平野啓一郎のレビュー一覧

  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    ここのところ、バナナの柿内尚文さんなど、教科書のように読みやすい自己啓発本ばかり立て続けに読んでいたために、最初の入が「うっ…理屈っぽい文面ひさびさ…」と少し臆したがw、読み進めるうちにあれよあれよと引き込まれてあっという間に完読した。
    いやーーーこれだわこれ。
    これなんだわよ、って感じ。
    元々自分自身がとんでもなく八方美人な上に気分の波があり(一応ほぼバレていない)、鬱期のどす黒い部分は全て夫と息子に請け負ってもらえているものの、私って多重人格なのかな…くらいに長年悩んでいたので、この本でようやく自分というキャラクターに対しての辻褄が合ったなぁと思えた。
    とんでもなく面白かった。
    対人関係が

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    2025年12月07日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    アラフォー大人の恋愛物語。
    インターナショナルギタリスト槇野と、インターナショナル優秀ジャーナリスト洋子が、びっくりするほどすれ違う話。

    いやいや。2,000年代に入って携帯も普及してる世の中で、
    しかもティーンでもなく、常人じゃ到底及ばない才能と知識のある良い大人がよくもまぁそこまですれ違うことができましたね?

    ってくらいすれ違う。

    最初から最後まで恋愛どっぷりだし、
    すれ違いすぎてイラついたし、
    飽きるかなーと思ったけど結局最後泣いた。

    そして、運命の人ってこーゆうことかって思った。

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    2025年12月07日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    なんじゃこれはーーーー!!!
    SUKI!!!

    小説家平野啓一郎さんの「分人主義」について書かれた新書。

    個人とは英語でindivisual。
    つまり「分けられない」って意味。

    でも平野さんは個人は人格を表す最小単位ではなくて、
    「divisual」つまり「分けられる人」である「分人」が最小単位だと考えた。

    分人とは、
    対人、対グループによって変わるその人の人格。

    確かに、あなたも会社での自分、家族といるときの自分、友達といる時の自分とでは性格が違う気がしない?
    もっと言えば、大学自体の友達と高校時代の友達とでも違うし、大親友の前でも違う。

    だから、たった一つの「本当の自分」なんて存

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    2025年12月07日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    良かった〜!!これから何度も読み返すと思う。
    どの自分が本当の自分なんだろう?と悩んでハゲそうだった思春期の頃に読みたかった本。

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    2025年12月01日
  • マチネの終わりに

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    なんて美しく、苦しい文章を書く人だろうか。
    経験したことのある感情からない感情まで、ありとあらゆるすべてが手に取れるところにゴロゴロと転がってきた。初めから終わりまで、心を揺さぶられ続けた。これから先、何度でも読み返したい一冊。

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    2025年11月29日
  • 自由のこれから

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    自由とは選択肢が多いこと。
    自動化により、「しなくていい自由」は得られるが、「何かをする自由」は奪われる。
    一旦、自由が奪われてしまうとそれを取り戻すのは難しい。システムが大きく変更されれば、個人の自由はそれに適応したが形の限定を受け入れざるを得ない。
    自動化、監視社会、法制度など、自由をどこまで譲り渡していいのかをしっかり考えていかないと。

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    2025年11月29日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    たとえば、会社で仕事をしているときと、家族と一緒にいるとき、私たちは同じ自分だろうか?
    本書では、それぞれの自分を『分人』と定義して解説している。

    学校や仕事、家庭で辛い思いをしている人に読んでほしいし、自分ももし辛いと感じたときは読み直したい。
    絶対にそれがその人の全てにはなり得ないし、その理解は人生を楽にしてくれるはず。

    以下印象に残ったこと

    ・『分人』の構成比率がその人の個性となる。
    もし生きづらいと思えば、金融資産のようにそのポートフォリオを調整していけばいいし、いろんな分人に分散させることはリスクヘッジにもなると思った。

    ・自分が好きな分人を大切にすれば、自己肯定感や幸福感が

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    2025年11月29日
  • ある男

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    城戸の考え方とか、感性が自分と似ていてすごい共感しながら読めた。めっちゃ自分に向いてる本やと思った。読みやすいのに、考えさせられる本。平野啓一郎もっと読む。

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    2025年11月26日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    - おもろいなぁ
    - 自分の中には幾つの、どんな分人があるんだろう
    - 「愛とは、相手の存在が自分自身を愛させてくれること。そして同時に自分の存在によって、相手が自らを愛せるようになること」。これは尊い考え方・尊い関係性だなぁと思った。大切な人にとって、そういう人間でありたいなぁと思った。
    - 1人で部屋で考え事している時の自分もやっぱりいわゆる「本当の自分」ではなくいろんな分人が入れ替わり立ち替わりして思考している、というのは納得した
      - 一方で、部屋でダラダラTwitter見たり怠惰に過ごしている自分はどうなんだ?と思った。これも誰かに対する分人の影響でダラダラしているのかな?

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    2025年11月25日
  • 文学は何の役に立つのか?

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    平野啓一郎さんがこれまで講演で話されたことや、文芸誌などに寄稿された文学・文豪・文学作品への批評やエッセイなどを収録したものとなっています。その冒頭に収録されている或る研究集会の基調講演のテーマが「文学は何の役に立つのか?」ということで、これがそのままこの本のタイトルになっています。

    このタイトルを少し噛み砕くと、「文学は、私たちの人生や社会に対して、どんな価値があるのだろうか」ということになるのかと思いますが、この本を読んで私なりに思ったのは、以下のことでした。

    文学は、①社会の不条理に気づかせ考えさせてくれること、②人間関係の機微を巧みな表現で心を動かされること、③現実社会からの解放す

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    2025年11月24日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

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    今まで、様々な読書本を読んできましたが、1番自分に合っていると感じた本でした。私も速読や「とにかく本の冊数を多く読む」という考え方に違和感があったのですが、その理由がうまく言語化できずにいましたが、その正体がわかった気がします。本と対話したい方にオススメです

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    2025年11月22日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    自分がこれまでに感じていた、自分自身と対人関係に関するモヤモヤが綺麗に言語化されていて、とても爽快な気持ちをあじわえた一冊だった。
    「本当の私」について考えたことがある人にはどストライクな一冊だと、個人的には思う。

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    2025年11月21日
  • マチネの終わりに

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    アラフォーになって運命の人に出会うという大人の恋愛小説。
    40代目前とは、一般的に社会的な地位をある程度確立し、人生設計を考える時期なのかなあと思う。
    そんな中で人生のパートナーを決めるというのは、愛以上に安定を求めるものなのかなと私は考えている。
    そんな中で、まるで学生の恋愛のように、燃えるような愛に突き動かされて惹かれ合う2人が印象的だった。
    こんな運命の人って素敵だなあ。
    安定や好条件を投げ打ってでも、愛に従う2人がかっこいいなあと思った。人を愛している自分が好きってめちゃめちゃ素敵だと思う。

    2人の大人な価値観とその葛藤もとても丁寧に描写されていて引き込まれた。文章表現がとても繊細で

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    2025年11月16日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    初めて読んだ平野啓一郎先生の作品。愛がほんの一瞬で行き違ってしまう様子が、見事に描かれています。登場人物それぞれの心の葛藤がえげつないほど生々しく、読む側に深く刺さります。読んでよかった〜

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    2025年11月15日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    自分はなんであの人と同じように喋れないのだろう?あの人は明るくて楽しくて素敵だなぁとコミュニケーションの比較をして落ち込むことが多くあります。
    しかし、「分人」という考え方を知ってから、落ちこまず考えられるようになりました。

    もう一度読んでまた深めたいと思います。
    専門用語など使わず、わかりやすく書いてくれているので読みやすくて良かった。

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    2025年11月13日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    とても良かった、読後感がすごい。。。

    平野さんの「私とは何か 個人から分人へ」を読んだ後に読むと、より分人が実感として得られる。

    2人の関係は綺麗な愛とは正直言い切れないとは思う。世に言う”不倫”の正当化にも感じ取れる。

    ただ、心で惹かれあっただけの2人はどうしたらいいのだろうか。出会うタイミングが異なっただけの2人はどうしたら良いのだろうか。

    好きな小説の一節に、「映画も小説も人も、出会うタイミングってもんがあるんだ」という一節がある。

    ふむ、難しい問題だ。。。。と思う。
    このタイミングは自分で決められるものなのだろうか?

    そこで出てくるのは、自由意志・運命論だ。こうなる定めだっ

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    2025年11月05日
  • ある男

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    "一体、愛に過去は必要なのだろうか?"
    在日朝鮮人 、親族の犯罪、差別や偏見、死刑制度、戸籍のロンダリングなど、重くて深い話題がたくさん出てきます
    でも意外と難しくはなく読みやすかった
    テーマが一貫していたからわかりやすかったのだと思います
    読後感も良い
    過去から離れたくて大祐になった「ある男」…幸せな月日があって良かった

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    2025年11月05日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    洋子さんを投影する方がいます。聡明な方。人を愛するに気がつく、その話し方、話の合い方にそのまま。心奪われた。携帯電話を落とすことで展開する転をもってしても、登場人物は、皆、もがき、自分の中に持つ、善悪をも生きることになる。誰も責められない。人を好きになる出会いに、素直に受け入れて生きたい。そう思った

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    2025年10月29日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

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    ・速読は脂肪をつける読書、読んだ後に内容を覚えてないことも多々ある
    ・自分が登場人物の立場だったらどうするを想像してみる
    ・人に説明する前提で読む
    ・助動詞、助詞に着目する。
    ・書いた人の目線で考える

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    2025年10月27日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    本当の自分など存在しない。基本的に外的要因によって、その場その場で集団や個人に対する自分の「分人」が生まれ、その分人らの構成比率によって「個性」なるものが形作られているだけである。私はたちは誰と相対する時もその人の自分向けの「分人」とし関わることは出来ず、自分もその人向けの「分人」としてしか関わることは出来ない——————

    読み進める度に心のモヤモヤが晴れていくようだった。この分人の比率を上げたい、こうした分人を自分の中に出現させたい、というぐらいの欲であれば苦しくならずに前に進めるような気がした。

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    2025年10月25日