平野啓一郎のレビュー一覧

  • 葬送 第一部(上)

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    文庫なら…!と思って買ったのに、やっぱり積ん読になってしまった。。。
    精神的に余裕がないと読むのは辛いかもしれない。好きなのに、なかなか読んでいけないのはジレンマ。
    でもダメダメなショパンはちょっと分かった。

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    2009年10月04日
  • ある男

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    ネタバレ

    心情描写がすごく丁寧。
    ただ個人的には、あと1割ぐらい少なめの心情描写の方がスッと入ってきそうな気がするな。
    物語としても丁寧に語られていて面白かった。
    主人公の弁護士の城戸がすごく誠実な感じがするのが良い。城戸の妻の、不倫を思わせる描写については回収はしないんだーって思ったけど。

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    2026年07月08日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    個性は人間関係とコミュニケーションによって形成される

    自分のあり方について、私が漠然と考えていたことも含めて全部言語化してくれていて、個人的にすごく画期的な考え方だと感じた

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    2026年07月07日
  • ある男

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    ネタバレ

    主題とストーリー展開に深みのある作品だ。「ある男」が何者なのかを追う過程で、主人公が抱えるアイデンティティの葛藤を照らし出す鏡となっている。言葉にならない心情や情景の巧みなレトリックにうなる。

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    2026年07月05日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    途中のメール偽装まで読んで、やばい小説だなと思って、心配になり結末を先に検索してしまった。そこでは、「優しい作品」と感想があった。そのまま読み進めると、確かに、過去の出来事の捉え方は変えられるというテーマが随所に滲み出て来ており、最後は良かったなあという気持ちになれた。

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    2026年07月04日
  • ドーン

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    「私とは何かー個人から分人へ」が平野啓一郎さんの著書ではじめて。その中で紹介されていたため読んでみることにしたのが今回。
    分人が当たり前の世界で、それが他者の良い面悪い面を受け入れやすい世の中を作ってるようで、別の分人を別人のように扱う節も見えたり、悪いことが肯定されたり、良いことの評価が弱くなったり。人間そんなもんだよなと思った。

    監視社会の生きづらさと安心感の狭間のもやもやもよく分かる。「神様が見てる」みたいな程よい「恥」は似たような要素を持つのかもしれない。でも生き過ぎた恥の文化は同調圧力にも繋がる。

    分人主義も監視社会も、何事もバランスが結局大事やなと。

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    2026年06月30日
  • ある男

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    あらすじを読んで勝手にミステリー小説と思いきや、、いろんな方向に話が広がり、先が気になって一気に読み終わった。初めて読んだけど、思想的にはリベラルなのかな?なぜか昭和な雰囲気を感じた。日本語が綺麗だと思った。

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    2026年06月29日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    恋愛小説は読まないけれど、これは読んで良かっふたと思える本。
    うまく言葉にできない自分の語彙力のなさと表現力の無さがもどかしい
    数年後に読み返したい本

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    2026年06月29日
  • 死刑について

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    小生は、仇討ちが禁じられているのだから、死刑廃止には反対派の立場だ。
    しかし、本書を読み、被害者遺族の真の気持ちや感情が蔑ろにされているという視点にはなるほどと思った。
    大変難しい問題であるが、憎しみばかりに焦点を合わせるのは違うと気付かされた本。

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    2026年06月25日
  • サロメ

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    読む以前はピアズリーの絵の印象が強かったのと、あと最後のサロメのセリフ「やっとお前にキスしたよヨカナーン」だけを知っている状態で読んだ。
    読んで良かった。ヨカナーンに対するサロメの純性と純だからこその狂気性の二つが、読んで伝わって、そのあとあとがきを読んでさらに分析的に読めた。
    田中祐介の解説だけ、途中で頓挫してしまったので、ちゃんと読み直さないと…

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    2026年06月24日
  • ある男

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    夫だと思っていた人が全くの別人だった。その事実を突きつけられた人とその謎を全力で解明しようとする人。続きが気になってついつい読み進めてしまったけど、人種差別や生まれた環境のこと結婚生活について等々現代の社会問題にも焦点を当てていて途中難しい場面もあった。ただ、総じて今の自分の環境に文句は言ってられないなと。

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    2026年06月24日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    天才ピアニストと聡明かつ美人ジャーナリストの結ばれない愛の物語。

    2人の出会いのシーンで感じたのは、教養で付き合える人の幅が広がるということ。
    洋子の教養には驚かされるものがあった。

    話の中盤からは「三谷はなんてことをしてくれたんだ…」という想いでしかなかった。
    彼女さえいなければ蒔田と洋子は深い愛で結ばれ、幸せな家庭を築いていたというのに。
    しかし、蒔田に尊敬と異常なまでの愛情を持って大きな過ちを犯した三谷を強く責めるものは、誰もいなかった。責められなかったという方が正しいのか。

    愛に結ばれず、しかし互いに愛と信じた道を歩んでいく。なんとも寂しく、大人な話だと思った。

    40を過ぎて人

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    2026年06月20日
  • ご本、出しときますね?

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    言葉を扱うプロたちのトークはおもしろく、
    意外な一面や交友関係が知れたのも読んでいて楽しかった。
    作家さんたちがお勧めしている本がどれも本屋さんで入手するのが難しそうなものばかりで思わずにやにや。いつか出会いたいと思いながら読みたいリストに書き連ねた

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    2026年06月20日
  • ある男

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    人間なら誰でも一度は考えたことがあるであろう「別の誰かになったら」を体験できる今作。戸籍を変えたら別人になるのか。否、戸籍は変われど別人とはなり得ずそれも含めて1人の人間である、と自分は結論付けた。
    中盤で間延びしている感があったが、全体的にはとても面白かった。豊富な語彙で人間の”存在”と”内面”を哲学的に描写する平野啓一郎らしさ全開の作品ではないか。

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    2026年06月13日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    大人の高尚な関係性を感じて、恋愛ものかな?と感じて読み進めた。
    主人公の周りの人間臭い人達の中で、主人公たちも他者には人間臭い対応の中、それぞれに対する慈しみや感応性に特別感を感じていきました。
    終わり方も、読者の想像でいろんな形が広がる形で、どんな形を想像しても、一緒に歩もうがそれぞれ歩もうが、かけがえの無い人との繋がりが続く良い形だなぁと、余韻に浸りました。

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    2026年06月13日
  • ある男

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    「一体,愛に過去は必要なのだろうか?」の問いに,今までとは違う観点から考えさせてくれた一昨.

    心に残った場面.
    「彼は今,自分とは何か,ではなく,何だったのかということを,生きるためというより,寧ろどういう人間として死ぬのか,ということを意識しながら,問い直すように迫られていた.」
    「国家は,この一人の国民の人生の不幸に対して,不作為だった.にも拘らず,国家が,その法秩序からの逸脱を理由に,彼を死刑によって排除し,宛らに,現実があるべき姿をしているかのように取り澄ます態度を,城戸は間違っていると思っていた.立法と行政の失敗を,司法が,逸脱者の存在自体をなかったことにすることで帳消しにする,と

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    2026年06月11日
  • ある男

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    映画で見たのですが、どうしても登場人物たちの背景をもっと知りたいと思って原作を。
    自分の人生を捨てたくなる時、全く別の誰かになりたくなる時、そんな瞬間がある人間が存在していて、
    その方法があって、今までの人生を捨てて新しい自分で生きている
    でも、その人の中身はその人
    人間の汚い面と綺麗な面全部見せられた感じした

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    2026年06月09日
  • ある男

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    ネタバレ

    愛した夫の死後、彼が全くの別人だったと判明する。弁護士である主人公が「戸籍交換」の裏側に迫る展開には裏社会のリアルな生々しさがある。
    在日3世である主人公の背景描写は少し冗長に感じたが、他人の人生を調べるうちに彼自身の中にも「別の人間としてやり直したい」という成り代わり願望が徐々に芽生えていく構成が面白い。
    何より、主人公が今の家庭を守ろうと決心した直後に妻の浮気が発覚するラストが不穏で良かった。

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    2026年06月08日
  • 自由のこれから

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    新型コロナウィルスのパンデミックを挟んで、10年近く前にまとめられた書籍であるにも関わらず、アテンションエコノミー、SNSがもたらすエコーチェンバー、そしてAIによるオートメーション化がどのように「私たちの自由」と関わるのか、問いことに言及している視点の奥行きの広さと深さに驚かされる。

    刊行当時理解されなかったであろう事柄、特にUber Eatsが都市部では当たり前となり、リモート会議も珍しくなくなったパンデミック以降の感覚では、「職業」によって回収される近代的個人から分人的な働き方を通じて得られる自由、あるいはリモートワークで得られる住む場所の自由も実感のあるものとして深く理解できる。

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    2026年06月07日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    本当の私はいない。様々な相手との間で分人が生まれる。心地よい分人、好きな分人を足場にその分人の構成比率を高めれば良い。

    たとえいじめられたとしても、自分を愛されない人間と本質規定してしまってはならないとの言葉に勇気をもらった。
    本当の自分、自分はひとつと思っている人はそこが汚されると苦しみが生まれる。
    あくまでその時々の出来事に過ぎないのだ。
    黒いシミが現れたとしても、シミを広げることはない。自分は多面的である。広い目でみれば良いのだと思った。

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    2026年06月06日