平野啓一郎のレビュー一覧

  • 日蝕・一月物語

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    20年ほど前に一度読んで、今回再読。難解な漢字、擬古的と言われる文章、歴史的にも知らないことが多い中世ヨーロッパ、そしてキリスト教。20年経っても、私の知識は然程の進歩はなく、やっぱり難しいわ〜と思いながら読んだ。
    だが、両性具有者が登場してから物語にどんどん引き込まれて、日蝕の場面では自分もその場にいるような、そんな感覚に陥るほど物語にのめり込む。こうなってくると、難しい漢字も読みづらい文章もむしろリズムにのって読めてしまう。20年前も同じように日蝕の場面に衝撃を受け、その後なんとなく中世ヨーロッパが気になり出した。だが、衝撃は今回の方が上回った。少しは20年で場面を思い描けるだけの多少の知

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    2024年10月30日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    【目次】

    まえがき(入江杏)

    第一章 「ゆるやかなつながり」が生き直す力を与える(柳田邦男)

    第二章 光は、ときに悲しみを伴う(若松英輔)

    第三章 沈黙を強いるメカニズムに抗して(星野智幸)

    第四章 限りなく透明に近い居場所(東畑開人)

    第五章 悲しみとともにどう生きるか(平野啓一郎)

    第六章 悲しみをともに分かち合う(島薗進)

    あとがき(入江杏)

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    2024年10月11日
  • サロメ

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    好きな男が振り向いてくれなかったから殺す狂気の女、サロメ。そしてロリコンな王様。登場人物が個性強すぎ。

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    2024年08月27日
  • かたちだけの愛

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    交通事故により片足切断という悲劇に見舞われ、悲しみと不安に沈む女優・叶世久美子(本名中村久美)と、たまたま事故から救助し、何の因果か彼女の義足のデザインを任される事になった主人公・相良郁也が、徐々に彼女と心を通わせていくラブストーリー。

    「焦らず少しずつ、未来のことを考えていきましょう。不安を感じる時には、どんなことでも相談してください。解決のための具体策を、一つ一つ考えていきましょう」
    「思ってること、感じていることを一つ一つ話していけば、一緒に考えられるんだから。少しずつでも前進するよ」
    「人のすべてなんて、見えるはずがない。だったら、自分の一番良いところが見えるようにすべきだよ。誰にだ

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    2024年07月25日
  • 「カッコいい」とは何か

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    我々はカッコ良さに呪われている。どこまでもかっこ良さを求めている。カッコ良さにこだわらないカッコ良さ。さらにはカッコ良さに素直に開くカッコ良さ。しかしながら、これらは他人をそのように思うだけで、「自分」は絶対にカッコよくなれないという構造。この構造が呪いだ。
    結局、カッコ良さは納得感ではないか。同じ著者の分人論では、関係の数だけ個性が存在するわけで、それらの統合がカッコ良さだという見方をやめるよう告げている。

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    2024年07月18日
  • ご本、出しときますね?

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    出てくる作家さんが、すごく豪華!
    性格の悪さもさらしていて、楽しかった。
    最後の光浦靖子と尾崎世界観との鼎談が一番笑った。

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    2024年06月18日
  • ある男

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    深い

    重厚な文体ですが読みやすい作品。重犯罪加害者の家族の問題とか、社会問題を扱っていてとても考えさせられた。さすが作者は法律に詳しい。弁護士ではなく、渦中のXさんの視点で読んでみた。司法とかhateとか今まであまり考えないことを考える機会になって良かった。

    #深い #共感する #切ない

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    2024年05月08日
  • 小説の読み方

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    物語を
    メカニズム、発達、機能、進化
    の観点から考察してみる。
    創造的な誤読を楽しむ。

    ケータイ小説「恋空」について、文体の特徴として、形容詞、形容動詞、副詞といった修飾語が極端に少なく、まるでマンガの一コマを思わせるテンポ感、という平野さんの指摘に納得。

    物語の中で、主人公がA君について語るとき、A君はそういう設定の人なんだろう、と思い込むことがあるけれど、それは主人公から見た視点のA君であり、そこに主人公という主語を補填する述語も含まれている、ということは新たな気づきであった。
    言われてみれば、それは当たり前なんだけれど、創作物を読んでいる、という前提がその感性を鈍らせていたように思う

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    2024年04月16日
  • 死刑について

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    ネタバレ

    死刑存置派も一考する内容がある。
    被害者への配慮は、存知派の方も根本では同じではないだろうか。
    著者は自身の意見においての変遷を丁寧に書いており、賛成派も反対派も頷ける部分もあると思う。
    結論や正しさを明確に述べている書ではなく、更に理解を深め、自身の意見を構築するために著者は投げかけているのではないだろうか。

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    2024年03月21日
  • ドーン

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    中盤まではなかなか読み進めるのがヘビーなのだが、登場人物たちが苦悩を自分自身の「分人」と結びつけて乗り越えようとしていく過程が読み応えがあり、特に主人公の明日人のそれの危うさを孕みつつ一種の誠実さと真摯さを手放さない感じが良かった。

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    2024年02月11日
  • 葬送 第二部(下)

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    「人生は大きな不協和音だ」

    これを20代で書ききった作者に感銘を覚えました。
    こんな描き物をされている最中、作者はすごい濃密な空間にいたんだろうなと、想像すると畏怖を覚えました。

    人は死ぬ、という事をこの2部ではずっと突き付けられた時間になりました。

    死が身の回りから現代的に忌避されている中、こんな形でしか段々と人へ伝えられなくなってきている気もします。

    天才ショパンを通して人生の歩み方を、凡人ショパンを通して死ぬ過程とは何かを問いかける。

    読んでいる途中より、読み終えた後の今の方が、頭の中でメロディーを奏でているのがすごく不思議。

    思考から他の事が消え去るくらい、いい時間になりま

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    2024年01月18日
  • 死刑について

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    私も若いころは 死刑賛成だったんだけれども 今は反対。なんでそうなったのかは・・・ 理路整然とは説明できないなぁ。

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    2023年12月14日
  • 葬送 第二部(下)

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    ジョンジュサンドの気持ちには、あまり共感しなかった。最後くらいは会いに来て欲しかった。
    善良な個が集まって奏でられる不協和音。私たちを取り巻く現実世界をうまく表現しているなぁと思った。
    曖昧な物が重なって出来上がってる個と共同体。印象派の絵画のような文体を意識して書いたって、平野さんが天才すぎる。
    クラシック含め音楽の知識が不十分で、ショパンの演奏会を想像の世界で実感できなかったのが悔しく、今後も勉強していきたい。

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    2023年12月01日
  • ご本、出しときますね?

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    本の内容はもちろん面白かった。
    それ以上に読んだことがない作家さんをたくさん知ることができたし、紹介されており本の中に読んでみたいものもたくさんあった。

    たまには意識的に新しい作家さんを開拓しないと読むものが偏っちゃうから。

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    2023年11月19日
  • 『マチネの終わりに』無料試し読み

    匿名

    購入済み

    初めて読みました。

    平野啓一郎さんの作品は今回始めて目にしました。非常に繊細な表現でついつい没入してしまいました。続きが読みたいので完全版を購入します。

    #癒やされる #切ない #胸キュン

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    2023年11月02日
  • ある男

    匿名

    購入済み

    読む価値有り!!

    最近読んだ中で上位に入る作品でした。
    続きが気になりすぐに読み終えました。
    楽しい秋の夜長を過ごせました。
    また、作者さんの他の作品にも興味がわきました。
    是非、読んでみたいです。

    #深い

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    2023年09月23日
  • ご本、出しときますね?

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    小説家の方々の独特な頭の中がとても面白い。聞き手の若林さんの面白さと相まってテレビ観といたら良かったー!と悔しい気持ちでいっぱい。またやってくれたらいいのに。

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    2023年09月22日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    スッキリした

    下巻に入り、謎が次々と明かされていく。
    少しずつ記憶が呼び戻され、周りの人との対話の中で考え方も変わっていく。
    分人の考え方や表紙になっているゴッホの考察も面白かった。家族の在り方もそれぞれだけど、主人公の母親の言葉には深いものがあった。毎日を大切に生きていきたいと思える本だった。

    #感動する #深い #アツい

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    2023年06月24日
  • 空白を満たしなさい(上)

    購入済み

    面白い

    車内広告からストーリーの続きが気になり、上下巻一気に読みました。
    自分が何故一度死んだのか、謎を解き明かしていく面白さと、自分がいない間に起きた周囲への変化を理解していく話の深さに感銘を受けました。

    #深い #ドキドキハラハラ

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    2023年06月24日
  • 小説の読み方

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    登場した主語に対して、どんな述語が続くのだろうという期待感が持続することが重要
    いじめられて苦しかったのさ分かる。しかし、どうして自殺や殺人という方法を選んでしまったのだろう?他にも選択肢はたくさんあったはずだ。他人に対する「決めつけ」を注意深く回避する。
    小説家にはとにかく書き続けるという無闇な態度が、どうしても必要なのではないか。

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    2023年06月22日