平野啓一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ死刑制度がある日本に生まれて犯罪の程度で死刑になることがあるというのが当たり前だったので、恥ずかしながら死刑制度の是非について考えたことがなかったが、『ある男』で死刑制度についての記述があり詳しく知りたいと思い読んだ。
死刑制度存置派も廃止派もどちらも読みやすい内容だったと思う。
著者が、殺人事件の被害者に焦点を当てて遺族に共感しながら物語を書く中で、死刑制度に対する感情が変わったというのが興味深かった。
・自分の死が恐いということと、相手の死がどうだったのかということは、交換可能ではありません。
・根本的な問題が解決されていない以上、〜〜〜 これは行政や立法の不作為と言ってもよいでしょう。 -
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自分らしさとは何かと悩んでいる人にはぜひ一度読んでもらいたい!
こんな考え方があるのか、、と目から鱗。そして読み終えた時に世界が違って見える。
私自身、すぐに他人に影響されて染まりやすいことが嫌だったり
人によって全然自分のイメージが違かったりして
確固たる自分なんて存在しないのか?それは自分に限った話なのか?とモヤモヤ悩むことが多かったから。
常に自分を貫いて確立してる人って格好良く見えるけれど、そう言う人であっても他人の影響を受けながら自分というものが形成されていて、それは過去形ではなく、現在進行形であり、他人の影響を受け続けながら今後も自分らしさというものは変わっていくんだという -
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すごく読みごたえのある作品でした。
どんどん話に引き込まれて途中でやめられないミステリー要素もあり、出自や自己について、過去について人を愛することについて、根本から深く深く考えさせられました。
悠人が真実と向き合い、立ち直る術を自分自身で見出していく兆し、その描き方に涙しました。
1冊の本を通じて、その人をより理解できるという感覚、私が積極的に本を読み始めたきっかけもそんな感じだったな…なんてふと思いました。
考えさせられるテーマも数多く散りばめられていました。在日韓国人や複雑な出自をもつ子供が成長していく中で、その性格を決めるものが環境か遺伝か…そういった排他的な二項対立論で物を考えるべ -
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なんてドラマチックな大人のラブストーリー!今までで1番の恋愛小説だった。イラク戦争、PTSD、金融市場、音楽業界、広げ過ぎというくらい複雑な設定を丁寧に点と点を結んでいく、深くて緻密なプロットが凄まじい。平野さんからは世界がこんな風に見えてるのか。本物の教養ってこれか、、、。文章は抽象的な形容詞をわかりやすく使って描写されていて、読みやすいのに圧倒された。
一階の奥の席に座る洋子に幸福の硬貨を贈る場面、大泣き。これは泣くなと言われても無理!!!
心がぴったり合う、運命的な出会い憧れるなぁ。現実は違うにしても、物語で追体験できるならこれ程幸せなことはない。平野さんありがとう。 そして洋子が終始素 -
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『ある男』『私とは何か』を読んでようやく平野啓一郎さんの代表作『マチネの終わりに』を読むことができた。私はこの作品の放つ美しさと哀しさに心を動かされた一方で、うまく感想がまとまらないままでいる。だけど、あえて書いてみようと思う。
平野啓一郎さんの作品はいつだって表面的ではない、人間自身について考えたくなるような本質を問うてきて、深く心が掴まれる。そしてその圧倒的な知性に敬意を感じている。そんな平野作品を読む時間は私にとってすごく特別で、好きな時間だと再認識した。
小峰洋子と蒔野聡史からは、愛を超えたような深い魂からのつながりを感じた。お互いがお互いで安らぎを得るのは。そしてお互いでしか得ら -
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ネタバレ普段恋愛小説はあまり読まないが、なんとなく題名に惹かれて手に取った。この本は心が揺さぶられる大人の切ない物語だった。
蒔野と洋子が会う予定だった日、二人はほんの小さなすれ違いが重なって、更に早苗が洋子に送った別れを告げる偽メールによって一緒に歩むはずの二人の道が分たれてしまった。
この時、蒔野も洋子も精神的にダメージを負っていたために、相手のことを想い、また自分が傷つかない方向に進んでいったのだと思う。
早苗は大変なことをした、との自覚がありながらも自分の行為を自分の中で正当化していく。
早苗には全く共感はできないが、自分の間違いをなんとか正当化しようとする心理は多少は理解できる。
蒔野と洋子 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画鑑賞時も馬に蹴られろ!と心底思っていたのだが、原作を読んだことでより詳細に深く彼女の心情や思想がわかった今でも、やはりわたしは三谷早苗という人物が嫌いだ。
仕組んだ事そのものより、2人が許すしかなくなる要因を得た後に全て自白しているあたり、本当にタチが悪い(意図していないなら余計に)。せめて墓場まで持っていく気概は見せてくれよと思ってしまう。
それはそうとして、「過去の意味合いは変えられる」という主題をニューヨークでの再会をもってして表現し締め括るストーリー構成がとても良いし、平野さんが綴る物語には心揺さぶられるなぁと改めて感じた。
映画サウンドトラックは作中でキーとなっているクラシックギ