平野啓一郎のレビュー一覧

  • マチネの終わりに

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    自分の心が考えさせられたフレーズ

    人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?


    生きることと引き換えに、現代人は際限もないうるささに耐えている。音ばかりじゃない。
    映像も、匂いも、味も、ひょっとすると、ぬくもりのようなものでさえも。
    人類は今後、未来永劫、疲れた存在であり続ける。五感を喧噪に直接揉みしだかれながら、毎日をフーフー言って生きている。痛ましいほど必死に。



    美しくないから、快活でないから、自分は愛されないのだという孤

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    2025年06月22日
  • ご本、出しときますね?

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    これ凄い好き。

    私なんか全然本読んでないなーって思った。

    若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。

    タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。

    もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。

    沢山の本

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    2025年06月22日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

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    スローリーディングとはなんぞやというところから始まり、スローリーディングを実践することで、豊かな読書体験を得られる、ひいては読む人の人生がより豊かになる、ということを作家の平野啓一郎さんが丁寧に語られています。

    本書の構成は、基礎編、テクニック編、実践編からの三部構成となっており、特に、わたしは実践編を楽しく読めた。
    実践編は古典作品を通じてスローリーディングの実践を講義形式で書かれている。平野さんが、まるで国語か小論文の先生のように出題し、丁寧に解説してくれている。


    わたし自身、ものすごく遅読者で、人生のことあるごとに速読できる人に憧れ、たびたび試みるべく速読術の本を何冊も買ったし実践

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    2025年06月22日
  • マチネの終わりに

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    これ大好きな本になった

    この人はアイデンティティとか、自分とは何で定義されるのかってことを描くのが多いんだろうけど、どちらかというと恋愛的なストーリーが好みすぎたな
    そういう価値観も上手いことマッチしてて、久しぶりに早く続き読みたい!って作品に会えたからハッピー

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    2025年06月17日
  • マチネの終わりに

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    40代の大人ラブストーリーですが、恋愛を通して多くの人が人生で悩む課題が描かれています。

    価値観や環境、経験など大人の恋愛には必ずついてまわるアイデンティティの判断材料や
    苦悩、罪悪感、愛情、自己保身など人間が抱く情緒が丁寧に描写されているので共感する部分が多かったです。

    不可抗力によってすれ違ってしまう人生の理不尽さ、たった一言で変わる過去と現在の記憶や感じ方に向き合う姿勢に、登場人物の年齢ゆえの静けさや現実味を感じました。

    音楽の専門用語が多いため読むのに時間がかかりましたが、曲をかけるだけでも没入感を高めることが出来ると思います。
    読者の年齢によって感じ方も変わると思うので、人生の

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    2025年06月15日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    分人化理論がとてもよく理解できる一冊でした!
    余韻を残す終わり方で、ストーリーが終わった直後の想像が幾重にも膨らみました。

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    2025年06月09日
  • 空白を満たしなさい(上)

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    大好きな平野啓一郎さんの書籍。
    物語に没入するまでに少々時間が必要だったが、没入してから下巻を読み終えるまではあっという間だった。

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    2025年06月09日
  • マチネの終わりに

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    ネタバレ

    物語序盤の会話からもう心が惹きつけられた。
    花の姿を知らないまま眺めた蕾は、知ってからは、振り返った記憶の中で、もう同じではない。という説明にしっくり。人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えている、変えられるとも言えるし、変わってしまうともいえる。

    あまりにも切ないボタンの掛け違い。お互いそれぞれに別の大切なものができてしまった2人にとって、邂逅で終わるラストは美しくて、素敵な余韻でした。

    大好きな一作!

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    2025年06月07日
  • 日蝕・一月物語

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    少し、今敏の映画作品を思い出した。夢と現実が交互して、混ざり合って、なにがなんだかどっちがどっちだか分からなくなってくる有り様が描かれている。特に一月物語でそのように感じた。
    あとは、文体美が凄い。ルビの振り方も使う言葉古くて一般的で無いものばかりで、始めは難しいが、慣れてくると、むしろ文体の滑らかさにびっくりする。こんなに難解語しか無いにも関わらず、頭にダイレクトに映像が浮かぶ。

    解説に、一月物語はまるで「能」のようだとあった。目から鱗だった。また日蝕についての解説もとても示唆的で良かった。

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    2025年06月04日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    氏の分人の概念が、小説内で存分に開陳される。なるほど。個人的には既知のものなので、特に違和感なく物語の重要ポイントとして味わえたけど、結構唐突に出てきたな、っていう気がしないこともなく…。上巻に比べたら文学感が増したけど、それでもやっぱり、ミステリやSF的にも楽しめた。素敵。

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    2025年05月19日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    上巻は推理小説みたいに読んでいたんだけど、下巻は生きるってなんだろうとずっと考えながら読んだ。「死は傲慢に人生を染めるべきではない」という話と、分人についての考え方は、すごくいいものもらった‼︎って感じ。

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    2025年05月05日
  • 三島由紀夫論

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    これほど三島文学を読み込み、その深奥に迫る書評は他に存在しないかと。平野啓一郎の読みの深さは、最も三島由起夫の理解に迫るものと思われ、生誕100年に読まれてしかるべき図書と思われました。

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    2025年04月12日
  • ご本、出しときますね?

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    いやー、面白かった。
    オードリー若林と作家二人との鼎談のテレビ番組を書籍化したもの。
    出演者の内面が見られるけれども、それが静かで、ただただ真面目な雰囲気な物ではなく、明るく面白い。作家というイメージは真面目で物静かで取っつきづらいなんて思っている人も居るでしょうが、そんな人こそこれを読んでみて欲しいです。
    作家だって明るく面白い普通の人なんだと思えます。
    でも、やっぱり何かについて考えたり、それを表現する事はとてもすごいと思いました。
    そんな人が3人も集まってトークをするんだからそれはそれは面白い。
    色々と読みたい本が増えました。

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    2025年04月05日
  • 「カッコいい」とは何か

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    “ビュフォンが『人間の博物誌』(一七四九年)を書いて以来、「男らしさ」は、”生物学”に基盤を得て、自然主義的に主張されるようになる。男女の性的二形性ーつまり、男女は解剖学的、生物学的に違うという事実ーから、その差異は社会的な存在論にまで拡張され、結局のところ、男性の優位を根拠づけようとする思想が、一九世紀以降、広まっていく。この時代、取り分け注目されたのは、男女の体液だった。女性が母乳や涙、分泌液など、「体液を排出するよう勧められた」のに対して、男性は「涙であれ精液であれ、自分の体液の流出を結し、抑制するよう促される。快楽を管理し、性的エネルギーを規制することが、男らしさを示すこと」と理解され

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    2025年03月30日
  • サロメ

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    サロメの純粋さが恐ろしい。設定も悍ましい。本編81ページに対し解説144ページ。戯曲という形式のせいもあるだろうが光文社古典新訳文庫はこれだから高いが買うのをやめられない。

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    2025年03月18日
  • ご本、出しときますね?

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    あっという間に読んでしまった!

    本当に面白い、変わり者の集会
    みなさん一つ芯があるように感じる

    確かな言葉の重みがあって、
    そのリアリティーさが心地良い

    また読み直したいと思た

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    2025年03月16日
  • 『ある男』無料試し読み

    購入済み

    続きが気になる

    私は試し読みを何度かしてきて本が欲しくて実際に買ったのはラブカは静かに弓を持つだけだったけれどもこの作品も欲しい作品の中に入ったので完全版も買いたいです
    映画版もあるそうなので映画も是非見て見たくなりました

    #共感する

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    2025年02月26日
  • 空白を満たしなさい(上)

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    死んだ人が復生者として生き返って、自分は殺されたと思い込んで犯人探しして、いろいろと思ったのと違ったなていう。
    どんよりと下巻へ続く

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    2025年02月21日
  • ご本、出しときますね?

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    オードリー若林と20人の作家がマイルールについて語る大人気番組を書籍化
    目次を見てこれは買わねばと即決。執筆についてだけではなく、プライベートな話も盛りだくさんで、面白くてついついにやけてしまう..
    村田沙耶香さんには怒の感情がなく、小説を書く時◯の感情に浸っているとは...
    (◯が何かは読んで確かめてください〜!)

    作家さんに興味を持って、その方の作品を読みたくなる...新たな出会いのきっかけになる一冊でした!

    ぜひとも朝井リョウさん、柚木麻子さん、窪美澄さんの同期対談を読みたい。第2弾もお願いします!

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    2025年02月17日
  • 本心

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    AIが進んだ近未来、格差社会の中で生まれた「自由死」という考え方⋯自分は自由死を選んでも、家族が自由死を選んだら納得できるだろーか?深く考えさせられる。

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    2025年04月03日