平野啓一郎のレビュー一覧
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ネタバレ本を読み終わったあとに、他の人の感想を読むのが好きなのだけど結構同じ感想の人が多かった。というのも、城戸のバックグラウンドの話が長く、夫が誰なのかの真実を知りたいのにそれまでの過程が長かった印象。最初は楽しく読み進めていたけど途中がすごく長く感じて最後があっけなかった気がする。
テーマ自体は興味深く、わたしは里枝目線でもっと話を進めてほしかったなと思った。
でも愛にとって過去は必要か?と考えた時に、過去があったからこその今の自分がいるわけで、どんなにプラスなことやマイナスことがあっても、それをひっくるめての、それらがあったからこその自分であるからやっぱり必要なのかな?とも思った。
それを受け -
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ネタバレ最近、自分でも本の読み方にスピードを求めず、ゆっくり、じっくり読むことを心掛けている。丁寧に本を読み終えることで、読書により得られるものが濃厚になってきたように感じる。そのことを確かめたいという目的もかねて、本書を読んでみた。
”「スロー・リーディング」とは、差がつく読書術である。その「差」とは、速さや量ではなく、質である。”とあり、これの事だな思った。確かに著者が言われるように、試験勉強や、期限に間に合わせるために論文を仕上げるというような目的でもなければ、本を速く読まなければならない理由など何もない(笑)。
”「速読」は明日の為の読書、「スロー・リーディング」は、5年後、10年後の為の -
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上下巻を一気に読んだので疲労感と謎の涙。
黄泉がえりという映画が昔あったなぁ。
死者がやり残したことをやるというファンタジー感と、誰が犯人なのか?というサスペンスミステリー感がありつつも、テーマは「死」そのもの。残された人の空白や、残してしまう人への焦燥感、一瞬の死際の印象でそれまでの「生」が塗り変わってしまう影響力、自殺、分人の概念など、さまざまな角度から「死」を照らしている。
「死」は暗闇、消滅といったイメージもある一方、佐伯のいうように、義務からの解放という救いの側面もあるように思う。
「死」という事実やそれまでの過程を知ってしまうと思い出すたびに胸が苦しくなるので、いっそのことなにも知 -
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面白かった!「個人」という概念をより正確に捉えるために「個人」を表現したのが「分人」。
人っていろんな自分の集合体だよね。そのいろんな自分って周りの人々・社会と影響を与え合っていて、いろんな自分同士も変化していくよね。周りの人々・社会と、自分って切り離せなくない?あなたが何をしようとその半分は他者のおかげであり、他者のせいなのだ!みたいな話で納得感強かったし、また物事の捉え方が広がった気がする!
「誰かといる時の分人が好き、という考え方は、必ず一度、他者を経由している。自分を愛するためには、他者の存在が不可欠だという、その逆説こそが、分人主義の自己肯定の最も重要な点である。」←とても好きだった -
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創作活動と並行して積み重ねた講演、批評、随筆をまとめたもの。
文学は、声にならない違和感、説明できない痛み、うまく言えない孤独。そういうものを、 無理に整理せず、そのまま差し出す。
平野啓一郎氏が
読んでると、どんな文学に影響を受け、どんな作家を座標軸にしているのかがわかる。
流行や話題性ではなく、 人間の内面・倫理・孤独・分断・時間を 粘り強く掘り下げてきた作家たち。
だからこの本は、 文学論であると同時に、 平野啓一郎という作家の精神史みたいにも読める。
文学は役に立つか、ではなく 自分はどんな文学を必要としてきたか。
と言う感じ?
関係ないけど、
最近「瀬戸内寂聴」というワードが出て -
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2026年1冊目はこちらの本。何気なく買ったものの積読されていた本。読み始めたらあっという間に読み終わってしまった…面白い…
まず速読というものについて、痛烈な批判が展開されるのがなんとも面白い、まったく容赦がない。速読というものに憧れたことも取り組んでみたことは無し、逆にいうと特に悪いイメージもなかったけど、この本で完全に否定派になりました笑 速読本が最終的には自己啓発と結びついており、未知なる自分を解放していく的な文脈で語られている、というのは大変面白いなと思った。
第2部、魅力的な誤読、そもそもこの捉え方がもう面白い。そうか、誤読って別に悪いことじゃ無いんだ。余地が残された点について -
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ネタバレ「大人の恋愛小説を、インテリな著者が文学にしたらこうなりました」という感じ。
以下、少しネタバレになりそうです。
韓国ドラマとかの設定にもありそうな、壮大な設定やすれ違い、恋の天敵、ドラマチックな展開などなど、一見俗っぽい??って思うんだけど、旧ユーゴスラビアの歴史的な問題や、シリアの紛争、クラシック音楽やドイツ文学をはじめとする文学や詩の世界の奥深さなどをお話に盛り込みながらなので、俗っぽさがなくなる感じでした。
このスタイルの本、初めてでした。
初めての読書体験。
私の教養が浅いので、分からない文学作品等も多く、後から読み返して学びたいので付箋を貼りました!
トーマス・マンとか、読 -
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芥川賞受賞作家による死刑廃止論。
講演の内容ベースだから読みやすい。
なぜ死刑廃止論の立場に至ったか、日本での死刑存置論の問題点はどこか。単なる冤罪のおそれを超えて、日本の立法、行政、行政、さらに人権教育の不完全さにまで及ぶ、考え抜かれた廃止論が展開される。
死刑に賛成し存置を唱えることは、被害者遺族への真の思いやりではない、というのは重要だと思う。
「憎しみ」の連帯ではなく、「優しさ」を持つ国へ、という主張は、死刑に限らず、昨今の日本の抱える分断・対立全般に当てはまる。著者の小説のファンにも是非読んでもらいたい。
それにしても、某有名大学で名誉教授の憲法学者は、死刑に当た -
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ネタバレ下巻は「分人」解説主体で、そこばかりに目が向きがちになるけれど、ラデック氏や池端氏の語りから"生き方"や"死後の生き方"など、なかなか重たいものについて考えさせられる。哲学的なようで、宗教的なようで、現実的でもあり、混乱。
未知の父親の影を追い求めていた主人公だからこその「空白を満たしなさい」。父から息子への想いが凝縮されたタイトルの意味に、鳥肌其の一。どう活用するかは、大人になった息子がその時判断するでしょう。託せば良いさ。つべこべ言わず、子を信じろ。
個人的には、自分が死んだ後で誰に何と言われようと気にならないし、まだまだ生きていかねばならない人 -