平野啓一郎のレビュー一覧

  • 本心

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    生と死について深く考えさせられる作品だった。学習による表面的に模倣された振る舞いよりも心の内の揺れ動きが人間にとって何にも代えがたい大切なものであると感じた。孤独であっても「もう十分」と至れる生を送りたい。

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    2026年04月09日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    言葉が美しい。感性が美しい。
    過去は変えられる。
    過去の事実は変わらなくても過去の思い出は変わるのかもしれない。
    儚い。
    3回しか会ったことない、、
    ひかるくんみたいだね、
    それでも好き。
    その事実はかわらない。

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    2026年04月06日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    ネタバレ

    ★5.0
    自我を個人という最小単位で捉えるのではなく、ある人といる時の自分は分人A、他の人といる時の自分は分人B、みたいに個人という概念をアップデートしてくれるような面白い一冊

    身近で言えば職場や友達での対人関係においての考え方を変えられる分人という概念は凄く面白かった
    他に恋愛にも応用していて面白いテーマが多い
    特に故人に対する「生きていればこう言っただろうにな」というよく聞くセリフに、いや分かるわけないだろ思い込みを話すなと反発する作者自身が分人という概念を得てからそのセリフを肯定的に捉えるようになった部分は面白く、自分自身も前後含め共感した!

    間違いなく読む価値のある名著
    ただ難解な

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    2026年04月06日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    分人思想
    自分の中に存在する多数の人格ひっくるめて1人の自分とすること
    読む前と読んだ後では人間の見え方が変わる

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    2026年04月03日
  • 小説の読み方

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    小説の感想が書けるようになるという煽りに惹かれて読んだ。確かに登場人物の変化に着目し、その変化過程や、感じたカタルシスという観点から語ることができるようになりそう。なお、恋空に関する分析が非常に秀逸だった。作者のなかで平野啓一郎ほど明確に言語化されていたとは思わないが、対人コミュニケーションについて「メールのせいで拗れるようになった」みたいな感覚はあったのかもしれない。

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    2026年03月31日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    「たった一つの「本当の自分」など存在しない。対人関係ごとに見せる複数の顔が、全て「本当の自分」である。」
    新しい視点で考えさせられたが、自分の分人を人のせいにしていると受け取られたところは少し違和感だった(あまりこの本を理解できていないかもしれない)

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    2026年03月30日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    良い本だったと思う。私が新書に求める要素の一つが新たな視点、ものの考え方だ。世界を広げると言えば大袈裟かもしれないが、そのように感じさせてくれるのはこの著者の力量と言えるのではないか。
    分人という作者平野氏の造語は人を他者を介して現れる人格に対しての表現であり、現代においては場所や人に応じた態度、人格に対して前向きな考え方を提示してくれたように思う。
    具体的には八方美人はなぜムカつくのか、という標題でそれは、誰に対しても同じ調子でいい態度で通じるからと高を括って相手ごとに分人化(柔軟な対応の変化、応対)を行うおうとしないからである、と述べた。だがこれが本当に怖いのは相手との相互作用によって生じ

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    2026年03月27日
  • 死刑について

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    ネタバレ

    【読もうとしたきっかけ】
    袴田事件のドキュメンタリー映画「拳と祈り―袴田巖の生涯―」のパンフレットに本書の著者の寄稿を発見。そこに「死刑存置派から死刑廃止派に変わった」と書いてあり、非常に興味深いと思った。

    【感想は】
    一般的に割合の多い死刑存置派の考えの言語化をはじめて目のあたりにして、鋭い指摘を行っていると思った。とかく、死刑制度の是非というのはオープンに話される話題ではないため、該当する言葉を私は持ち合わせていなかったが、この本のおかげで可視化できた。目から鱗。また死刑存置100%の考えだったが、フィフティフィフティに変わった。
    国家に人は殺せないし、また犯罪者の生育環境を考慮すると、

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    2026年03月24日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    何度も読み返したい本。
    悩みや迷いすら解決しそうな気がしてくる。
    分人の中に中立にいられるように心がけたい。

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    2026年03月20日
  • ドーン

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    ネタバレ

    16年前の作品だが、少し未来を予測しているような米国の政治情勢と技術からリアリティを持って今でも読み進めました。火星探査ミッションにおけるスキャンダルと大統領選、一見重ならないテーマを丁寧な描写で違和感なく合わせて感じられる。長大な作品でしたが、最終章の救いもあり、分人というテーマに集積しながら読み進むことができました。

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    2026年03月20日
  • マチネの終わりに

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    長編小説
    クラシックギタリストとジャーナリストの
    博識で大人で綺麗な愛が綴られていて、読み応えがあった

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    2026年03月20日
  • ある男

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    今の時代の恋愛は、ネット上での出会いが当たり前のようになってきていて、
    匿名で知り合ったり、自分とは異なるプロフィールを使って出会ったり、
    お互いに、相手をそもそも信用できるのかという段階で、各々に相手のことを好きになろうとする。

    彼女のように、自分の愛する人の過去が、全くの別の人間のものだとわかったとき、その愛は果たして本物と言えるのだろうか。
    私はそもそも、そんなふうに考えることはおかしいと思う。
    作中、美涼さんの言葉の
    「わかったってところから、また愛し直す」のように
    自分が好きになったのは、相手の過去ではなく、出会ってからずっと自分の隣にいてくれた相手自身だから、、
    相手を好きになっ

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    2026年03月07日
  • 文学は何の役に立つのか?

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    密度の濃い文学論。小説にとどまらず映画、写真、絵画なども扱う。難しいところもあったが、著者の思考がギュッと詰まっていて興味深い。彼の知識や分析、感性、思索などのレベルが卓越していることに驚嘆。
    オッペンハイマー論が特に印象に残った。

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    2026年03月06日
  • 本心

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    普遍的なテーマを、想像できないストーリー展開、細部まで作り込まれた設定、丁寧かつ端正な美しい文章のお陰で、最後まで期待を裏切らなかった。

    近未来という設定で、格差社会、仮想現実、AIなど、今もある舞台装置を拡張しているのが絶妙すぎる。
    主題が、格差、死、分人、性、愛、外国人、など色々入り組んでいるが、やはりメインはタイトルの本心なのかな、という気がする。
    「もう十分」と言って自由死を望んだ母の本心は?
    「平気なの?」と三好に問われて抑制的な返答をした朔也の本心は?
    その回答を聞いて“「そう‥」とだけ頷くと、自分の勘ぐりを、そっと僕の目には触れぬ場所に片付けた”三好の本心は?

    何が本心なのか

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    2026年03月07日
  • 死刑について

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    僕は、死刑は廃止にすべきと思っている一方で、死刑存置派の人から遺族感情はどうするんだと問われると、いつもゴニョゴニョと誤魔化すことしかできていなかった。
    この本は、この点についてもっと深く考えるきっかけを与えてくれた。
    死刑の存否にかかわらず遺族のケアが十分に行われていないこと。
    死刑と加害者を赦すことは不可分一体ではないこと。
    罰ではなく赦しも尊重できる社会にすること。
    いずれも僕が十分に持てていなかった視点であり、自分の高慢さを反省しながら読み進めた。

    また、僕は、死刑囚の境遇を知り、自分も同じ立場であれば同じことをしてしまっていたかもしれないと共感することこそが、死刑廃止につながると考

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    2026年02月26日
  • ある男

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    現実的ではないようで
    でもきっとこの世の中にあることであろう戸籍売買

    読み終えた後
    身の回りの人たちが
    実は全然違う人だったらと
    想像を巡らせてしまった

    全然別の名前を持つ人物だったとしても
    その人と出会った後の人生や関わりは紛れもなく事実なので
    それをどのよう折り合いをつけるかは
    その時その場にならないと分からないけれど
    かなり混乱することは間違いないだろう

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    2026年02月21日
  • 空白を満たしなさい(下)

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    最後の最後まで結末がわからず、ハラハラしすぎて本当に見てられない、、眩しくて残酷な運命の中でどう行き、どう死ぬのか。分人主義を切り口に、人が生きるとは、死ぬとはを深く感じさせる小説

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    2026年02月20日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    ネタバレ

    過去は変えられないと思いがちだが、未来によって常に過去は変えられているーーー。本作のテーマともいえるこの概念をベースにしながら、恋愛とも言えないけれども互いを思う気持ち、嫉妬により結ばれなかった結婚生活まで、静かに流れるクラシックのような物語だった。
    ミステリではないのに、先が気になり、でも一気に読み進められないような独特の雰囲気を感じた。他の作品も読み進めたい。

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    2026年02月15日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    ネタバレ

    好きな作品。

    たった数回しか会わずとも強く惹かれ、紡ぎ合う時間がどれだけ短くとも二人の深い繋がりは、生き方、考え方、すべてに影響を与え続ける。

    再会の後、どんな話しをするのかな。
    互いの大切なものを、互いに受け入れ合って、精神的な深い繋がりを、穏やかな気持ちで語り合いながら歳を重ねて行ってくれたらいいな。

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    2026年02月11日
  • 文学は何の役に立つのか?

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    平野啓一郎の「文学は何の役にたつか」を読み終えた。エッセイや評論集の類いで、中には僕には難解のものがあったが、大半は興味が惹かれるものだった。
    三島由紀夫、ドナルド・キーン、瀬戸内寂聴、大江健三郎、安部公房、古井由吉、ハン・ガン、ドストエフスキー、森鴎外などたくさんの文豪が登場する。
    寂聴さんにはかなり可愛がって頂いたようで、お酒の席で寂聴さんからたとえば甘粕正彦のリアルな話を聞いていたなんてことが書かれていると僕までなんかワクワク楽しくなったのだ。
    この本を通じて、まだまだ読みたい本、読まなければならない本がたくさんあると実感した。
    ちなみに平野啓一郎は「正気を保つため」に文学は役に立ってい

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    2026年02月06日