平野啓一郎のレビュー一覧
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ネタバレ短編「清水」
中編くらいの表題作「高瀬川」
詩「追憶」
2つの小説が並行して進む実験的な「氷塊」
の4つが入っています。
「高瀬川」と「氷塊」はすごく良かった。
「高瀬川」は、最終的にパンティがペットボトルに入って流れて行っちゃう話。
その情景がすごく印象的なのと、コトに及ぶ男女の会話のぎこちなさが良い。
村上春樹の小説で男女の会話がウィットに富んでいてリズミカルな感じなのと真逆で、すごくぎこちなく恰好悪く描いているのが妙に魅力的。
「氷塊」はページの上半分が少年目線、下半分が30代の女性目線で進んで行って、ときどき真ん中に共通目線の文章が差し込まれる。
どう読むかは読者次第だと思うが、読み -
購入済み
非常にリアリティと親近感を覚えます。
しかも、その前後の2人の心理、回想、受能動的な先への向かい、
身に覚えすら感じ、震えと奇妙な安堵すらもたらしてくれました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。」
作中で洋子が何度か思い出す蒔野のこの言葉。この本の最後の1シーンを読み終えた後に思うことは、その後2人の過去は幸せな記憶として変わったのかどうかということと、そうあって欲しいと思うこと。
それは2人が尊敬しあえる友人としてではなく恋人としてあの夜の続きを進めることで変えて欲しいと思った。
2人のその後は読者のご想像にお任せしますという感じだったので、最後に蒔野が洋子に会う直前に思い返した幸福の硬貨の一節にあるように.....彼らは、きっと -
購入済み
完全版が読みたくなる
作品紹介によると謎の多い複雑な話のようで、謎が解明されていくのを追っていく興味だけでなく、読者自身が感じ、考える。何を、かは、それこそ読んでのお楽しみ。人それぞれ違って、そこが、いわゆるミステリーとは違う醍醐味ではないか、と思います。
この無料お試し版で読める第三章までで、登場人物と謎のさわりが分かるので、これは完全版で最後まで読むしかない、そして読み終わった後の自分の感想が楽しみ、という感じです。 -
購入済み
距離感が程良いです
人と人との程良い距離感が感じられる良い作品でした。仕事の同僚、親と子と孫、夫婦、そして男と女。ちょっとしたボタンの掛け違いから生じる人間関係が、最近の実際の社会的事件と相まって、実にリアルでした。
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Posted by ブクログ
この軽薄そうなタイトルに対してこのボリューム。
新書というのは‘掲げたテーマを簡潔に読者に語る’というのをそのスタイルとしたのだと思っていたのに…。だからこの本を手に取った時は『何考えてんだ?』と呟いてしまった。
著者の平野啓一郎氏も悪いと思ったのか「第10章にはまず目を通し、肝となる第3章、4章を読んでもらえれば…」と多方面の歴史をひもときながら解説するうちに、参考文献の量が多くなったことを詫びている。
でも、この本の厚さに負けて、第10章だけを読んだ人は、全く面白さがわからなかったことだろうし、その後に肝となる第3章、4章を読んでもやっぱり、平野氏の「カッコいい」に対する熱量は伝わらな -
Posted by ブクログ
ネタバレ純文学らしい丁寧で繊細な表現、複数の主題が折り重なる流れの一方で、テンポ良いストーリー展開を兼ね備えていて、一気に読み切った。
抑制の効いた文章がかえってイメージを色鮮やかにさせる。
ラストシーンが強く印象に残った。
And now, at the end of the matinee, I will play one more melody, a very special melody, for you.
2026.02.25 再読
映画も非常に良いが、原作を読み直すと重要な部分の違いがあることに気づいた。
すれ違いの原因を洋子が知る場面で、映画では早苗が自分から話していたのだが、 -
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Posted by ブクログ
ネタバレこの「ドーン」という作品、結構な長編だし、場面の切り替わりに頭がついていけなくて最初は結構読み進めるのに苦労したのだけど、平野啓一郎さんが書く半分SF的な未来絵の結末がどうなるのかを知りたくて、少しずつ読み進めました。まず、面白いと思ったのは分人という考え方。本の中では、「日本語で〈分人〉って言ってるその dividual は、〈個人〉individualも、対人関係ごとに、あるいは、居場所ごとに、もっとこまかく『分けることができる』っていう発想なんだよ。(中略)相手とうまくやろうと思えば、どうしても変わってこざるを得ない。その現象を、個人 individual が、分人化 dividuali