平野啓一郎のレビュー一覧
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作家が語る、スローリーディングを語った本。
書き手の視点で読む、精読し読んだものを自分のものにしていく、どちらかといえば速読気味な私には耳の痛い話も。
書き手の産み出す文章を、読者は一言一句、噛みしめるように糧にしていかなければと思った。Posted by ブクログ -
面白かった。
分人の話がやたらくどかったな、、、分人の考え方自体は好きやけど、小説なんやから主張はもうちょっと抑えても良かったのでは。Posted by ブクログ -
死んで生き返った「復生者」の主人公と、彼をとりまく人々の話。死因は自殺と言われているが本当なのか?などミステリー要素も。
生き返ったらどうなる?というテーマひとつから膨大な思考や出来事が発生していて、それらはどれも納得のいく流れで、突飛な設定にもかかわらずリアリティがすごい。読み応えがあって面白かっ...続きを読むPosted by ブクログ -
ドラマが面白く、先が待ちきれずに原作を読んだ。
自分が死んでから(自死)3年後に自分としてまた生きる。そして自分が死んだ理由を探すという設定があり得ないはずなのに妙にリアルで。旦那を亡くして3年をとにかく生きた妻、自分との記憶がほとんどない息子、確執のあった義理の親との関係など、再構築する様は、ただ...続きを読むPosted by ブクログ -
死んだ主人公が蘇る。
なんで俺は死んだんだ?心当たりも死の間際の記憶もなにもない。ギクシャクしている家族や同僚との交流を通し、自分が自殺したことを知る。
自殺の理由を明らかにしていく過程は、まるで自殺を悩んでいる人のカウンセリングのようだ。死ぬ前にこれができていれば誰も悲しまずに済んだのだろう。
...続きを読むPosted by ブクログ -
一度死んだ人が生き返るというありえない設定の話だが、ファンタジー的ではなく、どう生きるかを問うような哲学的な内容が多かった。
「分人」という考え方は初めて聞いた。接する人ごとに違う自分がいてそのどれもが自分自身だというのは自分の経験上納得できる。でも、小説の中で徹生が考えている程の深い理解は出来なか...続きを読むPosted by ブクログ -
とてもよいタイトル。
そして好きな終わり方だった。
分人というところまで思考が及んでいなかったが、わたしにも誰といるかによって色々なわたしがいることをここ数年で強く感じる。
「一人でいる自分」が「本当の自分」なのかと考えると、そうではないから難しい。
どれが本当の自分か分からなくなって、疲れる。
...続きを読むPosted by ブクログ -
表紙のゴッホの意味が分かった辺りからは夢中で読んだ。
生きることと死ぬこと。遺していく人と遺される人。分人の話はかなり納得した。誰しも自分が出会う人に影響を受けてる。
ドラマも楽しみだ。Posted by ブクログ