平野啓一郎のレビュー一覧

  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

    Posted by ブクログ

    多読•速読を目標に日々読書に励んでいる身だが、非常に勉強になった。
    世界的に評価されている小説を沢山スローリーディングしたい。特に、下記の部分は心に留めておきたい。

    外国人は相手の教養を重視するので、読書をして会話の準備をしておくことが重要である。
    知的に洗練されている人ほど、食事の席などではシリアスな仕事の話や、政治や宗教、教育問題といった話題は避け、小説や映画の話を好む。そのときに、何でもいいから自分の好きな本について手短に内容が説明でき、感想がうまく表現できれば、信頼感もグッと増す。

    0
    2025年01月29日
  • 「カッコいい」とは何か

    Posted by ブクログ

    つまるところ、体感、痺れるような体感があることが必要なんだとか。カッコいいとはということを調べてここまで色々なテーマがあることに驚いた。
    自分の場合は、自分もやっていること、たとえば野球とかで、とても自分には成し得ないようなことをやってのけるヤツはカッコいいし、世間が何を言おうともブレない奴もカッコいい。それは大谷もそうだけど、自分の場合は王選手であり、そして長渕剛なんだが…

    0
    2025年01月15日
  • 小説の読み方

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小説とはなにか
    究極の述語に至る過程で著者の思惑をどれだけ映すことが出来るかを楽しむもの
    主語を充填するか、前進するか
    プロットの舵の切り方と進路が力量を推し量れる指標となるものだと感じた。
    これから小説を読む際は参考にしていきたい。

    0
    2025年01月06日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

    Posted by ブクログ

    漠然と「こんな感じかな」とやっていた本の読み方だが、改めて言語化されてみるとなるほど、まだまだ世界が広がりそうだ。読み込めるということは、より深く理解ができるということだから、おそらく日常のさまざまな場面でも活用できるテクニックにもなり得るだろう。
    読みながら、どうしてもっとこういう力を高めなかったのかと後悔しながら、今回それを知れたことで何か変わるかもしれない、なんて期待感も生まれた。

    0
    2025年01月02日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

    Posted by ブクログ

    スローリーディングをしても読んだ内容を忘れてしまいます。読書の意味と最後のフーコーの章、一般論→しかし→自説しか覚えていません。丁寧に読めるようになった。
    なので、スローリーディングを実践しつつ、もっと印象に残る読書法を模索していきたい。

    読書の意味 自分なりに考え感じたことをこれからの生活にどう生かしていくか

    0
    2024年12月20日
  • 小説の読み方

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    4つの質問
    1.メカニズム → どうしてそうなっているのか?そう書いたのか?
    2.発展→作者の歴史の中で、その本はどういう立ち位置
    3.機能→作者と読者にとってどういう役割を果たすのか
    4.進化→文学史の中でどういう立ち位置なのか

    大きい矢印(プロット)があり、それを進める小さい矢印がたくさんある。この矢印は、主語と述語の述語から方向性が分かる。

    また、述語には2種類あって
    1.主語充填(深み)
    2.プロット(速さ)
    このバランスが読み応え、読みやすさに関わってくる。

    0
    2024年12月20日
  • 悲しみとともにどう生きるか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    未解決事件の遺族である入江杏さんが主宰する集まりの場「ミシュカの森」。
    そこへ招かれた方々が「悲しみとともにどう生きるか」をテーマに様々に語ったことをまとめた一冊。

    六人の方それぞれの悲しみに対する向き合い方に考えさせられたり理解が深まったように感じたり。

    第4章東畑開人さんの「アジールとアサイラムとパノプティコン」という話が興味深かった。避難所と収容所。シェルターと管理所。
    そしてその後の対談の中で「自分の物語を物語ることによる癒し」という話がなされます。河合隼雄先生が物語によって生きる力や癒しを得られるというようなことをいくつかの著作の中で語られていたことを思い出しました。
    読みながら

    0
    2024年11月20日
  • 決壊(下)

    Posted by ブクログ

    前編あわせて久しぶりの長編小説。
    ラストに行くにつれ不気味な展開になっていき、鳥肌がたつような寒気がした。
    それでもやっぱり、どっぷり小説にハマるのは楽しい。
    平野啓一郎の小説は、「マチネの終わり」のように文章の綺麗さ、読みごたえが好きだが、この小説はどちらかというと小難しい言い回しが多く、理解が難しいところもあった。
    でもやはり、色々考えさせられる。
    信じるというのは難しい。

    0
    2024年11月03日
  • ご本、出しときますね?

    Posted by ブクログ

    西加奈子さん、朝井リョウさん、加藤千恵さん、羽田圭介さんなど、多数の著名な作家さんとのトークがとにかく面白い。
    みなさん言葉選びが秀逸で何気ない話でも深さが出て思わず笑ってしまう。
    親交の深い若林さんだからこそ聞ける攻めた質問も多数あって興味深かった。
    いろんな作家さんの人間性が垣間見れる。
    マイルールやオススメの一冊などを紹介してくれていて、読みたい本も見つけらた。

    0
    2024年11月03日
  • 自由のこれから

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ちょっと難しかったっす。自由のあり方が変わっていくよな、とか、監視を受け手が望んでいる部分あるよね、とかはなるほどってなった。

    0
    2024年10月20日
  • 空白を満たしなさい(上)

    Posted by ブクログ

    他の作品と比べたら、すらすら読める。

    分人主義を先に読んでおくと深く読めるかも。
    ミステリー感は強めで下巻を読むのが楽しみ。


    ※ハイライト
    人の死は悲しいものだと、みんな当たり前のように考えている。しかし、「死」というそのたった一音が耳に触れただけで、スイッチでも入れたように、人はそんなに簡単に悲しめるものだろうか?  そういう知人は、他にもたくさんいたはずである。ずっと会ってなかった昔馴染みにとって、「どこかにまだいる」ことと、「どこにももういない」こととは、一体、どう違うのだろう?  二度と会うことも、連絡することもない人は、死ぬ遥か以前から、実は死んでいるも同然なのではないだろうか

    0
    2024年10月17日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

    Posted by ブクログ

    「スロー·リーディング」とは、焦らずゆっくりと自分の読書ペースで読むことで、作品への理解が深まるとのことだった。速読も魅力的だと思っていたが、この「スロー·リーディング」もなかなかいいと思った。実践編での、森鷗外の「高瀬舟」の解説は、真に迫っていたように感じた。読書の量ではなく、質にこだわってみたいと思った。

    0
    2024年09月30日
  • 透明な迷宮

    Posted by ブクログ

    愛情や欲求、善悪、時間や空間の掛け違い、すれ違いといった、平野さんの描く異次元ワールドを、次々に擬似体験させられる傑作短編集。不思議な後味がしばらく残ります。

    0
    2024年09月14日
  • 死刑について

    Posted by ブクログ

    死刑制度の存廃を筆者平野啓一郎の言葉から考える。この国の死生観や儀式、宗教、そしてムラ社会の因習などが背景となって、復讐心と人権の対峙は責任と優しさを天秤にかける。現状の看過は社会の荒廃へと連なっていく。そこに私たちは気付く、教育や情報リテラシーの大切さが問われている。謀(はかりごと)は便利アイテムやお得ポイント、そして怪しい "豊かさ" に包装されて見えにくくなっている。死刑制度も鵜呑みは危ない。被害者心情を名目とした "同情" や "憎悪" は "人間らしさ" と "尊厳の軽視" の表裏一体

    0
    2024年08月16日
  • ドーン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    パリ五輪中、読書ペースがガクッと落ちていたが、漸く平野啓一郎の長編(640頁)を読み終えた。

    2036年のアメリカ大統領選挙と有人火星探査におけるスキャンダルがもつれ合う。

    米大統領選挙では「中絶の是非」がよく争点となるが、国家プロジェクトである火星探査の最中に本当に女性宇宙飛行士に対して中絶手術が行われたのか、父親は誰か(女性本人が言う通りノノなのか佐野明日人なのか)、女性宇宙飛行士の父親である共和党副大統領候補は、公人としての立場(中絶反対)と父親としての立場のどちらを優先するのか、と、人それぞれの立場に応じて悩みは尽きず、組織の中で生き抜くうえで、また選挙で勝つために、(加えて自分を

    0
    2024年08月14日
  • ドーン

    Posted by ブクログ

    平野啓一郎さん近未来ワールド。2012年によくここまで将来の話を書かれたなあと感心です。しっかりと、虜にさせる内容です。

    0
    2024年08月12日
  • 空白を満たしなさい(下)

    Posted by ブクログ

    私が家族が好きであるという意味は家族といるときの自分のあり方が好きという意味であるんだという考えを知りました。

    人間という社会的であるためいろんな人と対峙するときのそのときどきの自分があるんだな。

    そんないろんな自分を含めて大きく愛せるといいな。

    そして、生きることや死ぬことという実存についても考えさせられました。

    仕事で忙殺されてしまう日々。

    答えは出ないけれどこの小説から人生をふりかえることが少しではありましたができました。

    それは私にとってひとときでありますが心の安寧となりました。

    生きるってつらいな。けどとても美しいなとも思ったり。



    0
    2024年07月20日
  • 日蝕・一月物語

    Posted by ブクログ

    すごい文章力!これを20代で書けるのは天才だと思います。一月物語のベースになった場所に行ってみたい。日蝕も翻訳小説みたいで好きでした。

    0
    2024年07月13日
  • 「カッコいい」とは何か

    Posted by ブクログ

    想像していたより遥かに重厚で濃厚な内容だった。正直一読しただけでは自分の中で理解や解釈が及んでいないところも多い。多面的多角的な考察や検証はすごいんだけど、特にファッションの話とかは背景知識や関心が不足している部分が少なくなく、感覚的な理解が及んでいないという感じ。まぁそれはそれで仕方ないかもしれない。でも総じての主張として、カッコいいって体感主義的ということと理解していて、それって結局自分の中でビビッと来たかどうかで、周りがどう思うかとかどう思われるかとかはあまり関係ない。それって頭ではわかっているんだけどやっぱり特に10代20代のころはそこまで割り切れなくて、常に周りの目や評価評判を気にし

    0
    2024年07月10日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

    Posted by ブクログ

    少し前の本ですが、学びある。

    動物の世界は必然性の世界であり、
    アルゴリズムが支配する世界であり、
    強いつながりの世界である。
    それは友達を作りたいなと思ったら自分と趣味の合う人たちを探してオフ会をやる世界です。

    人間が人間らしいと思っているものの多くは誤作動の結果起きている。
    だから人間らしい感情は根拠づけたり設計したりするものではない。
    人間のコミュニケーションには誤作動がすごく多くて、その誤作動こそが我々の自由や生きているという事実を支えている。
    だから、それをなるべく潰していくというのはまずいと思います。
    そうした誤作動をどうこれからの社会に組み込んでいくかという話になると思います

    0
    2024年06月30日