平野啓一郎のレビュー一覧

  • 自由のこれから

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    自由とは選択肢が多いこと。
    自動化により、「しなくていい自由」は得られるが、「何かをする自由」は奪われる。
    一旦、自由が奪われてしまうとそれを取り戻すのは難しい。システムが大きく変更されれば、個人の自由はそれに適応したが形の限定を受け入れざるを得ない。
    自動化、監視社会、法制度など、自由をどこまで譲り渡していいのかをしっかり考えていかないと。

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    2025年11月29日
  • 文学は何の役に立つのか?

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    平野啓一郎さんがこれまで講演で話されたことや、文芸誌などに寄稿された文学・文豪・文学作品への批評やエッセイなどを収録したものとなっています。その冒頭に収録されている或る研究集会の基調講演のテーマが「文学は何の役に立つのか?」ということで、これがそのままこの本のタイトルになっています。

    このタイトルを少し噛み砕くと、「文学は、私たちの人生や社会に対して、どんな価値があるのだろうか」ということになるのかと思いますが、この本を読んで私なりに思ったのは、以下のことでした。

    文学は、①社会の不条理に気づかせ考えさせてくれること、②人間関係の機微を巧みな表現で心を動かされること、③現実社会からの解放す

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    2025年11月24日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践

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    今まで、様々な読書本を読んできましたが、1番自分に合っていると感じた本でした。私も速読や「とにかく本の冊数を多く読む」という考え方に違和感があったのですが、その理由がうまく言語化できずにいましたが、その正体がわかった気がします。本と対話したい方にオススメです

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    2025年11月22日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践

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    ・速読は脂肪をつける読書、読んだ後に内容を覚えてないことも多々ある
    ・自分が登場人物の立場だったらどうするを想像してみる
    ・人に説明する前提で読む
    ・助動詞、助詞に着目する。
    ・書いた人の目線で考える

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    2025年10月27日
  • 本心

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    475ページ。長い。

    足ることを知る、森鴎外、高瀬船。最愛の人の他者性と向き合う人間性としての誠実さ。

    AIアバターという未来風の書き方だが、取り上げている議題は、死生観、格差社会といった、従来からある話。自由死を選ぼうとした母の本当の声を聞きたくてアバターを作るが、それは本当に母親か。いや、本当の母親とはそもそも何か。自分たちは普段、人の一面を見ているに過ぎない。加えて、それは変化していくものでもある。一面、一時それを切りとって、それは本当にそうなのだろうか?

    格差社会においては、いろんな意味でもう十分という人々も出てくる。自由死を選ぶことは本当に良くないことなのだろうか。

    人間とし

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    2026年01月18日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    人にはいくつかの分人が存在する。
    家族や友達、同僚、上司と。
    それぞれと接する時の自分はテンションや気の使い方も異なっていていろんな自分がそのにいる。
    どれが本当の自分なのか。
    幸せであっても疲労は溜まるし嫌いな自分は消したくなる。
    この装丁はなぜゴッホなんだろうという謎も納得。
    ゴッホのいろんな顔と自殺の真実が物語と結びついて後半はかなり面白くなってきました。

    そして、終わり方に鳥肌、、。
    りっくんを抱きしめる直前に消えちゃったってこと、、?
    彼の悔いが残った空白が満たされたから消滅したのかな。
    2回も大切な人がいなくなるなんて耐えられないけど、これを読みきって生の尊さが身に染みました。

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    2025年10月16日
  • ご本、出しときますね?

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    BSジャパンのテレビ番組の書籍化。オードリー若林さんがMCする番組が好きな自分にとっては、読み進めてると声が聞こえてきそうな錯覚に陥った。作家の知らない一面が見えてとてもおもしろかった!読んだ章の中では村田沙耶香さんの変人度が群を抜いていた笑

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    2025年10月15日
  • 空白を満たしなさい(上)

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    「文人」という考え方、とても好き。
    というより、普段から思っていた内容だったから仲間を見つけたような気分。
    社会学におけるアイデンティティに近い考え方のようにも思う。

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    2025年10月15日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    「大切な人へ贈る本」という帯が付いていました。
    まさにその通りでした。感動し涙が止まりませんでした。

    読み終えた時、序盤の頃に出てきた「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。」という言葉の真意に触れた気がしました。

    今を生きる私やこれからの私(未来)の考え方捉え方が、過去の出来事に違った意味を持ちうるという。私自身も過去の悲しみを優しく包み込む事ができた気がしました。この本との出逢いに感謝しています。

    実話に基づく小説と、冒頭で述べられています。
    忘れられない人がいる方、ぜひ読んで欲しい。人を愛する心がとても美しいです。

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    2026年07月09日
  • 本の読み方 スロー・リーディングの実践

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    現代社会では、私たちの意志と関係なく膨大な情報に晒されている。だからこそ、自分が選び、情報を得たり、楽しむことができる「本」は、私にとって貴重なツールである。
    これまで色々な本を読む中で、読みやすい本とそうでない本があり、それを理由に普段から複数の本を同時進行で読んでいた。積読を減らすために急いで本を読んだり、この読み方で本当に良いのだろうかと、どこかモヤモヤしていた。
    そんな時にこの本を出会って衝撃を受けた。本を読むスピードが遅いことは、決して改善すべきことではない。筆者の伝えたいことをじっくりと読み解き、深く楽しむためには必要なことなのだと、考えを改めさせてくれた。
    本書には、実際の書籍を

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    2025年09月23日
  • 文学は何の役に立つのか?

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    学校の教科書に載せてほしい!と思うほどの内容。
    子どもの頃は読書を娯楽として純粋に楽しんでいた。大人になって日々に忙殺され、今また読書をする時間を持つようになったが、読んでいて、この時間に意味はあるんだろうか、単なる趣味ではあるのだけれど…とモヤモヤした事が何度ももある。その感覚を、うまく解消してくれた。
    難しくて理解に時間のかかる批評もあったが、総じて素晴らしい1冊。これは手元に置いて、時々じっくりゆっくりと読みたい。

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    2025年09月05日
  • 死刑について

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    死刑制度については勉強不足で存置派とも廃止派とも言えない状態だったが、本書を読んでこれまでにない死刑制度に対する捉え方を知ることができた。テーマの割に薄いこの1冊で、世界の死刑制度の現状、事例、著者の考えが分かりやすくまとめられていること自体も凄い。

    特に日本ではなぜ死刑が支持され続けるのかについて著者が考える要因が、どれも思いつかなかったもので印象的。
    著者の実体験に基づく考えや、小説家としての発信について触れられていたのもよい。

    本書ももう一度読み直しつつ死刑制度に関する他の書籍も読んで理解を深めたいし、著者の作品ももっと読みたい。

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    2025年09月02日
  • 小説の読み方

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    言葉を商売道具にしている人が紡ぐ言葉の奥深くまで感受できたら楽しいだろうな。

    今の時代に逆行するようで、だからこそこの重要性を認識させられる。

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    2025年08月24日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    この人はえげつないものを書くなーと毎回思わされる。小説であり哲学書でもあるような。

    同著の『私とは何か』を読んだことがあったから文人主義の理解は容易かったけど、この概念を復生者のレンズでみるって言うのはほんとに面白い。

    なんかまたすごい本に出会ってしまったなぁ。
    しばらくは余韻に浸ろう。

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    2025年08月09日
  • 三島由紀夫論

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    著者畢生の三島論である。とにかく長いが、文芸誌から文芸批評の新人賞が消えた現代にもうこういう文芸批評は世に出ないかもしれない。結局、三島は通俗的な人間で、軍国主義、ルッキズム、エイジズムを逃れられない面白味のない人間だったかもしれない。しかし、かんたんに断罪することなく、著者がこれだけていねいになぜ三島はこうだったのかを説明していく誠実さには感銘を受けずにはいられなかった。

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    2025年07月14日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    衝撃的なストーリー
    哲学的であり、心理学的であり
    その都度納得の内容にため息が出る
    ゴッホの絵の繋がりもたっぷり盛り込まれている
    ただ、切ない

    分人という考えにも納得ではあるが
    すべてひっくるめてのその人で
    自分でも考えれば
    何個の分人を抱えているか数えきれない
    なんともせつない

    生き返った意味があったから
    生き返ってやることがあったから
    生き返ってきたのだろうか
    そうでなければ
    危険人物も蘇ってしまうわけで‥
    閻魔様の悪戯なのか
    だとしてもせつない

    璃久ちゃんのどんぶらっこは
    はたして父を運んできたのか
    これからの父への暗示なのか?
    今もどこかでこんなことが
    おこっているのではないかと

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    2025年07月06日
  • 空白を満たしなさい(上)

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    以前ドラマで見て
    気になって買っておいた本
    やっと手に取る
    ドラマの内容は肝心なところは記憶にない
    なんて頭なのでしょうか?
    情けない!
    がしかしまた味わえるのは嬉しいかな

    平野啓一郎さんらしい文章で
    手に汗握る展開に一気に入り込んでいく
    はたして彼は自殺か?他殺か?
    それとも?
    生き返る意味は?
    謎ばかり
    誰もが秘密を抱えていそうで
    誰も信用できなくなってくる
    下巻に突入です!

    表紙のゴッホの絵は何かを語っているのだろうか
    惹きつけられる

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    2025年07月05日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    ネタバレ

    ゴッホのついての学びを深めたかった時に、ゴッホの表紙が気になり購読。
    「分人」という新しい哲学に触れ、自分の中でも腑に落ちる点があったので、新たな視点として咀嚼していきたい。
    分人は、相手毎に生じる自分の分身がいるという思想で、自分という根本は変わらないが、相手が恋人なのか友達か、嫌いな人かによって異なる分人がいるということである。
    自殺についての解釈は、自身にいる嫌な分人を「消したい」という感情から生まれ、分人を理解していない人にとっては、嫌な自分を「殺す」しか手段がなく自殺するということに納得がいった。
    嫌な分人と向き合うには、「見守る」と本書ではアドバイスしていたが、私の意見では「受け入

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    2025年06月29日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    ネタバレ

    家族といる時の天然で頼りない自分、友達といるときの明るくサバサバした自分、会社にいる時のしっかりした自分。どれが本当の自分なのか、どれが仮面なのかと考えることがあったけれど、その答えがこの本にあった。

    個性とは生まれつきの生涯不変のものではない。
    多種多様な「分人」の集合体こそが自分=個性なのだと著者は言う。そしてこの分人は環境や対人関係の中で反復的なコミュニケーションによって形成されて、そのスイッチは自分の意思ではなく相手次第で自動的にスイッチされる。

    自分の中にたくさんの分人がいるのは、今までいろんな人に出逢って様々な環境で過ごしてきた道のりがあるからこそで、それは決して悪いことではな

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    2026年06月25日
  • ご本、出しときますね?

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    これ凄い好き。

    私なんか全然本読んでないなーって思った。

    若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。

    タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。

    もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。

    沢山の本

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    2025年06月22日