    2. 「誰かの人生の脇役」として生きることの不可能性
    作中では、牧野を輝かせるために「脇役としての人生」を生きようとした早苗の姿勢が称賛され、一見それが美しく、格好いい生き方であるかのように描かれていた。読んでいる最中はその風潮に流されそうにもなった。
    しかし、深く考えてみると、そ

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    2026年06月09日
  • ある男

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    読み終わった時期は数か月前です。平野啓一郎さんの作品は初めて読みました。人間関係が複雑で込み入っていて、社会の問題に対する人間の向き合い方を考えさせられるストーリーでした。情緒面にも共感出来、展開も面白かったです。ラストはとても感動しました。

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    2026年06月05日
  • 決壊(上)

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    平野啓一郎氏の方が好きなので、いろいろ読んでみようと思い、流れで手に取った。
    読んだ後、しばらく気分が重かった。続きが気になるので、どんどん読み進めたくなる面もあるし、内容も難解だし、グロテスクな表現もあるし読むのがしんどかったと言う両面もある。
    傑作である事は間違いないけれど、うまく言葉で表現できない。消化しきれてはいないかもしれない。また読むかもしれない。

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    2026年06月04日
  • ある男

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    めちゃよかったです

    血で受け継ぐものもあったし名前と環境で受け継ぐものも
    ただ心に残る人であったというのは名前が変わっても変わりなく
    本人は亡くなったけど記憶も子供も紡がれていくのめすね

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    2026年06月02日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    自分の核なんてものは無くて、
    分人の集合体に過ぎないとすると、
    核がだめなら何をやってもだめだ、とはならず
    いくつかある分人の一つが、良くない状況を
    作っていただけなんだと思える。
    これからいくらでも修正できるんだと。

    いじめや虐待の過去があっても、
    分人の考え方があれば
    「自分は嫌われやすい人間だから‥」とか、
    「この人は暴力を振るわないだろうか‥」と
    思わずにいられる。
    自分も過去の経験から、自分なんてと思うことが
    あるけど、現在の分人の比率は
    当時のそれとは変わっているんだと知れば
    少しは安心できるかもしれない。

    数年にわたる変化に限らず、一日単位でみても
    会社にいる自分、家にいる

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    2026年05月31日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    誰かといるときの分人が好き、は必ず1度他者を経由している。
    自分を愛するためには、他者の存在が不可欠だ。
    あなたと一緒にいると、すごく好きな自分(分人)でいられる。
    その好きな自分をこれからの人生でできるだけ沢山生きたい。
    だからあなたがいてくれないと困ると思った。

    愛とは、相手の存在があなた自身を愛させてくれること。
    その人と一緒にいる時の分人が好き。
    もっとその分人を生きたい。
    自分と互いにかけがえのない存在になり、お互いに愛しているとアピールしなくても互いの存在その物が一緒に居続ける理由になる。

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    2026年05月31日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」という映画の「出会う男すべて狂わせるガール」がこの分人主義なのではないかという考察と繋げて読むとより面白かった。
    この本に出会ってから一つ見方が増えた

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    2026年06月10日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    この感動を言葉で表せられないのが苦しい。お互いに愛情があってもなお、事実を知ってもなお、その選択ができる蒔野と洋子が凄い…。途中の転機になる場面はついアンジャッシュのコントか!とツッコミを入れたくなるくらいだったけど、まさかこの勘違いから別の人生を歩むことになるとは…。
    蒔野のギターのスランプ、洋子のトラウマによる苦しみ、どちらも似たような経験をしたことがあるので同じように苦しみながら読み進めた。
    洋子みたいに大切なものを見極め、自分より周りの幸せを心から願うことができるような人間になりたい。

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    2026年05月28日