平野啓一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ分人の考え方を深ぼる試みを感じる作品。「空白を満たしなさい」でも思ったけれど、平野さんはとことん哲学と向き合うのが好きで、火星探索がどうだったかだとか、なぜ死んだ人が生き返るのか(空白を満たしなさいの設定)だとか、そこのからくりの説明に1ミリも関心がないのが、清々しくてよい。
自分が好きだと思える、世の中のためだと信じられるディヴ(分人)を差し出したい、というリリアンの願いは切実で、共感できる。明日人の複雑な心境はわかるような、わからないような。
私を構成する多数のディヴの中でも、
・心地よく、多くの他者と共有できるもの(パートナーや友人の中にいる時の自分)
・心地よいが、他者との共有は困 -
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Posted by ブクログ
本書は『本の読み方スロー・リーディングの実践』の続編であり実線偏であります。現代の純文学、ミステリーさらにはケータイ小説も含めた計九作品を題材に、予備校の授業のようなイメージで解説してくれます。
本書は芥川賞作家・平野啓一郎氏による読書論・第2弾です。個人的には『本の読み方スロー・リーディングの実践』の小説版であると捕らえております。
この記事を読むために何回か再読しましたが、読みながらイメージしたことは丁度、予備校の現代文の授業風景で、平野氏が黒板で講師をする映像が頭に浮かび、もしかしたら平野氏は小説家としてだけではなく、予備校講師の道を選んだとしても、人並み以上の成功を手にしてい -
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いや〜ゴールイン!
第一部でも書いたけれど、難解な芸術論…は苦戦。
ただ、第二部はショパンの最期があり、彼を取り巻く人々の群像劇もあり…一気に読んだけれど、読後は魂が抜けたような、でも、壮大な時代を共に駆け抜けたような…そんな脱力感もありつつ、平野さんの力量を改めて実感した体験でした。
政変があり、伝染病があり…混乱する何か大きな出来事の中では芸術は…芸術家というものは…やはり影響をダイレクトに受けるものなのですね。。。
生きるか死ぬかと言う時に、絵画や音楽や文学なんて「不要不急」と云われた、コロナ禍を思い出し、なんだ何も変わってやしないじゃないか…と感じました。
ただ、だからそれらが -
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ネタバレなんだかずっと歴史の転換点にいるという話を聞くような気もするけれどー歴史的には、その「期間」が転換「点」とされるのか…
大澤真幸さんと平野啓一郎さんのお二方は、これまでも対談を重ねてこられていたそうで、
この本に収録されているのは、2020年~2022年に4度行われた対談。
1. 平成の天皇が退位を宣言した後の2019年1月
2. コロナ禍の2020年8月
3. コロナ禍の2021年3月
4. ロシアのウクライナ侵攻後の2022年4月
あとがきでは、
_諸々の大問題を直視するならば、未来予測はどうしても悲観的になりがちだが、私が大澤さんと一致しているのは、反シニシズムであり、また、自 -
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若林さんは不思議な人だ。
めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。
私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
あとは角田光代さん