平野啓一郎のレビュー一覧

  • マチネの終わりに
    平野啓一郎さん大好きなので
    恋愛小説としてではなく
    奥にあるテーマをずっと探しながら読みました

    「過去は書き換えられる」
    時間の概念についての小説だと思うと
    めちゃくちゃおもしろいです、天才!
  • 透明な迷宮
    記憶の連続
    寝て起きたときの自分は、昨日の自分の続きである。疑いもなく信じている。その人が、その人であることを支えるものとは何なのか。記憶なのか、記録なのか。
    日常のすぐそばに紛れている非日常を描くことで生み出されるリアリティ。人にはどこか思い当たることがあるのではないかなぁ。短編6話。

  • 空白を満たしなさい(下)
    後半、話が哲学的になってきてから作者の書きたかったことが掴め始めて面白くなってきた。
    自殺した人が、自殺なんかするわけがなかった自分がなぜ自殺に至ったかを生き返って追及する話。
    よくこんなストーリーが思いつくなぁ。
    平野さんってめちゃくちゃ頭がいい人なんだろうと感じた。
    個人と分人の話はすとんと腑に...続きを読む
  • 空白を満たしなさい(上)
    前半は、死んだ人が世界中で次々と生き返るって話でありえない設定だったのでなかなか物語に入り込めなかった。感想は下巻に続く→
  • 空白を満たしなさい(下)
    あまりにも切ない最後の一行。
    死と生の境界を問い、存在のあり方を問う。
    死という結果はもう取り戻せない。
  • ある男
    複雑な背景に戸惑いながらも、その物語の世界に引き込まれていった。何も疑うことなく過ごす中で、触れることのない事実があるということが、衝撃的でもあった。人を愛することが人としての全てなんだと思う。家族のかたちはそれぞれであるが、子どもが穏やかに成長できるように、その根底に愛は存在して欲しい。
  • 空白を満たしなさい(下)
    完全に土屋を阿部サダヲのイメージで読んでたので、NHKドラマで佐伯役だったのには驚きましたが、佐伯の存在が土屋の影だって解釈すると、暗示的な偶然でした。
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP文庫)
    スローリーディングを訴える、今の時代にこそ必要な良書。自分自身、早く読まないとと焦って読んでしまったことが何度もあった。それは、速読とか多読といった情報をいかに早く要点だけに絞って取り入れるかという観点のもの。一方で、スローリーディング、とりわけなぜ作者はこの一文を入れたんだろうか、なぜこんな表現な...続きを読む
  • 死刑について
    高校生の頃、「決壊」を読んだ。
    「加害者家族の問題はあまり考えたこと無かったな…あくまでも尊重されるべきは被害者や被害者遺族だけど、加害者家族も在り人間や生活が存在するのも事実だ。それでも何よりも被害者や遺族がもっとも尊重されるべきだし、被害者遺族大なり加害者家族だろうよ」と感想を抱いた…ような気が...続きを読む
  • 『ある男』無料試し読み

    気になる

    いくつか無料試し読みを読ませていただきましたが、最も続きが気になりました。
    映画も上映中で、読んでから見るか、見てから読むか悩ましいところです。
  • ご本、出しときますね?
    同名のテレビ番組の書籍版。対談番組なので普通の対談本として読める。内容は若林×小説家2人の対談。読んだことない人も多かったけどどの人も面白くてみんな読んでみたくなったし、小説家の皆さんのとがり方は自分とは違くて自分はやっぱ作家ではないな、とも思った。
  • 『ある男』無料試し読み

    面白い

    平野さんが提唱する分人主義を念頭に読むと見方が変わるように思う。人は誰しも割り切れない気持ちを抱えていきているのではないだろうか
  • 理想の国へ 歴史の転換期をめぐって
    読み易さと内容の濃さの両方を叶えた充実した対談。この組み合わせでは当然と思えるが、改めて1990年以降の日本が辿ってきた道を考えさせられる。本筋とはやや離れるがイチローが変えたベースボール感には鳥肌がたった。
  • 『ある男』無料試し読み

    何も見ずに読んでほしい

    映画もやってますが、個人的には小説のほうがよかった。内容がどうというよりも文字のほうが作品とあっている気がするので
  • ご本、出しときますね?
    面白すぎてあっという間に完読。
    物書きの皆さんは日々何を考えてるんだろうって気になって仕方なかったので、得にしかならない!と鼻息荒めで読んだ。
    勉強になったのは、森鴎外の行き着いた哲学が
    【諦め】ということ。
    対談されていた作家さんの本や、処方された本など読みたい本が増えたので何を読んだらいいかわか...続きを読む
  • 死刑について
    この様な重たいテーマを、この短い論考で述べられていることに、まず感嘆した。著者の誠実な考え方が短く凝縮された秀逸な書である。「死刑」という国家による暴力で、問題を解決する社会でいいのか。死刑問題を考えるにおいては、この社会のあり方も含めて、大きく捉えていることが必要と思う。著者は当初は死刑賛成論者で...続きを読む
  • 死刑について
    平野啓一郎氏の大阪弁護士会主催の講演を書籍化。
    死刑制度を被害者、加害者、国家、国際社会、小説など、様々な視点で切り取り、論じている。世の中は「憎しみ」の共同体から「優しさ」の共同体に変わっていかなくてはならない。そこで必要となるのは「ゆるし」という感情である。私たちは自分も人もゆるしていかなければ...続きを読む
  • 死刑について
    倫理のレポート課題の為に読んだ本。
    めちゃくちゃいっぱい考えさせられた。
    被害者の事を想って、死刑!!っていうてたけど、何も考えて無かったこと。日本がきちんと人権教育をしてなかったこと。日本の浅ましい伝統『死を以て償う』精神。
    また、冤罪の可能性。
    はたして死刑は存続しても良いのか。
    もう一度考え直...続きを読む
  • 死刑について
    被害者の心に寄り添うという場合、その方法は決して一つではない。

    という、一節のみを引用しておくことにします。
  • マチネの終わりに
    恋愛だけでなく、音楽、戦争、映画など様々な要素が入り混じった小説でした。自分が洋子の立場なら、やっぱり早苗は許せないと思います。しかし、子供のことを思うと難しいですね。まさに、40代の大人の恋模様。複雑です。