平野啓一郎のレビュー一覧

  • マチネの終わりに(文庫版)

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    過去はいとも簡単に変わっていく。むしろ脆いものだ。という文には衝撃を受けた。過去は変えられないもの、受け入れるしかないと思っていたが、きっとその気持ちすら変わっていくのだろう。
    近現代世界史や聖書を学んでいると尚更理解が深まるかも。

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    2025年12月21日
  • 本心

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    こちらを読んですごくおもしろくて、ある男、マチネ…と同じ作家さんの本3冊一気読みした秋。最終的に私は「ある男」派だけれど、こちらの作品もお母さんの不気味さと主人公の不安定さに最後までドキドキした。救いのあるラストでよかった。

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    2025年12月19日
  • ある男

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    推理ものとしても人間ドラマとしても恋愛ものとしても社会派小説としても読め、おもしろかった。安藤サクラさんもイメージにぴったり。

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    2025年12月19日
  • マチネの終わりに

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    冬に合うほろ苦恋愛小説、クラシックやクリスマスジャズを聴きながら幸せで静謐な時間を過ごせた
    恋愛小説に出てくる人物の行き過ぎた心理や、何番煎じか分からない試練を斜に構えて見てしまうのだが、これは作家との相性なのか、本作の人物の肩書きは馴染みのないもので、それが逆に愛に対する人の熱や引っ込み思案は万人共通するんだと思えた。

    アポロ13の引用が本作の核だと思った
    『大気圏に無事突入するには、2.5度の幅の回廊を通らなくてはなりません。角度が急だと摩擦熱で炎上しますし、浅すぎると、池に石を投げた時のように、外に弾き飛ばされます。』

    初めての平野啓一郎さんでしたが
    持ちわせてる知識に圧倒されながら

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    2025年12月17日
  • サロメ

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    私の中で『サロメ』といえば、ビアズリーの悪魔的で蠱惑的なあの絵、あるいはモローのあの幻想的でアイコニックなあの絵。どちらもインパクト抜群でつい見入ってしまう歴史に残る絵ですが、当の文学作品は読んだことがなく、結局このワイルドの『サロメ』に私を導いたのはやはりビアズリーでした。ビアズリーの生涯を知るにつけて、ワイルドのサロメを読まずにはいられないわけだったのですが、もうひとつ、オスカー・ワイルドという人間への興味も、そこにはありました。
    本書はオスカー・ワイルドのサロメを平野啓一郎版新訳として、現代に生きる私たちに馴染みやすい文体で読める、という楽しみ方だけでなく、平野氏によるサロメの解釈、さら

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    2025年12月17日
  • マチネの終わりに

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    わたしは平野啓一郎がつくる、この独特な理解はできない難しいけどどこか素敵な世界観が大好きななので、、、!ただの恋愛のはずなのに、難しい言葉や色々な行為や自称に例え話に例え話を重ねるこのワールドに超魅了された!幸せになりたいね、そして人の幸せを奪いたくはないね、過去は変えられる、本当にいい言葉だ、、、

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    2025年12月11日
  • 文学は何の役に立つのか?

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    ぶっちゃけ、難しかった。ふわっと読めるような本ではなかった。わかりやすい、でも結局色々理解はしたけど、それといった結果には辿り着けなかった。ふわぁっとした概念(?)が生まれた(?)
    面白かった…。

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    2025年12月10日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    アラフォー大人の恋愛物語。
    インターナショナルギタリスト槇野と、インターナショナル優秀ジャーナリスト洋子が、びっくりするほどすれ違う話。

    いやいや。2,000年代に入って携帯も普及してる世の中で、
    しかもティーンでもなく、常人じゃ到底及ばない才能と知識のある良い大人がよくもまぁそこまですれ違うことができましたね?

    ってくらいすれ違う。

    最初から最後まで恋愛どっぷりだし、
    すれ違いすぎてイラついたし、
    飽きるかなーと思ったけど結局最後泣いた。

    そして、運命の人ってこーゆうことかって思った。

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    2025年12月07日
  • マチネの終わりに

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    なんて美しく、苦しい文章を書く人だろうか。
    経験したことのある感情からない感情まで、ありとあらゆるすべてが手に取れるところにゴロゴロと転がってきた。初めから終わりまで、心を揺さぶられ続けた。これから先、何度でも読み返したい一冊。

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    2025年11月29日
  • 自由のこれから

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    自由とは選択肢が多いこと。
    自動化により、「しなくていい自由」は得られるが、「何かをする自由」は奪われる。
    一旦、自由が奪われてしまうとそれを取り戻すのは難しい。システムが大きく変更されれば、個人の自由はそれに適応したが形の限定を受け入れざるを得ない。
    自動化、監視社会、法制度など、自由をどこまで譲り渡していいのかをしっかり考えていかないと。

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    2025年11月29日
  • 文学は何の役に立つのか?

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    平野啓一郎さんがこれまで講演で話されたことや、文芸誌などに寄稿された文学・文豪・文学作品への批評やエッセイなどを収録したものとなっています。その冒頭に収録されている或る研究集会の基調講演のテーマが「文学は何の役に立つのか?」ということで、これがそのままこの本のタイトルになっています。

    このタイトルを少し噛み砕くと、「文学は、私たちの人生や社会に対して、どんな価値があるのだろうか」ということになるのかと思いますが、この本を読んで私なりに思ったのは、以下のことでした。

    文学は、①社会の不条理に気づかせ考えさせてくれること、②人間関係の機微を巧みな表現で心を動かされること、③現実社会からの解放す

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    2025年11月24日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

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    今まで、様々な読書本を読んできましたが、1番自分に合っていると感じた本でした。私も速読や「とにかく本の冊数を多く読む」という考え方に違和感があったのですが、その理由がうまく言語化できずにいましたが、その正体がわかった気がします。本と対話したい方にオススメです

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    2025年11月22日
  • マチネの終わりに

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    アラフォーになって運命の人に出会うという大人の恋愛小説。
    40代目前とは、一般的に社会的な地位をある程度確立し、人生設計を考える時期なのかなあと思う。
    そんな中で人生のパートナーを決めるというのは、愛以上に安定を求めるものなのかなと私は考えている。
    そんな中で、まるで学生の恋愛のように、燃えるような愛に突き動かされて惹かれ合う2人が印象的だった。
    こんな運命の人って素敵だなあ。
    安定や好条件を投げ打ってでも、愛に従う2人がかっこいいなあと思った。人を愛している自分が好きってめちゃめちゃ素敵だと思う。

    2人の大人な価値観とその葛藤もとても丁寧に描写されていて引き込まれた。文章表現がとても繊細で

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    2025年11月16日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    初めて読んだ平野啓一郎先生の作品。愛がほんの一瞬で行き違ってしまう様子が、見事に描かれています。登場人物それぞれの心の葛藤がえげつないほど生々しく、読む側に深く刺さります。読んでよかった〜

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    2025年11月15日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    とても良かった、読後感がすごい。。。

    平野さんの「私とは何か 個人から分人へ」を読んだ後に読むと、より分人が実感として得られる。

    2人の関係は綺麗な愛とは正直言い切れないとは思う。世に言う”不倫”の正当化にも感じ取れる。

    ただ、心で惹かれあっただけの2人はどうしたらいいのだろうか。出会うタイミングが異なっただけの2人はどうしたら良いのだろうか。

    好きな小説の一節に、「映画も小説も人も、出会うタイミングってもんがあるんだ」という一節がある。

    ふむ、難しい問題だ。。。。と思う。
    このタイミングは自分で決められるものなのだろうか?

    そこで出てくるのは、自由意志・運命論だ。こうなる定めだっ

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    2025年11月05日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    洋子さんを投影する方がいます。聡明な方。人を愛するに気がつく、その話し方、話の合い方にそのまま。心奪われた。携帯電話を落とすことで展開する転をもってしても、登場人物は、皆、もがき、自分の中に持つ、善悪をも生きることになる。誰も責められない。人を好きになる出会いに、素直に受け入れて生きたい。そう思った

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    2025年10月29日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)

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    ・速読は脂肪をつける読書、読んだ後に内容を覚えてないことも多々ある
    ・自分が登場人物の立場だったらどうするを想像してみる
    ・人に説明する前提で読む
    ・助動詞、助詞に着目する。
    ・書いた人の目線で考える

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    2025年10月27日
  • 本心

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    475ページ。長い。

    足ることを知る、森鴎外、高瀬船。最愛の人の他者性と向き合う人間性としての誠実さ。

    AIアバターという未来風の書き方だが、取り上げている議題は、死生観、格差社会といった、従来からある話。自由死を選ぼうとした母の本当の声を聞きたくてアバターを作るが、それは本当に母親か。いや、本当の母親とはそもそも何か。自分たちは普段、人の一面を見ているに過ぎない。加えて、それは変化していくものでもある。一面、一時それを切りとって、それは本当にそうなのだろうか?

    格差社会においては、いろんな意味でもう十分という人々も出てくる。自由死を選ぶことは本当に良くないことなのだろうか。

    人間とし

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    2026年01月18日
  • マチネの終わりに

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    善とか悪とか、そういう平面的な判断基準を超越したところにある、二人の関係。

    会っている時間の長さや回数、結婚とか付き合うとか明確な言葉で定義された明確な関係でいること、そういう社会的な俗的な一般的な交わりを超えた先にある、二人の深い交わり、心の結び付き、魂の深いところの共有。

    その様がありありと、没入できるほどに事細かに描かれていて、ずっとずっと引き込まれた。

    現実を生きることで変えていけるのは未来だけではなく、過去までをも変えられるというのは個人的には新しい視点だった。

    展開がどうとかではなくて、情念の共有ができた感じ。
    これから先も心に残り続ける小説だと思う。

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    2025年10月16日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    人にはいくつかの分人が存在する。
    家族や友達、同僚、上司と。
    それぞれと接する時の自分はテンションや気の使い方も異なっていていろんな自分がそのにいる。
    どれが本当の自分なのか。
    幸せであっても疲労は溜まるし嫌いな自分は消したくなる。
    この装丁はなぜゴッホなんだろうという謎も納得。
    ゴッホのいろんな顔と自殺の真実が物語と結びついて後半はかなり面白くなってきました。

    そして、終わり方に鳥肌、、。
    りっくんを抱きしめる直前に消えちゃったってこと、、?
    彼の悔いが残った空白が満たされたから消滅したのかな。
    2回も大切な人がいなくなるなんて耐えられないけど、これを読みきって生の尊さが身に染みました。

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    2025年10月16日