平野啓一郎のレビュー一覧
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学生時代の友人といる時の自分
趣味の友人といる時の自分
同僚といる時の自分
家族といる時の自分
確かに違います。
個人の中に相対する人やグループに合わせて
自然と形成される様々な自分が分人とのこと。
時と場合によって微妙に違う自分を
若い頃は恥ずかしいというか、いけないことのように思っていた時期もありました。
「世界99」みたいな極端なモノではないけど。
「八方美人」と「分人」とは違うという話にも
モヤモヤがスッキリしました。
「八方美人とは、分人化の巧みな人ではない。むしろ、誰に対しても、同じ調子のイイ態度で通じるとたかを括って、相手ごとに分人化しようとしない人である。」
分人主義 -
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ネタバレ現代より進んだ世界を題材にしており、AIやVF(ヴァーチャルフィギュア)と呼ばれるような技術は進歩している一方、格差は拡大し、生きることを負担に感じる人もいる、そんな中で出てくる「自由死」という概念について問う一作だった。
病などでもう助からない命に対する死の選択と、貧しい生活を強いられ、子供や周りへの負担を考えて半ば強制的な死の選択では大きく異なる。しかし、主に後者の境遇にいる者は、そこから抜け出すためにできることが少ないというジレンマを、自由死を願った母を持つ朔也と、彩花、岸谷、そしてイフィーという違った境遇にある者たちのやり取りからひしひしと感じた。この答えのない未来の問いに、これからの -
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この作品は464ページあるのですが、その真ん中あたりで三谷さんという方が、つい魔が差してある行動をしてしまうシーンがあり、そこから一気に物語に引き込まれます。
序盤は音楽用語などのオンパレードで、もしかしたら音楽に詳しくない方は読むのを諦めてしまうかもしれませんが、そこはグッと堪えて、ぜひ真ん中あたりまで読み進めてみてほしいです。
そして洋子さんは最初、婚約者がいるのにどんどん蒔野さんに惹かれていくのは読んでいて複雑だったのですが、終盤のとあるシーンがとてもカッコよくて印象に残っています。
わたしもあの場面で、ああやって言えるような人間になりたいです。
ただ、洋子さんはチケット代まで受け取ら -
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ネタバレ重大な犯罪をおかして指名手配されている人間が、別人として生きる。
どうしてそんなことが可能なんだろうと前々から疑問でした。
悪いことをしたらどこかからか必ずばれるし逃げきれない。
社会の目は絶対にごまかせない。
そういう考えが、子供のころからガッチリと根付いているけれど、自分が知らないだけで、社会というのは割と穴だらけなんだなと思いました。
気になって調べてみたら、日本での年間行方不明者は約8万人いて、これは1時間に10人のペースという計算になるそう。
隣に住むおばあさん、散歩中に会うお姉さん、コンビニの店長さん、皆は本当に私の知っている彼らなんだろうか。
そんなことを考えると、なんだか怖くて -
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ネタバレ名前や戸籍は記号でしかない。それでいて、とりわけ現代人は記号に依存して生きている。戸籍交換をして幸せを掴み取った原誠と、対極とまではいかないものの、少なからず後悔をしている谷口大祐。子の成長とともに前に進んでいく里枝。
城戸は在日3世であることの悩みを抱え続けていた。何世代も前の木が、今の城戸を作っている。
自殺を2回試みて戸籍交換という手段で短いが確実な、目の前の幸せを得た原誠に対して、美涼との未来は選ばなかった城戸は大祐に対して尊敬と羨望の感情を抱いていたのではないか。
颯太への愛は絶対だとしても、幸せだと言い聞かせて、別の誰かに変身してまで変える勇気がなかった、もしくはそうしようとするほ -
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私は死刑廃止派
死刑について深く考えるために読む。
在置派だった筆者による考察・論調は自分では到達出来ないような視点を提示してくれる。
法のもとに人を殺すことが可能な国は…人権を軽視しているようで嫌だし、殺人をしてはいけないけれど死刑による殺人はOK(やむを得ない)というのは、人間が命に優劣をつけているとも取れる。
同じ命あるものに、同じ人間の自分が優劣を決める可笑しさ、悲しさ、、不思議に思うけれど、自分が判断・手を下す訳じゃないから、他人事なのかな?廃止は理想なのかな?
なんて自分の考えに固執しないよう、在置派の考え・論理をこれからも知っていきたい。
まずは、考えるきっかけに良本だと思う。 -
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「分人主義」という他者に対する「個人」という見方ではなく、いろんな他者と相対するときの複数の人格を自分と捉える考え方がベースにあって、そのベースの中で、「自由」「幸福」「テクノロジーの進化」「本当の自分」などのテーマをさまざまな専門家と対談しながら、書かれていた。
分人主義という考えが非常にしっくりきて、心理学的には「自立」の考え方と似てると思った。「自立」は1人でなんでもできることではなく、様々な組織、コミュニティーに属することで依存先を増やすこと。そうやって、自分を見つけることが「自立」と言われたりしてる。
「分人」や「自立」は全然違う表現だけど、複数の他者から見た自分という観点が全く同