平野啓一郎のレビュー一覧
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上下巻の構成とは知らずに上巻だけ買って一気読みしてしまい、待ちきれず途中駅でわざわざ下車して下巻を買った。本当に面白かった〜〜
一つ一つの描写で、自分が日々当たり前に見ている景色、考えていることがよりクリアに的確に表現されていく感じ、読んでいて気持ちいいなと思う。
分人主義についての本を読んだことがあったので考え方自体は元々知ってはいたけど、自殺についての見方は新しくて、且つ納得感があった。
あと、直前に原田マハの『たゆたえども沈まず』を読んだおかげで、ゴッホの肖像画のくだりがより一層深みを増したように思う。
佐伯は結局何者だったんだろう。
平野啓一郎の本、好き! -
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ネタバレ・難しくて途中でやめてしまおうかと思った。半分あたりまで進んでもイマイチ乗れず、けど辞めずに正解だった
・『消失点』で一気に引き込まれて本を置くのがイヤ!ってくらいに続きが気になり過ぎた
・早苗の行動が私には理解できないし、許せないけど、結局は言う通りなのかもしれない。あのすれ違いがなくて2人が結ばれたとしても、主役と主役の人生ではうまくいかないのかもな...と最後に思ったのは悔しかった。
・物語の内容以外にも戦争の事やリーマンショックの事とか勉強になった。と同時に色々な事を考えさせられた。
・心の繋がり、心の話をした時に通じ合える相手はこの世界にどれだけいるのだろう?「この話したいな」と -
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個人よりも細分化された自分(=分人)
その分人の集合体が私個人。
色んな面(分人、私)があるものだ。
幼馴染に対しての振る舞い、目上の方へ、親兄弟へ、たまに会う親戚、大学で出会った人へ、同僚として知り合った人へ、好きな人へ、信用してる人へ、苦手な人へ、深く関わりたくない人へ、
その人を目の前にした時の こちらの心の開き具合はバラバラ。嫌な自分だって出てくるというもの。
嫌な相手だっているのだから笑
違う自分で接していて当たり前じゃないか。
全く違う真逆の自分になるのも自然なことではないか。
また、3歳の自分と10歳の自分と30歳の自分では立場も責任も、考え方も人生経験も社交能力も、
何もか -
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ネタバレ【読もうとしたきっかけ】
袴田事件のドキュメンタリー映画「拳と祈り―袴田巖の生涯―」のパンフレットに本書の著者の寄稿を発見。そこに「死刑存置派から死刑廃止派に変わった」と書いてあり、非常に興味深いと思った。
【感想は】
一般的に割合の多い死刑存置派の考えの言語化をはじめて目のあたりにして、鋭い指摘を行っていると思った。とかく、死刑制度の是非というのはオープンに話される話題ではないため、該当する言葉を私は持ち合わせていなかったが、この本のおかげで可視化できた。目から鱗。また死刑存置100%の考えだったが、フィフティフィフティに変わった。
国家に人は殺せないし、また犯罪者の生育環境を考慮すると、 -
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普遍的なテーマだけども、想像できないストーリー展開、細部まで作り込まれた設定、丁寧かつ端正な美しい文章のお陰で、最後まで期待を裏切らなかった。
近未来という設定で、格差社会、仮想現実、AIなど、今もある舞台装置を拡張しているのが絶妙すぎる。
主題が、格差、死、分人、性、愛、外国人、など色々入り組んでいるが、やはりメインはタイトルの本心なのかな、という気がする。色々なテーマが絡み合って一つのストーリーになっているので厚みがあり、読後の満足感が大きい。これが、2時間の中で完結させる映画では味わえない、読書の醍醐味だと思う。
「もう十分」と言って自由死を望んだ母の本心は?
「平気なの?」と三好に -
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僕は、死刑は廃止にすべきと思っている一方で、死刑存置派の人から遺族感情はどうするんだと問われると、いつもゴニョゴニョと誤魔化すことしかできていなかった。
この本は、この点についてもっと深く考えるきっかけを与えてくれた。
死刑の存否にかかわらず遺族のケアが十分に行われていないこと。
死刑と加害者を赦すことは不可分一体ではないこと。
罰ではなく赦しも尊重できる社会にすること。
いずれも僕が十分に持てていなかった視点であり、自分の高慢さを反省しながら読み進めた。
また、僕は、死刑囚の境遇を知り、自分も同じ立場であれば同じことをしてしまっていたかもしれないと共感することこそが、死刑廃止につながると考