平野啓一郎のレビュー一覧
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ネタバレ一気に読んでしまった下巻。
平野作品のカバーはよく考えられているのだろうと思ったから、絶対にゴッホの「自殺」についての描写(もしくは自
殺ではなかったのではないか)というテーマが出てくるのかと思ったら、下巻の絵が実はゴッホではなく、弟のテオだったのでは?という説が出てきて、それは私も初耳だった。
平野さんが興味を示している「分人」についてこの作品ではよりわかりやすく語られている気がする。やはりこの作品を読んでから、「本心」を読むともっとわかりやすかったのかなとも思う。
でも入門というか、手にとるようなテーマとして、「本心」に出てくる母親のVFっていうのは興味深かった。
子供2人、家族を持つもの -
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スローリーディングのすすめ
『本当の読書は、単に表面的な知識で人を飾り立てるのではなく、内面から人を変え、思慮深さと賢明さとをもたらし、人間性に深みを与えるものである。そして何よりも、ゆっくり時間をかけさえすれば、読書は楽しい。私が伝えたいことは、これに尽きると言っていい。』
Recommendation for Slow Reading
"True reading is not about adorning oneself with superficial knowledge, but about transforming oneself from within, bring -
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芸術とか政治情勢に教養なさすぎたし、難解な単語にちょっと飽きたりもしたけど、後半はスイスイとエピソード展開していって入り込めた
感情を繊細に抱きつつ冷静に最善手を検討するような理知的な雰囲気を醸す一方で、有無を言わさぬ情動に翻弄されてしまう面もある洋子がかなり魅力的だった、実際いたら嫉妬狂いしそうだけど
誠実な対話を通じて思考が絡み合うような密接なやりとりを自然とできる関係で、さらに自分がこの人に好かれるためにこういう部分が欠けているかもしれないと依存的になる幼さを含むようなそんなどうしようもない恋情に身を焦がしたい
自分の言ってることが本当に伝わっているか?少しでも違和感のある度に立ち止ま -
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ネタバレ分人という視点、苦悩の扱い方、そして「死」がもたらす余波に深く揺さぶられた。
分人について、誰かと一緒にいるときの自分と、一人のときの自分って確かに違う。その中には好きな自分もいれば、あまり好きじゃない自分もいる。
本書の中にはすごく哲学的な内容もあり難しい部分があって、そこは斜め読みしてしまった。
いつか再読したときには少しでも分かるといいな。
ラストのシーン、光の描写が美しくて切なくて…。
残された家族のことを思うと胸が痛いし、「死ぬことって、自分だけの問題じゃないんだな」と改めて考えさせられた。読後も余韻が残る、深い一冊だった。 -
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本書は『本の読み方スロー・リーディングの実践』の続編であり実線偏であります。現代の純文学、ミステリーさらにはケータイ小説も含めた計九作品を題材に、予備校の授業のようなイメージで解説してくれます。
本書は芥川賞作家・平野啓一郎氏による読書論・第2弾です。個人的には『本の読み方スロー・リーディングの実践』の小説版であると捕らえております。
この記事を読むために何回か再読しましたが、読みながらイメージしたことは丁度、予備校の現代文の授業風景で、平野氏が黒板で講師をする映像が頭に浮かび、もしかしたら平野氏は小説家としてだけではなく、予備校講師の道を選んだとしても、人並み以上の成功を手にしてい -
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本書は作家・平野啓一郎氏が提唱する「スロー・リーディング」を解説したものです。夏目漱石『こころ』や三島由紀夫『金閣寺』から自作の『葬送』まで、古今の名作を題材に実践的な手法の数々を 教えてくれます。
この記事を書くために先ほど何度目かの再読をいたしました。本書は作家・平野啓一郎氏による「本の読み方」をいわばマンツーマンで指導してくれるといった趣旨のもので、3回ほど再読すると味の出るつくりになっております。
作中で平野氏が「もっと早く本が読めるといいんだけどなぁ」と嘆きつつ、先輩の作家に「自分は本を読むのが遅いんですが、どうすればいいのでしょうか?」と尋ね、「実は自分もなんだ」と回答を -
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いや〜ゴールイン!
第一部でも書いたけれど、難解な芸術論…は苦戦。
ただ、第二部はショパンの最期があり、彼を取り巻く人々の群像劇もあり…一気に読んだけれど、読後は魂が抜けたような、でも、壮大な時代を共に駆け抜けたような…そんな脱力感もありつつ、平野さんの力量を改めて実感した体験でした。
政変があり、伝染病があり…混乱する何か大きな出来事の中では芸術は…芸術家というものは…やはり影響をダイレクトに受けるものなのですね。。。
生きるか死ぬかと言う時に、絵画や音楽や文学なんて「不要不急」と云われた、コロナ禍を思い出し、なんだ何も変わってやしないじゃないか…と感じました。
ただ、だからそれらが -
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ネタバレなんだかずっと歴史の転換点にいるという話を聞くような気もするけれどー歴史的には、その「期間」が転換「点」とされるのか…
大澤真幸さんと平野啓一郎さんのお二方は、これまでも対談を重ねてこられていたそうで、
この本に収録されているのは、2020年~2022年に4度行われた対談。
1. 平成の天皇が退位を宣言した後の2019年1月
2. コロナ禍の2020年8月
3. コロナ禍の2021年3月
4. ロシアのウクライナ侵攻後の2022年4月
あとがきでは、
_諸々の大問題を直視するならば、未来予測はどうしても悲観的になりがちだが、私が大澤さんと一致しているのは、反シニシズムであり、また、自